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6.公共料金をめぐる今後の課題

東日本大震災後、約30年ぶりに電気料金の値上げが実施されたことを契機として、国民生活における公共料金等の重要性が改めて認識されています。

また、消費者基本計画(平成22年3月30日閣議決定)では、公共料金等の決定過程で開催される公聴会や審議会において消費者参画を実質的に確保することや、据置きが続いている料金の妥当性を継続的に検証する具体的方法について検討することとされています。消費者委員会の公共料金等専門調査会では、同計画の進捗状況や同調査会での議論を踏まえて、今後取り組むべき課題と検討すべき論点を「公共料金等専門調査会報告」(平成25年7月)として取りまとめました。

「公共料金等専門調査会報告」の概要

  1. 消費者参画の実質的な確保に向けて取り組むべき課題
    1. (1)消費者参画の実質的な確保

      料金認可申請等を検討・審議する場は外部有識者を中心に構成し、原則として公開する。その際、一般の傍聴を可能な限り認めるほか、会議資料や議事概要はウェブサイトに掲載する。また、検討・審議の場への消費者代表の参加を検討する。

      料金の「審査要領」や「算定要領」、申請受理した書類や認可に係る書類は、ウェブサイトに掲載する。また、これらの要領は必要に応じて見直しを行う。

      公聴会の開催等広範な消費者の意見を聴取する機会を設定する。公聴会の開催等をしない場合は、ウェブサイトを活用し、国民一般から広く意見を募集する。

    2. (2)国民の意見の活用・消費者への啓発

      消費者庁は、公共料金に関する国民からの意見や相談について、その内容を所管省庁と共有し、公共料金制度の改善のために活用する。また、公共料金に関する消費者教育に積極的に取り組む。

    3. (3)料金改定認可プロセスにおける実効性の確保

      消費者庁は、公共料金の新規設定及び変更時における所管省庁との協議に当たっては、所管省庁の料金認可手続で消費者参画が実質的に確保されているかについて取組状況を総合的に検証する。

      また、物価問題に関する関係閣僚会議へ付議されるような重要な公共料金の料金改定に当たっては、所管省庁の査定方針に対する消費者庁の検証ポイントを策定し公表する。所管省庁では同ポイントを踏まえて査定を行うとともに、同ポイントに対する査定の考え方を公表する。

  2. 料金の適正性確保に向けて中長期的に検討すべき論点
    1. (1)料金妥当性の継続的な検証の在り方

      料金が長期間据え置かれている場合は料金原価の審査が行われないことから、経営効率化や料金妥当性に関して消費者による継続的な検証が可能となるような情報の公表・提供の在り方

    2. (2)総括原価方式における事業報酬算出の在り方

      総括原価の中に事業報酬を計上する目的、事業報酬の内訳である他人資本報酬率の算出に用いる自己資本と他人資本のウエイト比の決定方法、自己資本報酬率の決定方法、レートベースに含まれる資産要件

    3. (3)現世代消費者と将来世代消費者間の費用負担等の在り方

      インフラ資産の維持管理費用を世代間で公平に負担するための方法や、現行料金の抑制が結果的に更新投資の抑制に働く場合の対応

    4. (4)公共料金政策の国際比較

      公共料金に係る内外価格差、各国での料金規制、消費者参画、行政機関の関与等や自由化までの消費者への配慮、料金規制撤廃後の消費者保護のためのセーフティネット

担当:消費者調査課