平成27年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施の状況

第1章 消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援

第3節 消費者に対する啓発活動の推進と消費生活に関する教育の充実

3.地域における消費者教育の推進・支援

( 1 )社会教育施設等における消費者教育の推進

公正取引委員会では、2014年度には、本局及び地方事務所等の所在地以外の都市において、独占禁止法講演会、下請法講習会、相談コーナー等を1か所の会場で開催する「一日公正取引委員会」を8回、消費者に対し、独占禁止法や公正取引委員会の仕事について、クイズやゲームを用いながら分かりやすく説明する「消費者セミナー」を53回、職員を講師として中学校、高校、大学等の授業に派遣し、独占禁止法、公正取引委員会の役割等を分かりやすく説明する「独占禁止法教室」を148回(中学69回、高校18回、大学・大学院61回)開催しました。このほか、消費者教育用教材「私たちの暮らしと独占禁止法の関わり」等を「消費者セミナー」及び「独占禁止法教室」の出席者に配布しました。これらの参加者からのアンケート結果では、「満足」、「おおむね満足」との回答が、「消費者セミナー」については79%、「独占禁止法教室」については86%と良好な結果が得られており、地域における消費者教育の推進に寄与しています。

金融庁では、以下の取組を行うことにより、金融リテラシーの向上を図っています。

ア.金融庁や関係団体から構成される金融経済教育推進会議において、「最低限身に付けるべき金融リテラシー」の内容を項目別・年齢層別に具体化・体系化した「金融リテラシー・マップ」を2014年6月に公表しました。

イ.2014年4月~7月の間、大学生に対して、「金融リテラシー・マップ」に基づいたモデル授業を関係団体と連携して実施しました。

ウ.経済協力開発機構(OECD)、アジア開発銀行研究所(ADBI)及び日本銀行と、「ADBI・OECD・日本 ハイレベル・グローバル・シンポジウム―金融教育を通じたより良いライフプランニングの促進―」を2015年1月22日、23日に東京で共催しました。

エ.金融サービス利用に伴うトラブル発生の未然防止などに向けた事前相談の提供の充実を図るため、2014年5月から、「事前相談(予防的なガイド)」を開始しました。

オ.家計管理や生活設計の習慣化が重要であることを理解してもらうため、「金融リテラシー(知識・判断力)を身に付けるためのシンポジウム」を各財務局と共催しました。

カ.「基礎から学べる金融ガイド」や「最低限身に付けるべき金融リテラシー」を金融庁ウェブサイトで公表し、全国の地方公共団体にも無償で配布しました。また、金融庁・財務局・財務事務所から市民講座などへ講師を派遣しました。

法務省では、ウェブサイト上に法教育に関する教材を公開するとともに、消費者の権利を含め、契約や司法の役割等について、法教育の出前授業を実施しました。

地域における消費者教育については、公民館等の社会教育施設を始めとして、金融・保険・税金や消費者問題といった各種の講座等が開催されています。

文部科学省では、2010年度、社会教育における消費者教育の基本的な方向性をまとめた「大学等及び社会教育における消費者教育の指針」を取りまとめたほか、2011年度には、家庭における消費者教育の推進を図るため、親子を対象とした実践者向けの「消費者教育実践の手引き」及び親子向け消費者教育教材「マナビィといっしょにおつかいすごろく」を作成しました。また、2013年度からは地域における消費者教育が連携・協働により一層推進されるよう、「消費者教育アドバイザー」51)の派遣や推進体制作りを進めるための調査研究を実施しています。

さらに、毎年度、全国(2014年度は14会場)で社会教育主事講習52)を実施し、消費者教育の講義を行うなど、地域における消費者教育の促進に取り組んでいます。

( 2 )多様な主体との連携による消費者教育の推進

都道府県及び市町村は、その区域における消費者教育を推進するため、消費者、消費者団体、事業者、事業者団体、教育関係者、消費生活センターその他の関係機関等をもって構成する消費者教育推進地域協議会を組織するよう努めることとなっており、2014年度末時点で、都道府県では、31件、政令指定都市では5件設置されています。

また、消費者教育推進会議は、2014年12月に、小委員会の一つである地域連携推進小委員会を岡山県において開催し、学校関係者、消費者団体、福祉団体等の取組のヒアリングを行い、多様な主体の連携について議論しました。

文部科学省では、消費者教育の一層の推進を図るため、「社会的責任に関する円卓会議」の協力を得て、2010年度より消費者教育フェスタを開催しています。2014年度は、堺、静岡、川崎の3か所で開催しました。

堺会場では、初めて大学において開催し、全てのプログラムの参加者は、特定非営利活動法人南大阪地域大学コンソーシアムによって「消費者教育サポーター」に認定される仕組みで実施し、地域で活躍できる担い手の育成を行いました。静岡会場では、消費者庁と「消費者教育推進フォーラム」を共催し、学校における実践事例や消費者団体等による学校に対する働き掛けの実践事例の発表及びパネルディスカッションなどを実施しました。川崎会場では、「土曜日の教育活動推進プロジェクト」53)と連携し、小学校において土曜学習応援団や企業・団体等(10団体)によるデモンストレーション授業や学校における消費者教育の充実に向けて調査研究指定校からの報告を実施しました。また、全会場において、消費者教育の資料・教材等の展示企業・団体等と参加者との交流が促進するよう実践交流会を実施しました(堺、静岡、川崎の各会場の消費者教育フェスタには合計672名が参加。)。この他、土曜学習応援団には、多くの消費者団体や企業も参画し、消費者教育に関する土曜日の教育活動が推進されています。

(取組実践発表)

(取組実践発表)

(デモンストレーション授業)

(デモンストレーション授業)


51)

文部科学省では地域における消費者教育が、連携・協働により一層推進されるよう、全国の社会教育等における消費者教育の先駆的実践者を消費者教育アドバイザーに委嘱し、地方公共団体からの求めに応じて派遣する。

52)

社会教育主事となり得る資格を付与することを目的として、全国の大学及び国立教育政策研究所社会教育実践研究センターで実施される講習(約40日間)。社会教育主事は、都道府県及び市町村の教育委員会の事務局に置かれる専門的職員で社会教育を行う者に対する専門的技術的な助言・指導に当たる役割。

53)

文部科学省で、子供たちの土曜日等(日曜日、祝日、長期休業を含む。)の豊かな教育環境の実現に向けて、地域や企業の協力を得てを進めているプロジェクト。

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