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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成30年12月19日(水)14:00~14:14 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

皆様、こんにちは。
本年も残り少なくなりましたが、年末年始には帰省等を計画していらっしゃる方も多いと思います。特に乳幼児のいるご家庭では、帰省等に伴い、日常では育児に携わっていない方々に子どもの世話をお願いすることもあるかと思います。また、妊婦の方は、生ハムやナチュラルチーズ等、加熱していない食品について、日頃から注意をされていることと思いますが、年末年始には、普段、口にしない食品に接する機会が増えることも予想されるところでございます。
そこで、これまで定期的に情報発信をしている「知っておいてほしい食品の注意点」として、妊婦や乳児を持つ保護者だけでなく、年末年始に育児に携わる方々も、改めて「母子健康手帳」に記載してある、食品の注意点を一緒に確認していただきたいことをお伝えいたします。
本日は、家族計画協会及び母子衛生研究会が作成している「母子健康手帳」のサンプルを記者の皆様方に配布しております。また、東京都など、幾つかの地方公共団体が実際に発行している母子健康手帳を提供いただいております。ここには食品安全に関わる情報として、(1)魚介類に含まれる水銀、(2)妊娠中の食中毒予防、(3)ハチミツは1歳までは与えないことなどが記載されております。
特に、先月、食品表示の年末一斉取締りについて発言した際に触れました乳幼児のハチミツ摂取に関して、当庁が実施している消費者意識基本調査のデータがありますので紹介いたします。
子供の事故防止に関する質問で、「1歳未満の乳幼児にハチミツを食べさせてはいけないこと」を知らなかったと答えた方が、約3割いました。さらに、その回答者の分布を見ると、男性はほぼ全ての年齢層で、女性は、30歳未満及び80歳以上で「知らなかった」と答えた方が多い状況でございます。
このことからも、普段、育児に関わっていない方々が乳幼児のお世話をする機会が増える年末年始には、妊娠されている方や乳児を持つ保護者の方々が注意すべき点について、改めて確認する必要があります。
また、母子健康手帳には食品の注意点だけでなく、産前・産後の食事の目安や乳幼児期の栄養、子どもの事故など、多くの有用な情報が記載されていますので、是非有効に活用していただきたいと思います。
記者の皆様方におかれましても、この年末年始、食品による事故を防ぐためにも、特に母子健康手帳の記載の情報を中心に、消費者が知っておきたい食品の注意点について、引き続き情報発信にご協力いただければ有り難いと思います。よろしくお願いいたします。

2.質疑応答

NHKの飯嶋です。
今の、「年末年始、育児に携わる方と再確認!母子健康手帳」という注意喚起の件ですけれども、消費者意識基本調査の、ハチミツを与えてはいけないことを知らなかったという方で、男性や、80歳以上の方が多いという現状は、やはり育児に日々携わっていらっしゃらないからという認識でよろしいのでしょうか。

それもあると思いますが、80歳以上につきましては、子育て経験のある方々、女性も含めてですが、ご存じないということの背景には、その方々が子育てをされていた時代は、ボツリヌス菌で乳児が死亡する例もあるということが、周知されていなかったのではないかと思います。過去に自分は経験があるから大丈夫と思わずに、現代の科学的な知見もふまえて、しっかりと周りの大人は気を付けて、乳幼児の健康に配慮いただければと思いまして、この年末年始の機会に、改めての注意喚起をさせていただいている次第です。

共同通信の新為です。
札幌市の爆発事故の件で2点あるのですけれども、1点は、スプレー缶などを処分する際の注意点について、消費者庁でこの事件を受けて、再度調査なり情報発信などをされるお考えがあるのかということです。
もう1点、これもまだ詳しいところまで分からないのですけれども、不動産屋の運営会社側が、消臭用のサービスとして賃貸借契約書等に契約を結んでいたにもかかわらず、消臭サービスを実は行っていなかった、というような例があったのではないかとなっているのですけれども、契約していたのに、実際そのサービスをしてなかったということについて、消費者庁的に何か措置できるような余地があるのか、今検討されているのかどうかというのを、分かる範囲で伺えますか。

ただいま挙げていただきました2点とも、今後の事実の確認を踏まえまして、消費者庁としてしっかり検討してまいりたいと思っております。
まずは、今回の事故で被害に遭われた方へ、心からのお見舞いを申し上げます。火災原因について、現在、消防や警察において原因調査中と聞いておりますが、これまでの報道では、廃棄処分をする目的で、大量のスプレー缶のガス抜きを行ったと出ているところでございますから、一般論でありますが、燃焼器具の近くでスプレー缶を噴射したり、ガス抜きをしたりすることで引火する可能性があり、大変危険であることは、今、私どもも改めて注意喚起をさせていただいております。
特に、年末年始の大掃除でスプレー缶の廃棄をされる方もいらっしゃるかと思いますが、スプレー缶の処分に際しては、風通しがよく、火の気がない屋外で中身を出し切り、各自治体の処分方法に従って廃棄していただくなど、消費者の方々にも、自分の身を守るために気を付けていただければと思うこともございます。
本件で、まだ大きな報道にはなっておりませんが、消臭サービスをするということで、不動産会社が消費者との間で契約をしていたという事実について、少しずつ事態が判明しつつありますので、これからの状況次第で、私ども消費者庁が動くということだけでなく、適格消費者団体も関心を持って、各地域であり得る契約に関連するサービスの履行状況について、見守っていただければと思っているところです。
また、私どもが何らかの調査をするなど、発表できることがあれば、こういった場で報告してまいります。

読売新聞の加藤でございます。
先日、消費者機構日本が東京医科大を、消費者裁判手続特例法に基づいて提訴したかと思うのですけれども、この制度、まだいろいろ課題もあるかと思うのですけれども、施行後3年をめどに見直しを行うようにとなっているかと思うのですけれども、まだ今は2年とちょっとだと思うのですが、今後この、どのようなやり方で見直しを行うのか、もし決まっていることや、考えているようなことがあれば、伺えればと思います。

12月17日の月曜日、消費者機構日本が共通義務確認訴訟の訴状を東京地裁に提出した旨の報告を、消費者庁として、消費者機構日本から、受けております。
個別の案件につきましては、司法の場で主張、立証が尽くされるところでもございますので、この場で行政庁としてのコメントは差し控えますが、ご指摘のとおり、こういった特定適格消費者団体の活動状況をしっかりと見守って、これからも、この制度の充実につきましては、消費者庁としても必要な支援を行っていきたいと考えております。
引き続き、全国の特定適格消費者団体の活動を注視し、消費者裁判手続特例法の実際の運用につきましては、裁判所の個別の案件についての判断が複数得られれば、一般的な分析も進むかと思いますので、消費者の被害回復が適切に図られるよう、私どもも、今後の制度の運用をより実効的にするために努力してまいります。
現在の段階で、まとまった形でご報告できることはないのですが、これからしっかりと状況を注視しながら、制度を前向きに運用していただけるよう、環境整備に努めてまいりたいと思います。

消費者制度課

今、長官から申し上げましたとおりですけれども、運用の状況や、被害の実態を踏まえて見直しを行っていくというふうに記載されているところでして、現時点で、その見直しの方法、検証の方法等について決まっていることはありません。