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第1部 第1章 第2節 (4)子供の事故防止への取組

第1部 消費者問題の動向と消費者意識・行動

第1章 消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果等

第2節 消費者庁に集約された生命・身体に関する事故情報等

(4)子供の事故防止への取組

政府では、2016年度から「子供の事故防止に関する関係府省庁連絡会議(注21)」を設置し、子供の事故防止に関する取組の実施状況等について情報共有を図り、関係府省庁間の連携を推進しています。その取組として、2017年度から「子どもの事故防止週間」を創設し、関係府省庁が連携し、共通テーマを掲げて集中的に広報を実施しています。

2019年度は7月22日から同月28日にかけて、外出時の子供の事故防止をテーマに、安全対策を呼び掛けました(図表I-1-2-13)。ここでは、「子どもの事故防止週間」に合わせて消費者庁が実施した注意喚起について紹介します。

ペダルなし二輪遊具による子供の事故

幼児の乗り物型遊具「ペダルなし二輪遊具」は、自転車に乗る前の幼児がバランス感覚を養える遊具として人気です(図表I-1-2-14)。ペダルなし二輪遊具は、トレーニングバイクなどといった名称で呼ばれている場合もありますが、幼児用自転車と異なり、ペダルがなく、ブレーキもないものがほとんどのため、思わぬ転倒等による事故が増加傾向にあります。

消費者庁には、ペダルなし二輪遊具に関する7歳以下の事故情報が2010年12月から2018年度末までに106件寄せられています。消費者庁が2012年4月に注意喚起を(注22)、国民生活センターが2014年7月に坂道におけるペダルなし二輪遊具の事故を再現し、注意を呼び掛けた(注23)後も、事故は増加傾向にあります。

そのため、消費者庁では、「子どもの事故防止週間」に合わせて2019年7月17日に注意喚起を実施しました(注24)

事故の発生場所を見ると、一般道路での事故が半数近くを占め、公園内も含め坂道で発生している割合も5割以上でした。医療機関ネットワークには、「ヘルメットは装着していたが、道路で乗っていた。坂を下りているときに止まれず電柱で顔面を打撲した。下唇が腫れ上がり出血。上の歯ぐきも出血」、「公園のコンクリートの坂道を下っていたときに転倒。顔面からコンクリートの地面にぶつかった。すぐ泣いて、嘔吐や意識消失はなかった。ヘルメット着用なし。おでこに5cmほどの腫れ。おでこ、上唇、左腕、左膝に擦り傷」といった事故が報告されています。

消費者庁では、事故を防ぐために1道路で使用しないこと、2坂道など危険な場所では絶対に使用しないこと、3ヘルメットを着用すること、4子供だけで遊ばないこと、5使用する前に部品に緩みやがたつきなどがないか、確認すること、6定期点検だけでなく、自転車として使用する際(注25)には、念のため販売店や自転車専門店に作業を依頼することをアドバイスしています。

図表1-1-2-13「子どもの事故防止週間」ポスター

図表1-1-2-14ペダルなし二輪遊具の外観的な特徴


  • 注21:構成府省庁は、内閣府、警察庁、消費者庁、総務省消防庁、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、海上保安庁。
  • 注22:消費者庁「ペダルなし二輪遊具の事故防止について」(2012年4月4日公表)
  • 注23:国民生活センター「ペダルなし二輪遊具による坂道の事故に注意--衝突や転倒により幼児がけがを負う事故が発生--」(2014年7月3日公表)
  • 注24:消費者庁「ペダルなし二輪遊具による子どもの事故に注意!--道路や坂道では乗らないこと、ヘルメットを着用するこ
  • 注25:ペダルとクランク、チェーンをつけて、自転車としても使えるペダルなし二輪遊具もある。

担当:参事官(調査研究・国際担当)