平成27年版消費者白書

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第2章 消費者を取り巻く社会経済情勢と消費者行動・意識

第2節 消費者行動・意識の状況

( 1 )商品やサービスを選ぶ際の消費者としての行動や意識

●積極的な行動を心掛ける消費者が増加

消費者は、自ら進んでその消費生活に関して、必要な知識を修得し、必要な情報を収集する等、自主的かつ合理的な行動に努めていく必要があります40)

消費者庁「消費者意識基本調査」では、消費者として心掛けている行動について聞いています。まず、「表示や説明を十分確認し、その内容を理解した上で商品やサービスを選択する」ことについては、2014年度の調査で78.1%が「心掛けている」(『かなり心掛けている』+『ある程度心掛けている』。以下同じ。)と回答しており、2012年度調査の66.6%から2年間で、11.4ポイント増加しました(図表2-2-1)。また、「トラブルに備えて、対処方法をあらかじめ準備・確認しておく」ことについては、37.2%が「心掛けている」と回答していますが、2012年度調査の28.5%に比べ、8.7ポイント上昇しました。「商品やサービスについて問題があれば、事業者に申立てを行う」ことについては、「心掛けている」が50.9%と2012年度調査の46.1%より4.8ポイント増加し、問題があった場合に事業者に申立てを行うという回答が半数を超えました。なお、「環境に配慮した商品やサービスを選択する」ことについて、「心掛けている」人が54.1%と、2012年度調査から8.6ポイント増加しています。消費者が、消費者としての行動を意識するようになりつつあることがうかがえます。

●事業者の消費者対応にも関心

また、2014年度の同調査で商品やサービスを選ぶときに意識する項目について聞いたところ、「よく意識する」(『常に意識する』+『よく意識する』。以下同じ。)項目として、「価格」(92.9 %)、「機能」(90.1 %)、「安全性」(83.4%)といった商品やサービスの内容について「よく意識する」との回答の割合はいずれも8割以上となりました(図表2-2-2)

「評判」を「よく意識する」とした回答は59.7%となりましたが、「購入(利用)時の説明や対応時の接客態度」(57.6%)や「苦情や要望に対する対応」(46.5%)の事業者の消費者対応についても、「よく意識する」との回答割合が約5割又はそれを超えており、消費者の関心が高いことがうかがえます。

●インターネットサイトで事業者の情報を得る

一般財団法人経済広報センター「第18回生活者の“企業観”に関する調査」(2014年度)によると、消費者が企業を評価する際の情報源としては、2014年度は「新聞」(75%)が最も多くなっています。次いで「企業以外(マスコミや情報提供会社、生活者など) のインターネットサイト」(46%)、「テレビ」(45%)、「企業が運営するインターネットサイト」(37%)の順となっています(図表2-2-3)。インターネットサイトを情報源とする割合が年々増えており、その中でも事業者のインターネットサイトよりもその他のインターネットサイトから情報を入手している割合が大きくなっています。

●40歳代までの半数以上がインターネット通販の利用経験

「消費者意識基本調査」(2013年度)で、1年間に商品の購入やサービスを利用する際に利用した販売形態について聞いたところ、40歳代までの年齢層では、約6割又はそれ以上が1年間にインターネット通販の利用経験があると回答しています(図表2-2-4)。50歳代以上では、インターネット通販よりもカタログ通販を利用したことのある人が多くなっており、50歳代、60歳代では4割を超えています。テレビショッピングの利用経験者は、平均では12.7%となりましたが、50歳代、60歳代及び70歳代では2割弱の人が利用したことがあると回答しています。

また、同調査によると、訪問販売や電話勧誘による販売は、平均で見ると利用経験はそれぞれ2.1%、1.7%とインターネット通販やカタログ通販、テレビショッピングの利用経験と比べて低くなっています。20歳代以下と30歳代以上で差があり、30歳代以上の方が利用経験がある人の割合が大きくなっています(図表2-2-5)

●訪問勧誘や電話勧誘に対する消費者の意識

訪問勧誘、電話勧誘に関する意識を、消費者庁「消費者の訪問勧誘・電話勧誘・FAX勧誘に関する意識調査」(2014年度)で見ると、対象者の27.9%がこの5年間に訪問勧誘を受けた経験があると回答し、また、70.2%がこの5年間に電話勧誘を受けた経験があると回答しました。訪問勧誘を受けたことがあると回答した人が、訪問勧誘を受けた商品やサービスとして挙げたのは、新聞、インターネット回線接続、塗装工事等でした。また、電話勧誘を受けたことがあると回答した人が、電話勧誘を受けた主な商品やサービスは、インターネット回線接続、投資関係(ファンド型、社債、株式等)、健康食品、電話回線接続等でした。

他方で、そうした勧誘を「全く受けたくない」と回答する割合は、訪問勧誘で96.4%、電話勧誘については96.2%となっています(図表2-2-6①)。また、訪問勧誘、電話勧誘に関する希望としては、「原則禁止し、『消費者が依頼した場合』にのみ、勧誘に来る、あるいは、電話勧誘できるようにしてほしい」と回答する割合が、訪問勧誘で51.3%、電話勧誘で57.2%に上っています(図表2-2-6②)

また、訪問勧誘では9.9%が「原則、訪問勧誘はできるが、『訪問販売を受けたくない』というステッカーを貼っている家庭には訪問してはならないようにしてほしい」、7.3%が「原則禁止し、『事業者が事前に電話等で訪問してよいか問合せをし、消費者と特定の日時に訪問することを約束した場合』のみ勧誘に来られるようにして欲しい」と、電話勧誘では12.0%が「原則として電話勧誘はできるが、『電話勧誘を受けたくない』という意思表示をした人に対しては電話勧誘してはならないようにしてほしい」、6.5%が「原則禁止し、『電話勧誘を受けても良い』という意思表示をした人に対してのみ、例外的に電話勧誘してよいことにしてほしい」と回答しています。

図表2-2-1 消費者として心掛けている行動

図表2-2-2 商品やサービスを選ぶ際に意識すること

図表2-2-3 消費者が企業を評価する際の情報源

図表2-2-4 年齢層別販売形態利用経験(カタログ通販・インターネット通販・テレビショッピング)

図表2-2-5 年齢層別販売形態利用経験(訪問販売・電話勧誘による販売)

図表2-2-6① 訪問勧誘・電話勧誘による勧誘への意向

図表2-2-6② 訪問勧誘・電話勧誘に対する消費者の意識


40)

消費者基本法第7条第1項では、「消費者は、自ら進んで、その消費生活に関して、必要な知識を修得し、及び、必要な情報を収集する等自主的かつ合理的に行動するよう努めなければならない。」と消費者の努力義務が定められている。

ページ上部へ


消費者庁 携帯サイト
携帯サイトQRコード