ラジオ福島、ふくしまFM「守ります!福島」を通じた消費者への注意喚起
~震災や原子力発電所事故に乗じた悪質商法について~
(平成23年9月14日放送)

震災から約半年が経ち、福島県内での除染活動も始まり、復興への取組も加速することが予想されますが、その際に気をつけたいのが、震災や原子力発電所事故に乗じた悪質商法です。これまでに実際にどんな悪質商法が報告されたか、ご紹介いただけますか?

東日本大震災に関し、全国の消費生活センター等には、9月8日時点で、24,920件の相談が寄せられています。そのうち、岩手県、宮城県、福島県、茨城県の被災地4県からは、8,279件の相談が寄せられています。
その中で悪質商法と思われる事例としては、次のようなものがあります。

ひとつは、「風力発電が注目され始めている。風力発電の事業者が近々上場する予定だ。上場すれば株価が上がり、もうかる。」など、復興事業への投資や被災地支援をかたって怪しい事業者の社債や未公開株式を勧誘するものです。

もうひとつは、「体内被ばくに効果がある。放射性物質を完璧に除去できる。チェルノブイリ原発事故の際に使われた商品だ。」など、放射性物質の除去効果をうたった商品の販売です。

また、「インターネットで放射線測定器を注文して代金を振り込んだが、商品が届かない。販売業者と連絡が取れなくなった。」など、放射能測定器のインターネット通販トラブルがあります。

そのほか、「国が全額補助します。」など、行政の補助金をかたって太陽光発電システムなどを売りつけようとするトラブルなどが挙げられます。


被災した住宅や仮設住宅に関しても、悪質な事例は発生していますか?

被災地からの相談の多くは、被災した住宅の修理、工事・建築、賃貸アパート契約など、『住居』に関するもので、相談件数全体の3割弱になります。その中から、悪質商法と思われる事例としては、住宅の修理や住宅設備の点検と称した強引な勧誘や高額請求などが多いですね。

住宅修理については、とりわけ『屋根』に関する相談が多く、「早く工事をしないと大変なことになる」と不安をあおるような言葉を使って契約させるケースや、どのような工事をするのか等あまり説明せずに工事を行い、ずさんな工事で高額な修繕費用を請求するケースがあります。また、「無料で応急処置をする」と勧誘しながら、実は有料の工事を勧めるというケースがあります。

また、このような高額請求に関する事例は、住宅だけでなくお墓の修理についても「勝手に修理をされて高額な費用を請求された」等の相談が寄せられています。

一方、仮設住宅の入居者からの相談には、震災後、一時的に入居した賃貸アパートの退去に関する相談など、生活に関する内容のものが多く、悪質商法の事例は今のところ見受けられていません。

ただ、被災地からの相談ではありませんが、仮設住宅建設会社の社債――つまり債権の一種ですが、それを今買えば儲かるから、と勧誘したり、または未公開株式を買わないか、と勧誘したりといった詐欺と思われる事例の相談が寄せられています。

今後、仮設住宅の入居者を狙った悪質商法が発生する可能性は十分にありますので、くれぐれも注意しましょう。


このような悪質商法に巻き込まれないようにするには、消費者はどういったポイントに気をつければいいでしょうか?

勧められた商品の内容等、少しでも怪しいと思ったら、玄関は開けず、電話を切るなどして、きっぱりと断りましょう。もし心が動いたとしても、その場ですぐに決めないでください。悪質商法ではないと判断した場合でも、よく確認することが重要です。もちろん、突然、電話されたり、家に来られて強くされたら、業者の言葉が本当かどうかをその場で確かめることは困難です。

業者の言うことをうのみにせず、その契約が本当に必要か、また、値段や契約の中身は適正か、他の業者と比較したり、消費生活センターや公的機関に相談するなどして、よく確認してください。十分検討した上で納得してから契約するようにしましょう。

また、世の中にうまい儲け話はありません。「必ず儲かる」といった勧誘を絶対に信じないでください。不審に思ったら、一人で悩まずに、早めに家族や消費生活センターに相談してください。


今月12日から、東京電力による損害賠償の申請受付が始まりました。こういった機会をねらった詐欺なども予想されますが、どのような点に注意したら良いでしょうか?

損害賠償とは少し違いますが、過去には、未公開株式や社債の詐欺的商法の被害に遭われた方に対して、

  • 公的機関を騙る者が「被害の調査をしている」と言って個人情報を聞き出そうとする
  • 「業界団体の委託を受けた者」が被害の救済をすると言って「手数料」を要求する

といった事例もありました。

公的機関や電力会社、その関係者などを名乗る人が突然やってきたり、電話をかけてきたりして、「損害賠償の支払い手続に必要だ」などと言ってお金を振り込ませようとしたり、何らかの手続や取引を求められることがあるかもしれません。

仮にそうしたことがあった場合、簡単に応じないでください。少しでも不審に思う点があれば、東京電力のコールセンターなどに確認することをお勧めしたいですね。


最後になりましたが、ラジオをお聞きのリスナーの方へ、特にこれだけは伝えたいということはありますか?

震災に便乗したと思われる詐欺や悪質商法の事例が多く寄せられています。リスナーである消費者の皆様にも十分お気をつけいただきたいと思います。

また、特に高齢の方が狙われる傾向があります。ご家族やご近所に高齢の方がいらっしゃる場合は、被害にあわないよう見守っていただければと思います。

詐欺や悪質商法の手口は様々ですが、「怪しい」と思ったら、自治体が設置している身近な消費生活相談窓口や、警察までご相談ください。被害にあわれた場合も同じです。

消費者ホットライン(0570-064-370)に電話いただければ、自治体が設置している身近な消費生活相談窓口をご案内します。

また、警察安全相談窓口の電話番号は、#9110です。

(以上)

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