平成26年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施状況

第1章 消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援

第3節 消費者に対する啓発活動の推進と消費生活に関する教育の充実

3 . 地域における消費者教育の推進・支援

( 1 ) 社会教育施設等における消費者教育の推進

消費者庁では、年間を通じて新しい教材や取組等の情報の登録を行うなど、消費者教育ポータルサイトの充実を図っています。また、高齢者・障害者の消費者被害が増加傾向にあり、地域における幅広い主体による見守りが重要であることから、見守りの担い手向け視聴覚教材を作成しました。

公正取引委員会では、2013年度には、一日公正取引委員会を8回、消費者セミナーを49回、独占禁止法教室を141回(中学54回、高校14回、大学・大学院73回)開催しました。このほか、消費者教育用教材「私たちの暮らしと独占禁止法の関わり」等を消費者セミナー及び独占禁止法教室の出席者に配布しました。消費者セミナーや独占禁止法教室の参加者からのアンケート結果では、「満足」、「おおむね満足」との回答が消費者セミナーについては64%、独占禁止法教室については88%と良好な結果が得られており、地域における消費者教育の推進に寄与しています。

金融庁では、2012年11月から、金融庁金融研究センターの下で、有識者、関係省庁、関係団体をメンバーとする「金融経済教育研究会」を開催、議論を重ね、2013年4月30日に報告書を公表し、最低限身に付けるべき金融リテラシー(4分野・15項目)を提示しました。また、この4分野・15項目を分かりやすくまとめたリーフレットを作成し、他のガイドブック(実例で学ぶ「未公開株」等被害にあわないためのガイドブック)等と併せて、全国の地方公共団体等に配付したほか、必要に応じて地域で開催される講座等へ講師派遣などを行っています。

さらに、金融庁と財務局の主催で、一般の方々を対象として、金融経済教育の重要性を内容とした、「金融リテラシー(知識・判断力)を身に付けるためのシンポジウム」を開催(全国5か所)しました。

法務省では、ウェブサイト上に法教育に関する教材を公開するとともに、消費者の権利を含め、契約や司法の役割等について、2013年度には2,992回、10万1,447名に対して法教育の出前授業を実施しました。

地域における消費者教育については、公民館等の社会教育施設を始めとして、金融・保険・税金や消費者問題といった各種の講座等が開催されています。

文部科学省では、2010年度、社会教育における消費者教育の基本的な方向性をまとめた「大学等及び社会教育における消費者教育の指針」を取りまとめたほか、2011年度には、家庭における消費者教育の推進を図るため、親子を対象とした実践者向けの「消費者教育実践の手引き」及び親子向け消費者教育教材「マナビィといっしょにおつかいすごろく」を作成しました。

さらに、毎年度、全国(2013年度は14会場)で社会教育主事講習52)を実施し、消費者教育の講義を行うなど、地域における消費者教育の促進に取り組んでいます。

( 2 ) 多様な主体との連携による消費者教育の推進

消費者庁と文部科学省では、消費者教育推進法に基づく、消費者教育の推進に関する基本的な方針(2013年6月28日閣議決定)の策定にあわせて、各都道府県及び政令指定都市宛てに「消費者教育の推進に関する基本的な方針の策定について」を通知し、周知するとともに、消費者教育の推進に関する施策の実施について依頼を行いました。

また、消費者庁と文部科学省との共催により、各都道府県及び政令指定都市の消費者行政部局及び教育委員会担当者を対象とした、「消費者教育の推進に関する基本的な方針」に関する研修会を開催(2013年7月19日)しました。

文部科学省では、消費者教育の一層の推進を図るため、「社会的責任に関する円卓会議」53)の協力を得て、2010年度より消費者教育フェスタを開催しており、2013年度は、消費者庁主催の地方消費者グループ・フォーラムと連携して、札幌、名古屋、千葉の3か所で開催しました。

消費者教育推進法の基本理念の一つである学校、地域、家庭、職域その他の様々な場における多様な主体の連携を確保しつつ、効果的な消費者教育を推進するために、それぞれの主体が取り組むべきことや、連携・協働による消費者教育の在り方等について、札幌会場では、ワールド・カフェ、名古屋会場では、学校及び社会教育施設における消費者教育として、実践事例発表及びミニパネルディスカッションなどを実施しました。千葉会場では、1日目は、千葉市立轟町小学校及び同町中学校において、「100年以上続く、伝統芸の動物ものまね芸を通じて考える『消費者市民社会』」と題した、演芸家によるトークイベントや、小学校・中学校での消費者教育の授業実践の公開、企業・団体等(19団体)によるデモンストレーション授業などを実施し、2日目は、千葉市民会館において、「連携・協働による消費者教育の推進」をテーマに、パネルディスカッションなどを実施しました。(札幌・名古屋・千葉消費者教育フェスタには延べ944名が参加。)

(授業実践公開)

(授業実践公開)

(デモンストレーション授業)

(デモンストレーション授業)


52)

社会教育主事となり得る資格を付与することを目的として、全国の大学及び国立教育政策研究所社会教育実践研究センターで実施される講習(約40日間)。社会教育主事は、都道府県及び市町村の教育委員会の事務局に置かれる専門的職員で社会教育を行う者に対する専門的技術的な助言・指導に当たる役割。

53)

多様なステークホルダーが、安心・安全で持続可能な社会の実現を目指し、政府だけでは解決できない諸課題に、協働して取り組むための新しい枠組み(マルチステークホルダー・プロセス)。(http://sustainability.go.jp/forum

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