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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成30年3月14日(水)14:00~14:18 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

本日、私から2点申し上げます。
まず、窓やベランダからの子どもの転落事故に関する注意喚起についてでございます。
本日、消費者庁では、窓やベランダからの子どもの転落事故について、注意喚起を行いました。
人口動態調査のデータでは、窓やベランダから子どもが転落して死亡する事故は、窓を開けたり、ベランダに出る機会が増える、春から夏にかけて多く見られます。年齢別の死亡件数は、0歳から4歳が半分近く、3歳と4歳で約4割を占めます。 東京消防庁の救急搬送データでみると、1歳から3歳の転落事故が多く、内訳を見ると、ベランダよりも窓が多い数字となっております。時期的には、やはり春から夏にかけて多く発生しております。高いところからの転落は、生命に危険を及ぼす可能性が高く、十分な注意が必要です。
消費者庁は、本日、窓やベランダからの子どもの転落事故の防止に関してプレスリリースを行い、子ども安全メールとツイッターも発信いたしました。
保護者の皆様に注意していただきたい点は3つです。
(1)子どもの行動や居場所を把握するなど、見守りを行うこと、
(2)窓やベランダの出入口を施錠し、窓やベランダの手すりの近くに足掛かりとなるものを置かないこと、
(3)窓やベランダの手すり、網戸等に劣化がないか、定期的に点検すること
でございます。
消費者庁では、これからも子どもの不慮の事故について取り上げ、消費者の皆様に注意を呼び掛けてまいります。
次に、「遺伝子組換え表示制度に関する検討会」の取りまとめ結果について、申し上げます。
本日、第10回遺伝子組換え表示制度に関する検討会が開催され、湯川座長をはじめとする委員の皆様のご尽力により、報告書を取りまとめていただきましたので、ご報告申し上げます。
昨年4月から10回にわたり、委員の皆様には、それぞれのお立場からご議論いただき、様々なご意見をいただいております。報告書には、消費者に、より正確な情報提供を行う観点から、「遺伝子組換えでない」と表示できる条件について、
(1)現行制度では5%まで遺伝子組換え農産物の意図せざる混入が認められていたところを、新たに「不検出」とすることのほか、
(2)現行制度を維持することとなった点についても、事業者の皆様の自主的な情報提供に向けた取組が望まれること
が盛り込まれました。
消費者庁といたしましては、これから取りまとめいただいた報告書の方針を踏まえた制度設計、遺伝子組換え食品表示制度に関する普及・啓発活動に力を注いでまいります。

2.質疑応答

時事通信の斉藤です。
いろいろとデータをまとめていただきましたが、毎回、長官ご自身も「周りの大人がきちんと配慮しましょう」というようなことをおっしゃっていますが、改めて今回のことについて、消費者に対しての呼び掛けをいただければと思いますので、よろしくお願いします。

子どもは、自分自身の身を守ることができません。周りの状況を把握することも、経験も少なくて、なかなか難しい状況です。
ですので、子どもに対する見守りは、いつでも周りの大人は行っていかなければならないことです。今般、春から夏にかけて、窓やベランダからの転落事故が増えているという実際の状況を踏まえた上で、消費者庁としては、この時期に周りの大人に気付いていただくために、改めて呼び掛けをしたいと考え、発表をいたしたものでございます。
消費者庁は、かねてから子どもの事故防止に関する取組を進めておりまして、関係府省庁連絡会議を組織して、子どもの事故防止に努めているところですが、今年度も3月27日に開催を予定しております。
その会議の内容についても、適宜、皆様にお知らせしてまいります。こういったことを広報していくこと自体が周りの大人への注意喚起となりますので、何とぞメディアの方々におかれましても、ご協力よろしくお願い申し上げます。

朝日新聞の滝沢です。
保護者の方への注意喚起は非常に重要だと思いますが、一方で、いわゆる事業者向けに何か要望は今回されていますでしょうか。

事業者もいろいろ子どもの事故を防ぐための取組を進めてくださっていることは大変喜ばしいことでございます。BL(ベターリビング)という一般財団法人から出されております、BL基準といったものがあります。
これは1973年に当時の建設省が認可して、設立された団体ですが、品質・性能・アフターサービスなどに優れた住宅部品の基準(BL基準)を定め、基準に適合した住宅部品を優良住宅部品(BL部品)として認定する等の作業を行ってくださっています。
さらには、最近の取組ですが、例えば、マンションの建設にあたっても、ベランダの手すりから室外機を離して置く場所を作るなどして子どもの転落を防ぐといった、子育て支援を応援している自治体に認定されている、子育てに適した住宅としての配慮ということも一般的になりつつあります。
やはり安全性・利便性に配慮された住宅及び住宅関連の製品を消費者が支持することで、事業者に安全性が重視された性能の製品を販売してもらえるよう、事業者の努力も大変期待させていただきたいところです。消費者は、そういった事業者の努力を評価して選び、消費者志向経営を心掛ける事業者と消費者の双方で同じ目標で、より子育てにおける安全性が高まるよう、私たち消費者庁も事業者・消費者の双方に働き掛けていきたいと考えております。

NHKの飯島と申します。
先ほど、遺伝子組換えの検討会についても、長官からご発言がありましたが、検討会の中で消費者の皆さんの遺伝子組換え食品に対する理解が進んでいないというご意見もあったり、それを一企業で説明するには無理があるとか事業者団体だけで遺伝子組換え食品に対して啓発するのは難しいなどの現場の声が聞こえてきています。
消費者庁として、今後、遺伝子組換え食品の啓発について、どう取り組んでいきたいか、改めてお考えを聞かせていただけますか。

これは、消費者の中でも意識の高い方と、日頃あまり気にしていない方の両方いらっしゃると思います。
そして、日頃気にしていないと、ますますいろいろな制度ができても分かりにくくなるという心配もございます。
そこで、消費者庁としては、かねてから取り組んでおります、食品に対する消費者の意識、特に、こういった食品表示について、消費者が知ることでより合理的かつ自分の希望に沿ったものを選べるようになるといった、様々な制度を紹介していかなければならないと思っております。
食品に関してはいろいろなガイドブックなども出ておりますし、関連事業者の団体とも連携し、また、どういったものであれば選びやすいのかといった表示の問題も考えながら、消費者の意識に応える表示を事業者の方には心掛けていただきたいと思っています。大きな流れの中で選びやすい食品表示を事業者が心掛ける、そして、それを選ぶことで、消費者にとっても満足のいく食品の選択ができるといった、多様な年代に働き掛ける普及・啓発をしなければと思っております。

日本消費者新聞の丸田です。
昨日の消費者安全調査委員会の中で、自転車の日常点検や定期点検を促すような情報伝達のあり方を工夫して、やっていただければという情報提供がありました。先程のベランダからの転落にしても、保護者への情報提供はもちろんだと思いますけれども、社会的にこういう安全情報あるいは事故情報を共有化していく手立てについて、長官の方で何かお考えがあればお聞きしたいということと、遺伝子組換え食品の表示の件ですが、今後の予定で、取りまとめた報告書は、消費者委員会に意見を求めていくのか教えていただければと思います。

窓やベランダからの子どもの転落事故防止についてですが、確かに様々なチャンネルを通じて啓発をしていかなければならないと真剣に思うところでございます。東京消防庁のデータだけでこれだけの事故の件数が報告されており、ヒヤリ・ハット体験をしてから、身近なことと感じる人もいるわけでございますから、私どもとしては、自治体でもこういったことについては、積極的に広報していただきたいと思うところです。その意味では、一部の自治体ですが、子育て安全マークを付けて、マンションのデベロッパーにそういった物件の開発を促すという取組も、大変意義のあることだと思います。
また、子育て中の方が接することの多い雑誌やテレビ番組、また、人気のある情報サイトなどでも、消費者庁が発信していることを広げていただければありがたいと思います。引き続きいろいろな情報伝達チャンネルについては考えてまいりたいと思います。
もう1つの遺伝子組換え食品表示について、表示制度の今後のあり方についてですが、私どもとしましては、今回取りまとめていただいた報告書に沿っていろいろな制度設計をしていく所存ですが、消費者委員会のご意見をこれから得る予定でおります。
消費者委員会のご意見をいただく以上、いつ頃から何を消費者庁がすぐにやっていくかということを今の段階でご報告できるわけではございませんが、可及的速やかにいろいろな制度設計をいたしたいと思います。一般的なことではありますが、新しい制度だけではなく、現在の遺伝子組換え食品の表示についても、まだまだ理解していない人もいるわけですから、これも様々な形で消費者に情報を届けていきたいと考えております。

フジテレビの一之瀬です。
乳児用の液体ミルクの国内での販売が、この夏にも解禁される見通しとなったと聞いております。
この件について、長官の受け止めと、今後の消費者庁としてのスタンスをお聞かせください。

ご指摘のとおり、今週12日、厚生労働省において開催された薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会、器具容器包装・乳肉水産食品合同部会で、液体ミルクの規格基準(案)について了承されたと伺っております。
厚生労働省では、今後のスケジュールとして、この夏をめどに乳等省令を改正する方向で手続を進めていると聞いているところでございます。
消費者庁としては、厚生労働省の省令改正を踏まえて、母乳の代替食品として使用できるものである旨の表示ができる特別用途食品として、液体ミルクを販売することを可能とするため、消費者庁次長通知等の改正を行うことを予定しております。また、その具体的な内容については、皆様方にご報告してまいりたいと考えております。