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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成30年3月20日(火)14:00~14:19 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

皆様、こんにちは。本日は、新生活を始める方へ向けた消費者庁の取組についてご報告申し上げます。
年度末にあたりまして、新生活を始める方へ向けた消費者庁の取組についてお知らせいたします。
これから4月にかけて、進学や就職、転勤などに伴い、一人暮らしを始めるなど、新しい環境で生活を始める学生や新社会人の方も多いと思います。一人暮らしを始める方々や、転居して、新しい生活を始める方々に向けて、消費者庁からメッセージを出すことといたしました。
まず、契約に関するトラブルの防止についてです。
入学や就職に伴って、新生活をスタートする際には、新たに契約を結ぶ機会も増加いたします。
(1)「今だけのお得なキャンペーン」、「ローンを組んでも必ず儲かるから大丈夫」などと誘われたとき、
(2)インターネット通販やSNSを利用するとき、
(3)エステや美容医療で施術や治療を受けるときなど、
気を付けていただきたい5項目をピックアップし、チラシを作成いたしました。
また、新しい製品やこれまでに使っていない製品を使うときや自炊を始めるときに気を付けていただきたい5項目をピックアップしたチラシも作成いたしました。
契約や製品等に関するトラブルや事故に遭わないのが一番ですが、これらの消費者トラブルで困ったときは、身近な消費生活センター等の消費生活相談窓口にご連絡いただきたいので、「消費者ホットライン188」も覚えていただきたいと思います。
これらのチラシは、消費者庁のウェブサイトに掲載して、ダウンロードできるようにするとともに、消費者庁Twitterでも情報提供いたしました。
また、地方公共団体や大学生協の連合会、リユース・リサイクルショップの関係団体や不動産賃貸の関係団体にチラシの配布を依頼しているところでございます。
今回のメッセージが多くの消費者の皆様に届き、新しい環境で消費生活を送る上でのご参考になればと思っております。報道各位におかれましても、周知にご協力のほど、お願い申し上げます。
消費者庁では、これからも消費者の皆様が安全・安心に暮らせるよう、様々な取組を実施してまいります。

2.質疑応答

テレビ朝日の村野と申します。
「新生活スタート応援!」と5項目ありますが、今年、特にここを強調したいとか、最近こういう傾向があるから、特にここは気を付けてといった強調ポイントを教えていただければと思います。

全て大切なことだとも思ってはいるのですが、最近の傾向としては、インターネット通販を利用することがもう普通のこととなっておりますので、この第3番目の項目です。しかも相手が事業者でなく、個人であることもございます。
いろいろ新しいことが始まり、忙しいですし、気持ちも弾む時期に、今一度、自分自身でしっかり気を付けるということで、より豊かな暮らしへと、消費者の方々のお役に立てるような情報発信をさせていただきたいと思っているところです。

ニッポン消費者新聞の丸田です。
先ほど、チラシ配布の団体として、リユース・リサイクルショップの関係団体ということをおっしゃっておりましたが、何か理由はありますでしょうか。

ショップのこともあれば、インターネットを通じて、誰かが一時使ったことがあるもの、どこかで在庫になっていたものを買うこともあるかと思いますので、製造年や保証の確認をしっかりやることと、特にリコールの対象品でないかどうか、また、本体だけでなくコードなどの回りの部品の破損についても気を付けておいた方がよいということで注意喚起をしております。
チラシには黄色でエクスクラメーションが入っていますが、古い製品の経年劣化については、事故を招くこともありますので、今回、様々な取組ということで、リユースショップの関係団体へチラシを配布させていただいているところです。

日本消費経済新聞の相川です。
成人年齢引下げについてですが、日本弁護士連合会から、今通常国会に提出されている消費者契約法改正案では、消費者が抱いている不安や勧誘者に対して恋愛感情等を抱いていること等につけ込んだ勧誘を理由とする取消権の導入が提案されているが、未成年取消権の喪失に対応する施策としては、全く不十分であるという会長声明が出ていますが、これに対する長官の見解をお教えください。

日本弁護士連合会を始め、各種団体からご意見を頂戴しているところでございます。
消費者契約法の改正につきましては、これまでも様々な角度から長い期間を掛けて検討されてきたものが、いよいよ改正へ向けて本国会で提出を予定しているという段階にまで至ってまいりました。
消費者庁といたしましては、この機会に、特に、新しく成年となっていくことで、未成年者取消権により保護されていた年代の若い人たちの、社会生活上の経験が不足しているところに付け込まれるような契約についても、消費者としての自立を目指して、しっかり判断できるように、様々な機会を捉えて、いわゆる消費者教育の推進を進めていく所存でございます。
本日の閣議においては、消費者教育の推進に関する基本的な方針の変更をご決定いただいたところですので、これからは国や地方公共団体だけでなく、消費者・事業者・教職員など、幅広い消費者教育の担い手のための指針である、この基本方針が今後の消費者教育の推進に重要な役割を担うと考えております。
消費者庁といたしましても、若い人だけでなく、誰もが、どこに住んでいても、生涯を通じて様々な場で消費者教育を受けることができるよう、文部科学省を始めとする関係省庁とも緊密に連携して、取組を進めてまいりたいと考えております。メディアの方々におかれましても、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

今回の消費者契約法で対象にしているものが、若者のデート商法と、就職啓発セミナーと考えられるのですが、年間90万件ある相談の中で、デート商法の相談件数というのは473件です。このうち、20代と10代を含めると253件で、あとは中高年です。
就活セミナーは、113件でしかありません。先ほど、長官が説明してくださったローンの被害やSNSから始まる被害、それから、20代になって勧誘されるエステやマルチなどは、ほとんど対応されません。法的な対応としてこれで十分だとお考えでしょうか。

常に私ども行政も努力しているところですので、これまでも、これからも、十分ということはないと思います。常に努力し続けなければいけないという意味で、ただいま相川記者からご指摘いただきました点もしっかりと念頭に置きまして、本日できることも、来月できることも、来年できることも、しっかりとやっていきたいと思います。

消費者委員会の答申には含まれていない2つの契約取消権について、消費者委員会の答申には全くなかった、社会生活上の経験が乏しいという要件を消費者庁が追加しています。
これについて、日弁連の会長声明では削除を求め、消費者委員会からは、こういう手続上、答申内容を変更する場合は、事前に連絡があって、相談をすることがしかるべきではないかという意見が出ていますが、これについてもご見解をお教えください。

それぞれのお立場からいろいろなご意見があることは当然と思いますが、政府として法案を閣議決定いただいたものでございますので、消費者庁が全てについて自由にできるということではないのだと思います。私どもは、できることをきちんと確実にやっていきたいと思っております。

消費者委員会の専門調査会は、事業者などを含めた全会一致で最低限、ぎりぎりの合意をしました。その中の合意を、今回、消費者庁が自ら要件を狭めています。
それについては、やはり消費者庁はその認識をして、新たにそこのところはきちっと自覚をして、次の取消権の方に向かうなど、長官として見解をお聞かせください。

ただいまのご質問の中で、消費者庁が狭めているというご意見を承りました。相川記者がそういったご意見を前提に質問されているのが今回の質問だと思います。必ずしも、相川記者のただいまご発言なさった内容について、日本政府が同じ立場に立っているわけではございませんので、ご意見に対するコメントは差し控えさせていただきます。

消費者委員会や日弁連からも会長声明が出ております。その会長声明や消費者委員会からの手続に対する、「適正ではなかったのではないか」という意見が出ていることについてのコメントを頂けますでしょうか。

ご意見については、常に謙虚に承りたいと思っております。

ニッポン消費者新聞の丸田です。2点お聞きします。
まず、本日閣議決定された「消費者教育の推進に関する基本的な方針」の変更についてですが、消費者委員会から消費者教育の効果測定を行うための必要な調査というのを積極的にしてほしいと、方針の変更の報告書の中では、3行、4行ほど書いてあったのですが、調査の内容は、徳島オフィスでやられるというふうに考えていいのかということが1つです。
もう1点が、先週の国センの発表ですが、ハンドスピナーに乳幼児は絶対触れさせない、触らせないようにしてほしいということや製品の改良についても要望がありました。
消費者庁にも情報提供があったと思いますが、ハンドスピナーが玩具として輸入されたときと、雑貨として輸入されたときで、その後の対応が異なっており、どこが管轄官庁なるのでしょうか。
私は何か隙間的な要素があるような気がしており、消費者安全法の対象になるのではないかなと考えたのですけども、実際に乳幼児の事故が起きているし、これからも起きる可能性があるということで、そこの対応についてお聞きできればと思います。

いずれの点につきましても、大変建設的なご指摘だと受け止めました。
消費者教育の推進についての効果測定と徳島オフィスでのプロジェクトにつきましては、本日の段階でいただきましたご意見について、正面からご報告申し上げることができません。これからの徳島オフィスでの調査研究について、もう少し内容が固まった段階で、またご報告の機会を持ちたいと思いますので、ご指摘をいただいたということに御礼申し上げます。
もう1つのハンドスピナーの件ですが、小さいお子さんに人気のある遊び道具ということで、国民生活センターもかなり丁寧な発表をしてくれております。
これから消費者安全課でもしっかりと対応を進めますので、これも、まもなくのご報告という形にさせていただきたいと思います。
特に、省庁間の縦割りの間に落ちないように、人々の生命・身体の安全を守るという消費者庁の使命の下、関係官庁との連携を強化しつつも、消費者庁がリーダーシップを発揮すべきところにおいては、躊躇することなく動いていきたいと思います。