文字サイズ
標準
メニュー

加工食品に関する共通Q&A(第1集)

平成15年5月
厚生労働省医薬局食品保健部企画課
農林水産省総合食料局品質課
公正取引委員会事務総局取引部消費者取引課

平成18年8月一部改正
厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課
農林水産省消費・安全局表示・規格課
公正取引委員会事務総局取引部消費者取引課

平成22年3月一部改正
消費者庁食品表示企画課、表示対策課

平成24年7月一部改正
消費者庁食品表示企画課、表示対策課

回答

問1 製品の原産国名を表示する必要がある加工食品の考え方について教えてください。(JAS法、景品表示法)
  1. 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(以下「JAS法」という。)の加工食品品質表示基準では、輸入品にあっては、原産国名を記載することを義務付けています。ここで言う「輸入品」とは、
    1. 容器包装され、そのままの形態で消費者に販売される製品(製品輸入)
    2. バルクの状態で輸入されたものを、国内で小分けし容器包装した製品
    3. 製品輸入されたものを、国内で詰め合わせた製品
    4. その他、輸入された製品について、国内で「商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」が施されていない製品
    を指します。
  2. また、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)に基づく「商品の原産国に関する不当な表示」(昭和48年10月16日公正取引委員会告示第34号)の規定では、国内で生産された商品についてその商品が国内で生産されたものであることを一般消費者が判別することが困難であると認められるときは「国産」等と表示すること、又は外国で生産された商品についてその商品がその原産国で生産されたものであることを一般消費者が判別することが困難であると認められるときは、その原産国名を表示することが規定されています。
問2 製品の原産国について教えてください。また、問1④でいう「輸入された製品について、国内で商品の内容について実質的な変更をもたらす行為が施されていない製品」とはどのような製品ですか。(JAS法、景品表示法)
  1. 製品の原産国とは、景品表示法に基づく「商品の原産国に関する不当な表示」に規定しているとおり、「その商品の内容について実質的な変更をもたらす行為が行われた国」のことを指します。
    この場合において、次のような行為については、「商品の内容についての実質的な変更をもたらす行為」に含まれません。
    1. 商品にラベルを付け、その他標示を施すこと
    2. 商品を容器に詰め、又は包装をすること
    3. 商品を単に詰合せ、又は組合せること
    4. 簡単な部品の組立をすること
    これに加え、関税法基本通達では、
    1. 単なる切断
    2. 輸送又は保存のための乾燥、冷凍、塩水漬けその他これに類する行為
    3. 単なる混合
    についても、原産国の変更をもたらす行為に含まれない旨が明記されています。
  2. このため、輸入された製品について上記①から⑦に該当する行為を国内で行った場合であっても、当該製品は、JAS法に基づき、製品輸入した製品と同様に、「実質的な変更をもたらす行為」が行われた国を原産国として表示する必要があります。
  3. なお、輸入品である加工食品について、基本的には「その商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」が最後に行われた国が原産国となる場合が多いですが、製品の製造工程が二国以上にわたる場合において、当該商品の重要な構成要素が複数あり、そのいずれの部分も重要性に優劣が付けられない場合、又は商品の重要な製造工程が複数あり、そのいずれの工程も重要性に優劣が付けられない場合であって、それらが別々の国で行われるときには、消費者の誤認を惹起しないよう、それらの国を全て原産国として表示する必要があります。
    (どのような場合に複数の原産国の表示が必要になるかについては消費者庁表示対策課にご照会ください。)
問3 以下のものの原産国はどのようになりますか。(JAS法、景品表示法)
①緑茶及び紅茶
②インスタントコーヒー
③清涼飲料・果汁飲料
④詰め合わせ商品

これらのものは、公正取引委員会事務総局から以下の見解が既に示されていますので、これに従ってください。

  1. 緑茶及び紅茶は、「荒茶の製造」が行われた国が原産国。
  2. インスタントコーヒーは、コーヒー豆の粉砕、抽出濃縮後の乾燥が行われた国が原産国となりますが、その後、混合された場合には、混合が行われた国が原産国となります。
    なお、インスタントコーヒーについては、レギュラーコーヒーとともに公正競争規約では、生豆生産国を表示することとされています。
  3. 希釈した場合は希釈した国が原産国。
  4. 詰め合わせ商品については、その容器に詰め合わされた個々の商品の原産国が原産国となります。
問4 原産国を実際に表示する義務があるのは誰ですか。(食衛法、JAS法)

原産国の表示義務は、製品輸入したものについては輸入者に表示義務があります。この場合の輸入者とは、輸入した製品の表示内容について日本国内で責任を持つ者となります。
また、問1②のようにバルクの状態で輸入されたものを国内で小分け包装した場合は、小分け包装した者に表示義務があります。また、JAS法では、加工食品品質表示基準の規定に従い、販売業者が当該製品の表示内容に責任を持つ旨合意がなされている場合には、当該販売業者が表示義務者となることもできます。ただしこの場合、食品衛生法(以下「食衛法」という。)に従い、別途加工者又は製造者の所在地及び氏名も記載することが必要です。なお、JAS法上の表示に責任を持つ者と、食品衛生法で表示が必要な者とが同一である場合には、その事業者名を記載することで両法の規定を満たしているものとみなされます。この場合、「製造者」「輸入者」等の項目名については、食品衛生法に基づいて記載してください。

問5 加工食品を輸入し、国内で小分け包装や詰め合わせをした製品にはどのような表示が必要ですか。(食衛法、JAS法)

単なる小分け包装や詰め合わせは、「商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」に該当しないため、製品輸入された製品と同様に、「商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」が行われた国を原産国として表示する必要があります。
また、この場合、問4のように小分け包装や詰め合わせを行った業者に表示義務があり、別途、輸入者を表示する必要はありません。

問6 ボイルしたカニを輸入し、国内で殻を剥いて販売する場合、原産国を表示する必要はありますか。(JAS法)

ボイルしたカニの殻を剥く行為については、関税法上の関税率表において、殻付きか否かで分類基準が明確に区分されていることから、単なる切断と異なり、実質的な変更をもたらす行為に該当すると考えられます。このため、国内加工となりますので、原産国を表示する必要はありません。
殻付きか否かの判断基準について、明確な割合等の基準はありませんが、概ね半分程度を目安として、個別に判断することとなります。
なお、原産国表示は不要ですが、ボイルしたカニの場合、加工食品品質表示基準別表2に掲げられた「ゆで、又は蒸した魚介類及び海藻類」に該当するため、原材料であるカニの原産地表示が必要となります。表示方法等の詳細は「加工食品品質表示基準改正(原料原産地表示等)に関するQ&A」を参照してください。

問7 次のように外国産の原料を使用して国内で製造した製品については、原産国を表示する必要がありますか。また、その場合に製造者欄の表示はどうなるのですか。(食衛法、JAS法)
①外国産干しえびを国内で味付けする場合
②外国産干しえびを国内で袋詰めする場合
  1. 外国で製造した干しえびに国内で味付けした場合は、味付け行為が商品の内容に実質的な変更をもたらしたこととなり、製品の原産国は日本となりますので、原産国を表示する必要はありません。この時、製造業者欄には味付けした者を「製造者」として表示することになります。
  2. 外国で製造した干しえびを単に国内で袋詰めしても、製品の内容を実質的に変更する行為に当たらないため、干しえびを製造した国が製品の原産国となります。したがって、製品輸入された製品と同様に、干しえびの製造国を「原産国」として表示するとともに、袋詰めした業者を食品衛生法の規定に従って「加工者」として表示する必要があります。ただし、製品が干しえびではなく、食品衛生法上の加工食品の場合は、食品衛生法では「製造者」となるので、表示する際には、最寄りの保健所にご確認ください。
問8 A国から甲社がバルク輸入した「うなぎ蒲焼き」を甲社自らが加工せずに最終包装し販売した場合の表示方法を教えてください。(食衛法、JAS法)

当該製品は国内で甲社がバルク製品を小分けし最終包装していますが、単に小分け包装した場合は製品の内容を実質的に変更する行為に当たらないので、原産国としてA国の表示をする必要があります。
なお、うなぎ蒲焼きのように一回製造された加工食品を小分けする場合、食品衛生法では、その工程が製品の内容を実質的に変更しない場合でも製造と解されますので、輸入品であっても、同法に基づき、製造者の表示が必要となります。

(バルク製品を小分けした場合の表示例)

名称 うなぎ蒲焼き
原材料名 うなぎ、しょうゆ、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、発酵調味料(米、米こうじ、酒、砂糖、食塩)、水あめ、うなぎエキス、酒精、加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、着色料(カラメル、アナトー)、増粘多糖類、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)
内容量 2尾
賞味期限 平成25年4月1日
保存方法 10℃以下で保存してください
原産国名 A国
製造者 甲社
△△県△△市△△町11-22
問9 A国から甲社がバルク輸入した「うなぎ蒲焼き」を乙社が加工せずに最終包装し、丙社が表示内容を含めて責任を持ち販売した場合の表示方法を教えてください。(食衛法、JAS法)

問8と同様の状況ですが、丙社が表示内容に責任を持つ旨乙社との間で合意がなされている場合には、丙社が当該表示内容に責任を持つことを前提として販売者として表示することができます。なお、この場合であっても、食衛法に基づき、製造者として乙社の所在地及び氏名の表示が必要です。

(バルク製品を小分けして、販売者が表示内容に責任を持つ場合の表示例)

名称 うなぎ蒲焼き
原材料名 うなぎ、しょうゆ、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、発酵調味料(米、米こうじ、酒、砂糖、食塩)、水あめ、うなぎエキス、酒精、加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、着色料(カラメル、アナトー)、増粘多糖類、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)
内容量 2尾
賞味期限 平成25年4月1日
保存方法 10℃以下で保存してください
原産国名 A国
製造者 乙社
○○県○○市○○町1-2
販売者 丙社
□□県□□市□□町12-3
問10 甲社が国内で加熱調理した「うなぎ蒲焼き」を業務用としてバルク販売し、乙社が最終包装した場合の表示方法を教えてください。(食衛法、JAS法)

当該製品は国内で「商品の内容について実質的な変更をもたらす行為」を行った商品であるため、製品の原産国表示は不要ですが、うなぎ蒲焼きの場合、「うなぎ加工品品質表示基準」に基づき、国内製造製品に原材料であるうなぎの原産地表示が義務付けられています。このため、原材料名の「うなぎ」の後に括弧を付して、原料であるうなぎの原産国を記載することが必要です。
なお、この場合、乙社がバルク製品を小分けし、最終包装しているため、乙社に表示義務があります。

(国内で製造したバルク製品を、小分けした場合の表示例)

名称 うなぎ蒲焼き
原材料名 うなぎ(国産)、しょうゆ、砂糖、ぶどう糖果糖液糖、発酵調味料(米、米こうじ、酒、砂糖、食塩)、水あめ、うなぎエキス、酒精、加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、着色料(カラメル、アナトー)、増粘多糖類、(原材料の一部に小麦、大豆を含む)
内容量 2尾
賞味期限 平成25年4月1日
保存方法 10℃以下で保存してください
製造者 乙社
○○県○○市○○町1-2
問11 輸入した荒茶を用いて国内で仕上げ茶にした緑茶は、どのように表示するのですか。(JAS法、景品表示法)
  1. 緑茶については、問3のとおり荒茶を製造した国を原産国としています。
    一方、JAS法において、国内で仕上げ茶にした緑茶は、原料原産地表示の対象となっており、原料原産地として、荒茶を製造した国を記載することが必要です。(表示例1)
  2. 複数の原産国の荒茶を混合して製造した場合、原料原産地名として製品の原材料に占める重量の割合の多い順に荒茶の製造国名を記載することが必要です。(表示例2)
  3. また、製品輸入した緑茶については輸入業者が表示義務者となり、原産国名等を記載してください。(表示例3)

(表示例1)A国から輸入した荒茶を使用し、国内で仕上げを行った場合

名称 煎茶
原材料名
原料原産地名 A国
内容量 100g
賞味期限 平成22年4月
保存方法 高温多湿を避け、移り香に注意してください
製造者 (株)○○製茶
△△県△△市△△町△△
名称 煎茶
原材料名 茶(A国)
内容量 100g
賞味期限 平成22年4月
保存方法 高温多湿を避け、移り香に注意してください
製造者 (株)○○製茶
△△県△△市△△町△△

(表示例2)A国から輸入した荒茶と国内産の荒茶を使用し、国内で仕上げを行った場合

名称 煎茶
原材料名
原料原産地名 A国、日本
内容量 100g
賞味期限 平成22年4月
保存方法 高温多湿を避け、移り香に注意してください
製造者 (株)○○製茶
△△県△△市△△町△△
名称 煎茶
原材料名 茶(A国、日本)
内容量 100g
賞味期限 平成22年4月
保存方法 高温多湿を避け、移り香に注意してください
製造者 (株)○○製茶
△△県△△市△△町△△

(表示例3)A国で仕上げ包装されたものを輸入し、そのまま販売する場合

名称 煎茶
原材料名
内容量 100g
賞味期限 平成22年4月
保存方法 高温多湿を避け、移り香に注意してください
原産国名 A国
輸入者 (株)○○商事
△△都△△区△△町△△
問12 国産はちみつの表示方法を教えてください。(食衛法、JAS法、景品表示法)

はちみつ類の表示は、食品衛生法及び加工食品品質表示基準に基づいた表示が必要です。
また、景品表示法に基づいて認定された業界の自主ルールである「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」があり、当該規約に参加する事業者はこの規約に基づく表示も必要です。
なお、「はちみつ類の表示に関する公正競争規約」では、採蜜国名を記載することされています。
ラベル等に国産と表示をする場合は、原料はちみつの全てが国内で採蜜されたものであることが必要です。

(国内で採蜜したはちみつの表示例)

名称 はちみつ
原材料名 はちみつ※
内容量 500g
賞味期限 平成25年4月
保存方法 直射日光を避け、常温で保存してください
製造者 ○○蜂蜜(株)
○○県○○市○○町1-6
  • 規約に参加している事業者は「国産はちみつ」又は「はちみつ(国産)」と採蜜国を表示する
問13 牛乳の表示方法を教えてください。(食衛法、JAS法、景品表示法)

牛乳については食品衛生法に基づき規定された食品衛生法第19条第1項の規定に基づく乳及び乳製品並びにこれらを主要原料とする食品の表示の基準に関する内閣府令(以下「乳等表示基準府令」という。)及び加工食品品質表示基準の規定による表示を行うことが必要です。
また、景品表示法に基づいて認定された業界の自主ルールである「飲用乳の表示に関する公正競争規約」があり、当該規約に参加する事業者はこの規約に基づいた表示も必要です。
なお、原則として食品表示は、日本工業規格Z8305(1962)に規定する8ポイント以上の大きさの活字で行うこととしていますが、牛乳等の種類別名称については乳等表示基準府令の規定により10.5ポイント以上の大きさの活字で行うことが必要です。

種類別名称 牛乳
商品名 ○○牛乳
無脂乳固形分 8.3%以上
乳脂肪分 3.5%以上
原材料名 生乳100%
殺菌 130℃ 2秒間
内容量 1000ml
賞味期限 10.04.01(注)
保存方法 10℃以下で保存してください
開封後の取扱 開封後は冷蔵庫で10℃以下で保存し、賞味期限にかかわらず、できるだけ早めにお飲みください
製造所所在地 東京都○○区○○町21-1
製造者 ○○牛乳(株) ○○工場
  • (注)賞味期限は,一括表示欄に記載の場所を明記して一括表示欄以外の場所に表示することができます。ただし,この場合の表示は,購入者に判読できるよう明りょうに記載することが必要です。
問14 加工食品品質表示基準別表3に規定されている食塩は、賞味期限表示及び保存方法の省略できる品目ですが、他の食品原料や食品添加物を混ぜ合わせるなどした場合にも期限表示及び保存方法の表示は省略することができるのですか。(JAS法)

別表3に該当する品目については、その特性から長期間の保存に耐えうるものであることから省略できることとなっているものです。したがって、別表3に該当する品目でも、食品原料や食品添加物を混ぜ合わせることで保存性が低下するような場合には、期限表示及び保存方法を表示する必要があると考えます。

問15 複合原材料で使用されている食品添加物の表示は、複合原材料の括弧内の最後に記載するのですか。それとも一括表示の原材料欄の最後に記載するのですか。(食衛法、JAS法)
  1. 複合原材料に使用した食品添加物は、製品に使用されたものとして、加工食品品質表示基準第4条第1項第2号イの規定により食品添加物以外の原材料名の表示とは分けて、使用割合の多いものから順に記載するので、食品素材は原材料名の後に括弧を付して記載することとなりますが、食品添加物はその他に使用した添加物とまとめて記載することとなります。
  2. この際、食品衛生法上加工助剤やキャリーオーバーに該当する添加物の表示は省略することができますが、アレルギー表示の義務付けがされている品目については、省略することは出来ないので注意が必要です。

担当:食品表示企画課