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洗濯用又は台所用の石けん

1.品名

  • 洗濯用に供されるものであって、純石けん分以外の界面活性剤を含有しないものは「洗濯用石けん」、含有するものは「洗濯用複合石けん」の用語を、台所用に供されるものであって、純石けん以外の界面活性剤を含有しないものは「台所用石けん」、含有するものは「台所用複合石けん」の用語を用いてそれぞれ表示する。
  • ここに定められた「洗濯用石けん」「洗濯用複合石けん」「台所用石けん」「台所用複合石けん」以外の品名を使うことはできない。「洗濯用」及び「台所用」の両方に使用できるものについては、どちらか一方の用語を用いるか「洗濯用、台所用石けん」と表示する。

2.成分

  • JIS K3362(家庭用合成洗剤試験方法)又はJIS K3304(石けん試験方法)による成分分析により表示する。また、界面活性剤の含有率を表示するときには、これらの試験方法により、固形のもの、粉末状のもの及び粒状のものについては乾燥状態における「重量比」、それ以外のものについては「製品重量比」によって表示する。
  • 界面活性剤については、純石けん分以外の界面活性剤を含有しないものは、「純石けん分」の用語を用いて表示し、括弧書きでその含有率と脂肪酸塩の種類の名称を付記する。また、純石けん分以外の界面活性剤を含有するものは、「界面活性剤」の用語を用いて表示し、括弧書きで純石けん分を含めた界面活性剤の含有率を付記する。さらにこの後に純石けん分の含有率、種類の名称及び純石けん分以外の界面活性剤の含有率と種類の名称を「純石けん分」「純石けん分以外の界面活性剤」の用語を用いて付記する。
  • 界面活性剤の種類の名称及び系列は、下記の区分表に応じて表示する。
  • 純石けん分以外の界面活性剤の表示については、該当部分にアンダーラインを引くこと。
  • 洗浄補助剤の一つである「りん酸塩」については、石けんに1%以上(五酸化りん換算)含有されている場合には「りん酸塩」の用語を用いて表示し、括弧書きで五酸化りん(P2O5)としての含有率を付記する。
  • りん酸塩以外の洗浄補助剤及びその他の添加剤については、含有率が1%以上のものについてはその成分の機能の名称を示す用語を用いて表示し、含有率が10%以上のものについてはその成分の機能の名称の次に括弧書きで種類の名称を示す用語を用いて表示する。
  • 蛍光剤、酵素、漂白剤を配合しているものは、その含有率にかかわりなく「蛍光増白剤」「酵素」「漂白剤」の用語を表示する。
界面活性剤の区分 界面活性剤の系別を示す用語 界面活性剤の種類の名称を示す用語(表示名)
陰イオン系
界面活性剤
脂肪酸系(陰イオン)
  • 脂肪酸ナトリウム
  • 脂肪酸カリウム
  • アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム
直鎖アルキルベンゼン系
  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
高級アルコール系(陰イオン)
  • アルキル硫酸エステルナトリウム
  • アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
アルファオレフィン系
  • アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
ノルマルパラフィン系
  • アルキルスルホン酸ナトリウム
非イオン系
界面活性剤
脂肪酸系(非イオン)
  • しょ糖脂肪酸エステル
  • ソルビタン脂肪酸エステル
  • ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
  • 脂肪酸アルカノールアミド
高級アルコール系(非イオン)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル
アルキルフェノール系
  • ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
両性イオン系
界面活性剤
アミノ酸系
  • アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム
ベタイン系
  • アルキルベタイン
アミンオキシド系
  • アルキルアミンオキシド
陽イオン系
界面活性剤
第4級アンモニウム塩系
  • アルキルトリメチルアンモニウム塩
  • ジアルキルジメチルアンモニウム塩

3.液性

  • 水素イオン濃度(pH)が11.0を超えるものを「アルカリ性」、11.0以下8.0を超えるものを「弱アルカリ性」と表示する。
  • 水素イオン濃度(pH)の測定は、液状のものは原液について、液状以外のものは使用適量を用いた溶液についてJIS Z8802(pH測定方法)に定める方法による。測定温度は25°Cとする。
  • 固形石けんについては、「液性」「用途」「正味量」「使用量の目安」「使用上の注意」を省略することができる。

4.用途

  • その用途を適切に表現した用語を用いて表示する。
  • 洗濯用の洗剤であればどの繊維に使えるのか、台所用の洗剤であれば野菜や果物用なのか食器や調理器具用なのか、明確に表示する。使用できないものについても表示することが望ましい。
  • 固形石けんについては、「液性」「用途」「正味量」「使用量の目安」「使用上の注意」を省略することができる。

5.正味量

  • 計量法第12条(特定商品の計量)及び第13条(密封をした特定商品に係る特定物象量の表記)に規定する特定物象量の表記に準ずる。
  • 固形石けんについては、「液性」「用途」「正味量」「使用量の目安」「使用上の注意」を省略することができる。

6.使用量の目安

  • 使用の適量について、具体的にわかりやすく表示する。
  • 「使用量の目安」として、事業者が製品の特性に合わせた表示を行える(例:洗濯物5キログラムに付属の計量スプーンで1杯)。
  • 固形石けんについては、「液性」「用途」「正味量」「使用量の目安」「使用上の注意」を省略することができる。

7.使用上の注意

  • 次に掲げる事項を製品の品質に応じて適切に表示する。ただし、該当しない場合は省略できる。
    1. 《イ》子供の手が届くところに置かない旨。
    2. 《ロ》野菜及び果物を5分間以上つけたままにしない旨。
    3. 《ハ》流水を用いてすすぐ場合には、野菜及び果物は30秒間以上、食器及び調理用具は5秒間以上すすぐ旨。
    4. 《ニ》流水を用いて食器又は調理用具をすすぐ場合には、5秒間以上すすぐ旨。
    5. 《ホ》用途外に使用しない旨。
    6. 《ヘ》万一飲み込んだり、目に入ったりした場合には、応急処置を行い、医師に相談する旨。
  • 固形石けんについては、「液性」「用途」「正味量」「使用量の目安」「使用上の注意」を省略することができる。

8.表示者名等の付記

  • 表示した者の「氏名又は名称」及び「住所又は電話番号」を付記し、責任の所在を明確にする。

表示方法等

  • 最小販売単位ごとに、その容器又は包装等、消費者の見やすい箇所に本体から容易に離れない方法でわかりやすく表示する。

表示例

表示例

参考

  • JIS K3304(石けん試験方法)
  • JIS K3362(家庭用合成洗剤試験方法)
  • JIS Z8802(pH測定方法)

雑貨工業品INDEX

担当:表示対策課