平成27年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施の状況

第1章 消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援

第2節 消費者の自主的かつ合理的な選択の機会の確保

2.表示・規格・計量の適正化を図るための施策

( 1 )食品表示の信頼性確保

ア.食品表示法の施行に向けた取組

食品一般について、その内容に関する情報の表示ルールを定めた法律として、これまで、食品衛生法、JAS法及び健康増進法の3法がありました。これら3法に基づき複数の表示基準が定められ、それらの基準に従って表示が行われていましたが、制度が複雑であるとともに、用語の定義が異なるなど分かりにくいものとなっていました。

このため、一元的な法律を制定することにより、3法の複雑なルールを統合するなど食品表示に関する包括的かつ一元的な制度を構築する食品表示法が2013年6月に公布されました。法の施行に向け、具体的な表示のルールを定める食品表示基準など関係規定を2015年3月に公布しました(施行は2015年4月)。

食品表示基準については、3法にまたがる58本の基準(食品衛生法5本、JAS法52本、健康増進法1本)を一元化するとともに、消費者の求める情報提供と事業者の実行可能性のバランスを図り、双方に分かりやすいものとする策定方針の下、2013年11月からの消費者委員会食品表示部会での審議を経て、公布しました。

具体的には、これまで事業者の任意とされていた栄養成分表示の義務化、アレルギー表示などの安全性に係るルールのより分かりやすい形への見直しなどの変更をすることとしています。

なお、事業者の実行可能性を踏まえ、栄養成分表示については、一部の小規模食品関連事業者においては表示の省略を認めるなどの措置を講じています。

また、消費者庁では、食品表示法についての全国説明会(2013年)や、食品表示基準及び機能性表示食品制度についての全国説明会(2015年3月)を開催し、パンフレット等(「新しい食品表示制度」、「『機能性表示食品』って何?」、「『機能性表示食品』制度がはじまります!」)を作成した(2015年4月)ほか、食品表示に関する問合せ対応も継続的に行い、食品表示法等への理解の促進を図りました。

イ.個別課題等への対応

2011年9月から2012年8月までにかけて消費者庁において食品表示一元化検討会を開催し取りまとめた「食品表示一元化検討会報告書」(2012年8月9日)における今後の検討課題としては、

  • 加工食品の原料原産地表示
  • 中食、外食やインターネット販売の取扱い
  • その他の個別の表示事項(遺伝子組換え表示など)
が示されたところです。

このうち、中食・外食に関しては、食品表示の義務対象外であるものの、食物アレルギーは、生命に関わることもある疾患であることを踏まえ、消費者庁では、学識経験者や、患者団体、外食等に関係する事業者団体等からなる「外食等におけるアレルゲン情報の提供の在り方検討会」を2014年4月に設け、同年12月に中間報告を取りまとめました。中間報告においては、正しい知識・理解に基づく、事業者の規模・業態等に応じた、アレルゲン情報の自主的な情報提供が促進されることが望ましいとされ、今後、情報提供の促進に向けた具体的な取組を進めていくこととしています。

その他の検討課題についても、順次実態を踏まえた検討を行っていくこととしています。

また、米穀等(米穀及びだんごや米菓、清酒等の米を使った加工品)については、米トレーサビリティ法の規定に基づき、それらを一般消費者や取引先に販売する米穀事業者に対して、米穀及び原材料米穀の産地情報を伝達することが義務付けられています。

こうした中、農林水産省や国税庁及び都道府県等の関係行政機関が連携して、米穀事業者に対する立入検査等を実施し、その結果に基づいて厳正に措置を行うことにより、米穀等の産地情報の伝達の適正化を図っています。

ウ.食品表示等問題への対応

2013年秋以降、ホテルが提供する料理等のメニュー表示に関して、表示と異なる食材が使用されていた事実が次々と明らかになり、国内外の消費者の「日本の食」に対する信頼を揺るがす問題(いわゆる「食品表示等問題」)が発生しました。これを受け、消費者庁では、問題の解決に向けて、様々な対策を行いました。

まず、景品表示法の不当な表示の考え方及びメニュー表示等の食品表示に係るこれまでの違反事例(考え方及び事例集)を取りまとめるとともに、同年11月6日及び8日に、関係団体に対して、傘下の事業者にこれを周知させること等を要請したほか、同月8日には、森内閣府特命担当大臣(当時)からこれらの関係団体に対して、再発防止策を要求しました。

また、同月11日には、菅内閣官房長官が出席し、森内閣特命担当大臣(当時)の下に設置された「食品表示等問題関係府省庁等会議」(第1回)を開催しました。同年12月9日に行われた同会議(第2回)では、今後の対策として「食品表示の適正化について」を決定しました。

さらに、同月19日には、個別事案への対応として、景品表示法違反が認められた事業者3社に対して措置命令を行いました。加えて、メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方を整理し、事業者の予見可能性を高めること等を目的として、2014年3月28日に「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」を公表しました。

このほか、行政の監視指導体制の強化に向けた取組として、農林水産省の協力を得て、同省の食品表示等監視担当職員に対し、2014年3月から同年11月にかけての期間、消費者庁への併任発令を行ったことにより、景品表示法の規定に基づくレストラン、百貨店等への監視指導体制を強化したほか、食品表示等の適正化に向けた抜本的な対策を採るための不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律が同年6月6日に成立し、同年12月1日に施行されました。また、景品表示法に課徴金制度を導入することを内容とする不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律が、同年11月19日に成立しました。同改正法は、公布日(2014年11月27日)から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることとなっており、今後、課徴金制度の円滑な実施に向けて、政令等の所要の整備を行う予定です。

エ.健康食品の表示等

消費者庁では、2009年11月から2010年7月まで、「健康食品の表示に関する検討会」を開催し、同年8月にその論点整理を取りまとめました。この論点整理を踏まえ、新たな成分に係る保健の機能の表示を認める可能性の検討に当たっての基礎調査として、2011年度に「食品の機能性評価モデル事業」を実施し、文献等を用いて食品成分の機能性評価を行う場合の主な課題を示しました。また、2011年6月に「特定保健用食品の表示に関するQ&A」を公表し、容器包装の表示だけでなく広告を含め、具体的に違反のおそれのある事例とその考え方を示しました。

さらに、特定保健用食品の審査の透明性、公平性の確保のため、2012年度に「特定保健用食品の審査基準の検討事業」を実施しました。本事業の結果を受け、消費者庁では特定保健用食品の表示許可申請に係るヒト試験のデザインをより明確に提示するため、2014年10月に特定保健用食品の審査基準の通知の改正を行いました。

健康食品の表示等に関する執行の強化としては、2011年6月以降、通年的にインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する監視を行い、健康増進法に違反するおそれのある表示について、事業者に対し改善要請を行うとともに、薬事法を所管する厚生労働省担当部署との間で、連絡会議を設置し、連携を深めています。また、2013年7月に食品表示に係る執行事務を一元的に担う体制として、食品表示対策室を設置しました。

さらに、健康食品の表示・広告に関する考え方や判断基準を明らかにするため、2013年12月に「いわゆる健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」を作成・公表するとともに、2015年1月に新しい違反事例を追加するなどの改定・公表を行いました。

このほか、「規制改革実施計画」(2013年6月14日閣議決定)及び「日本再興戦略」(2013年6月14日閣議決定)に基づき、いわゆる健康食品等の加工食品及び農林水産物に関し、企業等の責任において科学的根拠を基に機能性を表示できる新たな方策について、2013年度中に検討を開始し、2014年度中に結論・措置することとされました。

これを受け、消費者庁では、学識経験者、事業者、消費者団体の代表からなる「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会」を2013年12月に設けた上で、2014年7月に検討会報告書を取りまとめ、同報告書の内容などを踏まえ作成した食品表示基準が、消費者委員会での審議を経て、2015年3月に公布されました。

機能性表示食品制度においては、安全性の確保を前提とし、消費者の誤認を招くものではなく、消費者の自主的かつ合理的な商品選択に役立つものとすべく、安全性・機能性に係る根拠に関する情報を開示するなどの措置を講じています。

消費者庁では、健康や栄養に関する食品の表示については、2014年9月に栄養機能食品に関する消費者向けパンフレット、2015年3月に機能性表示食品制度に関する消費者、事業者向けパンフレットをウェブサイトに掲載し、各制度の普及・啓発に取り組みました。そのほか、必要に応じ講演会等に出席し、いわゆる健康食品に関する消費者の理解の促進を図り、正しい知識の普及・啓発を行いました。

加えて、2014年度は厚生労働省と、全国2か所で「健康食品に関する安全性や機能性に関する意見交換会」を共催し、消費者の正確な理解や適切な利用を促すためのリスクコミュニケーションに取り組みました。

厚生労働省では、健康食品による健康被害情報を日々収集し、2014年度において、1件の事案について報道機関及び関係機関を通じて消費者に対し注意喚起を行いました。さらに、これらの注意喚起の内容を同省ウェブサイトに掲載し、消費者に対して情報提供を行いました。また、現行の健康被害情報等の情報収集・解析手法の改善を検討するため、「いわゆる健康食品による健康被害情報の因果関係解析法と報告手法に関する調査研究」を行いました。

オ.食品表示の監視

JAS法の規定に基づいて実施する地方農政局等の職員による食品事業者に対する巡回調査(年間約3.1万件)については、当該事業者の表示違反の状況等を踏まえ、調査対象を重点化するなど、監視業務の実効の確保を図っています。

また、独立行政法人農林水産消費安全技術センターによる科学的な検査手法(分析件数は年間約6,000件以上)を活用した食品表示の監視を強化するため、地方農政局等の職員が行う巡回調査の一部について、同センターと合同での立入検査を実施しています。

カ. 食品表示に関する関係機関の連携

食品表示に関する取締りに関しては、「生活安心プロジェクト 緊急に講ずる具体的な施策」(「生活安心プロジェクト」に関する関係閣僚会合了承(2007年12月17日))において、不適切な食品表示に関する監視を強化するため、関係省庁の間で「食品表示連絡会議」を設置するよう決定されました。同会議は、関係機関の連携の促進として、不適正な食品表示に関する情報が寄せられた場合に、必要に応じて関係機関で情報共有、意見交換を行い、迅速に問題のある事業者への処分等の必要な対応を講じるとともに、こうした対応が円滑に実施されるよう関連情報の共有を進めることを目的としています。

2008年2月に第1回食品表示連絡会議が開催されてから、これまで7回開催されました。

また、2013年度に発生した、ホテル・レストランでのメニュー偽装問題などを受けて設置した「食品表示に関する関係省庁執行官会議」において、情報共有、連携強化を図っています。

( 2 )景品表示法への課徴金制度の導入

2013年秋以降に発生した、いわゆる食品表示等問題を契機として、不当表示規制の抑止力を高める必要性が認識され、同年12月に決定された「食品表示等の適正化について」(食品表示等問題関係府省庁等会議)では、景品表示法の不当表示事案に対する課徴金等の新たな措置について検討を行うことが盛り込まれました。これを受けて、内閣総理大臣は、消費者委員会に対し、課徴金制度の導入等の在り方を諮問し、2014年6月に消費者委員会において答申が取りまとめられました。

消費者庁は、この答申を基に、消費者団体、事業者団体との意見交換や、いわゆるパブリックコメント手続の結果等も踏まえつつ法制化作業を進め、不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案を2014年10月24日に第187回国会へ提出し、同法案は、同年11月27日に公布されました。

本改正法は、不当表示規制の抑止力を高め不当表示を防止するため、不当表示を行った事業者に対して課徴金を課すとともに、あわせて不当表示による一般消費者の被害回復を促進する観点から、所定の手続に沿った自主返金(返金措置)を実施した事業者に対する課徴金額の減額等の措置を講ずることを主な内容としています。

また、同改正法は、公布日(2014年11月27日)から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることとなっており、今後、課徴金制度の円滑な実施に向けて、政令等の所要の整備を行う予定です。

( 3 )景品表示法の運用及び執行体制の拡充

正しい表示は、取引を行う上での基本となるものです。消費者は、商品を購入したりサービスを利用したりする場合、その表示を基に選択しているため、その表示に嘘や偽りがあると、自主的かつ合理的な選択ができなくなってしまいます。

景品表示法は、消費者にその商品・サービスについて実際のもの又は競争事業者のものより著しく優良又は有利であると誤認される表示を禁止しています。同法に違反する行為があれば、事業者に対して、その行為の取りやめ、再発防止策の実施等を命令・指示する行政処分(措置命令)等を行っており、消費者庁では、2014年度に30件の措置命令を行いました。

また、消費者庁、公正取引委員会事務総局地方事務所・支所等及び都道府県景品表示法主管課では、同じく景品表示法違反行為の未然防止等の観点から、商品・サービスに関する表示の方法等について、事業者等からの相談に応じています。なお、消費者庁及び公正取引委員会事務総局地方事務所・支所等37)では、2014年度に1万9990件の相談を受け付けています。

このほか、消費者向け電子商取引の健全な発展と消費者取引の適正化を図る観点から、一般消費者約50名に「電子商取引表示調査員」を委嘱し、インターネット上の広告表示の調査を委託して、電子商取引監視調査システムを通じて問題となるおそれがあると思われる表示について報告を受けています。電子商取引表示調査員からの報告は、景品表示法違反事件の端緒の発見、景品表示法違反行為の未然防止の観点から行う事業者への啓発活動に活用しています。

特に、2014年度に行った行政の監視指導態勢の強化に向けた取組としては、農林水産省の協力を得て、同省の食品表示等監視担当職員に対し、2014年3月から同年11月にかけての期間、消費者庁の職員として一時的に併任発令することにより、景品表示法の規定に基づくレストラン、百貨店等への監視業務を行ったほか、都道府県知事に措置命令権限等を付与すること等を盛り込んだ、不当景品類及び不当表示防止法等の一部を改正する等の法律が同年6月6日に成立し、同年12月1日に施行されました。また、景品表示法に課徴金制度を導入することを内容とする不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律が、同年11月19日に成立しました。現在、消費者庁では、課徴金制度を実効性のあるものとするため、制度の詳細について所要の作業を行っているところです。

( 4 )住宅性能表示制度の普及及び評価方法の充実

2000年4月に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)の規定に基づき、住宅の性能を客観的に評価し表示する住宅性能表示制度を同年10月より開始しました。

具体的には、耐震性、劣化対策、省エネルギー対策等、外見や簡単な間取り図からでは分かりにくい住宅の基本的な性能について共通ルールを定め、住宅の性能を等級や数値等で表示し、比較しやすくするものです。

表示項目については、これまでに次のとおり評価内容の充実が図られてきました。

  • 2001年8月 シックハウス対策の充実のための項目を追加
  • 2002年12月 既存住宅について同制度の利用開始
  • 2006年4月 防犯性能の評価・表示を開始
  • 2007年4月 免震建築物等の評価・表示を開始

2014年度には、既存住宅の住宅性能評価が柔軟かつ幅広く利用されるものとするため、「既存住宅に係る住宅性能の評価手法に関する検討会」を計3回開催し、劣化対策と省エネルギー対策の基準案の取りまとめ等を行いました。

2015年4月からは、次のとおり制度の充実を図る取組が開始されました。

  • 設備を含めた一次エネルギー消費量を評価する基準の導入
  • 液状化に関する参考情報の提供を行う仕組みを導入
  • 現在9分野27項目である必須項目の範囲について、4分野9項目に見直し

2014年度の住宅着工戸数に対する設計住宅性能評価書の交付戸数の割合は、22.3%となっています

国土交通省では、ウェブサイトやパンフレット等を活用し情報提供を行うなど、制度の普及活動を実施しています。

( 5 )家庭用品の品質表示の見直し

家庭用品の品質表示については、家庭用品品質表示法に基づき、対象商品や表示を行う事項が定められています。対象となるのは、繊維製品、合成樹脂加工品、電気機械器具及び雑貨工業品のうち、消費者がその購入に当たって、品質を識別することが難しく、かつ、識別することが特に必要と認められるもので、2014年度末時点で、90品目となっています38)

消費者庁では、同法第4条の規定に基づき事業者に対して「指示」39)を行っているほか、事業者が自ら不適正表示を申し出たものについては、同庁のウェブサイト上で消費者への注意喚起を行っています40)

2014年度には、同法に基づく繊維製品品質表示規程において衣類等の繊維製品に係る家庭洗濯等取扱い方法の表示に引用しているJISについて、ISOとの整合化を図った新しいJISが制定されたことから、同規程について必要な改正41)を行いました。

また、「家庭用品品質表示法の国際整合化(指定品目及び表示内容の見直し等)」を含む「規制改革実施計画」が2014年6月24日に閣議決定されたことを踏まえ、事業者へのヒアリング調査など見直しの検討を行っています。

その他、オンラインショッピングサイトにおいてカシミヤ使用を標榜して販売されていたストールについて調査を行ったところ、その組成に係る表示が家庭用品品質表示法上、問題となる事実が認められたため、表示を行っていた事業者に対して指示・指導を行うとともに、違反の防止及び消費者被害の未然防止のため、これらの対象となった事例の概要を2014年6月26日に公表しました。

( 6 )建物部品の防犯性能の表示制度の適正な運用

ピッキング等の特殊開錠用具を使用した住宅侵入犯罪が多発していたことを受け、住宅侵入犯罪に使用されるおそれの高い用具の所持等を禁止するとともに、建物に侵入して行われる犯罪の防止を図る目的で、特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律(平成15年法律第65号)が2003年6月に成立しました。

同法第7条の規定に基づく国家公安委員会告示では、建物錠の製造業者や輸入業者に対し、建物錠のうち、防犯性能の向上を図ることが特に必要な指定建物錠(シリンダー錠、シリンダー、サムターン)について、その防犯性能等を表示すべき事項として定めています。

また、警察庁、国土交通省、経済産業省及び建物部品関連の民間団体から構成される「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」では、防犯性能の高い建物部品(錠、ドア、ガラス、サッシなど)の開発を促進すると同時に、同部品の目録を作成の上、公表しており、消費者が防犯性能により建物部品を選択できるようになっています(目録掲載数:17種類3,277品目(2015年3月末時点))。

なお、指定建物錠や防犯性能の高い建物部品に関する情報は、警察庁の侵入犯罪防止対策ウェブサイト「住まいる防犯110番」42)や関係団体のウェブサイトに掲載するなどして消費者に提供しています。

( 7 )電気通信サービスの広告表示の適正化

総務省では、スマートフォン等の急速な普及に伴い、ベストエフォートの通信速度と実行速度の乖離が大きい等の通信速度等のサービス品質に関する苦情の増加を受け、利用者が適切なサービス選択を行えるよう適正な表示が必要なことから、通信速度の計測・表示に関して、2013年11月から「インターネットのサービス品質計測等の在り方に関する研究会」を開催し、2014年4月に報告書を取りまとめました。本報告書では、通信事業者共通の統一的な計測項目・条件、事業者中立性が確保される実施プロセス、実証実験で検証すべき事項に加え、計測結果の公表及び広告等の利用者への情報提供手法の方向性について提言が行われています。

こうした提言を踏まえ、同省では、本報告書に基づく実証実験を2014年度に実施しており、この結果等を踏まえ、2015年7月を目途に、通信事業者が実運用するための計測手法及び広告への適用方針に関するガイドラインを取りまとめる予定です。また、通信事業者により本手法に基づく実効速度の分かりやすい情報提供が行われるよう、電気通信サービス向上推進協議会43)において「電気通信サービスの広告表示に関する自主基準及びガイドライン」の改訂等が行われるよう取組を促進しています。

また、人口カバーエリアの表示に関して、同協議会において、より利用者の実感になじむ算出方法への統一化に向けたルール策定の検討が進められ、2014年6月に電気通信サービスの広告表示に関する自主基準及びガイドラインの改訂が行われています。

( 8 )JIS規格等の国内・国外標準化施策の実施

経済産業省では、2014年度も消費者への標準化44)知識の普及啓発及び消費者の日本工業規格(JIS)開発審議への効率的な参加の促進のために、同省委託事業として、消費者のための標準化セミナーを全国で計17回開催しました(約1,000名参加)。

2014年度は、標準化への関心を喚起してもらうとともに、消費者の安全・安心、消費生活になじみ深い以下のJISの普及・啓発活動を行いました。

  • 洗濯記号表示
  • 子供服(ひも、フード部位)安全性基準の策定

また、国の審議会である日本工業標準調査会へは消費者代表が参加し、消費者の立場から標準化・認証に関する審議を行いました。

このほか、計量法(平成4年法律第51号)第2条第4項の政令で定める特定計量器(適正な計量の実施を確保するため、取引若しくは証明に使用され、又は主として一般消費者の生活の用に供されるために公的に精度の担保が必要な計量器)のうち、非自動はかり、ガスメーター、騒音計、振動レベル計等7機種に関する特定計量器検定検査規則等関係法令の整備を実施しました(2015年4月1日公布)。


37)

公正取引委員会は、消費者庁長官から景品表示法違反事件に係る調査権限の委任を受け、公正取引委員会事務総局地方事務所・支所等において、調査業務、相談業務等を行っている。

38)

例えば、繊維製品では糸、ズボン、下着等。合成樹脂加工品では台所器具等。電気機械器具では電気洗濯機、電子レンジ等。雑貨工業品では合成洗剤、なべ等。

39)

2011年度に4件、2012年度に9件、2013年度に20件、2014年度に4件。

40)

2011年度に21件、2012年度に12件、2013年度に13件、2014年度に5件。

41)

本改正は、経済産業大臣から表示の標準に関する改正の要請を受けたことを踏まえたもの。

42)

http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/top.html

43)

2007年11月に設立された。一般社団法人電気通信事業者協会、一般社団法人テレコムサービス協会、一般社団法人日本インターネットプロバイダー協会、一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟の4団体により構成されている。

44)

標準化とは、様々な事象を統一化すること。例えば、乾電池や紙のサイズの標準化のように、標準化は日常生活の利便性向上に寄与しているが、日頃から標準化を気にすることはないことから、日常生活と標準化との関わりについて経済産業省は普及啓発を行っている。

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