平成26年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施状況

第3章 経済社会の発展等の環境変化への対応

第4節 東日本大震災に係る消費者のための取組

( 1 )食品と放射能に関する消費者の理解増進のための取組

2013年1月7日に消費者庁内に設置した「食品と放射能に関する消費者理解増進チーム」において、2013年4月26日に取りまとめた「食品と放射能に関する消費者理解増進のための施策の方針」に基づき、関係省庁や地方公共団体との連携の下、リスクコミュニケーションの強化を始めとする消費者理解増進のための施策を効果的に行うことにより、風評被害の防止を図っています(2013年度に講じた食品中の放射性物質に関するリスクコミュニケーションについては、P.242を参照)。

その1つとして、消費者の安全・安心の確保の観点から、消費者教育推進法第9条に基づき、リスクコミュニケーションの充実などを踏まえた「消費者教育の推進に関する基本的な方針」(平成25年6月28日閣議決定)を作成しました。

また、これまでのリスクコミュニケーションに加え、特に、地域に根ざした情報提供の機会を設けることを目的とし、消費生活相談員、保健師、栄養士、保育士、学校給食関係者、JA職員等を対象に、正確な情報提供ができる専門家(コミュニケーター)の養成研修を全国66か所で開催し、受講者は約3,400名(2014年3月31日時点、当初目標2,000名)に達しました。研修受講後に、コミュニケーターによるミニ集会等をはじめとした情報発信を促すため、コミュニケーターへの情報提供を目的としたウェブサイトの開設を始め、食品中の放射性物質の現状をまとめた視聴覚教材(DVD)やリーフレットを作成し提供しました。

さらに、2013年9月には、生産者による安全性確保や復興を目指した取組等を消費者に広く知っていただくために、女優の秋吉久美子さんを「東北未来がんばっぺ大使」に任命し、被災地の生産者の訪問等の活動も行っています。

地方公共団体への支援として、消費者自身が放射性物質を測定したいというニーズに対応するため、消費者庁は国民生活センターとの共同で、地方公共団体に放射性物質検査機器を貸与しています。2013年10月の5次配分時点で全国272の地方公共団体に、386台の配分を決定しました。また、検査機器を貸与した地方公共団体を対象とした検査方法等の研修会を開催し、検査の信頼性確保のための支援を行っています。そのほか、国民生活センターにおいて、地方公共団体の要請に基づき、ゲルマニウム半導体検出器を用いた食品中の放射性物質の精密測定を行っています。

さらに、被災4県(岩手・宮城・福島・茨城)において、地域の実情に応じて食品等の放射性物質検査の体制整備、食の安全性等に関する消費生活相談対応等に取組めるよう、東日本大震災復興特別会計による「地方消費者行政活性化基金」の上積みを行いました。そのほか、地方消費者行政活性化基金の仕組みを活用し、国が先駆的な政策テーマの1つとして「東京電力福島第一原子力発電所の事故による食品の風評被害の防止」を示し、地方公共団体において事業を実施しました。

また、2013年2月、8月に引き続き、2014年2月には、被災地域及び被災地産品の主要仕向け先の都市圏の消費者約5,000人を対象として、インターネットを通じた消費者意識の実態調査を行いました80)。その結果、少しずつではありますが、風評被害が改善していることがうかがえました。今回の調査結果も踏まえつつ、今後とも、消費者に対して食品中の放射性物質に関する正確な情報提供を行い、消費者理解の増進を図っていく予定です。

( 2 ) 放射性物質検査体制の整備と情報提供

消費者庁では、東日本大震災の発生による消費者からの不安の声を背景に、消費者の安全・安心をより一層確保するため、消費者の身近なところでの食品等の放射性物質の検査体制整備を支援することを目的として、国民生活センターと共同で、2011年度より貸与を希望する地方公共団体に放射性物質検査機器を貸与しています。

具体的には、国民生活センターからの貸与を希望した全272の地方公共団体に対して、386台を配分しています(2013年10月末時点)。また、検査を担当する地方公共団体の職員等を対象とした研修会も随時開催しています。なお、配備した検査機器による検査結果については、各地方公共団体が公表しており、消費者庁のウェブサイトからもアクセスできるようにしています。

( 3 ) 被災地への専門家の派遣

2011年3月11日の東日本大震災により被災した地方公共団体では、相談窓口の機能が低下する一方で、生活再建に伴う消費生活相談への対応が必要となっています。

被災地では、津波により家屋を流された方々、親族を震災により亡くされた方々、東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて住み慣れた地域を離れざるを得なくなった方々等、被災者によって抱える問題は多岐にわたります。そこで、消費者庁では、国民生活センターと連携しながら、地方公共団体からの要請に基づき、被災地の相談窓口等に消費者問題の専門家を派遣することにより、地方公共団体の相談窓口機能の補完に加え、被災者の負担軽減を図るための支援を行っています。2013年3月末時点で、延べ5,996人日の専門家を派遣しました。

また、2013年度からは、地方消費者行政活性化基金を活用して、地方公共団体が事業主体として専門家派遣を行っています。

主な
相談等窓口
役割 所管省庁等 電話番号等 実績(件/月)
消費者ホットライン 身近な消費生活に関する相談窓口を案内する 消費者庁 0570-064-370 2万5,710件/月
公益通報者保護制度相談ダイヤル 企業の従業員、民間事業者、行政機関職員等から寄せられる「公益通報者保護法」に関する各種相談を受け付ける 消費者庁 03-3507-9262 約70件/月
個人情報保護法質問ダイヤル 民間事業者が守るルールである「個人情報保護法」に関する解釈などについての疑問に答える 消費者庁 03-3507-9160 約222件/月
食の安全ダイヤル 消費者等からの食品の安全性に関する情報提供、質問、意見等を受け付ける。 食品安全委員会 03-6234-1177 66件/月
審査局管理企画課情報管理室 独占禁止法違反被疑事実に関する情報提供について、電話や書面のほか電子申告を受け付ける 公正取引委員会 03-3581-5471
公正取引委員会官房総務課 独占禁止法等に関する一般相談について、来訪や電話等による相談を受け付ける 公正取引委員会 03-3581-5471
警察相談専用電話「♯9110」番 犯罪の未然防止など生活の安全を守るための相談等に応じる。 警察庁 ♯9110
金融サービス利用者相談室(金融円滑化ホットラインを含む) 金融サービス利用者からの相談等を一元的に受け付ける 金融庁 0570-016811
(ナビダイヤル)
03-5251-6811
(IP電話・PHS)
3,397件/月
中小企業等金融円滑化相談窓口 様々な状況に置かれた借り手の相談・要望・苦情に一元的に答える 金融庁 下記ウエブサイト参照
http://www.fsa.go.jp/
news/24/ginkou/
20130222-1a.html
108件/月
ディスクロージャー・ホットライン 金商法上の開示義務違反等に係る情報収集を目的としている 金融庁 03-3506-6156(FAX) 約5件/月
証券取引等監視委員会情報受付窓口 証券市場に関する一般の投資家等から寄せられる情報を受け付ける 金融庁(証券取
引等監視委員会)
03-3581-9909 533件/月
年金運用ホットライン 投資運用業者による疑わしい年金運用等に関する情報を受け付ける 金融庁(証券取
引等監視委員会)
03-3506-6627 2件/月
電気通信消費者相談センター 利用者が電気通信サービスを利用している際のトラブル等について電話による相談を受け付ける 総務省 03-5253-5900

・ 電気通信消費者相談センター: 約405件/月

・ 総合通信局等:約179件/月

農林水産省「消費者の部屋」 農林水産省の所管事項について消費者の相談等を受け付け、情報提供等を行う 農林水産省 03-3591-6529 約400件/月
経済産業省消費者相談室 経済産業省所管の法律、物資やサービスについて、消費者からの苦情、相談、問合せなどを受け付け、助言や情報提供等を行う 経済産業省 03-3501-4657 約670件/月
国土交通ホットラインステーション 国土交通行政に関する要望、意見等を一元的に受け付ける 国土交通省 03-5253-4150
03-5253-4192(FAX)
約1,100件/月
MOEメール 環境政策における意見・提案等を受け付ける。 環境省 下記ウェブサイト参照
https://www.env.
go.jp/moemail/
380件/月

※上記の窓口の一部は、あっせん、仲介、調停等を行うことが出来ないものも含まれます。詳細は個別に御確認下さい。


80)

風評被害に関する消費者意識の実態調査(第3回)ウェブサイト
 http://www.caa.go.jp/safety/pdf/140311kouhyou_2.pdf[PDF:644 KB]

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