記者会見要旨
(2020年1月27日(月) 16:40~17:20 於:消費者庁6階記者会見室)
発言要旨
(中川委員長)
どうも大変お待たせいたしました。私の代になってから最長だったのではないかと思いますが、本日の調査委員会では最初に、当委員会が平成31年1月に報告書を公表した住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等のフォローアップとして、経済産業省及び消費者庁に出席をいただき、調査委員会から具申した意見に対する取組状況について、公開でヒアリングを行いました。
本件について経済産業省からは、住宅の火災に係るリスクアセスメントを実施し、経産省ウェブサイトにリスクアセスメント結果の報告書を記載したとの報告がありました。また、住宅用太陽光発電システム共通の火災事故等の再発防止策の運用の状況と今後の開発課題について説明がありました。消費者庁からは、消費者被害の発生、または拡大の防止を図るための周知の状況について報告がありました。特に経産省に関しては今後まだお答えいただくこともありますし、我々の評価は、まだ今日は決めておらず、次回以降、決定をすることにしたいと思っています。
次に、本日は調査案件として、3つほど検討いたしました。
一つは、電動アシスト自転車、幼児同乗中のものでありますけれども、これについては、実際乗ってみて定量的に計測するというものについて調査結果が委員会に出ました。かなり専門的で統計的に高度なことをされていると私は思いましたけれども、大事な知見が得られそうだということで、また引き続きどういう知見を得たと言えるかについてこれからとりまとめていきます。今回は取りあえず、そのデータがまとまったということで、それを拝見していろいろ検討したということであります。
もう一つ、今日検討したのは水上設置遊具に関わる溺水事故です。調査実験の計画について承認をしました。どのように水上設置遊具の下への潜り込みの事故が発生するのか、それから、脱出の困難性等、それについての検討を行って、再発防止策としてどういう製品の形態が望ましいか等、これについて検討していくという計画が承認をされました。
もう一つ、最後ですが、プール事故の溺水事故についての基礎的調査です。以前に報告書を出したものであります。実際に幾つかの園に協力をいただいて監視カメラで映すということをやっておりまして、委員、それから、専門委員が実際の映像を見ています。その結果分かったことがあります。協力いただいた園ですのでいずれも非常に意識が高く、我々が意見で言ったように監視に専念する人を置く、それから、監視員ですよということが分かるようなビブスというベストをつけてやっていただいているのですけれども、意外にというか,非常に多く監視の穴ができているという事実が分かりました。意識が高いところでもそうであるというわけで、監視というのは相当に専門的なノウハウが必要で、ご本人は一生懸命やっているつもりなのですけれども、ただ監視しようという意識をもつだけでは肝心なところが意外に抜ける。
子供は子供で,非常に様々な行動をとっています。じゃれているような感じで、素早くて、あっと言う間にいろいろな危ないことをする。ふっとそれがなくなったり、あるいはすぐあったりという感じです。それを監視するのはしっかりとノウハウをもち、訓練をしていないと難しいなということが分かりまして、単に監視をしてくださいというだけではやはり安全という結果につながらないだろうということで、ではその監視というのはどういうことをするのかをお伝えすることが課題になります。
それから、各幼稚園で水遊びの仕方は違います。大きなプールを使ったり、あるいは小さなプールをたくさん使ったりとかの違いがあり、それに合わせてちょっとした工夫で事故はかなり防げるのではないかということも分かってきましたので、今年のプール時期の前、夏前の段階でできるだけ監視の仕方について各園で自分たちに合ったもの、監視について意識を共有し、どういうようなところが監視の隙間になるのかということを考えて自分たちのマニュアルといいますか、監視の仕方を考えていただくというのに少しでも助けになるような資料を作れないか。どのようになるか、まだこれから検討ではありますけれども、そういうものを作って発表していきたいなということを今日検討いたしました。
私からは以上です。
続いて、部会について委員長代理から御説明をお願いします。
(持丸委員長代理)
持丸です。今月開催した部会の議論を紹介します。
製品等事故調査部会では、ただいま話のありました幼児同乗中の電動アシスト自転車の事故の走行実験の中間報告について審議を行いました。それから、私が部会長を務めますサービス等事故調査部会では、ただいまこちらも話のございましたプール事故の基礎的調査について、ビデオも含めた結果の概要の報告と今後の方針等を審議しました。
私からは以上です。
(司会)
それでは、質疑応答に移らせていただきます。
御質問の際は、社名、氏名を述べられてから、一問ずつ簡潔にお願いいたします。
それでは、御質問のある方はいらっしゃいますでしょうか。
質疑応答
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問
共同通信のタナカと申します。
水上設置遊具の調査計画について承認されたということでしたけれども、どういった調査計画、どこでどういうようにいつ何をやるかというのを可能な範囲で教えていただけますでしょうか。
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答
(中川委員長)
どこでというのは私も分からないのですけれども、いずれにせよ現時点ではあまり言えないです。実際に人を使って潜り込み、どういうように潜り込みの事故が起きるのか。ライフジャケットをつけた状態で脱出というのはどのように困難なのかというのを定量的に計測することをやるということです。
それから、としまえんで事故が起きたのは、下がぺらっと平面なやつですね。そうではない形のものも,水上遊具としては売られているようです。それらを比較をするとか、そのような形の実験もしていくということです。
(持丸委員長代理)
基本的には事故がとしまえんで起きた案件の原因を探るというよりは、そもそも現実的にあの下に子供が入ってしまったので、入れるはずがないという話ではなくて、どういう行動をすると、条件が重なると入り得るのかというようなパスを幾つか見つけたい。それに基づいて、多分、前から申し上げていますように夏までにできそうな対策であるとか、根本的に設計を見直してほしい対策であるとか、そういったものの整理につなげられればなと。まずはその前段階の実験で、子供は使いません。ただ、ダミーでもありませんというような実験を今、計画しているということです。 -
問
東洋経済新報社のオカダと申します。
委員長にお伺いしたいのですけれども、太陽光発電モジュールの火災事故に関してのリスクアセスメントなのですが、これは調査の手法については妥当なものだというようにまず考えてらっしゃるのか。本日、評価についてまだ決めていないというようにおっしゃっていましたけれども、具体的にどんな議論があったのかも含めてお話しいただけますでしょうか。
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答
(中川委員長)
リスク調査については、ほとんどのタイプについてリスクは十分に小さいという結果でしたね。あれでいいのかどうかについては精査中といいますか、こちらでも検討します。
ただ、一つ、今日の公開のヒアリングでもお尋ねしたとおり、昨年の8月に鋼板なし型でないタイプでも事故が起きました。火災になった件です。その結果を今、NITEで調査中ということなのですけれども、あの事故がこのリスク調査、リスクが十分小さいという調査に影響はあるのかということはお尋ねしたら、経産省からはそれも含めてまだお答えできないという状態ですので、まだ委員会としてリスクアセスメントをどう評価するかを決めたわけではありません。
逆に言うと、昨年の事故も含めて見ないとなかなか結論が出ないので、すぐに,例えば来月、再来月に我々の評価が完全にできあがるとは思っておりません。昨年の事故の影響は重要と思っております。 - 問 そもそも製造業者が委員に含まれているというのは利益相反に当たるのではないかというようにも見られかねないと思うのですけれども、こういったものであればきちんと第三者性のある方が評価しないと意味がないのではないかと。メーカーが評価したものをチェックするだけでは不十分ではないかと思われるのですけれども、その辺はどうなのでしょうか。
-
答
(中川委員長)
それはなかなか難しい問題で、専門性を持っている人というのは業界の人ということがあって、その人も含めたうえで、しかし、第三者もいるという委員会構成というのは絶対駄目とはなかなか言いづらいものがあると思います。
他方で、我々が見るとことで合理的なリスクアセスメントであったかどうか,第三者的な、客観的な視線はあるだろうと思っておりますが、業界団体がつくった委員会そのものについて我々が駄目だと言うのは、それは必ずしも言えないかなと思っております。 - 問 もう一つ、すみません。シャープの中でリスクがありというのが型番、列挙させていましたけれども、リスクが十分小さいとされたモジュールでも川崎などでは現実に火災事故が起きているわけですね。それは確率評価ということかもしれませんけれども、火災事故が現に起きているものについてリスクが十分小さいに分類されているのですが、その辺は妥当だとお考えなのでしょうか。
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答
(中川委員長)
なので、今日の公開ヒアリングで、その質問をしたわけです。影響はあるはずですよねと問いかけたのですけれども、原因調査が今現在、進行中なので何も言えませんということでしたので、それは十分厳重に注意して見ているという状況ですね。どのように経産省が対応してくるかということ。 - 問 それをお答えになったのは経産省が今、委員長にそういう答えをしたということですか。
-
答
(中川委員長)
そういうことです。 - 問 ただ、それはまだ納得できないので、依然として。
-
答
(中川委員長)
納得できないというか,そもそも経産省からまだ答えがきていないので、要するにNITEの調査結果を待っていますということですので、では、それは待ちましょうということですね。 -
問
NHKのアキヤマです。
今のに少し関連するのかもしれないのですけれども、議論の中でもあったように、いわゆる応急点検の件数のうち、緊急的にしたものはほぼ100%経産省のほうでやりました。ただ、残りの部分については、まだまだ手つかずな状況で、周知はしていくものの、さらなる具体策というのは明確なお答えにはなっていなかったというように私は受け取っていまして、その上で川崎の事例が出てしまうと残り大丈夫なのかという議論が当然生じてくる話だとは思うのですけれども、その残りの部分、まだいわゆる点検未実施の部分について、事故調のほうからまた新たに何か周知だったりというか、何か発信したいというような議論はその後の委員の議論の中で出てきたりはしていなかったのでしょうか。
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答
(中川委員長)
消費者事故調のほうから直接意見を言うのは、法律上は対行政機関、国の行政機関だけです。あと、もちろん緊急の事態には国民に対してという公表はありますけれども、太陽光発電の件は個々の所有者に対して自己負担でチェックしてくださいということです。それについて、結局のところはお金の問題だろうというのが何となくの委員の雰囲気だったと思います。私も含めてそう思いますけれども、それについては、では、もうお金を安くしてもらうしかなくて、そうすると、それについて経産省から業界団体に何か交渉はできませんかという質問はしたわけですが、リスクが十分小さいのになぜ事業者負担でチェックしなければいけないのですかというお立場です。業界団体のほう、それから、経産省のほうですね。
なので、ポイントはリスクが十分小さいというところが、そう言い続けられるのかということですね。先ほどの方の質問もありましたけれども、昨年の火災事故の結果をどう捉えるかというところは非常に大きくて、それ次第で大きく変わるかもしれません。全てストーリーが変わるかもしれないです。それはどうなるか現時点では分かりません。 - 問 さらに質問です。委員長も質問されていたので、時期のめどは経産のほうもはっきり言っていなかったので委員長からおっしゃるのは難しいとは思うのですけれども、逆に言えば、おおむね報告書が1年で今回ヒアリングというかフィードバックがあったわけですが、次のフィードバックというのは、一般的な半年だったり1年というような次のタイミングなのか、そもそも結果が出次第というようにお考えなのか、その辺りはどのように考えられていますか。
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答
(中川委員長)
それは今日の段階では全然分かりません。経産省から引き続きいろいろ来る資料がありますし、それから、つい一、二か月前にもらったばかりの資料もありまして、それは事務局でまだ精査ができていない部分もありますので、それも含めて経産省からのものを含めて考えて、今回の評価どう収めるかをまず決めなければいけません。それを来月、再来月、その次ぐらいで決めて、それをふまえて,次のフォローアップをさらに1年後なのか、それとも半年後なのか。一部だけでも早めにもし何かお願いするのかということを決めますので、今日の段階では全くわかりません。そもそも今日は,公開ヒアリングの時間をかなり取ったので、次の案件に行く必要もあり、委員の意見の集約はしていませんので全く分からない状態です。 - 問 今の方の話とも関係しますが、リスクアセスメントの建付けというのが、要するにモジュールに起因したということとかこういうことが書かれていて、その後、鋼鈑等なし型とかという設置の形態というか、そういうものに幾つかそれでリスクを掛け算しているのですけれども、鋼鈑等なし型以外からも火災が起きているということは、そもそもリスクアセスメントのやり方そのものを根本的に見直さないと意味がないというか、先ほど委員長がおっしゃっていたようにやり方、その話を考えますに、場合によってはもう一回やり方から見直してくださいということもあり得るということですか。
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答
(中川委員長)
抽象的にはあり得ます。精査した結果次第ですけれどもね。ただ、一つ、我々がすぐに動けないのは、例の昨年の事故、これは事故の詳細情報を我々がどのぐらい得ているかですね。NITEで調査中ということになっているので。 - 問 もし可能でしたら、昨年の夏の事故をもう少しどなたか教えていただけますでしょうか。
-
答
(中川委員長)
事務局からお願いできますか。
(事務局)
昨年の事故の中身について、他機関の報告も我々、入手していますが、そこの辺の評価あるいは説明を専門委員も含めて、まだ委員会にしていないのです。だから、今みたいな話になってしまうので、これは近々、我々のほうは我々の持った情報に基づいて部会、委員会という流れで審議をかけていく予定になっています。 - 問 メーカーとか型式とか、あと都道府県、これは分かっている、公開しているはずだと思うのですけれども、それだけでもお願いできますか。
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答
(事務局)
公開している情報を今、ここで私からということですか。公開している情報を確認しないと、公開していないものまでしゃべってしまうとまずいなと今、思っているので、ぱっとしゃべれないところがございますが、公開している情報の範囲で確認して後ほど御説明しますという形でよろしいでしょうか。 - 問 はい。
- 問 何度もごめんなさい。今の議論ですけれども、あくまでも今回は評価もできない段階だったという形で、評価するかどうかについてはまた今後に持っていくという形で、1年後のヒアリングとしては、今日は聞いたにとどめるという理解でよろしいですか。
-
答
(中川委員長)
今日は経産省と消費者庁から説明を聞いて質疑応答しただけです。その後、委員間の審議の時間を取れなかったので、あと経産省からの追加資料もありますから、2つの意味で,評価についての結論は次回以降に先送りということです。 - 問 ありがとうございます。
-
問
東洋経済のオカダです。
今日の資料というのはマスコミ向けには配付はされないのですか。 -
答
(中川委員長)
これは公開ヒアリングだから......。
(事務局)
公開ですので、後日、議事といいますか、やり取りも含めた議事録も公開されます。ホームページのほうにアップされてダウンロードとか閲覧も可能でございます。 - 問 そうですか。あと今後、次回のということは、これはかなり1年先とかそういうものではなくて、早い時期に今日説明をお聞きしたことの中身を議論していくということになるのですか。
-
答
(中川委員長)
今日の太陽光発電のフォローアップをどう評価するかというのは、大体はその日のうちに決めるのですが、今日は決められなかったので、いつになるか。来月か再来月か、遅くともその次ぐらいではないかと思います。 - 問 改めて今日、御説明を受けたものに対する委員長と委員長代理の御所見です。やはりこれは疑問に思うこととか、そうだなと思うこととか、お願いできますでしょうか。
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答
(中川委員長)
では、私から言いますけれども、質疑応答、私の質問にもう全て表れていると思うのですが、先方からはほとんど答えてもらえなかったですね。まだまだやることはあるなという感じはしました。 - 問 それはどういうことですか。
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答
(中川委員長)
だから、もう少し突っ込む必要はあるなと、委員会としてね。私はそう思いましたけれども、委員会としてどう動くかは分かりませんけれどもね。 - 問 すみません、ごめんなさい。要するに、ただ、質問をする時間とかは今日はなかったわけですよね。
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答
(中川委員長)
いえいえ、今日、質疑応答をしたのです。 - 問 質疑応答はしたけれども、それに対してほとんど。
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答
(中川委員長)
答えを後日送りますとか、もう少し検討しますとか、そういう意味で十分な答えが経産省からはなかったということです。 - 問 なかったということですね。委員長代理もお願いします。
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答
(持丸委員長代理)
私は、まず一つのアプローチとして、とにかくリスクの高いものと低いものを分けて、リスクが高いと言われたものについては9割ぐらい、とにかく急いでやったというところは、我々のメッセージは伝わって、そこのアクションは、私は素直に評価をしています。
ただ、今回のヒアリングをやる前からデータをもらっていたので、この2万件あるところに対して900件ぐらいしか出ていないのがこの後、急速に伸びるのかどうかというのはやはりずっと我々が持っていた不安で、私もそれは質問しましたし、委員長からも質問が入って、そこについては頑張りますという答えは頂けたのですが、具体的にどうしていくかというところはまだ頂けていなくて、今、議論が出た事故の件も含めて、そこの辺りを我々もアクションをチェックする立場でもあるので、やはり我々が出したアクションがきちんと出ているかどうかというのは継続してチェックしていかなければいけないと私はそう思っています。 - 問 では、そのリスクが十分小さいというものは、2万件のうちの多分900件を除いた部分がリスクの十分小さいというものですか。
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答
(持丸委員長代理)
いや、そうではないです。2万件が多分彼らがリスクは小さいと言っているような案件なのでしょうね。その中で900件しか進んでいないのは、私が聞いたせりふとしては、まずそのリスクが高い、リスクがそれなりにあるという1,300件を優先しましたと。だとしたらば、それがほぼ100%に行ったのだから、ここから先はこの2万件をやっていただけるだろうと私は理解をしているのですが、いずれにしても、高そうなものからやるアプローチは別に悪くはなくて、問題は、低いからやめてしまうのではなくて、我々はちゃんとチェックをしてくださいと申し上げているので、そこについてはウオッチをしていかなくてはいけないと、そう思っております。 - 問 リスクありが2万件ですか。
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答
(持丸委員長代理)
全体で2万4000件あって、リスクが高いと判断した案件とおぼしきものが1,300件余り。この1,300件余りはかなりの比率でカバーできている。喫緊という意味では、このアプローチは悪くなかったのではないか。残っている2万3000件ぐらいはどんどんやってくださいねというのが我々、事故調側からの当然ウオッチングするポイントになりますね。 - 問 今後、鋼鈑等なし型でも火災が起きているということは、それ以外もやはりちゃんとリスク評価してもらわないと火災は防げないのではないですか。
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答
(持丸委員長代理)
2つございまして、点検を遂行するということとリスク評価を見直すというのは、私の中では関連していますけれども、独立の問題で、我々はとにかく点検をしてください、全件点検をしてくださいとお願いをしているので、全件点検する際に経済産業省のアプローチとして、まずはリスクを評価して高いところからやりましたというのは、私は納得できると思っています。それに対して、残っている案件を、では、2万3000件、ひたすら同じようにやっていくのか、さらにその中でももう一度、リスク評価をやり直して事故が再発しているとか、そういうものについてはプライオリティーをつけて、では、それがあと2,000件あるから、そこをさらに最優先でやりますということであれば、ぜひそういうようなアプローチをとっていただきたいなと、個人的にはそう思います。 - 問 ただ、要するにそこには鋼鈑等なし型は含まれていないわけですよね。
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答
(持丸委員長代理)
全件の話は。 - 問 鋼鈑等あり型というか、通常のやつですね。
-
答
(持丸委員長代理)
だから、リスクの評価のところでは先ほど言いましたようにリスク評価のほうでそこが外れているので、その部分をどうするかというのは、それは質問回答がなかったのですけれども、もし事故原因がそこにあるのでしたら、見直していただく必要はあるような気がします。 - 問 ただ、鋼鈑等なし型でない通常の置く形のものでも火事が起きているということは、やはりそこはちゃんときちんと見てもらわないと駄目なのではないですか。
-
答
(持丸委員長代理)
もちろんそうなのですけれども、実は火事の原因はネズミがかじったとか、様々なことがあるのは最初の段階から分かっておりまして、我々としては、モジュール系の発火が及ぼすようなものがどれだけあるかというところに特に着目して今回意見を出していますので、今回のが配線系の話なのか、モジュール系の話なのかというのは、実際に調査の結果を見ないと分からないと私は思っております。 - 問 配線系かモジュール系かは問わず、屋根に置いていたものが火事になるということ自体がやはり問題ではないかと一般的には思われるのです。
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答
(持丸委員長代理)
配線系の場合は屋根ではない場所かもしれませんがね。 - 問 そこが分からないということ。
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答
(持丸委員長代理)
はい。 -
問
朝日新聞のカネダです。
ちょっと話題が変わってしまうのですが、先ほどの電動アシスト自転車で定量的に見てみたところ、大事な知見が得られそうだという旨の御発言がありましたが、これは言える範囲で言うとどんなような知見。
-
答
(中川委員長)
それはまだ具体的には分からないですね。
(持丸委員長代理)
複雑になりますけれども、非常にたくさんのファクターがあるのです。自転車のファクター、乗員のファクター、それから、路面のファクターとかですね。そういったようなものを工学的に分析する方法を持ち込んで統計的な差を次々出して、こういうものは寄与度が大きいというようなものを今回は出していただきました。
具体的には申し上げにくいですが、そうだなと思えるようなものと、えっ、これよりもこちらのほうが影響は大きかったのだというようなものがそれぞれあったというのが私どもの受けた印象です。実はこれについては、もう少ししっかり分析をしないと、統計的に結論を出していますので、その辺りが委員の方々からのコメントが入りまして、あと一、二か月かけてもう少ししっかり分析をして、その結果、こういう因子が特にリスクに影響しそうですよというようなところをまとめて、それに対する解決策というのを提示していく、そのような感じになると思います。今、その具体的なところはまだ申し上げられる段階ではありません。