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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成30年10月24日(水)14:00~14:12 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

仮想通貨に関する注意喚起について申し上げます。
お手元に配付しておりますが、当庁は、金融庁及び警察庁とともに、昨年9月に公表した仮想通貨に関する注意喚起の時点更新などを行い、これを10月19日付で公表いたしております。
仮想通貨をめぐっては、本年に入り、外部からの不正アクセスによる仮想通貨の流出事案が複数発生しております。金融庁においても、事業者の態勢整備強化が追い付いていないケースがあることを指摘しているところです。
今回の注意喚起のアップデートに際しては、そうした状況を踏まえ、事業者が処分されているかどうかも確認するよう明記しました。
また、相談事例についても、登録済み事業者や、みなし事業者に関するものとそれ以外の詐欺的な事案とを仕分け、全面的な更新を行いました。
消費者の方々におかれては、この啓発資料を参考として、慎重に検討された上で仮想通貨の取引をされるよう期待いたしております。
報道各社の皆様におかれましても、本件の周知にご協力をお願い申し上げます。
私からの発言は以上です。

2.質疑応答

ウェルネスニュースグループの木村です。
日健栄協という業界団体から、10月9日付と10月16日付で、特別用途食品の見直しの要望書が消費者庁へ提出されていますが、消費者庁としての受け止めと、今後の対応方針についてお聞かせください。

特別用途食品制度については、本年の4月から、事業者の要望に基づき、許可区分の追加及び許可基準の見直しを可能とする仕組みが、新たに設けられているところです。この仕組みに基づいて、日本健康・栄養食品協会から三つの要望が提出されております。特別用途食品制度がより良い制度となるよう、貴重なご要望をいただいたものと認識しております。
いただいたご要望につきましては、今後、消費者庁が開催する特別用途食品の許可等に関する委員会などで、有識者の先生方にご意見を頂きながら、しっかりと検討してまいりたいと考えております。

その特別用途食品の委員会という有識者会議は、公開で行われるのでしょうか。
食品表示企画課

公開を予定しております。傍聴等のご案内に関しましては、近日中にホームページに公開される予定です。

ニッポン消費者新聞の丸田です。お願いします。
「消費者政策推進のための専門人材の育成・確保に関する懇談会」を半分ほど傍聴したのですが、要するに、地方自治体の消費者行政担当窓口や担当者、あるいは、民間の相談窓口であるとか、そういうところで消費者問題に関わる方々の専門性を高めるということだと思うのですが、この設置の意義というのを、長官なりにお話しいただきたいということが1点です。
もう1点、先週、景品表示法に基づく課徴金制度に基づいた課徴金納付命令が出て、制度が導入されてから20社を超える企業の、30件を超える課徴金納付命令が出たというふうに理解しております。
一方、今回の課徴金制度は、返金措置、消費者への一部被害の回復といいますか、返金を伴った制度ですが、返金の公表がされているものは3社だけが計画書を出しているということで、制度上は恐らく、返金についての要請はできないものではないかと思っています。消費者志向経営の推進という観点から、何か手立てはないものかということを、お考えあれば教えていただきたいと思います。

いずれも重要な消費者政策の課題についてのご質問ありがとうございます。
まず、ご質問の前段ですが、「消費者政策推進のための専門人材の育成・確保に関する懇談会」の開催につきましては、10月19日付のニュースリリースに詳しく書いてあるところでございます。検討項目として、これからの地方公共団体の消費者行政担当職員の人材育成・確保の現状及び課題について、また、学校や企業など、社会の様々な場で、リーダーとして消費政策の推進を担うことができる人材の育成や確保について、その他、消費者政策推進を担う専門人材の育成・確保に関することについて、有識者の先生方に活発にご議論いただいて、当庁も、これからの消費者政策の推進に向けて努力を続けていきたいと思っているところです。
現代の日本では、消費者問題が複雑化、多様化していく中で、消費者政策の推進を社会の様々な場で担う「専門人材」の育成・確保が大変重要な課題であると認識しております。
懇談会は公開しておりますので、記者の皆様の中には、この後も懇談会の場で傍聴される方もおられるかと思います。闊達なご議論を期待いたしておりますし、その成果を消費者行政に役立てるべく、当庁も引き続きの努力を続けてまいります。
ご質問の後段についてですが、ご指摘のとおり、課徴金制度には、被害回復の観点から、「返金措置」の制度も設けられているところですが、これまでのところ、3社しか返金計画を進めてはおりません。
この課徴金制度における自主返金の返金計画と実施は、事業者の判断によるものでございます。消費者庁から強く要請するという仕組みにはなっておりません。
課徴金制度については、施行後5年を経過した場合、新法の施行の状況を検討することとされております。2016年4月の施行から5年経過をめどに施行状況の検討が行われることとされておりますので、これに向けて、当庁内部において様々な論点が指摘されているところでございますし、これからも新たな課題が出てくるかもしれません。そういったことについて、随時の整理、検討を進めてまいります。
先程申し上げましたとおり、自主返金対応が事業者の判断によるものであることから、これまでの法執行の事例においては、誠実に返金をしていこうと努力する企業もあれば、残念ながら努力しているのかどうかも当局には伝わってこない事業者、また、努力はされているけれども種々の事情があって返金に至らない事業者、様々な場合があることが判明いたしております。
誠実な努力をしていない事業者が仮にあるとすれば、消費者契約法・消費者裁判手続特例法に基づく被害回復の手立ても可能と考えられる場合もございますので、そういった場合には、全国の適格消費者団体・特定適格消費者団体の活動にも期待するところでございます。
また、丸田記者ご指摘のとおり、消費者志向経営の精神からは、努力をしないまま課徴金だけ支払い、会社がよくなるチャンスを逃したまま不適切なビジネスを続けるという業者が仮にあるのだとすれば、それは消費者庁としては大変に残念なことでございます。
景品表示法の執行案件につきましては、報道してくださるメディアの方々のご尽力により、個別企業の名前も消費者に伝わる場合も多くなってきていると思います。消費者はそういった企業を支持しない、誠実なビジネスを展開している企業の製品を購入するという形で、企業の「消費者を大切にする経営」を支持する選択を続けていただきたいと思います。
その意味で、メディアの方々の日頃の報道につきましても、感謝しているところです。これからもよろしくお願い申し上げます。