【概要】平成27年版消費者白書

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第3章 消費者問題の動向

第1節 消費生活相談の概況

2014年度の消費生活相談件数は前年度に続き増加
  • 消費生活相談件数は、2004年度(架空請求が多く、総件数は約192万件)をピークに、2005年度からは減少。
  • 2013年度には9年ぶりに増加し、2014年度も前年度を上回っている。
  • 前年度を上回った主な要因は、高齢層でも情報化が進む中で、情報通信に関連する取引機会の全般的な増加に伴い、情報通信に関するトラブルが増加したことや、高齢者の相談が依然として多いこと等が考えられる。

図表3-1-1 消費生活相談件数の推移

情報通信関連の相談件数が突出
  • 2014年度の相談を商品・サービス別に見ると、情報通信関連(通信サービス)が約9割を占める「運輸・通信サービス」の相談件数が突出し、約27万件。ただし、相談1件当たり支払った金額は低く、2.6万円。
  • 相談件数が2番目に多いのは「金融・保険サービス」。

図表3-1-2 消費生活相談の商品・サービス別の件数・既支払額(2014年度)

相談1件当たりの平均金額は減少傾向
  • 相談1件当たりの平均金額を見ると、「契約購入金額」(請求された、又は購入・契約した金額)は、全体、高齢者(65歳以上)、65歳未満、全て近年は減少傾向。
  • 平均の「既支払額」(実際に支払った金額)も、減少。
  • 金額の減少は、平均金額が比較的低いインターネット関連の相談が増加したことによる。また、早い段階での相談が増えていることも考えられる。

図表3-1-3 平均契約購入金額の推移・平均既支払額の推移

幅広い年齢層で、情報通信に関する相談が多い
  • 2014年度の消費生活相談は、幅広い年齢層でデジタルコンテンツ、インターネット接続回線、携帯電話サービス等の通信サービス等の情報通信に関するものが多い。
  • 性別・年齢層別に見ると、40歳代が最も多く、女性は7.7万件、男性が約7.4万件、ほかに60歳代男性、70歳代女性がそれぞれ7万件を超える。
  • 60歳代、70歳代の女性では、金融商品も多い。

図表3-1-6 性別・年齢層別の商品・サービス別相談件数(2014年度)

高齢者に関する消費生活相談は増加傾向
  • 2014年度の65歳以上の高齢者の消費生活相談件数は2013年度をやや下回ったが、2009年度から2014年度までにかけては52.7%増。
  • 高齢者人口の伸び(13.8%増)を相談の伸びは上回る。
  • 健康食品の送り付け商法に関する相談を除けば、2014年度は2013年度より増加。

図表3-1-8 高齢者に関する相談件数

図表3-1-9 消費生活相談件数と人口の推移

認知症等の高齢者に関する相談は増加傾向
- 見守りの強化が課題-
  • 周囲の見守りが必要な認知症等の高齢者に関する相談は増加傾向。
  • 訪問販売に関する相談の割合が大きく約4割(新聞や修理、工事等)。
  • 認知症等の高齢者は、本人以外からの相談割合が高い。
  • 消費生活センター等に相談が寄せられないトラブルも多いとみられることから、見守りの強化が課題。

図表3-1-12 認知症等の高齢者に関する相談件数

図表3-1-13 認知症等の高齢者に関する相談の販売購入形態別割合(2014年度)

「通信販売」に関する相談の割合が増加
  • 販売購入形態別にみると、相談全体で「店舗購入」の割合が減少する一方、「通信販売」の割合が増加(2014年度には全体で33.6%)。65歳未満では4割超。
  • 高齢者では、「訪問販売」及び「電話勧誘販売」の割合が依然大きく、合わせて3分の1を占める。

図表3-1-15 販売購入形態別相談割合の推移

「インターネット通販」に関する相談の増加が相談件数増加の要因
  • 近年は、他の販売購入形態の相談が減少する一方、「インターネット通販」に関する相談の増加が、全体の相談件数の増加に寄与。
  • 「インターネット通販」に関する相談の増加要因の一つは、スマートフォンが普及し、利用者が増加していることが考えられる。

図表3-1-16 相談件数の増加に対する販売購入形態別寄与度

スマートフォン関連サービスについての相談が大きく増加
  • スマートフォンそのものについての相談よりも、スマートフォンを利用したデジタルコンテンツに関連する相談が、2014年度には大きく増加。

図表3-1-17 スマートフォンとその利用に関連した相談件数

美容医療サービスに関する相談が増加
  • 医療脱毛、脂肪吸引、二重まぶた手術等の美容医療サービスに関する相談が増加傾向。
  • 相談内容には、料金割引を強調したり、即日決断を迫ったりするなどの問題勧誘や、広告で掲載されている施術が受けられない等広告に関する問題が見られる。
  • その他、皮膚障害や熱傷など危害を受けたという相談もあり、複数の消費者問題の要素を含むトラブルとなっている。
  • 美容医療サービスは、サービス提供側と受け手との情報格差が大きい分野。

図表3-1-25 美容医療サービスに関する相談件数

2014年の消費者被害・トラブル額は約6.7兆円と推計
  • 2014年の1年間の消費者被害・トラブル額(消費者被害・トラブルに関する商品・サービスへの支出総額)は、約6.7兆円。
  • 消費者が消費者被害やトラブルだと認識している被害・トラブルが、経済的損失額としてどの程度の規模となるかを、商品やサービスの金額ベースで示したもの。

図表3-1-29 消費者被害・トラブル額

消費者安全法の規定に基づき消費者庁に通知された
重大事故等は前年度と同水準
  • 消費者安全法の規定に基づき、2014年度に消費者庁に通知された消費者事故等は、1万2078件(前年度1万2627件、対前年度比4.3%減)。
  • 「生命身体事故等」は2,906件(前年度3,511件、対前年度比17.3%減)、「財産事案」が9,172件(前年度9,116件、0.6%増)。
  • 「重大事故等」(火災、転落・転倒など)は1,248件で、前年度と同水準。

図表3-1-26 消費者庁に通知された消費者事故等の件数

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