地方協力課 消費生活センターの設置・拡充など、地方の取組みを支援しています

各地域における消費者行政活性化の取組

消費生活条例を活用した消費者行政の推進(2月9日)

草加市(埼玉県)

【背景・取組概要】

  草加市においては、昭和53年に市民の意見により草加市消費者保護条例を埼玉県下の市町村で4番目に制定し、消費者行政を展開してきた。その後、国において消費者基本法が制定されたことにより、市民意見を反映するため設置していた草加市消費生活対策委員会の意見をうけ、市長への申出権の明記やADRなどができるように平成19年に草加市いきいき消費生活条例として全部改正を実施した。また、平成21年の消費者安全法施行後には、草加市いきいき消費生活条例を一部改正し、現行の消費生活相談室を平成22年度から消費生活センターと改称する予定など、市民への知名度の向上を図っている。

【課題の克服】

  市町村の消費生活条例の制定が進んでいない中で、草加市においては市民が中心となり制定に尽力した草加市消費者保護条例が存在したが、制定から20余年を経過し内容として時代にそぐわなくなりつつあった。そうした中で、平成16年に消費者基本法が制定されたことから、市長から附属機関である草加市消費生活対策委員会に対して「21世紀にふさわしい草加市の消費生活対策について」が諮問され、それに対して同委員会から現行条例の速やかな改正の答申がなされた。この答申を受け、市長から「県内市町村でトップクラスの条例制定を」との指示があり、平成18年3月、消費者の権利の尊重と消費者の自立支援をはかるため、消費者の権利並びに市及び事業者の責務等を規定し、紛争の調停等を行う草加市消費生活審議会(草加市消費生活対策委員会を改組)の設置などを明記した「草加市いきいき消費生活条例」を市議会へ提案した。市議会からは実行性を伴うようにという意見があったものの全会一致で同意があり、平成19年10月に施行された。
  また、この条例の制定に伴い、乱立気味であった消費生活関連の規則・要綱等についても見直しが行われ、改正条例に併せて体系的に整備が図られた。併せて、消費生活相談員の待遇改善を図るために報酬の見直しを行う際、市長から「初任者の相談員とベテラン相談員で報酬額が同額でよいか」という指示があったことから、草加市消費生活相談実施規則のなかで相談員を経歴及び勤務実績等により主席相談員と主任相談員を位置づけ、高度な知識及び豊富な経験等を有する主席相談員に対してはより高い報酬が得られるようにした。
  一方、平成21年の消費者安全法の制定により、消費生活センターが法的に位置づけられ、消費者事故等の通知について市町村の義務などが明記されたことから、これらに対応するため、「草加市いきいき消費生活条例」に消費生活センターの設置や市としての消費者事故等への対応などについて盛り込まれた条例改正が行われる予定である。草加市の消費生活相談室は消費生活センターとしての公示は行われており、消費者安全法上の消費生活センターではあるが、市民へのより一層の浸透を図るため、消費生活相談室を消費生活センターと改称する予定である。

【今後の課題】

  現在、年間900件ほどの消費生活相談が持ち込まれているが、条例には明記している市民から条例違反等についての申告制度に関しては、現在、正式な申出はまだない。また、相談が困難で解決できずに紛争処理機関である審議会へ持ち込まれる事案も発生しておらず、紛争処理としての審議会は開催されていない。条例のさらなる活用を図るため、紛争処理等手続等のパンフレットを作成し、市民への啓発が予定されている。
  また条例の実効性を図るなか、活性化基金の造成に伴い、平成21年度に消費生活相談室の防音化などの改修を実施するとともに、平成22年度から相談員をのべ2人増員し、開設日2人体制が予定されている。増員により相談員の研修参加や休暇取得が容易にもなり、研修等による相談員不在という事態が回避されるとのことである。増員については基金後の財源確保の不安があるが、消費生活相談を速やかに受けられることで市民の安全・安心を確保できるようにしていくことが重要とのこと。
  消費生活条例の制定は、市として消費者行政に対する市民への宣言であり、また行政執行としての消費者行政のよりどころとなることから、市民から怠慢と指摘されないよう条例の実効性を高めていきたいとのことである。

ページ上部へ


消費者庁 携帯サイト
携帯サイトQRコード