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意見のフォローアップに係る関係行政機関ヒアリング議事録

意見のフォローアップに係る関係行政機関ヒアリング議事録

平成29年8月25日(金)14:00~

場所:共用第2特別会議室

宇賀委員長

それでは、定刻となりましたので、ただいまから第60回「消費者安全調査委員会」を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、御多忙の中、御出席いただき、ありがとうございます。
初めに、エスカレーター事故に係る意見のフォローアップです。
消費者安全調査委員会では、エスカレーター事故に係る事故等原因調査を行い、平成27年6月に国土交通省及び消費者庁に対して意見を述べました。この意見では、制度面の見直し、事業者への指導、利用者への必要な情報提供の実施について対応を求めております。
本日は、調査委員会からの事前質問について御報告いただきます。国土交通省、消費者庁におかれましては、お忙しいところ、御出席いただき、ありがとうございます。
それでは、国土交通省から説明をお願いします。

国土交通省

国土交通省昇降機等事故調査室でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、エスカレーター事案のフォローアップに関する実施状況ということで、事前にいただいている確認事項に対してお答えさせていただきます。資料3-5、3-6として「エスカレーターの転落防止対策に関するガイドライン」を配布しております。確認事項としまして、エスカレーターのガイドラインが遵守徹底されるようにするための具体的方策についてどのようにお考えですかと。また、山口県の関係の事故につきまして、事故情報の収集の在り方について具体的に検討されていますでしょうかという点をいただいているところです。
これに対する国土交通省の取組ですが、ガイドラインの周知につきましては、各団体への文書での周知、また、説明会の開催、さらには建築物の所有者関係団体への説明、加えて、それらの団体から会員への周知の依頼を実施しているところです。今後、ガイドラインの遵守徹底につきましては、フォローアップ等を行うことによって実効性を高めて参りたいと考えているところです。
続きまして、事故情報の収集の在り方ですが、山口県内の案件につきましては、建築物の所有者が特定行政庁への報告事案だと認識しなかったこともあって、本省への報告が遅れたと認識しているところです。特定行政庁への報告事案につきましては、建築物の所有者等にきちんと認識されるよう、特定行政庁に対して会議や説明会を通じて働きかけてまいりたいと考えているところです。
以上でございます。

宇賀委員長

ありがとうございました。
続いて、消費者庁から、参考資料等について説明をお願いします。

消費者庁消費者安全課

消費者庁消費者安全課でございます。
資料1の裏面にございますように、平成29年6月現在でのこれまでの取組を御紹介しますと、最初のポツにございますように、各都道府県等に対して、消費者行政部局を通じた周知を行ったのが1点目です。
2点目が、プレスリリースによる注意喚起を行いました。3点目は、鉄道業者等がエスカレーターの安全を訴えるキャンペーンを行って、資料4にございますようなポスター等を、2016年、2017年の見本をつけておりますが、これを後援ということで我々は支援しました。事業者による、目につくような取組が行われています。あと、今年の4月に「子どもを事故から守る!!事故防止ハンドブック」を作成しまして、自治体等に配布しております。その中でもエスカレーター利用の注意ポイントなどを掲載しております。
なお、ヒアリングの事項と外れますが、このハンドブックには、例えば、立体駐車場、薬の誤飲等、本委員会で取り上げられたものに関することも掲載しています。
資料1の6月現在の取組はここまでですが、今月にもエスカレーターの安全については、子ども安全メールツイッターを1本出して周知を行ったところでございます。
以上です。

宇賀委員長

ありがとうございました。
それでは、御意見あるいは御質問はございますでしょうか。河村委員、どうぞ。

河村委員

御説明ありがとうございました。エスカレーターに関しまして、国土交通省の方にお聞きしたいのですけれども、資料1によりますと6月15日時点の回答が書いてあるわけなのですけれども、ガイドラインの遵守の徹底ということで、どのように徹底させていくのか、あるいは意見のほうには、効果について検証して、実効性が確保されない場合には法整備も含めたさらなる対策ということになるのですが、今後の見解につきまして、まずはどのように徹底していくか、徹底の確認ですね、特に既存のものでリスクの高いものに関してとか、そういう情報を収集していって分析するということについて、今後のことを教えてください。

国土交通省

資料1では6月15日時点となっておりますが、その後、ガイドラインを各協会等に通知した際に、遵守徹底してくださいという話はしております。今後のフォローアップ、情報分析というところにつきましては、通知を出したばかりですが、どういった形で活用されているかというところについては、フォローアップなりアンケートなり、手法は考えて参りたいと思いますけれども、実態についてきちんと把握して参りたいと思っているところです。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。持丸委員、どうぞ。

持丸委員

山口県で起きたことは私としても非常に重く受け止めておりまして、もっと大手ばかりかと、正直、私は何となく思っていたのですね。吹き抜けなどというものをやるのは。大手という言い方は悪いですが、イオンとかですね。割と幅広くそういうのがあるのだなと思ったのですが、まず最初の質問は、その辺の実態は国土交通省で分かっていらっしゃいますか。

国土交通省

商業施設とかでどれだけ吹き抜けがあるかという事実については掌握はできておりません。

持丸委員

その上で、今回、もう一つ私が問題だと思って、ここにも書いてあって、今、御回答いただいたのですけれども、子供が遊んだせいかもしれないということで、少なくとも国土交通省へ事故報告が行くラインには乗ってこなかったと私は聞いておりまして、子供は遊ぶ生き物ですから、子供が遊んだかどうかという判断はさして重要ではなくて、とにかく転落をしたという事実に関して、必ず上がってくる仕掛けをつくっておかないと、実は消費者庁にもたまたま上がったというのが実態で、何もなければ今回のものは発見できなかったのですね。非常に運の良い事案だったとは思うのですけれども、本当に紙一重で大変なことになっていた可能性は非常に高い。現場で子供が遊んでいるかどうかという判断をするのではなくて、事故があった事実が上がってくるような体制づくりをぜひお願いしたいということでございます。

国土交通省

国土交通省には、利用者の方が死亡されたり、重傷の場合に情報が上がってきますが、そのルールが、現場や建物の所有者に徹底されていなかったという事実はおっしゃるとおりあると思いますし、たまたま別のルートで入ってきたということもあります。その点について、いま一度きちんと情報を上げてもらうように周知してまいりたいと思いますし、今回の事案につきましても、山口県から再度、関係者にきちんと情報を上げるようにという通知も出しておりますので、そこは委員御指摘のとおり、きちんと集めていくようにしたいと思っているところです。
以上です。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。澁谷委員、どうぞ。

澁谷委員

御説明ありがとうございました。様々な対策をしていただいておりますが、消費者庁にこれを配布していただいたということで、中身も大変きめ細かく、よくできているなと思うのですが、1つのところからだけの啓発広報ですとやはり限界があるかと思います。そこで、例えば、消費者庁から、母子健康手帳をつくっている厚生労働省ですとか、あるいは学校安全教育の視点から文部科学省ですとか、そういうところに働きかけをしていただいて、先ほど子供は遊ぶものだと出ておりましたけれども、子供の安全ということを考えますと、そちらへの働きかけも必要ではないかと感じるのですが、今後、何かお考えのことがありましたら、お話しいただければと思います。

消費者庁消費者安全課

まず、このハンドブックを作りましたのは、子供の事故防止に着目して、いろいろな事故を取り上げて、関係する省庁と一緒にやっていこうという取組を昨年度から準備して進めておりますが、その一環ということです。ということで、先ず関係省庁と協力はしていきましょうねというおおよそのところはできております。
具体的な話で次に説明させていただきますと、母子手帳は、厚生労働省でモデルというか、見本みたいなものをつくって、各自治体でつくられるというものであったと思います。厚生労働省のモデルみたいなものの中には、たしか消費者庁の事故防止のサイトなどの紹介がされていたと記憶しております。そういうところは既にできております。あと、ハンドブックも、自治体からぜひ配りたい、使いたいという希望もございますので、それもあわせて周知していきたいと思っています。
学校現場では、経済産業省がたしか製品安全教育をされていたと思います。子供の事故はいろいろなパターンがあって、全部学校現場で取り上げてというのは難しいかもしれませんが、関係するところと協力して、一歩一歩進めてまいりたいと思っております。

澁谷委員

ありがとうございました。

宇賀委員長

朝見委員、どうぞ。

朝見委員

先ほども話が出ておりましたけれども、事業者から特定行政庁へ、そして国土交通省へという情報の流れにつきまして、最初のところで人為的なもの、あるいは子供のいたずら等については報告の必要なしという形になっているようでありますけれども、子供のいたずらであっても、あるいは人為的なものであっても、どういうリスクがあるのかということについて把握することは必要ですし、どう対応するか、する必要はないのかということはその先のところで考えればいいわけであって、当初の関係者のところで判断をして情報を上げないというのはいささか問題ではないかと考えております。そこのところは、とりあえずはと言うと語弊がありますけれども、特定行政庁、あるいは国土交通省まで情報が上がるようにしたほうがよいのではないか。仮にそうしたとしても、そう莫大な量の情報が集まるとは想定しにくいような気がいたします。
それから、もう一つ、本件、山口県の事故の場合、救急搬送されておりますけれども、救急搬送先からの情報ルートは、特定行政庁、山口県、あるいは国土交通省に直にということはないでしょうし、消費者庁に直にというルートはないと思いますけれども、こういった建物事故の場合に、医療機関からのルートはないのかという点をお伺いしたいと思います。
以上です。

国土交通省

どういった情報が上がってくるかという話ですが、現時点でも、死亡の場合、重傷の場合、さらに、その他の人身事故で機器の異常等が要因である可能性があるものについて、原則として上がってくる仕組みになっているのですが、今回、その趣旨が必ずしも十分浸透していなかったことが上がってこなかった一因かなと思っておりますので、再度、きちんと情報を上げてくるようにという話は周知徹底したいと思っております。
救急搬送先からの情報入手という御指摘につきましては、今まであまり意識したこともなかったところですが、御指摘を踏まえて検討したいと思っております。
以上です。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。水流委員、どうぞ。

水流委員

消費者庁がおつくりになった事故防止ハンドブックは非常に良い形ででき上がっていると思いますので、できるだけ早く、どの程度まいていいのかということと、それから、これは6歳までのところが非常にうまく書かれてあるので、医師会とかに送ると、小児部会が必ずどこもあるので、小児科に来られたときにお母さんたちが取れるような形もあると思いますので、学校だけでなく、6歳以下の子供に対して、先ほどの母子健康手帳の部分と、それから、小児科医のところも、組織的にやるのであれば、やり方はいろいろあると思いますので、ぜひ早目に、せっかく良いものができているので、お手元に届く人には届くという状況をつくってはいかがと思うのですが、そのあたり、どう進行されていますか。

消費者庁消費者安全課

具体的に何人の方のお手元に渡ったかまでは計上する方法がないのでございますが、資料1にも書いてございますとおり、最初に4万部刷っておりまして、それを各自治体に配布しております。自治体の希望に応じて配布しておりますが、まず間違いなく最初の4万部はなくなる見込みで、次の発行を今、準備しております。医師会とか、そういったところと協力してというのは非常にありがたい指摘だと思っておりまして、我々もどのようにやったらいいのかを考えてまいりたいと思っております。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。河村委員、どうぞ。

河村委員

何人もの委員の方が言及しているところで、重ねて申しわけないのですが、山口県の件で国土交通省にお願いしたいのですけれども、繰り返し、いたずらの場合とか、故意の場合という言葉ですとか、重傷な事案のときに報告することに関して、きちんと浸透していなかったという言葉があるのですけれども、個々の事業者には、地方自治体、特定行政庁から何らかのルール設定があって、こういうときは情報をというルールがあると思うのですが、こういう場合に上げなさいという中に、明らかに故意の場合とか、いたずらである場合を除くという文言が入っているケースと、入っていないケースがあると聞いております。ですから、具体的に、そういう文言は入れないほうがいいと。その文言があれば、事業者はそうするものだと思ってしまって、自分たちで判断しますけれども、たくさんの委員の方が既に指摘されたように、その判断をするところが問題なのではなくて、幅広に情報が来て、リスクを後からきちんと分析できる、情報を活かすということなので、特定行政庁が作っているルールの文言をもう少しきちんと見ていただいて、誤った判断が働かないようにということをぜひ具体的に徹底していただけたらとお願いしたいと思います。

国土交通省

国としては、死亡とか重傷、あとは機器の異常等、そういう判断基準を示しているところでして、特定行政庁によっては多少違う運用をしているところがあるのかもしれないですが、国の運用については、再度、委員御指摘のように周知徹底はしていく必要があると考えているところです。

宇賀委員長

他にいかがでしょうか。水流委員、どうぞ。

水流委員

エスカレーターの件については、かなりいろいろなところに、幅広くあるので、全体に対して周知徹底というのは非常に大変だろうと思うところがあります。段階的に周知徹底も考えるという戦略も要るだろうと思うので、まずは公的な場所とか、病院であるとか、そういったところに対しては、少なくとも防止策の中では誘導手すりをつけることが非常に効果があることをお伝えになるとか、事故の画像については、御提供いただけるようであれば、それも個別に見ていただけるようにした上で、その施設がどうお考えになるかと。きちっと事故事例を見て、自分の病院や、区役所であるとか、そういったところでそういう事故が起こらないようにするということはあると思うので、エスカレーターがむき出しになっているところは、病院でも、広い入り口から、上のほうに外来があるところがふえてきていますので、まずはどこを狙うのかというあたりで、そこだけは周知をするということも方法かなと思いますので、御検討いただければと思います。

国土交通省

委員の御意見を踏まえて、検討して参りたいと思います。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
繰り返しになりますけれども、子供というのは大人の予想外の行動をするものですから、大人にとって異常な行動でも子供にとっては通常の行動ということが多くありますので、情報収集の件はぜひよろしくお願いします。
それでは、両省庁におかれましては、本日の議論を踏まえて、引き続き取組を進めていただきますようにお願いいたします。
それでは、続きまして、エレベーター事故に係る意見のフォローアップです。消費者安全調査委員会では、エレベーターに係る事故等原因調査を行い、平成28年8月に国土交通省に対して意見を述べました。この意見では、保全性を確保した設計の徹底、適切な保守管理の実現、既設のエレベーターに対する戸開走行保護装置設置の促進、所有者・管理者への働きかけ、緊急時の初動体制・救助体制確保に向けた取組の促進について対応を求めております。本日は、調査委員会からの事前質問について御報告をいただきます。
それでは、国土交通省から説明をお願いします。

国土交通省

引き続きまして、国土交通省昇降機等事故調査室から説明させていただきます。
まず、確認事項の№1です。この指針の説明会の主催者、対象者を御教示ください。独立系保守管理業者の参加割合等についても御教示ください。さらには、今後継続して開催されるのかという今後の予定についてという御質問を受けているところです。
維持管理指針について、概要を資料3-1、指針本体については資料3-2、説明会のある一回分の議事次第について、資料3-3ということで配布しております。
維持管理指針の説明会につきましては、本省主催、または各団体主催で実施しているところでして、本省主催の説明会につきましては、今日もお見えですが、エレベーター事故被害者遺族の市川様に時間の都合がつく場合には講演していただいています。あと、本省担当者による維持管理指針の説明、さらには弁護士による標準契約書の説明という構成で、国土交通省主催のものにつきましては、全国10会場で実施したところです。
説明会受講者につきましては、10会場の合計で、所有者・管理者関係者106名、エレベーター製造・保守関係者94名、行政関係者521名となっております。
また、各団体主催の説明会につきましては、日本エレベーター協会と日本建築設備昇降機センター主催の説明会が1回開催されておりまして、これにつきましては、受講者は109名となっております。
また、日本エレベータ保守協会と日本建築設備・昇降機センター主催の説明会が2回開催されておりまして、東京と京都で開催しましたが、それぞれ受講者が24名と30名となっております。
本省主催の説明会と各団体主催の説明会に日本エレベーター協会に所属していないエレベーター保守業者、確認事項でいうところの独立系保守管理業者と考え得る方々につきましては126名参加しております。
この説明会につきましては、昇降機センターや関係団体に対しまして、引き続き開催について働きかけて参りたいと考えております。
続きまして、№2の確認事項です。製造業者から保守管理業者に保守・点検マニュアル等の技術情報が提供されているか、現状を把握しておりますかという質問ですが、エレベーターの製造大手5社につきましては、製造業者から定期点検、保守点検に必要なマニュアルがウェブで公開されていると承知しているところです。
続きまして、№4の確認事項です。エレベーター協会等に参加していない保守管理業者に対する維持管理指針の周知について、お考えを御教示くださいという点です。これにつきましては、定期報告の受付団体が大体各県にあるわけなのですが、そういったところと連携しまして、保守管理業者向けの説明会を行うことを検討しております。対象としましては、定期報告を行っている保守管理業者でありまして、日本エレベーター協会の会員かどうかにかかわらず、広く説明会を行うことを現在検討しているところです。
続きまして、№6の確認事項です。エレベーターにつきまして、専門的知識がない所有者は、例えば、作業報告書にどのような内容がどの程度記載されていれば適切な維持管理と言えるかの判断が困難な場合が大半と考えられますが、この点についての考え方です。これにつきましては、維持管理指針の解説のコピーを資料3-4として配布しております。この作業報告書につきましては、可能な限り、実測データ、イラスト、写真等を添付するように、日本建築設備・昇降機センターが編集しました昇降機の適切な維持管理に関する指針解説書31ページに記載しておりまして、記載例も32ページに示しているところです。また、説明会におきましても、必ず専門的知識がない所有者や管理者に分かるように作業報告書を書くようにという説明をしているところです。作業報告書を受け取る所有者・管理者サイドが理解できたかどうかについては、今後フォローアップのような形で掌握して参りたいと考えているところです。
続きまして、№7の確認事項です。具体的に教育制度の整備や充実が行われたかについて御教示くださいという点ですが、これにつきましては、日本エレベーター協会、日本エレベータ保守協会におきまして教育訓練制度の整備が行われていると認識しております。例えば、維持管理指針に関する説明会の開催や、また協会の会議とかで不具合情報や対処方針についての情報共有とかがなされていると認識しているところでございます。
続きまして、№8の確認事項です。説明会において維持管理指針の活用状況について把握する機会がありましたとかという点ですが、これにつきましては、説明会におきましては、維持管理指針について講師が解説を行うことを目的としていたということで、活用の状況を把握する機会はありませんでした。今後、どう活用状況を把握することができるかどうかという検討について行って参りたいと考えているところです。
続きまして、№9の指摘事項です。戸開走行保護装置の設置状況の調査結果及び結果を踏まえた対策、また今後さらに継続的に調査を実施する予定がありますかという点ですが、戸開走行保護装置の設置状況は現在調査中でございまして、9月には取りまとめる予定です。今後とも継続的に調査を実施する予定でありまして、国土交通省としましては、既存のエレベーターに対しても設置を引き続き進めて参りたいと考えているところです。
続きまして、№10の確認事項です。①としまして、維持管理指針につきまして、日本エレベーター協会による所有者・管理者への周知手段・状況について御教示ください。②としましては、参画していない保守管理業者に対して、どのように実施を促すのか、お考えを御教示くださいという点です。
①の協会等における維持管理指針の周知につきましては、各協会への文書での周知、また、協会等から会員への周知、さらには説明会の実施等によって行っているところでして、製造・保守関係者につきましては、合計257人、建築物の所有者・管理者関係の方々につきましては合計106名の方に参加いただいているところです。引き続きまして各団体の説明会については打診していく予定です。
②のエレベーター協会に参加していない保守業者につきましては、定期報告の受付団体と連携しまして、所有者・管理者への周知を促す予定です。
続きまして、№11の確認事項です。エレベーター協会等に参画していない保守管理業者に対して、どのように社内マニュアルの整備とか通報訓練の実施を促すのかという点ですが、参画していない保守業者につきましては、定期報告の受付団体と連携しまして、社内マニュアルの整備とか、通報訓練等の実施を促す予定です。
続きまして、№12の確認事項です。エレベーター協会に参画していない保守管理業者に対して、どのように所有者・管理者への支援を促すのかという点ですが、これにつきましては、解説書の中で、所有者・管理者が活用するためのエレベーター緊急時対応マニュアルの例を例示して、説明会において説明を行っております。また、定期報告の受付団体と連携しまして、所有者・管理者への支援についても取り組んでまいりたいと考えているところです。
以上でございます。

宇賀委員長

ありがとうございました。
それでは、御質問、あるいは御意見ございますでしょうか。淵上委員、どうぞ。

淵上委員

いろいろ多岐に対策を打たれていて結構だと思いますが、全体にも感ずるのですけれども、とりあえず6番の保守点検業者がやったときに記録を残しておくような指導をしているという項目があるのですが、保守点検業者の問題は、コストの競争も激しかったりして、やった、やったと言って、実際やっていない面が結構あったと思うのですね、過去に。チェックマークだけつけているような、ちょっと極端に言いますとね。それに歯止めをかけるような意味で、記録の保管義務とか、場合によっては、それに対して公的なチェックもあり得ると。限度はあると思いますけれども、何かそういう歯止めをかけないと、要請とか指導だけでは、言葉はちょっときついですが、手を抜くほうにどうしてもインセンティブが働いていますのでね。そういうことがどうかなという気がするのですが、その点はいかがでしょうか。

国土交通省

まず、御指摘いただきました点検報告書についてですが、点検などを行ったことは必ず紙で点検報告書にして提出することと、点検報告書は3年は保存することは、維持監理指針の解説でも記載しており、説明会でも必ず説明させていただいているところです。
もう一つ、先ほどの御指摘の中にございました、点検項目に丸印をつけても本当に点検を行っているのかといった点ですが、定期点検が適正に行われているのかどうか、数年かけて抜き取りで調査をさせていただいておりまして、本当に点検結果が妥当なものなのかどうかを調査させていただいております。今後もデータ収集など引き続き行わせていただく予定ですので、そういった結果も含めて適切に定期点検が行われるように検討していきたいと考えております。

淵上委員

年に1回のものと、毎月やっているのとありますね。それはどちらもということですか。

国土交通省

法律で定めてある年に1回の定期点検でやっております。

淵上委員

月次でやっているほうも、段階を踏まなければいけないかもしれませんが、いきなり何もかもというわけにいかないかもしれませんけれども、今回の事故などでも、どのくらいの時間で起こってしまったのか、はっきりしないですね。少なくとも1年などは待てないインターバルだったと思うのですね。ぜひ検討していただけたらありがたいと思います。

国土交通省

今後、調査結果等も含めて検討させていただきたいと思います。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。河村委員、どうぞ。

河村委員

御説明ありがとうございます。№2のところで、主要5社の技術情報というのですか、マニュアルについてウェブで公開されていることを確認したという御説明だったのですが、主要5社以外のエレベーターもこの中にあるかと思うのですけれども、その点はどのように把握されているのでしょうか。

国土交通省

エレベーターを製造している大手5社はウェブで公開されているということは把握させていただいているところです。説明会を今後フォローアップするというところを何度も我々から回答させていただいております。また、説明会に参加していただいた保守点検業者や所有者にも、今後、それぞれでフォローアップをさせていただこうと思っております。その際には当然、大手ではないエレベーターについて把握できると考えております。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。持丸委員、どうぞ。

持丸委員

いろいろとありがとうございます。1つは、アイデアというわけではないのですが、先ほど淵上さんからもありましたチェックの件ですね。今、この中にもありますように、写真を使いましょうとか、私も知らないではないのですが、IT化が進んできていますね。タブレットを持っていって、そこでチェック作業を行うなど、実は、ちゃんとやると、こちらのほうが改ざんできません。ちょっと専門的になりますが、ブロックチェーンみたいにIT化したものをクラウドに置いて公開してしまうと、改ざんすると情報が一致しなくなるので、どの時刻にどの写真を撮って、何をしてチェックをしたかが衆知の目にさらされるという情報が紙よりも確実にできるというのが、今のフィンテックで使っているような技術ですから、多分、こういうのをやっていく中で、すぐではないですけれども、そういうものを考えられると、手間も削減できるし、チェックも確実になるというところがあろうかと。ひとつ御検討ください。
もう一つは、こちらはちょっと重い話で、既設エレベーターをどうしていくかという件です。既設エレベーターに、もちろんメンテもそうですけれども、理想的には、例えば、ブレーキの二重化であるとか、保護装置の何とかというのが理屈上はあるのですけれども、様々な理由で進まない。これに関しては、もちろん啓蒙とか何とかもするのですが、お金のこととか、リスクの認識とか、合意が取れないとか、さまざまな理由があると思うのですが、ここから先、いきなり投げるようですが、それを少しでも先に進めるお考えとか、あるいは省庁自身がお考えを持てなくても、その考えをより出させるための働きとか、そんなものはありますでしょうか。

国土交通省

前段の話については今後勉強して参りたいと思っております。後段の話については、おっしゃるとおり、既設のエレベーターに対しては、法的義務がないので、丁寧に、繰り返し周知するなど、地道な取組を行っていくつもりです。持丸委員がおっしゃったような、例えば、お金もかからない、良いアイデアがあるかというと、悩ましいところですので、引き続き検討したいと思っております

持丸委員

私も別に知恵があるわけではないですが、何を申し上げたいかというと、よろず、そういう知恵を求めていくというのも一つの手かなという気もするのですね。省庁の方だけ、あるいは現場だけでなくて、例えば、大学の先生方がイノベーティブなものを何か研究してみるとか、そういうものもぜひ広く、いろいろ知恵を求めて、何といっても、止めたら、そのリスクのほうが大きいものも多いので、止めるわけにもいきませんし、うまく使っていただきながらも、何かのタイミングではやはり直していかないといけないというものですので、誰かの責任というよりも、知恵を広く求めるということはぜひ考えていただければと思います。

国土交通省

ありがとうございます。引き続き検討して参りたいと思っております。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。河村委員、どうぞ。

河村委員

ちょっと教えていただきたいのですけれども、保守点検マニュアルという言葉がいっぱい出てくるわけなのですが、№3と№4に、例えば、保守点検マニュアルに関しては、対象エレベーターの特徴等を踏まえた点検項目、点検内容及び目安となる周期、ブレーキ等、安全にかかわる装置の構造云々と書いてあるわけなのですが、それに加えて、お答えの文章の中に出てくる、エレベーター保守点検業務標準仕様書において、各種エレベーターの特性等を踏まえた点検項目、点検内容及び周期とあるのですけれども、この2つは、点検マニュアルも個別のものだと思っていますが、こちらの仕様書の中の各種エレベーターの特性を踏まえた云々というのとの違いとか、これは相補完するものなのかとか、私、内容がわからないので、マニュアルに加えてこれもあるという書き方をされているので、ちょっと教えていただきたいのです。

国土交通省

まず、マニュアルについては、製造者から、所有者にエレベーターと一緒に納入され、エレベーターの構造や部品の交換周期が記載されています。その後、維持管理について、実際に契約する際に、今度、それぞれの部品をどの程度で交換していくのかも契約に含みますが、エレベーターごとで部品とか、交換頻度とか、全く異なってきます。我々から維持管理指針をお示しするときに一緒に標準契約書という形で、契約書のひな形も一緒につくっているのですが、その契約書の中でエレベーターごとに部品の交換頻度等を、保守管理会社と契約を結ぶときのひな形として示させていただいております。

河村委員

よく分かっていないのに済みません。さらに教えていただきたいことは、例えば、№3の真ん中の四角にある、さらにエレベーター保守点検業務標準仕様書と書いてあるわけですけれども、これは、エレベーターの特性等を踏まえた点検項目云々と書いてありますが、内容が書いてあるのではなくて、ひな形という意味なのですか。今、各エレベーターとおっしゃったのですが、そうなってくると、いろいろな会社のいろいろなエレベーターが、例えば、このタイプのみたいな、そういうことですか。ひな形だけなのか、それとも内容も書かれていて、両方参照するようなものですか。

国土交通省

エレベーターは、機械室に巻上機があるマイコン制御のものとか、機械室なしのものとか、大きく6種類に分けて、標準契約書や、標準仕様書を、契約を結ぶときに、最低限やらなければならないという意図で作っております。エレベーターの種類によって、点検項目、最低限、これぐらいは細かく分けた上で点検する必要があるということを、例えば、エレベーター1種類当たり、数ページにわたって記載されているものになっております。

河村委員

ありがとうございます。

宇賀委員長

水流委員、どうぞ。

水流委員

そうすると、かなり標準化できているということですね。タイプごと、類型化して。それが今、紙で動いているわけですか。せっかく標準化しているわけだから、そこまでできていれば、メンテナンスに関する報告等のシステムはつくれなくはないということですね。共通のものとして。

国土交通省

我々からお示しするのは最低限のものであり、各社でどれほどオリジナルなものが加わっているのかというところまでは、我々も把握はし切れていないところです。最低限のことは、ある程度システム的にできるのかということは検討させていただきたいと思います。

水流委員

そういうメンテナンスの部分を標準化していくことは非常に有意義な気はするので、実施報告書まで含めた、計画と管理を含めて、それの実施状況とか、抜き打ち検査もあるかもしれませんが、それによっては、メンテナンス会社の認証というか、そちらのほうにも、もしかしたら展開したほうがいいのかなと考えてしまいました。消費者のほうがどのメンテナンス事業者を選んだらいいのかというときの指針というか、情報がないのだと思うのです。だから、安い方向、安い方向へと動くのであろうと。消費者としても、判断の材料を提供するときに、何らかのそういった標準が必要なのかなと思いました。すぐには解決できないと思いますけれども、考えていけるものではありそうだと思いました。

国土交通省

維持管理指針の中では、建物の所有者や管理者が、保守契約会社等を選定するときの、保守契約会社の能力を見る上でのポイントについては、チェックリストとして作っています。我々としてもそれで終わりだと思っているわけでもなく、今後も御意見を踏まえて検討したいと思います。

宇賀委員長

澁谷委員、どうぞ。

澁谷委員

ありがとうございました。非常に数多くの説明会をこなしていただいて、保守点検業者や所有者の方、何百人も説明を聞いていらっしゃると思うのですが、この先、例えば、5年間は必ず毎年一定の数をやっていくとか、一回やればいいというものでもないと思いますので、ある程度中長期的な計画を持っていらっしゃるかどうかということと、それから、本年度の部分は大半終わっているのかもしれませんが、説明会に出席した所有者とか保守点検業者の方々からの意見といいますか、説明会を受けて、どういうところが難しそうだと思っているのかという意見を聞いてみるとか、一方的に説明するだけではなくて、せっかくそれだけの人たちが集まるわけですから、実際、現場の、あるいは現状の声を聞いてみるというのも必要かなと思うのですが、その辺は何か聞いていらっしゃるのでしょうか。

国土交通省

中長期的な計画があるのかという点につきましては、現時点では5年計画で何回といったことは持ち合わせていないのですが、御指摘を踏まえて検討して参りたいと思っております。
また、現場の声を聞く必要があるのではという点につきましては、認知度とか、理解度とかも含めて考えていかなければいけないと思いますので、フォローアップについても、どんなやり方が効果的かというのは検討して参りたいと思っております。

宇賀委員長

河村委員、どうぞ。

河村委員

繰り返しになりまして恐縮ですけれども、私の質問した先ほどの標準仕様書の各種エレベーターの特性等を踏まえたというところですけれども、御説明を聞いて、大体イメージが湧いたのですけれども、本件事故のときに、例えば、特徴が非常にあるエレベーターが世の中にあったということで、点検マニュアルがない業者がやることへの懸念にスポットライトが当たったと思います。今の御説明ですと、最低限のことを6種に分けてというところは理解したのですけれども、それに加えて、保守点検マニュアル、その機種の対象エレベーターの特徴を踏まえたものが必要だということをあわせてアピールしていかないと、懸念としては、最低限を定めた6種に分けたものでいいというような雰囲気が業界にいくと、とても危機感を感じますので、これが最低限のものだけれども、あくまでも個別にその機種の保守点検マニュアルを、既設のものも含めて、点検のときには必要なのだということを重ねて周知していっていただきたいと思います。これは要望です。
あと、他の委員もおっしゃいましたけれども、既存のエレベーターへの戸開走行保護装置について、いろいろな困難があるというのも理解しているのですけれども、今、取りまとめが9月とおっしゃっていましたけれども、国土交通省が繰り返し普及状況を調査して発表していくことによって、所有者ですとか、管理者とか、関係業者の方の意識も変わってくるという面があると思いますので、かなりきちんとした調査と、その報告をやっていっていただいて、先ほど良い工夫をという話もありましたけれども、諦めずに世の中にも投げかけていくということをぜひ継続してお願いしたいと思います

国土交通省

ありがとうございます。諦めずにやっていくという御指摘もごもっともだと思いますので、そのように進めて参りたいと思っております。

宇賀委員長

朝見委員、どうぞ。

朝見委員

極めてプリミティブなというか、簡単な形でまとめていただいて、難しいのかもしれませんけれども、何回もいろいろなところでこういう説明会を開催されて、周知徹底を図られているわけですけれども、こういう説明会等によって、製造業者、あるいは保守管理業者から所有者・管理者等の、大体どれぐらいの割合の人がカバーされているのか。一言で言うのは難しいのかもしれませんけれども、大体の感じとして、どう理解したらいいのかというのはいかがでしょうか。

国土交通省

なかなか数字で言うのは難しいのですが、大宗をカバーしているということにはなっていないと思いますので、先ほど着実にいう話もありましたが、進めて参りたいと思っております。

宇賀委員長

他はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、国土交通省におかれましては、本日の議論を踏まえた対応を行っていただきますようにお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。