平成27年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施の状況

第2章 地方公共団体、消費者団体等との連携・協働と消費者政策の実効性の確保・向上

第3節 事業者や事業者団体による自主的な取組の推進

( 1 )公益通報者保護制度の推進

消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会を実現していく上で、これを損なうような企業の不祥事を防止するという観点は重要です。企業の不祥事は、企業内部の労働者からの通報をきっかけに明らかになることは少なくありませんが、労働者がこうした通報を行うことは、正当な行為として解雇等の不利益な取扱いから保護されるべきものです。

こうしたことから、公益通報者保護法が2004年に成立し、2006年に施行されており、労働者が、どこへどのような内容の通報を行えば保護されるのかという制度的なルールや公益通報に関して事業者・行政機関がとるべき措置等が定められています。

なお、公益通報の対象は、国民生活の安心や安全を脅かす法令違反の発生と被害の防止を図る観点から、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護にかかわる法律」に違反する一定の行為となっており、2014年度末時点で、445の法律が対象法律として定められています。

消費者庁では、事業者のコンプライアンス経営を促進するための公益通報者保護制度に関するシンポジウムや行政機関職員向けの公益通報者保護制度に関する研修会を全国各地で開催(2014年度には、シンポジウム等を6回、行政機関職員向け研修会を5回)しているほか、公益通報者保護制度について分かりやすく解説した動画DVD、ハンドブック等を作成して、労働者、民間事業者及び行政機関等に広く配布するなど、周知啓発に取り組むとともに、制度の運用状況等を把握するための調査等にも取り組んでいます。また、公益通報に関する実情・実態の更なる把握に努め、課題を詳細に把握した上で、課題解決の方策について検討を進めていくため、有識者や実務家等幅広い関係者から意見聴取を行う「公益通報者保護制度に関する意見聴取(ヒアリング)」を2014年5月から実施し、2015年4月にその取りまとめを公表しました。

( 2 )公正競争規約の積極的な活用、円滑な運用

不当な表示や過大な景品類は、短期間のうちに、その内容がエスカレートし、際限なく広がっていくおそれがあります。このような不当な表示等を効果的に規制するためには、規制当局の限られたリソースだけでは困難です。

そのため、業界自らが自主的かつ積極的に守るべきルールとして定めた「公正競争規約」が積極的に活用され、適切な運用が行われるように関連団体等を支援することは、景品表示法違反行為の未然防止等の観点からも必要不可欠です。

消費者庁と公正取引委員会では、公正競争規約の所要の変更について公正取引協議会から相談を受け認定を行うとともに、消費者庁と公正取引委員会の規約担当職員が、各公正取引協議会の担当者と緊密に連絡を取り合い、規約の適正な運用等について必要な助言等を行うことなどにより、公正競争規約の積極的な活用、円滑な運用を促進しています。

具体的には、2014年度に、タイヤの表示に関する公正競争規約、募集型企画旅行の表示に関する公正競争規約、家庭電気製品小売業における表示に関する公正競争規約など7件の公正競争規約の変更について認定を行いました。

このほか、公正取引協議会等関連団体が主催する研修会等へ、33回講師を派遣しました。

また、公正競争規約の実効性の確保を目的として各公正取引協議会が実施する、「表示に関する公正競争規約の試買表示検査会」の一部について、運営業務等を支援しました。

( 3 )訪問販売、通信販売等による被害抑制

訪問販売、通信販売等の関係団体と消費者相談や被害抑制への対応に関する意見交換を行うことを通じて、消費者相談への対応が円滑に行われ、業界の自主的な取組が促進されるよう支援しました。

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