地方協力課 消費生活センターの設置・拡充など、地方の取組みを支援しています

各地域における消費者行政活性化の取組

消費者あんしんサポート事業による取組(2月9日)

京都府

【背景・取組概要】

  京都府では、基金を活用した「消費者あんしんサポート事業」をはじめとして、消費者被害の未然防止、問題の早期解決を支援するための施策に取り組んでいる。
  特徴的な取組としては、「消費者あんしんチーム」、「くらしの安心推進員」、「くらしの安心・安全ネットワーク」などがある。
  「消費者あんしんチーム」は、消費生活相談体制を充実させるため、府の「消費生活安全センター」の機能を強化し、市町村窓口に寄せられた相談を、府の協力のもと迅速に解決に結びつけるため、府・市町村の職員・相談員及び弁護士で構成するチームとして平成21年7月に発足させた。
  これは、各々の現場に近いところで関係者がチームを編成して、対応することができるようにすべきということから、府の「消費生活安全センター」のみならず、4つの広域振興局(丹後・中丹・南丹・山城)も含め5チームで編成されている。
  具体的な取組内容は、i.府(消費生活安全センター・広域振興局)と市町村の相談ホットラインを開設し、市町村に相談対応に関する助言を行うこと、ii.チーム毎に、定期的に面談による弁護士相談の機会を設け、センターや市町村等の相談窓口で受けた複雑な案件に対し、弁護士から法的な見解や対処法の助言を得ること、そして、iii.相談員によるあっせんでは合意に至らなかった特に困難な事案について、必要に応じて「あっせん会議」を開催し、複数の弁護士による合議により決められたあっせん案を関係者双方に提示し解決を図る、というもの。この取組により、概ね年400件発生する処理困難案件の80%を3箇月以内に解決するという目標を掲げている。
  「くらしの安心推進員」は、地域の消費生活リーダーとして、声かけ運動を通じて、身近な住民に消費生活情報を積極的に提供したり、地域を見守るボランティアとして、平成18年度から設けられているものである。
  消費者問題の基礎知識を身につけ、地域で活動する意欲のある方を対象に、「くらしの安心推進員養成研修」を受講して、登録してもらうこととしている。
  自分の身のまわりの人(特に高齢者等)への声かけ等を通じて、消費者被害に遭わないように啓発したり、消費者トラブルにあっている人がいれば相談窓口につなげる役割を担っている。
  また、日常生活で発見した、不当な広告や表示、悪質な勧誘行為などの情報を府に提供するなど、消費者モニター的な役割も担っており、定期的な情報交換会なども行われている。
  「くらしの安心・安全ネットワーク」は、地域における消費者被害を未然に防止し、また、被害の早期発見や迅速な対応を図るための連携を強化するネットワークとして設立(平成18年5月)されており、消費者団体、福祉関係団体、事業者団体、報道関係、行政機関等の44団体で構成されている。(平成21年4月現在)
  主な活動内容は、ホームページによる情報提供や会員への定期的なメール配信による情報交換、消費者被害の未然防止に関する広報・啓発などであり、会員等による日々の事業・活動での「見守り」や「声かけ」、高齢者をはじめとした消費者被害の早期発見や迅速な対応を図るための連携強化に取り組んでいる。
  特に10月は、「くらしの安心・安全推進月間」と定めて、各地域で様々なイベント活動を展開している。

【課題の克服】

  「消費者あんしんチーム」では、市町村の消費生活相談窓口の整備が不可欠であることから、その機能を充実させるため、府と市町村のホットライン、弁護士相談などを取り入れているが、なにより、消費者相談窓口のあっせんによる解決をいかに強化するかが課題であった。
  それには、相談窓口でのあっせん段階では双方の主張に隔たりがあり、このままでは不調となる可能性が高い案件について、弁護士が客観的な立場からあっせん案を提示して双方の歩み寄りを促す仕組みを取り入れることにより、多くの消費者の被害救済に繋がると考えられたものである。
  また、消費生活審議会によるあっせん・調停は、問題の解決のために法的な判断を明らかにする必要があったり、規範性の高い案件を専門的に処理することとし、「あんしんチーム」の活動と役割分担をしながら、消費生活相談の迅速かつ効果的な処理を図ることとしている。
  そのほか、チーム結成による利点としては、府と市町村がいっしょにチームを組んで取り組んでいることから、市町村職員の意識向上に大きな効果があるとのことであり、また、法律の専門家である弁護士と共にあっせんを行うことにより、相談員・職員がノウハウを蓄積できるメリットも大きいということである。

【今後の課題】

  「消費者あんしんチーム」は、7月末から開始した取組であるが、あっせん会議を開く案件がまだ少なく、そのノウハウを蓄積するには至っていない。(12月16日現在で「あっせん会議」実施は2チームのみ、うち1件が解決済み)
  今後とも、あっせん会議を相談業務の延長線上に位置付けて、あっせん交渉が難航すると見込まれるものは、積極的にあっせん会議にかけることにより、早期解決に向けて取り組んでいくということである。
  「くらしの安心推進員」については、消費者被害が複雑化・困難化していることにより「くらしの安心推進員」の登録に当たっての研修や、日ごろの情報提供などをより充実させ、推進員の活動を支援する取組を強化していく必要があるとのことである。
  また、「くらしの安心・安全ネットワーク」についても同様に、潜在的な消費者被害のニーズを顕在化させ、迅速な問題解決を図るために、更に連携を深め、組織的な取組を進めていく必要があるということである。

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