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第1部 第1章 第3節(1)地方消費者行政強化に向けた国の取組

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第1章 【特集】地方消費者行政の充実・強化に向けて

第3節 地方消費者行政強化に向けた取組

(1)地方消費者行政強化に向けた国の取組

●地方消費者行政への支援

地方消費者行政については、地方公共団体の主体的な判断の下で、消費者行政の具体的な内容を決定し、その充実・強化のための人員と予算を確保し、体制整備や事業を推進していくことが基本です。しかしながら、消費生活センターが未設置の地域や、消費生活相談員が不足している地域も存在するなど、地方公共団体により、その取組状況は異なっています。また、地方財政について見ると、地方税収等の落ち込みや減税等により厳しい状況が続いています。

このため、国は、地方公共団体における取組を期待しつつも、消費者行政は国と地方公共団体がともに役割を担って進めていくものであることを踏まえ、地方公共団体との日常的な連携・協力を密にしていくとともに、その取組を下支えするための支援を行うことが求められます。

消費者庁では、これまで、地方公共団体との連携を強化しながら、「地方消費者行政活性化基金」、「地方消費者行政推進交付金」を活用し、消費生活センター・相談窓口の設置、消費生活相談員の配置・養成といった様々な取組を支援してきました。また、2014年1月に「地方消費者行政強化作戦」を定め、どこにいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制を全国的に整備することを目指しています。

さらに、2016年4月から、改正消費者安全法により、消費者相談体制の更なる充実・強化とともに、地域社会において高齢者等を消費者被害から守るための見守りネットワークの整備を進めています。

●財政面での支援

地方消費者行政を活性化させるため、2008年度に地方消費者行政活性化交付金によって各都道府県に「地方消費者行政活性化基金」を造成しました。複数のメニューの中から各地方公共団体が自由に選択して活用することが可能となっていましたが、これまでに多く活用されたのが、「消費者教育・啓発」事業、「相談員配置・増員等(人件費)」や「消費生活センター・相談窓口設置」の体制整備事業でした(図表1-3-1)。基金の活用等により、2015年度初めには2009年度と比べ、消費生活相談員567名が増員され、消費生活センターは285か所増加しています。なお、この基金の活用期間は2017年度末までの予定となっています。

また、2014年度補正予算からは、基金に関する政府方針を踏まえ、地方消費者行政活性化交付金に代わり、地方消費者行政推進交付金として各都道府県に交付することになりました。仕組みは変わりましたが、支援メニュー等については、これまでの地方消費者行政活性化交付金の流れを引き継いだものになっています。

●先駆的プログラム

2013年度からは、「国と地方のコラボレーションによる先駆的プログラム」を導入しました。消費者の安全・安心の確保に向け、国全体の消費者行政を前に進めていくため、消費者を取り巻く様々な課題についての先駆的なテーマを国から提案し、地方公共団体と問題意識を共有した上で、その自主性・独自性を確保しつつ、「現場」での実証・実験を行い、その成果の全国的な波及・展開につなげていくことを目指したものです。

●地方消費者行政強化の目標を設定

さらに、2014年1月に「地方消費者行政強化作戦」を定め、相談窓口のない地方公共団体(市町村)の解消や、消費生活センターの設立を促進する等の目標を掲げ、どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けられる地域体制を全国的に整備することを目指してきました。その達成に向けた地方公共団体の取組を支援するために、地方消費者行政推進交付金等を措置してきました。

また、第3期「消費者基本計画」を踏まえ、2015年3月に「地方消費者行政強化作戦」を改定し、新たに消費者教育の推進、見守りネットワーク(改正消費者安全法の規定に基づく消費者安全確保地域協議会)の構築に関する目標を定めました(図表1-3-2)。

図表1-3-1 「地方消費者行政活性化交付金」の活用状況(2009〜2014年度)

図表1-3-2 地方消費者行政強化作戦

担当:消費者調査課