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第2部 第1章 第4節 (2)災害に関連した消費生活相談

第2部 消費者問題の動向及び消費者政策の実施の状況

第1章 消費者事故等に関する情報の集約及び分析の取りまとめ結果等

第4節 最近注目される消費者問題

(2)災害に関連した消費生活相談

自然災害に関する消費生活相談件数が増加

2018年は、大阪府北部を震源とする地震(6月)、平成30年7月豪雨(7月)、平成30年台風第21号(9月)、平成30年北海道胆振東部地震(9月)等、多くの自然災害に見舞われました。

2018年の自然災害に関する消費生活相談の件数は、熊本地震が発生した2016年を上回っています(図表II-1-4-9)。

主な相談内容は、豪雨関連では「豪雨災害前にクリーニングに出していた洋服を受け取りに来るように連絡があった。元通りになっていないものもあるとのこと。弁償してもらえないのか」、「自宅が豪雨で半壊となり市の応急修理の対象となったが、業者の工事代金が高額で納得できない」、震災関連では「義援金を募るメールがきたが、振込先がネット銀行、差出人はフリーメールアドレスで不審。詐偽ではないか」、「地震のため旅行を取りやめ飛行機の予約をキャンセルしたが、全額返金されず不満」などというものでした(注39),(注40)

「保険金が使える」と勧誘する住宅修理サービスに関する相談

また、「保険金を使って住宅を修理」することをうたった保険金請求代行業者が「災害で壊れたことにして保険金の請求を」と持ち掛け、保険金が支払われたら、保険金から多額(30%から40%)の手数料を徴収するといった相談も寄せられています。保険金が使えると勧誘する住宅修理サービスに関する相談件数は、2014年以降増加しており、2018年は1,585件と2014年の約2.5倍に上っており、年齢層別にみると、65歳以上の高齢者が全体の64.9%を占めています(図表II-1-4-10)。

一般に、損害保険とは、火災や自然災害等一定の偶然の事故(以下「自然災害等の事故」という。)によって住宅等に生じた損害に応じて保険金を支払う保険のことをいいます。したがって、経年劣化による住宅の損傷は、自然災害等の事故による損害ではないので、保険金支払の対象とはなりません。なお、保険金請求サポート契約の手数料は、自然災害等の事故によって生じた損害とはいえないことから、損害保険の補償の対象とはなりません。

なお、「保険金が使える」と勧誘する住宅修理サービスへの相談件数を地域別にみると、2018年に災害があった北海道、東海、近畿、山陽地方等ではなく、関東地方に集中していることが分かります(図表II-1-4-11)。「保険金が使える」と勧誘する住宅修理サービスは、被災地域の修理というよりも、比較的人口や世帯が集中し、効率的に勧誘が行える首都圏を中心として展開しているとも考えられます。

国民生活センターでは、「保険金が使える」と勧誘する住宅修理サービスに関するトラブルの未然防止・拡大防止のため、最近の事例を紹介するとともに、「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約をしないこと、保険契約の内容や必要書類を確認し、まず保険会社に相談すること等の注意喚起を行っています(注41)


担当:参事官(調査研究・国際担当)