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5.公共料金の査定方針

査定に当たっての基本的な考え方と改善の方向性

公共料金の査定に当たっては、事業の効率化を促すよう、様々な工夫をする必要があります。

例えば、ヤードスティック査定について、現在行われている主な方式は、各事業者から示された原価について個別査定を行った後、それぞれの単価を水準と変化率の双方から評価し、その結果事業者をいくつかのグループに分類した上で、最も評価が高いグループ以外のグループに対する減額査定を行うというものです。この方式では、最も評価が高いグループに対して優遇が与えられない、グループごとの査定なので相対評価があいまいになるという問題があります。このため最も評価が高いグループに優遇を与える仕組みを組み込んだり、グループではなく事業者ごとの査定を行えば、事業者には今まで以上の効率化誘因が与えられ、一層の料金の低廉化につながると考えられます。

プライスキャップ規制(※)も、事業者に効率化誘因を与える規制方法として様々な分野への応用が考えられます。特に、物価スライド制の考え方によって一般的な物価の動向に見合った料金設定となることや、サービスの平均料金に対する上限の設定なので料金設定にメリハリをつける余地があるなどのメリットが挙げられます。こうした自由度の高い料金規制方式は、例えば参入規制が緩和されて競争が進みつつある分野で効果的と考えられます。ただし同時に、プライスキャップ規制には投資意欲を損なうことや、必需性の高いサービスの料金が非常に高くなる可能性などが指摘されており、その適用分野を拡大していく場合には、そうした面についての検討が必要です。

料金規制の方式ではありませんが、事業の効率化を促す料金の決め方の工夫としては、混雑料金制が挙げられます。特に最近のIT技術の進展によって、需要のピーク時とオフピーク時の区分を細かくし、ピーク時に向かって徐々に料金が高くなるような設定を行うことができると指摘されています。こうした設定と併せて、オフピーク時の料金の割引率を高くすれば、時間帯や季節ごとの需要の変動がなだらかになり、設備の追加的な投資を減らすことができるようになります。

  • (※)電話料金などで採用されている料金査定制度で、物価上昇率等をもとに上限を設定し、それ以下の値上げを原則認める上限制。

担当:消費者調査課