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福井内閣府特命担当大臣記者会見要旨(平成30年10月2日(火))

日時:平成30年10月2日(火)12:30~12:41  於:中央合同庁舎第8号館1階S103記者会見室

1.発言要旨

本年2月27日の就任以来、約7箇月の任期でございましたけれども、全力で多岐にわたる担当業務に当たってまいりました。本日をもって退任させていただきますけれども、皆様方には大変お世話になりました。心から感謝申し上げたいと存じます。
就任のときから、私は現場に実際に足を運んで、現場の様々な関係者の皆様の声に耳を傾けて施策に反映させていくことを大事に職務に邁進してきたところでございます。
沖縄振興では、在任中に9度にわたって沖縄を訪問させていただきました。数々の現場を訪問して、視察や意見交換等を行いました。
平成31年度予算概算要求では、総額3,190億円の要求を行った中で、沖縄の観光防災力の強化に関する予算を新規に盛り込むとともに、沖縄健康医療拠点の整備に係る予算の大幅な拡充、若年妊産婦の居場所の創設を始め、子どもの貧困緊急対策に関する新たな事業展開に向けた予算の増額等を盛り込んだところでございます。
また、沖縄独自の給付型奨学金制度の開始、石垣港のクルーズ船ターミナルの暫定供用を始めとする各種のインフラ整備、北部振興事業予算の増額及び現地支援チームの立ち上げ、那覇と北部地域を結ぶ高速船の実証実験の実施等、様々な施策に力を入れて取り組んでまいりました。
北方対策では、任期中に4度北海道を訪問しました。そのほか、北方領土隣接地域への訪問客拡大に向けまして、8月の魅力発見・発信シンポジウムの開催や、新たに教員等を対象とした下見ツアーの実施など、北方領土への国民の関心を高めるための新たな取組を実施してきましたほか、元島民の航空機墓参について、初めて島内で一泊する日程で実施することができました。
また、先の通常国会におきましては、議員立法による「北特法」(北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律)及び「旧漁業権者法」(北方地域旧漁業権者等に対する特別措置に関する法律)の2法の改正に当たりまして、政府側の担当大臣として法案審議に臨ませていただきました。
消費者政策では、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現を目指す、そして「誰一人取り残さない」社会の実現に寄与していく、この目標に全力で取り組んできたところでございます。
成年年齢の18歳への引き下げによる消費者被害の拡大防止を図る観点から、消費者委員会の答申を踏まえ、本年の通常国会で消費者契約法の改正法案の成立に尽力するとともに、消費者教育の充実にも取り組んだところでございます。
また、架空請求が全国的に急増しておりまして、「平成30年7月豪雨」の被災地でも発生が確認されたことを踏まえまして、「架空請求対策パッケージ」を策定をいたしました。さらに、エシカル消費の普及・啓発や国際的な連携の強化にも注力をしてきたところでございます。
食品安全につきましては、リスク評価等の着実な実施や海外の関係機関との連携強化が円滑に進められるよう努めたところでございます。
海洋政策では、本年3月の「再エネ海域利用法案」(海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律案)の閣議決定、国会提出、本年5月の第3期海洋基本計画の閣議決定に尽力をさせていただきました。
そのほか、特定有人国境離島地域である離島、奥尻島、隠岐の島、対馬を訪問するなど、国境離島の地域社会の維持のための施策にも力を入れて取り組んだところでございます。
また、海洋政策担当大臣として、トルコ、ベトナムを訪問し、特に9月のベトナム訪問では、海洋政策セミナーの開催を始め、両国間の海洋政策に関する知見と経験の共有等、今後の更なる協力関係の構築に一つの道筋をつけることができたと考えております。
領土・主権対策では、領土問題担当大臣として初めて竹島を行政区域とする隠岐の島への訪問や、本年1月に開館した領土・主権展示館における特別展の実施など、領土に関する啓発の更なる推進を図ったところでございます。
このように、これまで幅広く多岐にわたる担務の中で、様々な施策を展開してまいりました。その中には、約7箇月の在任期間の中で道半ばのものもありますけれども、一つの道筋はつけられたものと考えております。
この度、大臣の任を離れることになりますけれども、今後とも私が担当した関係分野の更なる発展を期待するとともに、私自身も引き続きその発展に陰ながら尽力してまいりたいと存じております。
終わりに、在任中の皆様方の御厚誼に改めて感謝申し上げて、退任の御挨拶とさせていただきます。

2.質疑応答

琉球新報の知念です。
9月30日に投開票された沖縄県知事選挙で、玉城デニー氏が当選されました。政府与党が支援した佐喜眞氏に8万票差をつけての結果となりましたが、この選挙結果をどのように御覧になっていますか。受け止めをお願いします。

玉城新知事が沖縄県の一層の発展に向けて取り組まれることを期待したいと思います。
今後、新知事を始め、沖縄の皆様のお考えも伺いながら、必要な沖縄振興を図っていくこととなると存じております。

琉球新報の知念です。
今、任期を終えられるに当たってのお話を伺いましたが、ちょっと重なる部分もあるかと思うんですが、沖縄担当相として7箇月務めていただいたことになりますが、これまで取り組んできたこと、あるいはやり残してきたこことかいろいろな思いがあるかと思うんですけれども、振り返っての感想と今後も沖縄振興、まだまだ続いていくと思うんですが、そういったことへの思いを改めて伺えればと思います。

少しダブりますけれども、沖縄振興につきましては、2月の就任以来、担当大臣として9回にわたり沖縄を訪問いたしました。現地視察や関係者との意見交換等を行い、現場の声を拾い上げることに意を用いてきたつもりでございます。
在任期間中の取組としては、平成31年度予算概算要求において、総額3,190億円の要求を行ったところでございます。その中で、沖縄の観光防災力の強化に関する予算を新規に盛り込んだということ、そして沖縄健康医療拠点の整備に係る予算の大幅な拡充をしたということ、子どもの貧困緊急対策に関する新たな事業展開に向けた予算の増額等を盛り込んだところでございます。
このほかにも、沖縄独自の給付型奨学金制度の開始、そして石垣港のクルーズ船ターミナルの暫定供用を始めとする各種のインフラ整備、そして北部振興事業予算の増額及び現地ワンストップの現地支援チームの立ち上げ、そして那覇と北部地域を結ぶ高速船の実証実験の実施等も印象に残っております。
特にやり残したこととおっしゃっていただきましたので、永久に続けざるを得ないと実際は困るわけですけれども、子どもの貧困対策については、絶えざる努力が必要かと思います。ちょうど地域と学校との協働、協同組合の協に働くというプロジェクトを自由民主党でずっとやってきたところで、誰一人忘れない、誰一人見捨てない、誰一人ひとりぼっちで寂しい思いをさせないというキャッチフレーズをつくらせていただいて、それで同じ気持ちで沖縄の現場にもまいりました。その魂がこもってる現場に感動したんですけれども、しかし、まだ貧困の連鎖は確かに続いている。その貧困の連鎖、子どもの貧困が全くなくなるように、根絶するまで努力は続けなければならないということでございます。

高知新聞の安岡です。
この何箇月程度、大臣をやられてきての反省点と自己採点されるならば何点なのか、その2点をお願いします。

持てる力と気力と体力は全て使いましたので、これ以上ないという意味で100点です。7箇月でできることはやりました。
先程御質問ありましたように、残る課題、もちろんこれからもありますし、7箇月で発見した課題に取り組んだけれども、まだ解決に至ってないという課題もたくさんありますので、この行政は常に動いていきますので、新しい大臣を先頭に、この所掌事務が円滑に進むように祈るところでございます。