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記者会見要旨
(平成24年12月4日(火)12:10~12:30 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  • 畑村委員長

    本日の委員会では、まず申し出のあった個別事案について、前回継続審議となった10月19日までの17件と、10月20日~11月16日までに申し出のあった事案8件、合計25件について、事故調査を行うか否かを検討しました。
    検討した結果は、次のとおりです。
    すぐには調査に入らないが、類似事故の情報や知見の蓄積等を待つものが13 件。
    調査等を行わないものが4件。
    残りの8件については、今回はすぐに結論は出しませんでした。
    次回の会合をめどに、情報収集と事実の確認を行い、調査を行うかどうかについて、引き続き検討していきたいと考えています。
    医療事故については、今後どのように取り扱うか、申し出者に対してどのようにアドバイスするか、今後さらに検討していくことにしました。
    このほか、消費者庁に寄せられるその他の生命・身体被害情報の処理の概要について、事務局から説明がありました。今後は、これらの事故情報の中からも調査を行うものを選定していく予定です。
    先日、調査等を行うことを決定した事案の調査状況について、事故調査部会長から説明をしていただきます。
    それでは、お願いします。

  • 松岡委員長代理

    それでは、個別事案の事故調査について説明をします。
    まず、調査の体制ですが、港区のエレベーター事故を含む2つの事案については、調査委員会においてそれぞれ担当の専門委員1名を指名したところであります。今後、専門委員を追加で認定していただいた際には、その中からさらに担当の専門委員を追加で示す予定であります。
    その他の事案について、まず専門委員を追加で任命していただき、その上でそれぞれの事案についての担当の専門委員を指名する予定であります。
    個別事案の調査等の状況についてですが、港区のシンドラー社製エレベーター事故については、担当の専門委員1名を指名し、国土交通省で行った調査結果の評価を進めていただいているところであります。
    また、金沢市の事故は、港区の事故に関連する事故として、港区の事故の担当専門委員と事務局で情報収集等を進めているところであります。

  • 事故調査室長

    事務局のほうから、最近の対応について補足させていただきます。
    12月2日に名古屋市で発生した昇降機事故についても、現地へ職員を派遣し、情報収集を行いました。
    また、12月3日に姫路市内で発生した昇降機事故については、工場における荷物の搬送作業中に昇降機に木の棒が挟まって動かなくなり、それを復旧させる際に発生した事故であり、特殊な事情で起きた事故の可能性があると聞いていますので、現地への職員の派遣は関係機関からの情報収集を行った上で、その必要性を検討することとしています。

  • 松岡委員長代理

    それから、事故の初動調査体制についてですが、現在のところ、エレベーター事故には何度か現地に職員を派遣し、事実確認を行っているところでありますが、全ての事故について職員を派遣し、現地調査を行うことは、正直なところ非常に厳しい状況であります。多数の事故が近接して起きた場合には、優先順位をつけて対応する一方、専門委員の追加任命等、体制整備の充実を急いでしたいと考えております。
    今後、各事案について、順次、事故調査部会においても調査等の方向性について議論していく予定であります。第1回の事故調査部会につきましては、12月中に開催する方向で考えており、現在、日程等を調整中であります。
    以上でございます。

2.質疑応答

読売新聞の崎田です。
本日新たに調査することになったというのは1点もなかったということですか。
事故調査室長

そうです。

ないということですね。
前回配った5件の進捗状況について、全てがどこまで進んでいるかというのはまだ言えない状況なわけですね。
事故調査室長

そうですね。個々の事案については申し上げられません。

要は、御検討に着手したということでよろしいですか。
事故調査室長

はい。

共同通信の林といいます。
今日の、すぐには調査に入らないけれども、類似の事案を待つものと判断した13 件というのは、どういった案件で、どうしてそういうふうに判断したのかということと、調査しないと決めたものはどういった理由で、どういったものなのか教えていただけないでしょうか。
事故調査室長

まず、調査を行わないものとしたものですけれども、消費生活上の事故ではないと判断したものでございます。
それから、すぐに調査に入らないけれども、類似の事故なり、情報の蓄積等を待つというものは、私どもは普通、消費者庁にいろいろな事故の情報は入ってきていますが、多くの事故については、こういった対応をとっておりまして、現時点では調査に入らないというものについての類似事故がたくさん出てきたとかいった場合には、当然また調査をするという対応をとっております。そういったことと同じような内容と考えていただければと思います。

草桶審議官

補足をさせていただきますと、これはかなり議論があったところでありまして、要は委員の皆さんから、事故調というのは事故のうちに潜んでいる重大な原因があるかないかを慎重に見る機関だろう。そうだとすると、単純に数が何件とか、そういったことだけで判断するものではなくて、もちろん基準は決めましたから、あれは当てはめる中で、本当に何か隠れた大事なものはないかどうかというのを見なければいけないという議論がありました。それは今はわからないけれども、あるかもしれないということで、したがって、もう少し能動的に物事を見ていこうということで、今みたいな御説明になったということです。
なので、単純に何かを待つというだけではなくて、類似の事故が起きる可能性もあるし、あるいは議論をしていくうちに、こういった要因が隠れていないかといったことが出てくるかどうか見ながら判断していこうということであります。

そういう意味でいいますと、しばらくまだまだ13 件については、いつまでといかいうよりも、ずっとそういう形で消極的という意味ではなくて、しばらく状況を見ていこうということになるわけですか。
草桶審議官

もっと正確にいいますと、期限を区切っているわけではありません。また、事案によっていろいろなニュアンスの差があります。例えば、ほとんどこれは恐らく扱う必要はないだろうなと思っているものもありますし、そうではなくて、かなり能動的に関係の役所に要請するとか、そういったものが必要だというのもあります。つまり、ニュアンスの差はあります。

日本テレビの柳沢です。
先ほど部会長は、調査の体制のところで、2つの事案について専門委員を追加とおっしゃったのですけれども、もう一つの港区ではない事案というのはどの事案ですか。
松岡委員長代理

まだ委員の選定が済んでいないものがあるということで、2つの事案については、もう担当委員を選定して、着手しているということです。

この港区ではないもう一つのほうの。
松岡委員長代理

それは公開していないです。

すみません、確認ですけれども、シンドラーエレベーターの件で金沢市の事故については情報収集を進めているというお話ですが、これはあくまで対象案件ということではなくて、情報収集ということですか。
松岡委員長代理

そのとおりです。

それともう一つ。
名古屋と姫路についても同じように対象案件ではなくて、情報収集からということで派遣していくということですか。
松岡委員長代理

そのとおりです。

あともう一点、すみません。
医療事故をどのように扱うかということですけれども、医療事故は結構申し出が多く来ているかと思うのですが、これをどういうふうにして、申し出があった方に説明をしなければいけないと思うのですが、いつごろまでに医療事故を事故調として扱うのか、扱わないのかという判断をするつもりかということを御説明いただければと思います。
畑村委員長

いつまでにという時間を区切って、いつごろだったら逆にこれは取り扱うことを始めますと言えるかという質問だとすると、そういう方向までというか、そこまで話はできていません。
だから、今日は全部議論をやりました。だけれども、本当にここでそれが取り扱えるものかどうか。もっと違う医療過誤の問題とかそういうものを扱う別のところが扱うようになるのだったら、そちらがやるのでないと、ここでやるのでは、とてもやり切れないのではないかという議論が出てくるし、医療については随分件数が、今までも随分多いように思うけれども、これからまだいろんなものがたくさん出てくるのだろうと思うのです。そうすると、消費者について起こるいろいろな事故という視点で見ると、ほかのいろんな機器がおかしいとか、システムがおかしいとか、サービスが何かおかしいというのと大分性格が医療については違うのではないかと思います。特に状況がすごく違うことと、個別性がすごく強いというものがあります。そうすると、今ここの消費者の安全調査でやろうとしているもう一つの考えで、割に共通性があるとか、気がついていないけれども、病院として見るとすごく大事なもので、大きく影響するだろうと。そういうものを見逃さないようにしたいと考える見方と、医療のものと大分性格が違うねという、そういうことを考えています。
今日も大分そういう議論をやりました。だから、いつまでにどんなふうにどうなりますかと言われても、正直に言うと、わからないというふうにしか今のところ言えないなと私自身はそう思っています。

申出者からすると、やってくれるかもしれないという期待を持って申し出をするわけですけれども、見えないところではそういうのは受け付けるだけ受け付けると。
畑村委員長

そうとしか言いようがないのではないかと思います。期待されているとおりに反応ができる、それはそういうふうになるのはとてもいいだろうと思うけれども、とてもそんなふうにはいかないのではないかと思います。

草桶審議官

個別の申出者との関係では、早急にどんなアドバイスをさし上げたらいいかとか検討して、何とか伝えたいと思っています。
ただ、医療事故一般をどんなふうに扱うのか、いつ選定できるのかということについて言えば、今、委員長が申し上げたとおりでございます。

日本消費経済新聞の相川と申します。
港区のシンドラーのエレベーターについてなのですが、専門委員1人を選定して、国土交通省の経過を加味してということなのですが、体制としては何人ぐらいの体制でやっているのですか。
松岡委員長代理

現在、専門委員1名と事務局でやっていますが、必要とあらば、専門委員を追加することもあります。

私たち素人のイメージだと、1人の委員の先生で今までやってきたことを評価できるのかということがすごく疑問だったのですが、その辺はいかがでしょうか。
松岡委員長代理

一応、1人の専門委員と事務局の体制であって、余り多くの人がこうやると、またまとまりがつかないというか、非常に判断が変なふうに乱れてしまう心配があるので、しっかりとやっていただくということがあると思います。
専門委員の専門分野もありますので、それからはみ出る部分、あるいはもうちょっと違った面から見たほうがいいのではないかという場合には、追加で専門委員を任命するということです。

どの事故をどのように担当するかということは明らかにしていないということですか。
松岡委員長代理

しておりません。

それから、パロマの事故と、もう一つ汐留のエスカレーターの事故があったのですが、あれはどのような進捗状況でしょうか。
松岡委員長代理

あれについては、現在、専門委員の選定を考えている最中でございます。

テレビ朝日の内田です。
繰り返しになってしまうかもしれませんが、前回5件提示されましたが、今回はゼロ件でありまして、その大きな違いというのは何なのですか。例えばマンパワー、人の体制が整っていないといった要因もあるのでしょうか。
畑村委員長

余り質問の意味がよくわからないです。
前回は5件をやったのに、今回は新たなものがなかったという違いはなぜですかという質問ですか。

はい。
草桶審議官

事案の性質に即して考えたということに尽きるのですね。
今回は、先ほど申し上げたとおり、保留というか、もうちょっと考えるべき段階にある事案がすごく多いのです。最後に私が申し上げたとおり、わりと能動的にさらに調べるという案件と、そうではなくてもうちょっと考えるけれども、触れられない可能性が高い案件というニュアンスの差があると申し上げましたが、そういうものもあるのです。
我々も走りながら考えているところもありまして、前回5件選んだのですけれども、5件につきいざいろいろな調査に入ってみると、やはりもう少し事実関係とかを調査して、そして調査のポイントみたいなものを委員会で議論して、その上で選定したほうがいいのではないかと思い至ったのです。
そうだとすると、2回目以降はすぐに結論に到達するのではなくて、もうちょっと調べて、そしてこういった点が多分必要なことは追加できるのですけれども、こういった点が多分これまで行われていないのでありましょうと。そこまで委員会できちんと議論をしてその上で判断するほうがいいのでないかという発想で議論に臨みました。
そういった説明をして、委員の皆さんからももうちょっとそんなことでやりましょうかという議論になったということであります。

畑村委員長

それともう一つ、前にあった5件というのは、もうずっと前からあったもので、みんなが疑問に思っているもの。それを取り上げるとなっていったので、だから、取り上げること自身がどうだろうかということについて見ると、ぜひこれは取り上げないと、ここの委員会がちゃんと活動していることにならないかという評価ができるような案件だったと思うのです。
これから先は、ある期間の間に出てきたもの、起こったこととか、申し出があったとか、そういうことを取り上げていくようになるので、前からほぼ決まって、これを取り上げられるだろうという、そのレベルも出てくれば、そうなっているけれども、そうでないと今回言ったような結論になっていくいくというのがたくさん残るだろうと思います。

日本消費者新聞の成田と申します。
先ほどの医療事故についての確認なのですが、委員長の話だと、今後どのように取り扱うか、申出者に対してどうアドバイスをしていくかという御指摘をいただきたい。これは常に医療事故についての申し出があるということで、そのケースについてということなのでしょうか。それとも、医療事故全般についての扱い方の検討なのでしょうか。
草桶審議官

医療事故の申出者の方にいろいろな事情があるわけですね。医療事故というのは、普通は最初病院で調べてもらってということから始まるのだと思うのですけれども、申し出された情報だけでは、そんなことはわかりません。しかし、我々も、何でもかんでも申出者の方にたくさんの情報を必要だとして負担をかけるのは適切ではないと思っておりますので、とにかくこちらとしては申出を受けます。
ただ、受けた後で、恐らく申立者との間でコミュニケーションが必要になってくると思うのですけれども、仮に病院に申立てをして、病院の組織、重大な場合には第三者が入るという可能性がありますが、そういったところでの検討を経ているのかいないのか。もし経ていないとすれば、まずそこでやるべきではないかとか、あるいはもうちょっと詳しくお聞きして、非常に個別性が高いということであれば、むしろこちらではなかなか入れられないかもしれない。だけれども、申し出だけではわからないので、申出者の方と少しコミュニケーションをとらなければいけませんよと、そういったことを考えていこうということなのです。

安全調査会は、役務は扱いますけれども、その場合は、生命・身体の役務事項といった場合は、医療事故がすごく大きな比重を占めるのではないかと言われていましたので、その点については最初からわかっていたことで、ある種、医療美容とか、美容に関係したものとか、それは単に先生、お医者さんにかかわる、そういうものについてどういう原因究明があるのかということが注目されていたわけで、その全体についてのものというよりも、今回申し上げたものをケース・バイ・ケースで検討しているのではないかと思ったのですが、そうでもないのですか。
草桶審議官

まさに個別のケースの検討から始まったことなのです。個別のケースがあって、申出者のほうから申し出た内容があって、それを検討していたわけです。その検討の中で個別性が高過ぎて、再発防止でありますとか、社会にぜひ還元しなければいけない要素が含まれている事故なのか、そうではないのかを判断するわけですね。そうだといった場合に、事故調査委員会において調査するわけですけれども、そこの判断に至るまでの材料が申し出された情報では十分ではないですので、したがってもう少し調べなければいけない。
そのときに何を調べるかと言えば、病院の事故調査のメカニズムの中で扱われたか、扱われていないか。扱われた場合はどんな内容だったかといったようなことを聞かないといけませんねと。それを聞きましょう、そういうコミュニケーションをとりましょうということなのです。
もちろん、その結果、この委員会で扱うべきだということになるかもしれません。ならない場合もあるかもしれません。ならない場合については、個別的救済の話になってくるので、こんな形で病院に相談したらいいのではないでしょうかとか、あるいはこういったところでこういった機関に相談したらどうでしょうかということで、我々としては、申出者の方とできるだけつき合いたいと思っておりますから、そういったところまできちんとやらないと、なかなか簡単な答えは出せないのでということであったと思います。

今日の会見を聞いていて、もし調査を申し出た人たちは、やはり理解できないのではないかと思うと思ったのは、先生方は個別の案件ごとというのはすごくわかっていると思うのですが、私たちからしたら、4件は事故の調査をしないということになったのですが、そのうちの13 件は今後様子を見守って、あとの8件は結論を出さなかったと。受け取る側としては、それしかないのです。
事故調査をしないことを決めたというのは、消費生活上の事故ではなかったということなのか、さっぱりわからないと思っていて、もうちょっと受け取る側がこういう分野のものはこの調査では扱わなかったですとか、どういうものが選定されているのかがわかるような説明の仕方はできないのでしょうか。
畑村委員長

そうですけれどもね。まことにそうだという気がします。
多分、今、何だか隔靴掻痒というか、そういうふうになっているような感じがする部分というのは、医療の部分の公表をどうするかとずっと検討していて、とてもつらいところなのは、何かやったとすると、1つずつの案件が確定してしまうというか、あれのことだなとなって、そのときからそれについてこういう行動をした、こういう判断をした、こういう検討をしたということをやると、みんなの中ではそれについてとてもわかった気がするけれども、今度は調査をして、きちんとしたものを引き出そうとするので見ると、そこでどんどんいろいろな周りの人の考えを固定化していくのですね。そして、その固定化すること自身がこれから先にいろいろな形で固定化していくと、調べなければいけないし、調べて引き出そうとするものの最大の障害になっていくだろうと私などには見えるのです。
そうだとすると、みんなが満足する程度に話してさし上げたいというのは、本当は同じように思うけれども、それをやると一番大きな目標にしている、これも例えば何を学ぶのかとか、これで行くと先々どんなふうにみんなに影響が出てくるだろうかとか、どんなひどいことがこれに関連して起こっていくだろうかという部分をきちんと考えて、みんなに伝えて、そしてそれをみんなが共有するのが一番大事だと思っていることができなくなってしまうのです。
だから、今のように言われるととてもつらいのです。でも、仕方がないから、そのぐらいのところも公表の仕方でしか、今のところはやりようがないなと思っています。これは公表すると、みんなでそれを確定して、固定化してしまって、本当に調べるとか、再発防止のための知見を引き出すとか、そういうことができなくなってしまうということを思っていて、本当はいろいろなことを聞いて納得したいと思うこととぶつかってしまう一番つらいところだと思います。