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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成29年12月6日(水)14:00~14:21 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

皆様、こんにちは。本日、消費者庁では、ゆたんぽの事故についての注意喚起を行います。消費者庁の事故情報データバンクには、(1)使用中に低温やけどを負った、(2)加熱し過ぎてやけどを負った、(3)破れてお湯が漏れやけどを負った、(4)リコール対象品と気付かずに使用し発火したなどの、ゆたんぽによる事故情報が寄せられております。
こちらをご覧ください。
(VTR放映)
特に低温やけどについては、高齢者や子どもは皮膚が薄く、重症化しやすいとされております。消費者庁では、このような、ゆたんぽの事故を防止するために、長時間接触させない、定められた加熱方法・加熱時間を守って加熱する、使用前に亀裂や破損がないか確認する、異常に気付いたら、すぐに使用を中止するなど、改めて事故防止のポイントを取りまとめました。これから寒くなるにつれ、ゆたんぽの使用機会も多くなりますので、消費者の皆様におかれましては、今回の発表を参考にしていただくとともに、使用前には取扱説明書や注意表示をよく読み、安全に正しく、ご使用いただきたいと思います。詳細につきましては、この会見後に消費者安全課からご説明いたします。
消費者庁では、今後も、冬の季節に特有の事故について取り上げ、消費者の皆様にご注意いただけますよう注意を呼びかけてまいりたいと考えております。

2.質疑応答

日本消費経済新聞の相川です。
地方消費者行政について、取材の結果、来年度、地方自治体が必要としている推進交付金の継続分が45億円あると見られます。消費者庁は当初予算で30億円を要求しており、地方自治体には補正予算をとる気はない、30億円が上限であると説明しているようですが、これは事実でしょうか。

まず、行政庁としてやるべきことですが、正規の来年度予算について現在、予算獲得に向けて最大限の努力をしているところでございますので、補正予算について現在発言するのは適切ではないと考えております。

森雅子大臣そして阿南長官時の2015年2月に、一般準則という異例の仕組みを盛り込みました。それで、新規事業を立ち上げた場合は相談員人件費、研修費、啓発費は最長11年間見て、施設整備費については最長7年間見るとの約束をしました。今年が最終年度ということで自治体は、非常に頑張って今回予算を計上したはずです。予算を計上したあげく、本年度以降は予算が足りないから配分されないということであれば、それは約束が違うのではないかという意見が出ていますが、どのようにお考えでしょうか。

繰り返しになってしまい恐縮ですが、現在、予算獲得に向けて消費者庁としても、できる限りの努力を継続しているところでございます。

産業育成省庁は、長い歴史の中で地方支分部局があり、さらに地方自治体を担当する部局が確立されていて、加えて地方自治体に対する交付金や補助金制度によって今もなお、産業育成を図っています。消費者庁は、まだできて10年にも満たない官庁で、支分部局も持たず、地方自治体でまだ地方消費者行政の分野が根づいてはいないのではないかと思われるのですが、そのような認識を消費者庁はお持ちでしょうか。

全国の自治体はそれぞれの事情がありますので、都道府県も市町村も、それぞれの置かれた場におきまして皆さん頑張ってくださっていると思います。

消費者庁ができて以来2012年頃までは、都道府県の消費者行政を担当する課室あるいは係が、増加傾向にありましたが、2012年をピークに頭打ちの状況にあります。
そして、市町村に至っては、最初1割にも満たないものが4割程度まで出来ていたのですが、年々減少していき、2割程度に減っています。
また、兼務職員の消費者行政を担当する職員で、自分の仕事のうちの10%ぐらいしか消費者行政を担当しない職員が、48.8%を占めていました。
このような状況の中で、地方自治体は自主財源を獲得するのは無理だと言っていますが、そういう声は消費者庁長官には届いていますでしょうか。

まず、ご発言の前段部分でございますが、地方消費者行政の現況調査の結果によりますと、地方公共団体の消費者行政担当の課室が若干、数として減少傾向にあることは確かでございます。
しかしながら、地方公共団体の組織については、地方公共団体のご判断でございますし、地方公共団体ごとに事情も異なりますので、消費者庁としての見解について、コメントすることは差し控えます。

この交付金の打切り、あるいは減額が、私は消費者庁の影響力を低下させて、ひいては消費者庁の弱体化につながらないかと懸念をしているのですが、そのような懸念をする必要はないでしょうか。

私どもは、国の機関として最大限の努力をして、できることをやっていきたいと思っております。

消費者教育・地方協力課

今のご質問については、長官がお答えしたことでほぼ尽きているかと思いますが、少しだけ補足させていただきます。
まず交付金の性格でございますが、地方消費者行政推進交付金の前の地方消費者行政活性化基金の基本的な性格としては、消費者行政を充実させるために、地方公共団体に対するスタートアップ支援として、もともとできたものでございます。
その後、平成26年度より当初予算化ということでやっておりますが、基本的な位置付けとしては、これはずっと続くものではなく、スタートアップ支援という形で、国が地方公共団体を支援するものです。ずっとそれが続くというよりは、徐々に地方公共団体で自主財源を取っていただくという形で、最終的には国全体としてのその地方消費者行政の金額が維持され、地方消費者行政が充実・強化するという建て付けになっております。
そして、平成29年度はまさにその転換点になっておるところでございます。
それはどういうことかといいますと、先ほど準則の話が出ましたけれども、今年度がまさに新規事業の開始期限になっております。ですので、それを見据えて、地方公共団体から積極的に取り組んでいただくとともに、30年度以降については、もちろん我々としても国として必要な予算要求については、引き続き要求するのですが、それと同時に国全体としての地方消費者行政の金額をできるだけ維持するような形で、地方公共団体で自主財源を確保いただくよう、先般、長官名で地方公共団体に要請文を出しております。
これを補足させていただきますと、総務省からの消費者行政についての地方交付税措置と実際に全国の地方公共団体で使われている自主財源の金額の乖離がございます。
具体的に言うと、地方交付税措置の半分以下しか地方公共団体の自主財源が確保されていないという現実がございます。そういう実態を地方公共団体の皆さんもこれまであまり認識をされてなかったのではないかということもありまして、先般、長官から、地方公共団体の首長に対して、しっかりその現実を踏まえた上で、国も努力していきますけれども、地方公共団体の方でも地方公共団体の一般財源の確保に努めていただきたい旨の要請を行っています。
ですので、相川記者がご懸念されている、このままいくと地方消費者行政が衰退するのではないかという点については、国も頑張っていくけれども、地方消費者行政推進交付金の制度自体が、今年度が一つの区切りになるものですから、それを踏まえて地方公共団体にバトンをしっかり受け取っていただいて、連携してやっていくこととなっております。
また、国からの支援も地方消費者行政推進交付金を渡すだけではなくて、我々としてもそれ以外のところで地方消費者行政の充実のために、一緒に頭を使い、連携してやっていくということが大事であると思っております。
相川記者より地方公共団体の厳しい現状というお話がありましたけれども、我々としては一緒になって連携して、地方消費者行政の充実・強化に取り組んでまいりたいと思っております。

地方交付税措置を知らない自治体があるので周知したというような認識はちょっと違うのではないかと思っていまして、これまでも十分に説明してきたはずです。
認識が違うのは消費者庁の方で、地方交付税算定措置は、積算上のものであるところもあるし、ない自治体もあります。そして、もともと自由度が、国が7、地方自治体は3なので、自由度はほとんどありません。
それに、毎年シーリングが掛かって、各課が減額を要求されています。
その中で、一般財源を削って、消費者行政を増やすというのは、非常に困難な状況があると自治体は言っています。
それから、そのスタートアップというのは、準則を作った段階で27年度までは改めてスタートアップだと考える必要がありますし、本当は消費者庁ができるときには、恒常的な消費者行政の国の支援が必要だと国会であれほど議論をされ、そして、民主党政権になってから政策が転換されてきましたけれども、国の仕事を代わって地方自治体がやっている部局もないと、ずっと地方自治体からは恒常的に消費者庁がお金を出すような仕組みを検討しろということを要求し続け、消費者委員会からも建議が出ています。
それに対して、真摯に向き合わず、地方自治体の中に課や係を増やすことができなかったのは、消費者庁の責任ではないでしょうか。
消費者教育・地方協力課

現状の制度からいきますと、今年度が転換点になるというのは今に決まった話ではありません。中期的な観点で地方公共団体が安定的にできるものにするとともに、今年度が新規事業の開始期限であることを各地方公共団体の方には丁寧に説明してきたところかと思います。
他方で、相川記者から、その専管部署が減っているというお話もありますけれども、これはいろいろ地域の事情あるかと思うのですが、他の部局と連携することによって、相乗効果が生まれるところがあるので、必ずしもその専管部署が減ったからといって、イコール地方消費者行政が衰退していくかというと、それは一概には言えないのではないかと思っています。
もう1つ、消費生活センターの設置状況、あるいは、消費生活相談員の全国での配置状況を見ますと、地方の中央部局の専管部署では確かにご指摘のとおり、今回の調査でも減っているわけでございますけれども、必ずしも消費生活相談員の数が減っている、あるいは、消費生活センターがどんどん手じまいがあって減少しているということは必ずしもなくて、むしろ体制が整備されているというのは、先般の記者説明会のときにも説明させていただきました。
我々としては、最終的には住民にとって地方の消費者行政が充実・強化することが大事だと思っております。いずれにしても少しでも地方の消費者行政が衰退しないように、我々としては、しっかり財政措置も含めて頑張っていきたいと思っておりますし、地方公共団体も、それは無理だと言ってしまったらそこで話が止まってしまうものですから、しっかり事実に基づいて、地方公共団体の方に現状はこうなっているという形でお示ししながら、連携して取り組んでまいりたいと思っております。

国の相談員人件費の補助が年々増加し、今は16.9億円補助しています。それで、相談員は増えてきました。この補助がなくなって、自主財源化を求めたとき、自主財源化ができなかった場合、本当に増え続けますか。どこにいても、誰でも高い水準の相談が受けられる体制を整備するというのが、消費者庁創設のときの1つの大きな目標でした。それができるのかと聞いています。
消費者教育・地方協力課

我々としては、資金面も去ることながら、それぞれの県にとって、どういうところを今後、伸ばしていかなければならないかについて情報交換しながら地方消費者行政が衰退したということにならないように、しっかりと地方公共団体と連携していきたいと思います。
また、実績については、相川記者をはじめ、今後、様々な機会でお問合せをいただければ、当課としてもご質問に対応させていただければと思います。

消費者庁の弱体化の転換点にならないように検討していただきたいと思います。

消費者庁としては、ただいま担当課長からの説明にもありましたように、地方公共団体の一般財源の確保も含めて、平成30年度以降の安定した財源確保に向けて取り組み、地方消費者行政の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。