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第百八十三回国会 衆議院消費者問題に関する特別委員会 森内閣府特命担当大臣(消費者)所信表明

消費者担当大臣として所信の一端を申し述べます。

「消費者が安心して暮らせる社会を実現し、トラブルに遭っても泣き寝入りせずに済むようにする」、「このため、国において、各省庁の縦割りの弊害を是正するとともに、地域において、消費者の苦情や相談に対応する身近な窓口を思い切って充実していく。」
これが、初代の消費者担当大臣である野田聖子大臣がこの委員会で述べた、消費者庁創設に当たっての理念です。消費者庁が創設されて三年半が経過しましたが、引き続き課題は山積しています。創設時の理念に立ち返り、消費者庁が司令塔としての機能を発揮して、真に消費者目線に立った行政を推進し、主体的に自立した消費者を育成する各般の施策も推進してまいります。
具体的には、まず、消費者行政における新たな仕組みづくりを推進するため、次の法案を今国会に提出するべく取り組みます。
一つは、同種の被害が多発する消費者被害の実効的な回復を図るため、消費者被害の集団的な回復に係る訴訟制度を創設するための法案、もう一つは、食品の安全性及び食品選択の機会を確保するため、食品衛生法等の食品の表示に関する規定を統合した新たな食品表示制度を創設する法案です。

次に、地方消費者行政の更なる活性化を図ります。
消費生活相談等を通じて消費者の直接的な窓口となっている地方消費者行政こそが、消費生活の「現場」を支えています。そのため、「地方消費者行政活性化基金」の期限を延長し、上積みを行いました。その有効的な活用を推進します。さらに、国と地方との協働による先駆的プログラムの実施などにより、引き続き、地域の取組を積極的に支援してまいります。
また、消費者は、消費者市民社会の一員として、公正で持続可能な社会の形成に参画し、その発展に寄与することが期待されています。消費者の育成を国と地方とが一体となって積極的に支援するため、昨年末に消費者教育の推進に関する法律が施行され、同法に基づき、消費者教育推進会議を設置しました。その議論を踏まえながら、消費者教育の推進に関する基本的な方針を策定します。そして、文部科学大臣と緊密な連携協力を図りつつ、消費者教育を総合的・一体的に推進してまいります。

福島県をはじめとする被災地産品に対する風評被害は、復興に向けた大きな障害となっています。このため、「食品と放射能に関する消費者理解増進チーム」を消費者庁内に設置しました。同チームにおいて、食品と放射能に関するリスクコミュニケーションの強化をはじめとする消費者理解増進のための効果的な施策をとりまとめ、関係省庁や関係自治体と連携しながら、風評被害の防止に努めてまいります。

生命や身体、財産に関わる消費者の被害は後を絶ちません。
被害を未然に防止し、またはその拡大を防止するため、リコール情報をはじめとする事故情報を一元的に収集します。昨年十月に設置された消費者安全調査委員会を十分に活用して原因究明を行い、消費者への注意喚起、事業者等への働きかけ、関係機関への対応要請等を迅速かつ的確に実施します。
悪質商法や不当表示等を行う事業者に対しては、いわゆる「押し買い」規制を強化した特定商取引法や、すき間事案への行政措置を導入した消費者安全法等、所管の法令を厳正に執行いたします。
公共料金については、その決定・変更の際に消費者に与える影響が十分考慮され情報開示されるよう、適切に取り組んでまいります。
以上のような施策の推進のため、現行の消費者基本計画を総括的に検証・評価し、平成二十六年度末までの重点施策を①消費者力向上の総合的支援、②地域力の強化、③消費者の信頼の確保の三つの観点から本年六月を目途にとりまとめ、今後の取組を推進します。

消費税率の引き上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保するため、消費税の転嫁を阻害する表示を規制するための所要の法的措置を講じるとともに、便乗値上げ防止のための価格動向の調査・監視を行います。また、本年五月を目途に公共料金における消費税転嫁の基本的な考え方を公表いたします。

国民生活センターについては、平成二十五年度は、国へ移行せず、独立行政法人として活躍してもらうこととしました。平成二十六年度以降の在り方については、国民生活センターの機能を更に充実させていくとの方針のもと、引き続き検討してまいります。
また、消費者行政が直面する諸課題に適切に対処するためには、消費者委員会に様々な消費者問題について調査審議の上、積極的に建議等を行っていただくことが重要であります。消費者庁と消費者委員会が連携・協力し、それぞれの役割を最大限に発揮できるよう、しっかり取り組んでまいります。

吉川委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。

平成二十五年四月四日
内閣府特命担当大臣(消費者)
森まさこ

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