地方協力課 消費生活センターの設置・拡充など、地方の取組みを支援しています

「地方消費者行政の充実・強化のためのプラン」

【参考5】相談員の雇用形態に関する課題

  地方公共団体に直接任用されている相談員のほとんどは非常勤職員ですが、非常勤職員は「特定の学識・経験を要する職務」に「任期を限って」任用され、多様化・高度化する行政ニーズに対応するための多様な任用・勤務形態として、各自治体の判断により柔軟に活用されているものです。
  同時に、同一人が任期終了後に繰り返し任用されていること、その任用根拠が自治体によって異なる場合があること、任用根拠が明確でない場合があることなどが指摘されています。
  相談員が安心して勤務できる雇用形態・勤務体系を考える上で、相談員が非常勤職員であることの課題としては、i.継続性が求められる業務であるにもかかわらず、原則として1年の任用期間が定められている制度が用いられること、ii.中には常勤職員とほとんど変わらない勤務体系にもかかわらず、地方自治法203条の2が適用され、報酬及び費用弁償以外が支給できないこと、が挙げられます。
  そこで、以下では相談員の雇用形態として、非常勤職員の他に可能性はないのか、現行制度の下においてはどのような課題があるのかについて、一定の整理を行いました。
  相談員の今後の雇用形態・勤務体系については、関係府省の協力なども得て、制度面の検討を集中的に行ってまいります。

(a) 「正規職員」としての任用

  地方公務員法上は「正規職員」という概念はありませんが、関係者から指摘されている「正規職員化」とは、任期の定めのない常勤職員(一般職)を指すものと考えられます。
  地方公務員法上、一般職とは特別職以外の全ての職をいい、その採用は、原則競争試験によることとされています。そのため、相談員を「正規職員」として採用するならば、原則として競争試験を受けることが必要となります。
  また、任期を定めない雇用となる点では、身分が安定しますが、採用後は消費者行政及び相談業務のみに携わるのではなく様々な部署を異動し、一般事務を行うこともあり得ます。
  なお、給与面では期末勤勉手当を始め、各種手当が支給されることとなります。
  一方で、地方公共団体の厳しい財政事情や定数管理の中で、いかに「正規職員」として採用するかという一般的な課題にも留意が必要となります。

(b) 任期付短時間勤務職員化

  任期付短時間勤務職員は、住民サービスの充実のための人材確保等の観点から、職員を複数年の任期を設定して採用し得る制度であり、非常勤職員と異なり、給与及び手当の支給が可能です。
  ただし、この制度の活用に関しては、「一定期間に業務が終了することが見込まれる業務に従事」することや「一定の期間に限り業務量の増加が見込まれる業務に従事」すること等が要件とされており、総務省の「地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会報告書」(平成21年1月)の中で、「業務の終期が明確でなく、又はサービス提供期間の延長を伴わない場合には、現行の任期付短時間勤務職員制度に係る要件で任用することが困難」との指摘があります。
  なお、この制度を相談員に適用するメリットは、地方自治法第204条により、現在とあまり変わらない勤務時間で、かつ、手当(期末勤勉手当等)を支給することができる点にありますが、任期付きの任用であるため、任期の定めのない常勤職員に比べれば、安定的でないことに留意が必要となります。

(c) 国家公務員化

  相談員を国家公務員化するという考え方も、これまで挙げられています。
  地方の「現場」において、国が行う相談と地方が行う法執行の連携をいかに図るか、地方公務員との処遇のバランスをいかにとるか、などの課題がある一方で、制度設計によっては、相談員の処遇の改善や身分の安定につながると考えます。

(d) 地方公共団体以外に雇用されている場合(指定管理者、委託先の団体)や相談員個人との委託契約の場合

  地域の実情に応じて、このような雇用形態がみられるところがあり、概して給与面などで相応の水準を確保している場合もあります。地方公共団体と効率的に連携を行っているケースもみられるが、法執行などの点で地方公共団体の消費者行政担当課や関連部署との連携で「距離感」があるとの指摘もみられます。

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