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岡村消費者庁長官記者会見要旨(平成29年4月26日(水))

日時:平成29年4月26日(水)14:00~14:21  於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室

1.発言要旨

本日、私から4点ご報告申し上げます。
まず最初に、平成29年度消費者月間について、申し上げます。
来月5月に、第30回目となります「消費者月間」を迎えます。「消費者月間」では、毎年、消費者団体、事業者団体、行政などが一体となり、その年度の統一テーマに沿って、消費者問題に関する教育・啓発等の事業を、全国各地で集中的に行っております。
今年度の統一テーマは、「行動しよう 消費者の未来へ」を掲げております。消費者が安全・安心で豊かに暮らすことができる社会が実現される未来に向けて、「消費者月間」を通じて、国、地方、様々な場で、連携・協働に向けた機運をさらに高めていきたいと思います。  
消費者庁では、消費者月間ポスターを作成し、公共交通機関等での掲示を依頼しているほか、消費者支援功労者表彰の授与式や、消費者月間シンポジウムを実施いたします。  
また、消費者団体、事業者、地方公共団体等においても、消費者月間の広報活動のほか、講演会、街頭キャンペーン、パネル展示など、様々な関連事業を計250以上の主体が実施する予定です。  
さらに、今年度は消費者庁庁舎でありますこの建物、中央合同庁舎第4号館の北側壁面に、「5月は消費者月間です」との懸垂幕(垂れ幕)を掲げております。このように消費者庁を挙げて「消費者月間」を盛り上げてまいりたいと思います。  
次に、子どもの事故防止に関する取組についてご報告します。  
今年の消費者月間では、子どもの事故防止に関する取組として、本日からゴールデンウイークにかけて、次の5点を実施いたしますので、お知らせします。  
1点目は、「子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック」の公開についてです。お手元にあると思いますが、消費者庁では予期せず起こりやすい事故とその予防法、もしものときの対処法のポイントをまとめた「子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック」を制作いたしました。  
子どもの保護者の方々や、子育てを支援している方、保育に関わる方に活用していただきたく、幅広い情報をまとめています。  
記者の皆様には、お手元に配付しておりますが、消費者庁のホームページからもダウンロードできますので、是非ご利用ください。また、印刷した冊子版は、全国に配布する予定です。  
2点目は、子どもの事故防止に関わる情報を発信するツイッターの配信開始についてです。  
消費者庁では、本日4月26日、消費者庁の公式ツイッターとは別に、子どもの事故防止に関わる情報を発信する「消費者庁 子どもを事故から守る!」公式ツイッターを開始いたしました。  
現在、毎週木曜日にメール配信している「子ども安全メール」の内容をはじめ、適宜、子どもの事故防止に役立つ情報を、保護者など、子どもの周囲の方々に直接お届けします。広くフォローしていただけることを期待しております。  
3点目は、政府広報によるウェブ広告でございます。  
5月1日月曜日から5月7日日曜日に、検索サイト「ヤフー」の政府広報バナー広告にて、消費者庁が関係府省庁と連携して実施する「子どもの事故防止」について発信します。  
バナー広告をクリックしていただくと、消費者庁の子どもの事故防止特集ページに飛びまして、そのページをご覧になれることになります。  
この特集ページでは、先ほど申し上げた「子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック」をダウンロードできるなど、子どもの事故防止に関する様々な情報を入手できます。是非ご活用いただきたいと思います。  
4点目は、徳島県で開催される子育てイベント「おぎゃっと21」への出展についてです。  
5月3日水曜日から5月4日木曜日に、徳島県にて開催される子育てイベント「おぎゃっと21」に消費者庁がブース出展いたします。  
「おぎゃっと21」とは、妊婦、ゼロ歳児から未就学児と、そのご家族を対象とした、次世代育成支援イベントであり、2日間で約1万人の来場を見込んでおります。  
消費者庁ブースでは、「事故防止ハンドブック」の配付や、ポスター展示のほか、「子どもを事故から守る!プロジェクト」シンボルキャラクター「アブナイカモ」も登場し、来場の親子に向けて、子どもの事故防止に関する啓発を実施いたします。  
消費者庁としては、こうした取組に加え、今後も「子どもを事故から守る!プロジェクト」として、様々な取組を実施してまいります。  
5点目は、プロジェクトのテーマソング「おしえてね アブナイカモ」の英語版の作成です。  
本日午前10時、ホームページ上で公表いたしております。日本語版のテーマソングは、プロジェクトのシンボルキャラクターの「アブナイカモ」とともに、これまでも啓発活動に用いられ、地方の行事でも積極的に活用されてまいりました。  
子どもの事故防止は、持続可能な開発目標の達成に資する取組です。全ての人に健康と福祉をという目標もSDGsの中にはありますし、誰一人取り残さないというキーメッセージが、SDGsの未来につながる目標の大事な部分であります。  
このたび、テーマソングの英語版を公表し、子どもの事故防止に関する消費者庁の取組をさらに多くの方に知っていただければ幸いです。報道各位におかれましても、子どもの事故防止に向けてのご協力よろしくお願い申し上げます。  
以上、消費者月間に関連して、2点申し上げました。  
次に、適格消費者団体の認定について、ご報告を申し上げます。  
昨日4月25日ですが、「特定非営利活動法人消費者市民ネットワークとうほく」が、適格消費者団体として認定されました。本年1月に、団体からの申請を受理し、消費者庁で審査を行った結果、大臣から認定書を交付いたしたものでございます。  
今回の認定で、東北地方では初の、全国では15番目の適格消費者団体が誕生したこととなります。  
今後とも適格消費者団体の活動により、消費者の利益の擁護が図られるよう、消費者庁としても適切に連携をしてまいります。  
最後のご報告事項でございます。第1回の遺伝子組換え表示制度に関する検討会について申し上げます。  
本日午前中に「第1回遺伝子組換え表示制度に関する検討会」が開催されました。本日の検討会では、遺伝子組換え表示を巡る情勢のほか、昨年度、消費者庁において実施した、

  • (1)表示対象品目の検証、
  • (2)分別生産流通管理等の実態調査、
  • (3)消費者意向調査、

それから、担当課において実施いたしましたEUにおける遺伝子組換え食品の表示及び監視の状況調査の結果についても、ご報告させていただいたところです。  
また、本日の検討会では、委員それぞれのお考えを発表いただき、本検討会の今後の検討スケジュールについて、ご決定いただいたとの報告を受けております。  
次回以降、消費者団体や事業者などからのヒアリングを実施し、その後、ご議論をいただき、年度内に取りまとめていただくことを目標といたしております。  
詳細については、食品表示企画課までお問い合わせください。  
以上、私からの報告でございました。

2.質疑応答

朝日新聞の藤田です。
この「事故防止ハンドブック」ですけれども、こういったものを作るのは消費者庁としては今回が初めてになるのでしょうか。

はい、初めてでございます。

全国に配布というのは、大体どれぐらいの枚数でしょうか。
消費者安全課

部数についてですが、4万数千部刷って、それから後は、状況を見て増刷という感じで考えております。

消費者庁がいろいろなところと連携して、コンテンツは作ったものになるのでしょうか。
消費者安全課

内容につきましては、これまでもよく知られているような内容をコンパクトにまとめたというものです。
消費者庁で内容をまとめておりまして、今後、配付や周知などについて、関係省庁等との連携を考えていくということでございます。

日本消費者新聞の丸田です。
何年ぶりかで、アブナイカモのキャラクターというのを見ました。関連ですけども、長官のお話では、ツイッターのスタートも本日からということと、政府広報も5月1日から5月7日の連休……

5月の消費者月間の開始の日が、政府広報のこのウェブ広告開始日でございます。

消費者月間の中に、5月22日から28日まで消費者週間というのが……

5月22日からは、子どもの事故防止に関する関係省庁とも連携しての広報活動でございます。これは消費者月間の最後の週でございますが、それとは別に政府広報によるウェブ広告は、5月1日から7日まで、子どもの事故防止について、これも関係府省庁と連携して発信いたしますので、政府広報としてバナー広告をいたしております。
つまり、5月の消費者月間の最初の1週間と、最後の1週間、それぞれ消費者庁としては関係省庁と連携した大きな活動を全国で目指すということでございます。

分かりました。それと、今年度の消費者月間で、先ほどのポスターの件でおっしゃっていたのですが、250以上の主体が協賛されるということと、ポスターですけれども、これは長官のお話では公共交通機関と、交通も入っていたのでしょうか。

はい。公共交通機関などと申し上げました。

つまり、以前、例えばJRの山手線の構内にポスターが貼ってあったりしたのですが、ここ数年は見なかったのですけれども。それは交通機関にも配付されていて、今回はそういうところにも要請されているということでしょうか。あと、ポスターは全国何万枚の予定ですか。

公共交通機関も掲示するのに費用が掛かりますので、賛同してくださる私鉄などには個別にお願いすることになります。全国各地での取組になりますので、そこは消費者教育など、非常に意義のある掲示でございます。我々としては力を入れていますので、ご質問は大変有り難いと思います。

消費者教育・地方協力課

公共交通機関は、東京メトロは全駅、首都圏全160の駅の構内に貼っていただくことになっています。印刷は7,500枚刷っています。実際に配付するのは7,000枚ぐらいですけれども、自治体ですとか事業者によって希望枚数が違いますので、全部で7,000枚ぐらい貼っていただくということになっています。

それともう一つ、昨日ですけれども、子どもに関係するのですけど、消費者委員会の方で、子どもの広告についての報告書、シンポジウムをまとめた報告書が出されたと。そこでは、子ども向けの広告ということと、大人向けだけれども子どもが見る広告の中に、いずれも問題があるようなものがあったということが、シンポジウムで報告されていて、そういうのも盛り込まれているのですけれども、その報告書の内容について、あるいはその指摘について、消費者庁として何か検討とかありますでしょうか。

高齢ないし障がいのある弱い立場にある人たちだけでなく、子どもを含むいわゆる脆弱な立場にある生活者について、社会の見守り力で、周囲の人たちが関心を持って被害を防いでいこうという動きは、消費者庁もかねてから取り組んでいるところでございます。
最近、消費者委員会の河上先生が論文も発表されていて、脆弱な消費者という学術的な言葉を河上先生は使っておられるのですが、弱い立場にある人たちも当然ながら一人一人の消費者であり、その「一人一人の豊かで安全な暮らし」ということを消費者庁は目指しております。同じ目標に向かって有識者の会議である委員会でのご検討も進み、私ども消費者庁も多方面での取組を進めているところでございます。
そして、皆様方に報道していただけることで、社会全体の気付きが高まることを大変期待しております。

朝日新聞の藤田です。
このテーマソングですけれども、なぜ英語版を作ろうと思われたのでしょうか。

これまで日本語版を啓発活動で使って、全国で地方の行事でも積極的にテーマソングを活用してきたところですが、このたび、子どもの事故防止は持続可能な開発目標の達成にも資する取組であることを改めて確認し、テーマソングも英語版を作成して、子どもの事故防止に関する消費者庁の取組をさらに多くの方に知っていただければと願っているところでございます。
ネットにおいては、英語環境のソフトもありますし、英語を母国語とする人もしない人も、英語の歌詞の方が耳になじむという方にも届けばと思います。子どもの事故防止は世界共通の目標ですから、消費者庁もできることから国際的な活動も進めていきたいと思っていますので、今回ご報告させていただきました。

長官はすごい英語にご堪能だと思うのですけれども、長官のご発案とか、長官が訳したとか、そういうことはあるのでしょうか。

前から組織として取り組んでおりました。この消費者月間に合わせてということになりましたのは、関係各位の尽力の結果でございます。
職員の作詞作曲で、ふと気付くことがある、メッセージ性の高い歌詞と音楽になっております。

訳したのも職員ですか。

そのとおりです。

歌っているのも職員ですか。

合成音声です。