「エシカル・ラボin石川 ~あなたの消費が世界の未来を変える~」を開催しました( 2019年8月24日)
令和元年8月24日(土)、石川県金沢市の県産業展示館4号館において、「いしかわ環境フェア2019」の開催に併せて、「エシカル・ラボ in 石川 ~あなたの消費が世界の未来を変える~」と題したシンポジウムを開催し、 約150名の方々に御来場いただきました。
第1部では、脇田石川県生活環境部長による開会挨拶の後、エシカルファッションプランナーの鎌田安里紗氏を進行役に、石川県で活躍する加賀友禅作家である「友禅空間 工房久恒」代表の久恒俊治氏と北陸先端科学技術大学院大学講師の増田貴史氏による「エシカルファッション」をテーマとした対談を行いました。この対談では、伝統的な加賀友禅の染色プロセスやその魅力のほか、増田氏が開発した世界初の高機能の草木染めの染料やインクジェットにより、30秒で染色する環境負荷の低減を図る技術や、これらの技術を用いた様々な加賀友禅の商品化に向けた取組を紹介していただきました。また、増田氏からは環境に配慮したものだけが「エシカルファッション」ではなく、エシカルファッションに対して「オシャレ」、「かっこいい」といったイメージを持ってもらうことの大切さも伝えていただきました。
第2部では石川県内の学生や事業者の方々から、エシカル消費につながる取組・活動について発表いただきました。SDGs Global Youth innovators(金沢工業大学学生プロジェクト)からは、独自に開発したSDGsのカードゲームを用いて、消費の裏に隠れている様々な問題の解決に向けて、どのようなアクションをすべきかを学んでもらう取組について、また、株式会社奥能登塩田村(道の駅すず塩田村)駅長の神谷健司氏からは、能登半島で継承されている日本で唯一の揚げ浜式の塩づくりについて紹介いただきました。そして、石川県立翠星高等学校からは、今まで廃棄されていた県内産の柚子の皮を使った製品づくりの活動について発表いただきました。
第3部は再び進行役を鎌田氏が務め、青木クッキングスクール主任教諭の谷敬子氏による「エシカルクッキング」を行いました。前半では、地産地消につながる県内産の野菜を紹介いただいた後、捨てられてしまうヘタや芯の部分等で作られたソース(エシカルソース)を使った「エシカルソースでナスのピザ風」と、認証ラベルの付いた食材を用いた「カンタンふわふわ蒸しパン」の調理方法について実演を交えて紹介いただきました。また、後半は会場の皆様にこれらを試食していただき、会場全体がおいしさに包まれました。
最後の締めくくりとして、脇田石川県生活環境部長による「エシカル宣言」を行い、次回の「エシカル・ラボ」開催地である兵庫県への「エシカルバトン」の引継ぎが行われました。
このほか、環境フェア内の別会場にて、子供向けのワークショップ等を開催し、「エシカル消費」について学べるイベントを行いました。このワークショップには、2日間で約100名が参加しました。子供の保護者からは「子供に対しても食の大切さを伝えられる。」という声や、「異業種の事業者が一緒に手を組んで取り組む話が面白かった」など多くの声が寄せられました。
環境フェア会場の様子 脇田石川県生活環境部長による開会挨拶
【第1部 対談「エシカルファッション」】
進行役 鎌田安里紗氏 増田貴史氏(左)と久恒俊治氏(右) 草木染の加賀友禅着物
【第2部 活動発表】
SDGs Global Youth innovators
(金沢工業大学学生プロジェクト)神谷健司氏 石川県立翠星高等学校
【第3部 実演「エシカルクッキング」】
進行役 鎌田安里紗氏 谷敬子氏(左)、助手の安田恵利子氏(右) 実演した料理
【第4部 エシカル宣言・エシカルバトン引継ぎ式・閉会挨拶】
脇田石川県生活環境部長による
エシカル宣言エシカルバトンの引継ぎ
「次回開催地兵庫県へ」高島消費者庁審議官による
閉会挨拶
【子供向けワークショップ】
子供向けワークショップの様子1 子供向けワークショップの様子2