消費者制度課 消費生活に関する基本的な制度や環境づくりを進めます

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通報・相談Q&A集(平成28年3月版)

Q1 どのような事実について通報を行った場合に、本法の規定により保護されるのでしょうか。


  公益通報者保護法(以下「本法」といいます。)では、国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律として本法の別表に定められた法律(及びこれに基づく命令)に違反する行為のうち、犯罪行為又は最終的に刑罰につながる法令違反行為の事実について通報を行った場合を、保護の対象としています。

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Q2 公務員も本法の規定による保護の対象でしょうか。


  公務員も本法の規定による保護の対象です。
  また、公務員については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)等の公務員法制において、身分保障等が規定されています。
  そのため、本法第7条では、公務員の任命権者等に対し、公益通報を理由とした免職その他不利益な取扱いがなされないよう公務員法制を適用しなければならない旨規定しています。
  なお、行政機関内部の職員からの通報処理等を適切に行うための参考とするため、消費者庁では、「国の行政機関の通報処理ガイドライン(内部の職員等からの通報)」を公表しています。

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Q3 退職者は、本法の規定による保護の対象となりますか。


  本法は、公益通報の主体を「労働者」(本法第2条第1項各号列記以外の部分)としています。通報時点で退職している者は、労働契約関係が既になく、「労働者」ではないので、本法の規定の対象にはなりません。
  一方、通報時点では労働者であり、その後何らかの理由で退職した者は、本法の規定の対象になり得ます。
  なお、通報時点で労働者であった退職者への不利益な取扱いとしては、公益通報をしたことを理由とした退職金の減額などが考えられます。

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Q4 匿名の通報でも本法の規定による保護の対象となりますか。


  匿名の通報であれば、通報者本人が特定されず、解雇その他の不利益な取扱いを受けないのが通常ですが、本法は対象となる通報を顕名の通報に限定しておらず、匿名の通報であっても、本法に定める要件を満たせば「公益通報」(本法第2条第1項各号列記以外の部分)に該当します。
  そのため、通報時には匿名でも、何らかの事情により、通報者本人が特定され、通報をしたことを理由として解雇その他の不利益な取扱いを受けた場合には、本法の規定による保護の対象になります。
  ただし、匿名であれば、通常は通報先から調査結果や是正結果の通知を受けられず、また、本法による保護を受けるためには、実際に不利益を受けた後、裁判所等で、自らがその通報をした者であることを明らかにすることが必要です。

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Q5 労働者の連名による通報は、本法の規定による保護の対象となりますか。


  このような場合、個々の労働者について本法の定める要件を満たすか否かを判断することになり、個々の労働者が本法の定める要件を満たせば、その労働者は保護されます。

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Q6 労働者の家族が通報した場合、その労働者は本法の規定による保護の対象となりますか。


  本法の規定による保護を受けるための「公益通報」(本法第2条第1項各号列記以外の部分)の主体は労働者自身に限定されており、労働者の家族による通報により、当該労働者が不利益を受けた場合は本法の規定による保護の対象ではありません。
  ただし、家族が労働者本人の承諾の下、代筆を行い、通報文書を郵送した場合など、労働者本人の意思に基づいて通報を代行しているにすぎない場合は、その労働者自身が通報したといえ、保護の対象となり得ます。

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Q7 労働者が他人を通じて通報を行った場合、その労働者は本法の規定による保護の対象となりますか。


  通報を行った他人が、労働者本人の意思に基づいて通報を代行したと認められる場合には、その労働者自身が通報したものとして、その労働者が保護の対象となり得ます。

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Q8 大工等の一人親方や車持ちトラック運転手のように、従業員を持たず、一人で事業を行っている者が、労務提供先である元方事業者(いわゆる元請)における法令違反行為を通報した場合、その通報者は本法の規定による保護の対象となりますか。


  本法の保護を受けるための「公益通報」(本法第2条第1項各号列記以外の部分)の主体は労働者に限定されているため、原則として本法の規定による保護の対象となりません。
  ただし、形式的に請負契約や業務委託と称する契約を結んだとしても、その実態が労働者と認められる場合には、保護の対象となり得ます。

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Q9 使用者の売買契約の相手方の事業者に対して通報した場合、その通報者は本法の規定による保護の対象となりますか。


  使用者が請負契約その他の契約に基づいて事業を行う場合、その契約の相手方の事業者も本法の「労務提供先」に当たります(本法第2条第1項第3号)。ここにいう契約の例としては、請負契約のほか、継続的な物品納入契約、役務提供契約、顧問契約などが考えられます。
  そのため、売買契約についても、使用者が、事業として反復継続的に物品納入を行っている場合などには、その契約の相手方の事業者に対するその事業者における法令違反行為についての通報も、労務提供先等への通報として保護の対象となり得ます。
  一方、販売を業としない者による一度限りの販売などについては、その契約の相手方の事業者への通報は労務提供先等への通報とはならない場合があり、その場合にはその他外部通報先への通報の保護要件を満たさない限り、保護されないこととなります。

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Q10 まず事業者内部に通報してからでないと、事業者外部に通報しても本法の規定により保護されないのでしょうか。


  本法では、労務提供先等(労務提供先及び労務提供先があらかじめ定めた者)、権限を有する行政機関(通報対象事実について処分・勧告等をする権限を有する行政機関)、その他外部通報先(その者に対し通報対象事実を通報することがその発生またはこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者)の3つの通報先が定められています。
  定められた通報先に応じて、それぞれ保護要件が設定されていますが、通報に当たって、それぞれの保護要件を満たしていれば保護され、通報の順序は問いません。

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Q11 勤務先には通報窓口がありません。労働者が不正を知った場合、事業者内部への通報として本法の規定による保護の対象となるためには、どこに通報すればよいでしょうか。


  本法は、事業者内部への通報先を「労務提供先等」としており、具体的な通報窓口については特に定めていません。職場の上司や役員は、「労務提供先」に該当しますので、職場の上司や経営上の不正を是正できる役員などに通報することも一つの方法です。

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Q12 勤務する会社の労働組合への通報は、本法の定める3つの通報先(労務提供先、行政機関、外部通報先)のうちどこへの通報と位置付けられるのでしょうか。


  その労働組合が、事業者からあらかじめ通報先に指定されていれば(本法第2条第1項)、労務提供先等への通報として取り扱われます。
  指定がない場合は、原則として、その他外部通報先への通報(Q10参照)として取り扱われます。

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Q13 法令違反行為が犯罪行為の場合、通報先となる行政機関は捜査機関に限られるのでしょうか。


  犯罪行為については、原則として、警察、検察等の捜査機関が通報先となる「権限を有する行政機関」となります。
  ただし、他の法令の規定に基づき処分等の権限を有する行政機関が別にある場合には、その行政機関に通報することもできます。

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Q14 法令違反行為について処分等の権限を有する行政機関が複数存在する場合は、本法の規定による保護を受けるためにはどの行政機関に通報すべきでしょうか。


  公益通報者保護法は、行政機関に通報する場合の通報先として、「通報対象事実について処分又は勧告等をする権限を有する行政機関」を定めています。
  その際、どの行政機関がどのような権限を有するかは、各法令や各行政機関の設置法令などの規定によって定まっており、通報先となる行政機関は、これらの法令の規定に応じて定まることとなります。
  そのため、法令違反行為について処分等の権限を有する行政機関の判断に際しては、本法の対象法律において処分等の権限が定められている行政機関に加え、対象法律となっていない他の法令の規定に基づき監督権限等を有する行政機関も、通報先になり得ます。
  このように、一つの通報対象事実について複数の行政機関が処分等の権限を有している場合には、その複数の行政機関のいずれに通報してもよいこととなり、処分等の権限を有する複数の行政機関に通報することもできます。
  なお、このような場合、「国の行政機関の通報処理ガイドライン(外部の労働者からの通報)」においては、「各行政機関は、連携して調査を行い、又は措置をとるなど、相互に緊密に連絡し協力する。」としています。

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Q15 対象法律となっていない他の法令の規定に基づき監督権限等を有する行政機関の例としてはどのようなものがあるのでしょうか。


  例えば、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)により、所管行政機関は、独立行政法人に対して、法令違反を是正する権限を有しています。したがって、独立行政法人職員は、対象法律に関する法令違反の事案について、権限のある行政機関に通報することもできますし、さらに、その独立行政法人を監督する権限のある行政機関に通報することもできます。

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Q16 インターネット上に通報対象事実を掲載することは、その他外部通報先(Q10参照)への公益通報になるのでしょうか。


  本法の定めるその他外部通報先は、被害の発生・拡大を防止するために必要と認められる者とされており(本法第2条第1項各号列記以外の部分)、一般的には、インターネット上に掲載することで不特定多数の者に通報対象事実を伝える行為は公益通報にならない場合が多いと考えられます。
  しかし、例えば、その商品が広く流通していて誰もが被害者になり得る場合や、顧客のみが利用できる会員サイト上のインターネット掲示板に書き込みを行う場合など、公益通報となりうる場合も考えられ、個々の事案に応じて判断されることになります。

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Q17 事業者外部への通報が本法の規定により保護されるためには、どのような根拠が必要なのでしょうか。


  法令違反行為について処分等の権限を有する行政機関やその他外部通報先への通報が本法の規定により保護されるためには、「信ずるに足りる相当の理由」(本法第3条2号3号)が必要とされており、例えば、単なる憶測や伝聞等ではなく、通報内容を裏付ける内部資料等がある場合や関係者による信用性の高い供述がある場合などが考えられます。
  なお、後日、紛争となった場合に、実際に本法の規定による保護を受けるためには、通報者の側が「信ずるに足りる相当の理由」があったことを立証することが必要と考えられます。

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Q18 通報を行う際に、通報先にはどの程度の内容を伝える必要があるのでしょうか。


  「公益通報」とは、労働者が、不正の目的でなく、労務提供先において、通報の対象となる法令違反の事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、通報先に通報することです。
  通報の対象となる事実については、具体的な法令名や条項を明示する必要はありませんが、通報が「公益通報」に該当するか否か判断できる程度に、またその後の調査や是正等が実施できる程度に具体的な事実を知らせる必要があります。

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Q19 事業者に通報後、調査結果や是正結果の通知がなく、進捗状況が分かりません。どうすればよいでしょうか。


  本法では、書面(電磁的記録を含む。)による通報を受けた事業者は、通報対象事実に対する是正措置をとったときはその旨を、通報対象事実がないときはその旨を、通報者に通知するよう努めなければならないと定められています(本法第9条)。また、「公益通報者保護法に関する民間事業者向けガイドライン」においても、通報を受けた事業者は、調査の進捗状況、調査結果及び是正結果を通報者に通知するよう努めなければならないと定められています。
  このため、まずは、事業者に対し通報事案に関する調査の進捗状況を問い合わせてみるのがよいでしょう。
  また、権限を有する行政機関に通報することや、その他外部通報先に通報することも考えられます。なお、通報者が、事業者に対し、調査の進捗状況等について何度問い合わせても合理的な理由なく回答がなく、実際には調査を放置していると認められるような場合には、その他外部通報先への通報の保護要件である「正当な理由なく調査を行わない場合」(本法第3条第3号ニ)に該当する場合もあると考えられます。

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Q20 行政機関に通報した場合、通報者の秘密は守られるのでしょうか。


  行政機関の職員は、国家公務員法等の規定により、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならないとされており、通報者の秘密は守られます。
  また、行政機関が保有する個人情報については、

  • 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)において、除外事由に該当しない限り、原則として不開示情報とされていること、
  • 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十八号)において、行政機関の利用目的はできる限り特定しなければならないと、目的外の利用・提供が厳しく制限されていること
から、通報者の氏名などの個人情報についても保護されることとなります。
  このため、通報者本人の氏名など通報者の個人情報が開示されることはありません。
  なお、「国の行政機関の通報処理ガイドライン(外部の労働者からの通報)」においても、通報者の個人情報保護を徹底し、適正な個人情報の取扱いを確保することとしています。

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Q21 使用者が取引先事業者との請負契約その他の契約に基づく事業に従事する場合において、労働者から取引先事業者への通報がなされたときについて、その通報者とその取引先事業者との間に何らかの保護は定められていますか。


  本法第2条第1項第3号の規定によって取引先事業者が労務提供先となる場合であっても、取引先事業者と通報者との間の保護の規定はありません。本法では、労働者と労働契約を結んでいる使用者との間での解雇の無効及び不利益な取扱いの禁止が定められています。

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Q22 本法に定める要件を満たさない通報は保護されないのでしょうか。


  本法は、保護要件等を明確化して、公益通報を理由とした解雇の無効及び公益通報を理由とした不利益な取扱いの禁止を定め、公益通報者の保護を図ろうとするものです。
  本法の要件を満たさない通報については、解雇について客観的に合理的な理由等がない場合に無効とする労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)第16条など、従来の法体系の中で通報者の保護が判断されます。
  こうした趣旨を明確に示すために、本法(第6条第2項、第3項)では、通報を理由とした解雇、出向、懲戒について、労働契約法の規定(第16条、第14条、第15条)の適用を妨げるものではない旨を定めています。

(参考)労働契約法(平成十九年法律第百二十八号)

(出向)

第十四条 使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。

(懲戒)

第十五条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。

(解雇)

第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

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Q23 公益通報を行った後に、事業者から不利益な取扱いを受けた場合には、どうすればよいでしょうか。


  通報者が事業者から解雇その他不利益な取扱いを受けた場合には、都道府県労働局における個別労働紛争解決制度を利用したり、裁判所における紛争解決制度(労働審判手続、仮処分手続、民事訴訟手続など)を利用したりするなどして、自ら解決を図っていくことになります。

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Q24 ある事案が本法の規定による保護の対象となる通報に該当するかどうかなどについて、第三者に相談したいのですが、この相談をしたことを理由に不利益な取扱いを受けた場合、本法の規定により保護されるのでしょうか。


  一般的に、本法の定める「通報」とは「一定の事実を他人に知らせること」とされており、その相談が、法令違反行為の行われた事業者名などの具体的事実を知らせない一般的な内容で行われる限りにおいては、「通報」には当たらないと考えられます。
  しかし、相談という形をとっていても、事業者名、通報対象事実と疑われる行為の内容、その行為の実行者名などの具体的事実を示して行われる場合には、「通報」に当たり得ると考えられますので、本法で定める要件を満たせば、本法により保護されます。
  もっとも、本法の保護を受けることができない場合であっても、相談したことを理由として事業者から解雇等の不利益な取扱いを受けた場合には、労働契約法や権利濫用などの一般法理によって保護されることがあります。例えば、弁護士等の法律上・契約上の守秘義務を負う者への相談のために具体的な事実を知らせた場合、本法の定める要件を満たしていなくても、通常は労働契約法や権利濫用などの一般法理によって保護されると考えられます。

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Q25 社内で法令違反行為が行われていることを弁護士などに相談することは通報に当たるのでしょうか。なお、その弁護士は、会社の顧問弁護士や通報窓口担当者ではありません。


  相談という形をとっていても、事業者名、通報対象事実と疑われる行為の内容、その行為の実行者名などの具体的事実を示して行われる場合には、「通報」に当たり得ると考えられます。
  もっとも、弁護士等の、法律上・契約上の守秘義務を負う者への相談のために具体的な事実を知らせた場合、本法の定める要件を満たしていなくても、通常は労働契約法や権利濫用などの一般法理によって保護されると考えられます。

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Q26 法令違反行為について処分等の権限を有する行政機関に対して公益通報を行いましたが、何らの措置もとってくれません。不服申立てを行うことはできますか。


  通報者は、処分により自己の権利若しくは法律上保護された権利を侵害された又は必然的に侵害されるおそれのある者とまではいえないことから、本法第10条等に違反することを理由に、行政不服審査の申立てをすることはできないと考えられます。

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Q27 行政機関が国の行政機関の通報処理ガイドラインに基づく通報処理を行わなかった場合、通報者は不服申立てを行うことができるのでしょうか。


  国の行政機関の通報処理ガイドラインは、関係省庁による申合せであって、国民に適正な通報処理を求める具体的権利を付与するものではありません。また、国の行政機関の通報処理ガイドラインは、各行政機関に通報処理の仕組みについて内部規程を作成するよう求めていますが、この内部規程も、職員に対する基準を示すにとどまります。
  このため、行政機関が別段の定めをした場合を除き、国の行政機関の通報処理ガイドラインに定める通報処理を行わないことは通報者による各種不服申立ての対象とならないと考えられます。

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担当:消費者制度課

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