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記者会見要旨
(平成29年9月22日(金)12:00~12:15 於:消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  • 持丸委員長代理

    委員長が都合により退席しましたので、委員長代理の持丸から報告を申し上げます。
    本日は、住宅用太陽光発電システムから発生した火災等事故事案の経過報告を審議し、決定しました。
    本件事案については、この太陽光発電システムの設置台数が増加傾向で、今後も引き続き増加することが想定されること。それから、火災等が発生した場合に、生命・身体の被害が発生するおそれがあるということから、大きな被害が発生する前に、事故の原因究明とそれに伴う再発防止策というものを示すことが必要だと考えて、昨年の10月に調査対象として選定いたしました。
    経過報告を出すということは、まだ最後までまとまっていないということですが、これまで約1年間調査してきた中で分かったこと及び今後の調査内容について示したものが経過報告となっております。
    引き続き調査を進めて、なるべく早く再発防止策を取りまとめたいと考えております。
    その他、本日は家庭用コージェネレーションシステム事案、玩具による子供の気道閉塞事案などについて議論を行いました。
    続きまして、部会の動きについても報告を申し上げます。
    今月の部会、まず1つが製品等事故調査部会ですが、こちらは本日も議論いたしました家庭用コージェネレーションシステム事案、玩具による気道閉塞、要するに飲み込みの誤飲・誤嚥の事案について議論を行いました。
    それから、私が部会長を務めておりますサービス等事故調査部会では、この住宅用太陽光発電システムの火災等事故の事案について経過報告案を議論するとともに、現時点での調査状況などについて議論をいたしました。
    少し補足をしますと、この太陽光発電システムで、運用実態を把握するための消費者向けのアンケートを実施しております。それから、行政機関とか事業者からの火災等事故事例に関する情報収集も進めております。これらから専門委員にいろいろ分析をしていただいて、火災等事故に至る要因について仮説を立てております。極めて技術的な議論になっております。
    設置してから、ある一定年数が経つと危険性が高まるということが仮説の中では出てきておりまして、今後は火災等事故に至る可能性があると思われる製品、つまり、まだ火災になっていないのだけれども、多分、そろそろなのではないかというものについて、科学的なデータを測定しながら仮説を検証して、原因を特定し、再発防止策につなげていきたい、こういうことを検討している段階です。
    以上でございます。

2.質疑応答

日本消費者新聞の丸田です。
1年の経過報告なのですけれども、遅れというか、要するに経過報告を出さざるを得なかった理由というのは何か。どこがネックになっているのでしょうか。
持丸委員長代理

まず技術的に、かなり複雑なことが起きているというのが1点です。太陽光のパネルが発電するという原理は比較的簡単なのですが、その後の電気回路、その他もろもろに対してどういうことが起きるかについて、技術的に結構複雑なことが起きている。まず、これが1点です。
2つ目が、ちょっと私、先ほど述べたことが少し分かりにくかったかもしれないのですが、実は発火してしまった結果を見るだけでは、どうも仮説をチェックしきれないということで、仮説どおりであれば発火手前のものが、ある一定量、絶対にあるはずだ。それを探すということをしないと難しい。
では、そんなものは実験室でできないのですかというと、実は10年ぐらいかからないと発火しないので、今、同じようなものを置いておいても難しい、あるいはある時期に作られたものは、可能性が高いとか最近のものだと10年置いておいても大丈夫かもしれない、などのこともありまして、情報収集に少し手間がかかっているというのが実態でございます。

少なくとも、これはサービス事故と分類されているものですね。
持丸委員長代理

はい。

となると、今、技術的なものの課題とかとおっしゃっていましたけれども、この管理とかサービス的な分野というのは何か検討されているのでしょうか。
持丸委員長代理

まだそこには至っていませんというのがダイレクトな答えですが、まず何でサービス分野で見ているかといいますと2つありまして、1つは恐らくメンテナンスとか、そういうことが対策の主要因になるだろうと、当初、そういう予測がありました。つまり、製品を次から変えるというよりも、メンテナンスであろう、それが1つ、ここへ落ちた理由です。
もう一つは、現実的に両方の部会の扱っている案件の数を踏まえてやるということもあって、どちらか微妙なときは少しその辺も踏まえて、今回はまずサービス部会で見ているということです。
実際問題、恐らく最終的に原因が特定できる。そこまではかなり技術的なのですが、その後、どうやって対処するかというところになると、サービス的な側面がすごく強くなりそうです。仮説の段階ですので、詳しくはまだ申し上げられませんけれども、ただ、ある時期までに出た製品にそのようなことが多い可能性も仮説の中では指摘されていて、新しい製品をどうこうするということもこれ以上必要かもしれませんが、それ以上に、既に出ているものに対して、どうやってサービスをしていくかという議論が、この後、中心になるだろうと考えています。

確認ですけれども、ということは、既に設置されていて、その中に、例えば先ほどおっしゃったように、リスクというか、要するに発火する手前のものがある可能性がある。
持丸委員長代理

ある可能性があります。

ということを事故調の中で見きわめるというか、そういうことをされているということですか。
持丸委員長代理

今はそういうことです。あくまでも、我々も発火した結果から見た仮説ですので、発火する手前のものがまだ見つかっているわけではありませんが、それに近いものが見つかれば、そこからやはり電気的にこういうことが起きるとこうなるのではないかということが証明できていくのではないか。そう考えています。

ということは、とても迅速にやる必要があるような気がするのですが。
持丸委員長代理

おっしゃるとおりです。この問題は我々も非常に重く受けとめていまして、もちろん、確率はそんなにすごく高いものではないです。ただ、既に設置されている台数が何百万というオーダーですので、確率が低くても発火するリスクは当然あるということで、少なくとも早く原因を特定して、何らかの対策を発表しなければいけないという意識は我々も強く持っています。
ただ、少し言い回しが慎重になっていますのは、余り仮説段階で、きっとこれが危ないからと言うと、若干、パニック的なことになるリスクもありますので、もう少し我々の方でしっかり原因を特定して、きちんととるべき対策を明らかにしてから、きちんと報告をする。そんなような形で進めております。

そうしますと、仮説を立てて、それが実際そうなのかどうかということの検討とか情報収集されているということですけれども、事業者、メーカーであるとかに、ヒアリングということは既にやっていらっしゃるのですか。
持丸委員長代理

はい。しております。

朝日新聞の末崎と申します。
先ほど仮説のくだりで、一定年経つと火災が起きるのではないかという御説明だったのですけれども、そのような仮説に至った根拠、先ほどパニックのリスクもあるのでという話もございましたが、差し支えない範囲で、例えば経年劣化的なものが影響しているような調査結果が出てきたとか、そういったことがあるのかどうか。
持丸委員長代理

そうです。時間が経つということは、ある種の部品の経年劣化が結果的にシステム全体に、どこかに負荷を集中させて、熱を発生する可能性があるのではないか。そういうことを我々の方では仮説として持っています。

あと、報告書までの時間は早いにこしたことはないと思うのですが、一方でサンプル集め等々もなかなか大変だと思うのですけれども、今後の進め方のスケジュール感みたいなものが現時点で見えているものがございましたらお願いいたします。
持丸委員長代理

今、明確にここで申し上げられないのですけれども、さは言いながら、順調にサンプル集めの方は進めておりますし、専門委員の方もかなり細かな分析をしてくださっていますので、できるだけ迅速に仮説を取りまとめて、通常、その後に報告書をまとめるところでも結構時間がかかるのですが、そこも今回はできるだけ速やかに進めて、早く報告をまとめたいなと思っております。

あと、別件なのですが、先ほどもちょっとお話に出ましたが、玩具の方もそろそろ1年ぐらい経つのではないかなと思うのですが、経過報告ないし報告書に向けての進捗具合について御説明がございましたらお願いいたします。
持丸委員長代理

経過報告はいつ出るのですか。

事務局

去年の11月に選定しているので、その時点より前に必要であれば適宜出すことになります。

持丸委員長代理

状況としては、こちらの方も随分分析が進んでおりまして、それはアンケートであるとか、事故事例の調査であるとか、一部シミュレーション的なものも含めて進んでおります。具体的にどういうところを、ここから先が難しいのですが、太陽光発電と違って、こんなものは原因が分かっていることは分かっているのです。喉が狭くて、入るものが大きいから詰まるのであって、それはそんなテクニカルにややこしくはないのですけれども、どうしたら、誰に何を言えばそれがより効果的に提言できるかというところで、まだかなり議論しておりまして、もちろん、複数のチャネルで何かそれを申し上げていくことになると思うのですが、今、まさしくそういう議論が進められている段階だと思っています。

ちょっと確認なのですけれども、太陽光発電の方なのですが、資料では平成20年3月から平成28年8月までの間に102件と書いてありますが、それ以降、最新の事故件数というのはデータバンクではどうなのでしょうか。
事務局

今は持っていないですけれども、調べてお伝えします。

去年の10月31日がスタートですので、それ以降、どうなのかというところがちょっと気になりました。
日本消費経済新聞の相川です。
この太陽光発電システムの件なのですが、このアンケート調査の中で10年以上経過したものは22%あって、ほとんど保守点検を実施していない人が71%という数字が出ていて、やはり保守点検のところではかなり問題があるというふうにも思ったのですが、先ほど持丸委員長代理がおっしゃった、ある時期に出たものに問題があるのではないかというお話がありまして、10年ぐらい経ったものを集めて調査をしているのではないかと思うのですが、この辺で急いで何か啓発するようなとか、そういう状況ではないのでしょうか。ある時期に出たものがどういう。
持丸委員長代理

難しいですね。
余りまだつまびらかに申し上げられないのですけれども、太陽光発電の電池というモジュールがありますね。それで電気が起きるのですが、その電気を集めるさまざまな回路とか、そういうところもあって、電池だけではなくて回路系のシステムも進歩しているわけなのです。
今、いろいろ議論しているのは、全体のシステムのどこに問題があるかで、それは最新のものでは実は解決されているのかどうかというところもいろいろ検討していて、まだ答えははっきりしません。ただ、「ある時期の」と申し上げたのは、その時期から年数が経っているから劣化しているという問題もあるのですが、ある所定の時期以降は、ある程度、対策が既になされている可能性もあるということを見ています。
今、事故が起きているものは当然、ある程度、年数が経過したものなのですが、それが経過だけによるものなのか、その対策がなされていなかったというか、若干、設計が古かったことによるものなのかというのが、まだ我々も特定できておりません。
その上で、先ほど質問がありましたように、メンテナンスをするという、少なくともそういうルールは、今でもないのですけれども、なかったし、多分、設置されている御家庭においてもそういう意識もまだない。大概、そんな話は聞いていないとか、つまり、後でそこでお金がかかるなどという話は聞いていないとか、いろんなことがあるだろうと思っています。
まだもちろん、我々はそこに関して何も議論はしていないのですが、私個人の意見でここで述べるべきかどうか分かりませんけれども、でも多分、メンテナンスをある一定の部分についてはしなければ解決し得ないような感じはしています。それをどういうふうに意見を出して、どういう形で進めていただくようにするのかというあたりはもう少ししっかり原因を特定しないと、お願いするアクションがそれなりに重いことになりそうなので、我々もかなり慎重に原因特定をしている。そういうことになります。

確認です。太陽光発電のシステム全体の管轄している省庁あるいは法律というものは何になりますでしょうか。
持丸委員長代理

法律は分かっていませんが、省庁は経済産業省になると思います。

事務局

法律は電気事業法とか、そちらになるのではないですか。また、住宅用はちょっと違いまして、太陽光発電としての管轄としてはそういう電気事業法にかかわるものもありますが、住宅の屋根の上ではそこまでいかないので。

すき間の部分があるということですか。
事務局

今、住宅の火災という着目でやっているので、委員長代理がおっしゃったように、製品からの発火と、あと、発火しても屋根に火がつかなければ住宅火災にはなりませんので、住宅面も調べてはいますから、そういう意味では国交省もかかわってくるのかもしれません。

持丸委員長代理

こんなことを私がエンジニアで言っていいのかどうか分からないのですけれども、本当は全てのことを考えて、100年後でも安全なシステムをちゃんと普及させるべきです。もし原因を特定できたときに、技術者は分からなかったのかと言われるとうーんというところはもしかしたらあるやもしれませんが、いずれにしても、こういうエネルギー変換の流れの中でこういうものを進めていこうということそのものの大きな動き、社会的な動きに間違いがあったとは私は思っていないのですが、一方で、そこにもしかしたらば当時予想されていなかった技術的な問題が潜んでいて、それがこうやって時間が経ってから出てきてしまった。これについては、とにかくまず、その原因を明らかにして、適切な対処策とともにアナウンスをする必要があると思うのです。
くどいようですが、何で今、はっきりしないのかというと、例えばメンテナンスしなさいと言われても、何をメンテナンスすればいいのか、よく分からない。消費者庁の委員会が騒いでいるから取りつけた業者に言ったけれども、言われた業者だって、何が問題なのか分からないのに、ただメンテナンスしろとか何とか、掃き掃除でもすればいいのですかとか、電流を調べればいいのですかとか、そういうことになってしまうので、やはり我々もしっかりとそこを特定してから、対策とともにアナウンスをしたい。台数が多くて、発火ですから、最悪の場合の問題が大きいことも重々理解をしていますが、そこはスピード感を持ってやっていきたいと思っております。