平成14年4月23日
1.日時 平成14年4月23日(火) 14:00~16:00
2.場所 中央合同庁舎第4号館第4特別会議室(406号室)
3.出席者
(審議会)
橘木委員長、大竹委員、木村委員、清原委員、関根委員、高山委員、都留委員、樋口委員、宮田委員
(事務局)
亀井内閣府大臣政務官、永谷国民生活局長、大石官房審議官(国民生活局担当)、渡邊官房審議官(国民生活局担当)、太田国民生活局総務課長、他
4.議題
1) 雇用・人材・情報化委員会運営要領(案)について
2) 委員長代理指名
3) 主な論点と検討日程について
4)
大竹委員からの報告
5) 高山委員からの報告
6) 橘木委員長からの報告
7) 自由討議
5.会議経過(資料はPDF形式)
(1) 事務局より資料3.に基づき雇用・人材・情報化委員会運営要領(案)について説明があり、了承された。
(2) 委員長代理として委員長より樋口委員が指名され了承された。
(3)
主要論点についての事務局からの説明に続き、厳しい雇用環境に対応した「セーフティネット」のあり方、「エンプロイアビリティ」獲得への支援のあり方等について大竹委員、高山委員(480KB)、橘木委員長より報告がなされ、自由討議がおこなわれた
6. 主な意見等
主要論点について
○
主要論点で挙げられた3つの検討事項について、特に人材育成・教育とITの活用等についてなどは、論点を分けにくい分野であり、何を明確にするのか論点整理をしながら政策提言をする必要がある。また、提言内容の実現には各所管官庁の協力が不可欠となるため、関係省庁に対する明確な政策提言が必要。
○ 生活と密接に結びついた多元的、複眼的な検討が重要。
セーフティーネットのあり方
○
現行の失業給付期間はモラルハザードを起こすほどの長さではなく、ヨーロッパ諸国等に比べても短いのではないか。
→失業給付期間3カ月は若者に対するものであり、中高年では実質的に2年近くになる場合もある。
○
失業保険加入者が労働力人口の半数しかいないという状況(資料7、P.5)が問題。
→逆選択を認めないという0か1かの話だけでなく、リスクの程度による保険料率の変化があってもよいのではないか。
→まずは、失業の可能性が少ないから失業保険に加入しないという逆選択をやめさせ、全員が加入することが大事。その上で、給付期間、給付額に差をつけることについては賛成。
○ 失業給付額、給付期間が年齢・勤続年数へ過度にリンクしている。
→年齢・勤続年数とのリンクは再就職の困難度によるものではないか。
→勤続年数についてはくり返して給付を受けるというモラルハザードをさせないために前回給付を受けてからの年数を必要としている。給付期間90日以上はILO基準であるのでそれより短くはできない。
○
自発的失業と非自発的失業という分け方だけでなく、失業を予期できるかどうかの区分けも重要で、その点で定年退職者に対する失業給付は予期できる失業として考えられ短い方の給付機関に位置づけられている。
○
昨年4月1日の雇用保険制度の改正で年収90万円の要件がなくなりパートタイマーの保険加入者が増加している。参考資料7、P.5のような数字をみるときは、最新のものを使用すべき。
○
雇用保険制度では、専業主婦からの求職者が多いが、もともと雇用保険に加入していない失業者に対しての給付は不可能であり、給付するならオーストラリア型などのように税による手段の検討も考えられる。
○
失業給付額の問題点として、中高年の場合、働いている時の賃金と比べると低くなるが、再就職先の賃金とくらべると高くなり、どういう水準で失業給付を決めるかは、賃金稼得能力からすると再就職先の賃金との比較が正しい。
○
失業給付のリプレイスメントが60%程度と低いと言われるが、これは税引き前の所得に対する割合であり、可処分所得に対する割合はより高くなる。諸外国との比較をする際にもこの点には注意を要し、日本が低いといってよいかどうかという問題がある。
○ モラルハザードに関しては、財源の問題が根本的な問題としてある。
○
将来独立を目指す者にとっては雇用保険は使えない制度であるため、雇用保険に加入したくないという意見もある。ハローワークで失業給付を受けることについて暗い印象を受ける。行きやすい環境が必要。
○
富の産出と分配は民間に任せるべきで、差がつくということはむしろエンカレッジするものであるという考え方はあり得るが、一方、リスクの産出と分配については、地域、家族などの中間組織に頼らず個人と社会を直接結びつけるべき。
エンプロイアビリティ獲得支援策
○
奨学金制度については失業者を対象とするものだけでなく、スキルアップや転職を考える人、若年層に対する奨学金の充実も必要。ITに関しては、職業訓練的に技術を身につけるだけでなく総合的なスキルの習得をめざすことが必要。これらは失業してから始めるのでは遅い。企業内の奨学金制度は不景気になるとなくなってしまう場合が多い。
○ ITスキルは管理者にとっては使えて当たり前という状況であるが、基礎的な訓練を行うことも引き続き重要。
○
奨学金については、親の所得が低い場合だけでなく、一定の所得がある場合であっても社会人に対する奨学金を支給できるよう柔軟な制度が必要。
○
企業が日本にとどまる最大のインセンティブは、優秀な人材を獲得できることである。製造部門は海外に移っており、今後、研究開発部門を日本に残すためには新製品を次々に投入できる人材を大学等の教育機関において育成し、人材のキープ、向上を目指す必要がある。
○
失業を減らし、雇用を増やすには需要の創出も重要。公共事業ではなく、21世紀中盤を見据えて成長が期待されるデジタル家電など民間部門の技術革新をサポートすることが必要。
○
自己啓発については奨学金によるのか、税金の控除でおこなうのかという問題がある。現行の税控除制度の利用者は年間5~6人という厳しい要件となっている。問題はサラリーマンの勤労所得への税が単年度主義になっていることであり、累進税率の下では税が高くなってしまうことである。
議事次第(6KB)
資料1 国民生活審議会総合企画部会委員名簿(7KB)
資料2
国民生活審議会総合企画部会雇用・人材・情報化委員会委員名簿((6KB)
資料3 雇用・人材・情報化委員会運営要領(案)(2KB)
資料4 国民生活審議会関係法令(26KB)
資料5
雇用・人材・情報化委員会の設置について(総合企画部会長決定)(10KB)
資料6 「雇用・人材・情報化委員会」における主要論点(13KB)
資料7 第1回雇用・人材・情報化委員会 参考資料(9KB)
資料8
国民生活審議会総合企画部会雇用・人材・情報化委員会審議スケジュール(8KB)
資料9 大竹委員報告資料(20KB)
資料10 高山委員報告資料(480KB)
資料11 橘木委員長報告資料(6KB)