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岡村消費者庁長官記者会見要旨(平成30年10月4日(木))

日時:平成30年10月4日(木)14:00~14:14  於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室

1.発言要旨

まず、「消費者ホットライン188」、イメージキャラクター「イヤヤン」のお披露目及び京都国際映画祭への参加について申し上げます。
この度、7月4日の会見にてご報告をさせていただきました、「消費者ホットライン188」のイメージキャラクター、「イヤヤン」の着ぐるみが完成いたしましたのでご報告します。
私の隣におりますのが「イヤヤン」でございます。
今後は、「イヤヤン」が全国各地のイベントにお邪魔して、「消費者ホットライン188」の普及のほか、この愛らしいキャラクターで消費者庁の取組をアピールしてくれます。
その第一弾として、10月11日木曜日から14日日曜にかけて行われる京都国際映画祭に当庁も参加しますので、「イヤヤン」にも活躍してもらおうと考えております。
京都国際映画祭においては、消費者庁のイベントブースにおいて、消費者ホットライン188やエシカル消費などの当庁の取組をPR、さらには吉本興業とのコラボレーションによるイベントステージにて、消費者被害についての理解の増進や消費者ホットライン188のPRをすることとしております。
今後は、地方公共団体のイベント等でも「イヤヤン」の着ぐるみを活用していただきまして、「消費者ホットライン188」、消費者行政の取組をPRしてまいります。
次に、毒キノコの誤食による食中毒について発言させていただきます。
10月となり、秋も深まってくるこの季節は、キノコの旬を迎えます。キノコ狩りを楽しむ方も多いかと思いますが、気を付けなければならないのは、毒キノコの誤食です。
例年、この時期は誤食による食中毒が多く発生しています。2012年から2017年までの食中毒報告の事件数及び患者数は、9月から多くなり、10月にピークを迎える傾向があることが読み取れます。
食中毒は、ほとんどが家庭内で起こっており、このうち2013年に1名の死者が報告されています。
本年も、毒キノコの誤食による食中毒が発生しており、9月12日に当庁Twitterにて注意喚起を行っておりますが、その後、大変残念なことに、「ニセクロハツ」という毒キノコにより1名が亡くなられています。
キノコの最盛期を迎える10月以降に、誤食による食中毒が増加することが予想されます。野生のキノコを鑑別する際には、慎重な判断を心がけること、少しでも鑑別に不安がある場合には、専門家や管轄保健所にご相談していただくことが、食中毒を防止するために大変重要です。
本日は、山形県衛生研究所と日本きのこセンターにご協力を頂き、毒キノコの一例、ツキヨタケ、クサウラベニタケ、ドクササコ、テングタケ、ドクツルタケ、オオワライタケの6種類をご用意いたしました。鑑別には熟練した技術が必要であることがお分かりいただけるかと思います。
なお、生息条件によっては、色や大きさ、形が異なることもあるので、図鑑などと見比べるだけの素人判断をしないことが大変重要です。
今後とも消費者庁では、消費者の皆様が食品を美味しく、安全に楽しむことができるよう、知っておきたい食品の注意点に関する情報発信を行ってまいります。
記者の皆様におかれましても、引き続き消費者の皆様への情報発信に御協力いただければありがたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
私からの発言は以上です。

2.質疑応答

TBSの福田と申します。
2点あるのですが、1点目、家庭内で食中毒になることがほとんどとおっしゃっていたのですけれども、皆さん、自分で採りに行ったものということでしょうか。

自分で採りに行ったもの、又は山に採りに行った人から頂いたときという報告を受けております。

消費者安全課

自分で山に採りに行った時、あとは採りに行って、近所へのお裾分けということで、頂いた人が発症するということで多くなっています。

もう1点なのですが、確認ですが、死亡したのは先程おっしゃっていた2013年の1名と2018年の1名という。

今年の死亡者が発生したニセクロハツという毒キノコについては、食後30分から数時間程度で嘔吐や下痢等の症状が示され、その後、18~24時間ほどで全身の筋肉痛、呼吸困難となり、死亡に至ることもあるキノコの毒でございます。
事例として一番多いツキヨタケの場合は、食後30分から1時間ほどで嘔吐や下痢等の症状が起きますが、重症例は少ないと聞いております。

消費者安全課

死亡者に関してですが、ここに示した2012年以降ということでは2名発生しております。ただ、さらに遡れば、毒キノコによって亡くなられた方というのは、かなりの人数がいるということです。

把握されている事故だけですので、申告したくないという方の暗数はもっとあるかもしれませんし、死亡事故が起こらなくても大変重い症状が出る方もいます。特に体が余り強くない方には気を付けていただければと思いますが、様々な種類の毒ですので、健康であれば大丈夫かというと決してそうではないと聞いております。今回、包括的な形で、素人判断をしないでくださいとお願いいたしたく、本日のご紹介となっております。
もちろん地域にもよるのですが、今年は気象条件の関係でキノコが通常よりも多く発生している地域が相当数報告されているという状況にございます。

通販新聞、佐藤と申します。
別件になってしまうのですけれども、だいにち堂が、昨年3月に措置命令を下されていて、こちらが処分取消しの訴訟を起こされているのですけれど、この主張については否定されていくのかというのを伺いたいのですが。

個別事件につきまして、司法の場で検討されるところでございますので、行政庁としてのコメントは、この場では差し控えさせていただきます。

それは裁判所で提訴した事実というのは公表されていると思うのですけれども、それについても受け止めというのは、言っていただけないということですか。

会社が公表されているのであれば、それは会社のご判断です。行政庁からのコメントは差し控えさせていただきます。

ウェルネスニュースグループの木村です。
1点、栄養機能食品及び栄養成分表示の調査事業の報告書が今月中に上がってくる予定なのですけれども、積み残しとなっていた栄養機能食品制度の見直しについて、今後のスケジュール感と見直しの方向性について、お願いします。

平成28年12月に取りまとめられた「機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会報告書」において、「ビタミン、ミネラルの機能性の表示については、健康・栄養政策との整合性を図りつつ、まず栄養機能食品の制度において別途検討すべきである」とされております。
栄養機能食品制度は、国への届出が不要な自己認証方式をとっており、対象となる栄養成分及び含有量の基準は、国が科学的根拠に基づいて策定しているものでございます。この制度は、事業者の自主的な判断に基づき運用されておりますので、その実態を正確に把握し、重点的に行政が取り組むべき課題を明確にするため、「平成30年度市販食品における栄養成分表示及び栄養機能食品の表示に関する実態調査」を実施しているところでございます。
栄養機能食品の制度の在り方については、本調査の結果及び健康や栄養に関する最新の知見を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
ご指摘の報告書が出た後につきましても、結果を精査し、内容の分析が終わってからの公表を考えておりますので、そのときまたご報告させていただきます。
ありがとうございました。