【概要】平成26年版消費者白書

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第2章 【特集2】情報通信の発達と消費者問題~ネット社会に消費者はどう向き合うか~

第2節 情報通信の発達に伴う消費者意識の変化、消費者被害・トラブル等の状況

「インターネット接続回線」に関するトラブルは、高齢者の割合が増加

消費生活センター等に寄せられた「インターネット接続回線」に関する相談の内訳を年齢別に見ると、2009年度には65歳以上の割合は約15%でしたが、2013年度には26%以上へ増加しており、高齢者がトラブルに遭う場面が増えていることが分かります。

販売購入形態別では、「電話勧誘販売」と「訪問販売」の割合がそれぞれ増加傾向にあり、販売購入形態にも変化が見られます。電話や訪問販売による迷惑な勧誘が繰り返されたり、契約先や契約内容を記した書面が交付されず、消費者の理解が不十分なまま、口頭での契約となっている場合もあります。また店舗での購入であっても、不意打ち性の高い勧誘や説明不足、広告表示による誤解が生じているケースも見られます。

図表2-2-4 「インターネット接続回線」に関する高齢者の相談の割合が増加

スマートフォン等の契約時に付けられるオプションサービス(※)を不満に思う消費者が多い

携帯電話・PHS、スマートフォンを契約した消費者のうち、約4割がオプションサービスを付けられ、後日自分で解除するように求められた経験を有していますが、そのうち約6割は実際には付けられることを望んでいません。また、約6割強が複雑な解除方法や解除忘れによる料金請求等、あらかじめオプションサービスを付けて困った経験を有しています。

(※)例えば、スマートフォン等の本体機器を購入する際などに、映像配信サービスやセキュリティサービス等を同時に契約すること。こうしたオプションサービスを契約することにより、本体価格の割引やキャッシュバック等を受けられる場合がある。


図表2-2-9 42.4%があらかじめ付けられていた経験あり 図表2-2-10 65.2%があらかじめ付けられることを望んでいない 図表2-2-11 63.0%があらかじめ付けられていて困った経験あり 図表2-2-12 35.8%が自分で解除する方法に困る

「インターネット通販」に関する相談が大幅に増加

「インターネット通販」に関する消費生活相談では、表示された商品と実物が異なるといったトラブルや、返品・解約に関するトラブルも生じやすくなっています。相談件数は年々増加傾向にありますが、2013年度は従来のトラブルに加え、外国に関連する相談の増加が大きな特徴です。2013年度の商品別分類では「財布類」や「ハンドバッグ」、「履物」等の「被服品」が4割を占め、「腕時計」等の「教養娯楽品」が25.5%となっています。

図表2-2-17 「インターネット通販」に関する相談は2013年度に大幅増加

図表2-2-18 2013年度の「インターネット通販」の相談のうち、「被服品」が4割を超える

「電子商取引」の越境取引トラブルが急増、特に「詐欺疑い」、「模倣品到着」が目立つ

消費者庁越境消費者センター(CCJ)に寄せられた越境取引トラブルのうち、「電子商取引」に関する相談の件数を見ると、2013年度は2012年度から大きく増加しています。2013年度の相談をトラブル類型別で見ると「詐欺疑い」、「模倣品到着」、「解約」の割合が大きくなっています。2013年度に件数が大幅に増えた「詐欺疑い」、「模倣品到着」について、事業者所在国/地域別で分類すると、中国の事業者に関する相談が圧倒的です。

図表2-2-26 「模倣品到着」、「詐欺疑い」が2012年度に比べ大幅に増加しており、中国関連が多い

未成年者の「オンラインゲーム」に関するトラブルが急増

「オンラインゲーム」に関する消費生活相談は近年増加傾向にあり、2013年度の総数は5,827件でした。このうち、未成年者に関する相談件数は、2010年度以降、毎年度約2倍のペースで増加しており、2013年度は2,439件と全体の約4割を占めています。

また、未成年者の契約購入金額が高額化しており、クレジットカード決済に関する相談が多く見られます。

図表2-2-28 未成年者のオンラインゲームに関するトラブルが急増している

「アダルト情報サイト」に関する相談は依然として多く、最近はスマートフォンからアクセスした割合が約1/3に増加

「アダルト情報サイト」は消費生活相談件数を商品別に見ると依然として上位にありますが、最近ではスマートフォンからアクセスしてトラブルに巻き込まれるケースが増加し、2013年度は全体の35.2%を占めるようになってきています。男性のうち、「アダルト情報サイト」全体のトラブルは40~60歳代に多く見られますが、スマートフォンからのアクセスでは未成年者や30歳代、40歳代が中心です。

図表2-2-41 スマートフォンからアクセスする「アダルト情報サイト」に関する相談が増加

「SNS」に関する相談が増加

消費生活におけるインターネット利用が広がるにつれ、「SNS」(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に関する消費生活相談も増加傾向にあります。「SNS」に関連する2013年度の上位商品を見ると、主にSNSで知り合った相手から誘導された「出会い系サイト」に関する相談が最も多く、他にSNS利用や架空請求等のデジタルコンテンツ関係、SNSに表示された広告をきっかけとした健康食品の定期購入に関するトラブルや「オンラインゲーム」等が続いており、多種多様となっています。

図表2-2-45 2013年度の「SNS」に関する相談は2009年度の2倍に

図表2-2-46 2013年度の「SNS」に関する相談は多種多様

事業者が公表した個人情報の漏えい事案件数は減少傾向苦情相談の内容は「不適正な取得」に関するものが全体の約4割

2012年度に事業者が公表した個人情報の漏えい事案件数は319 件であり、個人情報保護法施行後減少傾向にあります。

また、2012年度に地方公共団体及び国民生活センターに寄せられた個人情報に関する苦情相談件数は5,623 件であり、内容としては、「不適正な取得」に関するものが全体の約4割を占めており、以下「同意のない提供」、「漏えい・紛失」、「目的外利用」に関するものが上位に挙がっています。

図表2-2-49 事業者が公表した個人情報の漏えい事案件数は減少傾向

図表2-2-51 苦情相談の内容は「不適正な取得」に関するものが全体の約4割

消費者は事業者への個人情報の提供において個人情報の漏えいや目的外利用を不安視している

約9割の消費者は自分の個人情報を事業者に提供することについて、個人情報の「漏えい」や「目的外利用」を不安視しています。

一方で、過半数の消費者において、個人情報の提供により「サポートが受けられる」「経済的なメリットが得られる」といった肯定的な考えも見られます。

図表2-2-52 消費者は事業者への個人情報の提供において、個人情報の漏えいや目的外利用を不安視している

ビッグデータの認知度は男性約3割、女性約1割にとどまる
ビッグデータを知らない人ほどその利活用に否定的

一般消費者のビッグデータに関する認知度は、男性は約3割、女性は約1割にとどまっています。

ビッグデータ自体を「知っている」、「ある程度知っている」と回答した人のうち約7割は利活用に肯定的です。一方、「あまり知らない」、「知らない」と回答した人のうち約7割は利活用に否定的であり、ビッグデータを「知らない」人ほど利活用に不安を感じていることがうかがえます。

図表2-2-53 ビッグデータの認知度は男性約3割、女性約1割にとどまる 図表2-2-54 ビッグデータの認知度によって、利活用への賛否は大きく異なる※利活用の際に「適切な個人情報保護措置が講じられること」を前提としている

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