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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成30年9月5日(水)14:00~14:16 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

まず、「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」報告書の公表について申し上げます。
先週8月31日に、「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」報告書を公表いたしました。
若者が消費者被害に遭う要因を心理面から分析した結果、誰もが消費者被害に遭う可能性があることを認識することが大切であり、その上で、自らの性格的特徴などを把握し、対策を講じるべきことや、勧誘を受けた際に警戒的かつ客観的に検討を行う必要性なども明らかになったところです。
検討会では、自身の性格的特徴や、勧誘を受けた際に確認してほしい項目を把握するためのチェックシートも作成いたしました。また、報告書と併せて、若者に向けた啓発用パンフレットも公表しております。
今後は、本報告書の成果を関係者に広くご活用していただければと思います。また、啓発用パンフレットなどを活用しながら、私ども消費者庁も、若者に対して今回得られた成果を普及、啓発していきたいと考えております。
次に、徳島県における「社会への扉」を活用した授業の実施効果に関するアンケート調査の結果について、申し上げます。
先の国会で民法が改正され、2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられることとなりました。これにより、高校生であっても契約の主体となれる一方で、その責任を自らが負うなど、これまでとは異なる立場に置かれることとなります。
このことからも、若年者に対する消費者教育の推進が喫緊の課題となっているところですが、消費者庁では新未来創造プロジェクトの一つである若年者向け消費者教育の取組に関し、「徳島県における「社会への扉」を活用した授業の実施効果に関するアンケート調査」の結果を昨日公表いたしました。
アンケート調査の内容としては、契約はいつ成立するか、消費者ホットライン「188(いやや!)」を知っているか、といった「知識」を尋ねる設問と、困ったときに消費生活センターに相談できるかといった「意識」を尋ねる設問の2種類となっています。いずれの設問でも、授業の前より授業の後の方が知識も意識も向上したという調査結果を得ることができました。
また、消費者庁、文部科学省、法務省、金融庁の4省庁で2月に策定した「若年者への消費者教育の推進に関するアクションプログラム」では、2020年度までに全都道府県の全ての高等学校などにおいて「社会への扉」を活用した授業を実施することを目指しています。
今回の調査で見られたように、「社会への扉」を活用した授業によって、消費生活に関する知識や自立した消費者としての意識が向上したことから、これを全国へと届けるため、報道各位に置かれては、情報発信へのご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
調査結果の内容などについて、詳細は消費者教育・地方協力課にお尋ねください。
私からは以上です。

2.質疑応答

NHKの飯嶋です。
今、長官からお話があった「若者の心理的要因からの分析に係る検討会」報告書、社会の扉にも関係する質問なのですけれど、せっかく、社会の扉を利用して高校生向けに消費者教育を行っているということもあるので、検討会で出されたチェックシートなり、若者向けのパンフレットを同様に活用した方がより効果が上がるのではないかなと思うのですが、そういったようなことはお考えでしょうか。

ご指摘のとおり、こういったチェックシート、若者向けの啓発用パンフレットを、消費者教育に携わる幅広い方々、更には学生、大学関係者といった方に知っていただくため、私どもも積極的に広めていきたいと思っております。

ニッポン消費者新聞の丸田です。このチェックシート、これは授業で使うということが主ではないのですか。
もう一つ、2020年度までに全ての都道府県に「社会への扉」ということですが、今現在は、徳島県以外の県はどういう利用状況になっているかわかりますか。
消費者教育推進室長

今、2点ご質問をいただきましたけれども、長官から説明のありましたこの若年者の心理的調査のチェックシートやパンフレット、こちらと「社会への扉」とは直接的には一緒にするということではなくて、そういった被害を受けやすい心理といった情報を、学校の先生方も含めて、関係者がよく知った上で教育に活用していくような方向を考えております。
もちろん、これを一切配らないとか、そういうことではないのですけれども、「社会への扉」の全国への展開と同じように乗っけていくというふうにまでは考えてございません。こちらはこちらで特に大学生なども含めまして、積極的に広めていくべきものというふうには考えてございます。
それから「社会への扉」の利用状況ですけれども、徳島県を初めとして、今年度も全県的に「社会への扉」を活用しますと言ってくれている県が7月の時点で6県ございます。ただ、これは以前にもご紹介したかと思うのですけれども、県として今年度活用しますという宣言なので、実際の授業は主に2学期に活用されていくことが多いと伺っております。ですので、今の時点で何部どうなっていますというようなことは把握してはございません。
ただ、今6県と申しましたが、それ以外にも複数の県より、今年度から全県で、あるいは一部で始めるという声を実は多々いただいておりますので、こちらに関しましては今年度が終わる時点で、例のアクションプログラムのグラフでお示しした目標達成度のフォローアップもございますので、私どもとしましては、実態を把握して、また整理をしていきたいというふうに思っております。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
予算の概算要求の中に、もう説明されているかもしれませんが、消費者サミットが出ておりました。G20の関係機関の参加する消費者サミットという書き方で2019年に開催するということでしたが、ここには海外の消費者団体は対象になっているのかいないのかというのが一点です。
もう一つが、消費者委員会で先週、預託商法についての規制強化、日弁連の意見を踏まえて検討されました。そこで、特定商品預託取引法の見直しであるとか、金融商品との対応の強化であるという意見を聞いたわけですけれども、この検討について、消費者庁はどうお考えなのかということです。
もう一点、ケフィア事業振興会、個別案件なのですけれども、社会的関心が高いということもあるのですが、これについて、消費者庁としては今の時点で今後どう対応されていくかということをお聞かせ願えればと思います。

予算の概算請求に関連して、消費者サミット、仮称でございますが国際会合についてのご質問をいただきました。
G20そのものは政府間の会合でございますので、私どもも、そのG20の年に合わせて日本で消費者関係の政府間会合を意図したものでございます。
しかしながら、ご存じのとおり、今年アルゼンチンで行われましたG20の消費者関係の国際会合でも、NGO、NPOの全世界の消費者団体が重要な役割を果たされたところでございます。私どもは、こういった各国からの情報もきちんと収集いたしまして、これから予算をお認めいただければの話ですが、どういった方たちに参加していただくかを検討して、また、その過程でも皆さん方からもご意見があればお寄せいただいて、準備を進めていきたいと思っています。
2番目のご質問ですが、預託商法に関連して、日弁連からの意見を踏まえて、消費者委員会で検討されたということでございますが、そういったご議論がなされたという情報は得ておりますが、私のところに直接消費者委員会から何のお申し入れもいただいておりません。従いまして、それについて消費者庁がどう考えているかということを、今の段階で申し上げるのは時期尚早と思います。
預託商法の問題点につきましては、前々から様々なところで指摘されておりますし、実際、預託法を運用しております私どもも、法律の限界、証拠収集の困難性といった法執行における課題を日々検討しながら、より国民のためになる行政を目指しているところでございます。
これからも、関係各位とはいろいろな意見交換をして、必要な対応について検討していきたいと思います。その中では、一つ二つを変えるということでなく、大きな仕組みの変更が必要となるかもしれませんが、それはそういったご意見が出されても消費者庁では決められないことで、政府全体で検討されることもあるかと思います。将来、消費者委員会からご意見をいただくのであれば、その段階で、また皆様方と一緒に考えていければと思います。
3番目に、ケフィア事業振興会についてのご質問がございました。
個別のことについて、今の段階で申し上げることは差し控えさせていただきます。私どもとしては、今回公表させていただいたことは、消費者被害防止のためになるべく早目に情報を出していきたいと考えて、注意喚起を行ったところでございます。
破産手続開始決定がなされた案件でございますので、個別事案について、裁判所の手続きにわたることについて、行政庁からのコメントを差し控えます。しかしながら、複数の関係会社があるこのケフィア事業振興会案件でございますので、当庁としては状況を注視し、必要があれば消費者被害の防止に向けて適切な対応を目指したいと思っています。

共同通信の新為です。
障害者雇用の水増しの件ですけれども、消費者庁内部で今後、経緯、いつごろからやっていたのかとか、どうしてこうなったのかを検討をされて、それを発表されるような予定はあるのでしょうか。

残念ながら消費者庁の創設時からずっと同じように引き継がれて、集計していたところでございますので、障がいのある方々の雇用に対する責任を果たせていなかったことについて、本当に申し訳なく思い、お詫びするところです。それ以上の事実確認についての考えですか。

はい。

私どもしては、大臣の指示にもありましたとおり、早期に確実な雇用を目指してまいりたいと思っています。