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2.公共料金に政府が関与する理由

一般に、消費者は料金が上がれば買う量を減らし、下がれば増やします。事業者は料金が下がれば生産量や販売量などを減らし、上がれば生産量や販売量などを増やそうとします。完全競争市場では、需要と供給が市場での自由な取引を通じて調整されることにより、料金が決定され、その料金に従えば、最も効率的な取引により、最適な資源配分がなされることになります。

しかし、市場に任せることによって、いつでも最適な資源配分がなされるとは限りません。巨額の設備投資が必要なため1社の独占にならざるを得ない場合(自然独占)、消費者がサービスの質を十分知ることができない場合(情報の非対称性)、さらには全国どこでもあまねく公平なサービスを提供すべき場合(ユニバーサル・サービス)など、政府によって何らかの規制が求められることになります。

これらの規制は、サービスを提供できる事業者を限定する参入規制が代表的ですが、参入規制があると競争が働きにくく、料金が適正に決められる保証がないため、あわせて料金に関する規制が必要になります。また、公平なサービス提供の観点から、料金を一定の範囲に規制することが直接のねらいとなることもあります。

なお、登記手数料、自動車免許手数料、戸籍抄本手数料などのように、行政サービスの提供の対価としての料金については、その性格から、国や地方公共団体が決定しています。

このように、公共料金は市場の働きを助けるか、市場に代わる役割を果たすとともに、その対象となっているサービスなどには日常生活にとって必需的なものが大部分を占めています。そこで公共料金政策を進めるに当たっては、効率性、公平性、安定性の3つの目的を念頭に置く必要があります。

これらの目的は、例えば公平性や安定性を追求することが必ずしも効率性につながらないことがあるなど、互いに相反する側面も持っています。(また、技術革新などにより、公平性や安定性を確保しつつ、これまで以上に効率性を高める余地も生じてきています。)こうした中で、時代の変化とともに公共料金政策の重点の置き方を変えていくことが重要です。特に、最近の公共料金に対する要望、民間事業者における経営効率化のための努力や技術革新を踏まえると、公平性や安定性を確保しつつ効率性をより一層高め、利用者の利便の向上と料金の低廉化を図っていく必要があり、公共料金関連の政策や制度もこうした方向に進んでいます。

公共料金政策の目的

担当:消費者調査課