食品表示 食品表示制度が消費者の食卓を守ります

アレルギーQ&A

アレルギー物質を含む食品に関する表示Q&A

A.表示義務化の必要性

A-1

食物の摂取による「アレルギー」とはどのようなものですか。

A-2

アレルギー物質を含む食品にはどのようなものがありますか。

A-3

なぜアレルギー物質を含む食品に関して表示を義務付けたのですか。

A-4

食品衛生法における表示に関する考え方を教えてください。

A-5

ほかの法律で表示が義務付けられている事項について、矛盾のないように表示するにはどうすればよいでしょうか。

A-6

アレルギー表示の必要性について、食品表示研究班アレルギー表示検討会の意見を教えてください。

B.アレルギー表示の対象について

B-1

表示の対象範囲について教えてください。

B-2

流通(卸売)段階では、どのような方法で特定原材料等を含む旨を確認し、表示するのでしょうか。

B-3

特定原材料等はどのように決められているのですか。

B-4

特定原材料等による表示で省令によるものと通知によるものがあるそうですが、その違いは何ですか。

B-5-①

特定原材料を微量に含む場合にも表示する必要がありますか。

B-5-②

微量な特定原材料を含む場合の表示は、どこまで原材料表示として記載する必要がありますか。

B-5-③

特定原材料が数μg/ g 含有レベル未満であれば、アレルギーを起こさないのでしょうか。

B-6-①

食品を生産する際に、原材料としては使用していないにも関わらず、特定原材料等が意図せず混入(コンタミネーション)してしまう場合にも表示が必要ですか。

B-6-②

卵を使用していない鶏肉製品で卵のたんぱく質が検出されました。どのように表記すればよいですか。

B-6-③

原材料としては使用していないにも関わらず、採取方法による混獲、原材料として使用する魚がえび、かにを捕食している、原材料の加工方法等の理由から最終製品に特定原材料のえび、かにがコンタミネーションしてしまう場合にも表示が必要ですか。

B-6-④

海外から輸入される穀類において、原材料の段階で特定原材料等がコンタミネーションする場合に、注意喚起する必要がありますか。

B-7

コンタミネーションをどのように注意喚起すればよいですか。

B-8

製造時のコンタミネーションを防止するための対策はありますか。

B-9

蒸留等の精製過程を経る食品についても表示は必要なのでしょうか。

B-10

遺伝子組換え食品の表示義務は一般消費者向けのみに限られていますが、アレルギー表示の場合は業務用や加工食品の原料でも表示義務があるのですか。

B-11

カップラーメンやインスタントラーメン、又はお菓子の詰め合わせ商品(例えば、クリスマスブーツ又は化粧缶等)のように中の商品が見えない場合の表示はどのようにすれば良いのでしょうか。

B-12

添加物としてペクチナーゼを使用する時に、酵素を培養するために小麦等のアレルギー物質を混入している場合もその商品はアレルギー物質を含む食品として表示の対象になるのでしょうか。

C.禁止される表示事例について

C-1

特定原材料等が「入っているかもしれません。」「入っている恐れがあります。」などの可能性表示(入っているかもしれません)について、何か規制がありますか。

C-2

特定原材料等の名称以外に代替できる表記方法はありますか。また、禁止されている代替表記はありますか。

C-3

高級食材(あわび、いくら、まつたけ等)がごく微量にしか含まれていない加工食品の場合、アレルギー表示によって、これらの食材があたかも多く含まれているかのように強調されるなど、消費者に誤解を与えかねない事例があるかと思いますが、このことについての規制はありますか。

C-4

アレルギー表示が適切にされていない場合、どのような措置が取られるのですか。

C-5

「その他、原材料の一部に○○由来を含む」と表示しても良いのでしょうか。

C-6

一括表示内の原材料表示部分以外の場所に別枠を設けて表示すれば、原材料表示を省略しても良いのでしょうか。

D.食品添加物のアレルギー表示について

D-1

特定原材料等より製造された「食品添加物」を食品の製造に使用した場合も同様な表示が必要となるのでしょうか。

D-2

特定原材料等より製造される食品添加物であっても、アレルギーに関する表示が免除される場合があると聞きましたが、どういった場合に免除となるのでしょうか。

D-3

加工助剤やキャリーオーバー等、食品添加物のごく微量の残存についても表示は必要となるのでしょうか。

D-4

食品添加物の安定化のために、特定原材料等から製造される食品を使用した場合は、特定原材料等に関する表示も必要になるのでしょうか。

D-5

カゼインのように「一般に食品として飲食に供されるものであって食品添加物として使用されるもの(一般飲食物添加物)」については、食品添加物における表示と同様に(乳由来)と表示するのでしょうか。

D-6

D-2の回答で「純粋な特定成分のみを抽出し、他の物質の混在が認められないものについての特定原材料等に関する表示は免除となります。」との記載がありますが、「大豆蛋白加水分解物」を出発原料とする最終製品がL-ロイシン100%のものであればこれに該当するのでしょうか。

E.香料、アルコール等のアレルギー表示について

E-1

香料の原材料として、特定原材料等を用いることがありますが、これらについても表示は必要なのでしょうか。

E-2

アルコール類は原材料に麦や果実を使用する場合がありますが、これらについても表示は必要ですか。

E-3

発酵食品を製造するときに、発酵を開始させるため用いられる乳酸菌の培養物(スターター)を培養するときに用いる培地の構成成分に特定原材料等を用いている場合も表示の対象となるのでしょうか。

E-4

E-2の回答で「飲料用のアルコールや牛乳の乳漿から製造される工業用アルコールについても、現時点では表示義務の対象となっていません。」と記載されていますが、この乳漿から製造される工業用アルコールを食品に利用した場合も表示義務はないのでしょうか。

F.特定原材料等の範囲について

※ 特定原材料等の範囲は、原則として平成13年3月15日付け食発第79号厚生労働省医薬局食品保健部長通知「食品衛生法施行規則及び乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について」の別添2のように日本標準商品分類の番号で指定されている範囲のものを指します。

  → 別紙2 特定原材料等の範囲(日本標準商品分類より)


F-1

特定原材料の「卵」の範囲を教えてください。

F-2

特定原材料の「小麦」の範囲を教えてください。

F-3

特定原材料の「乳」の範囲を教えてください。

F-4

特定原材料の「そば」の範囲を教えてください。

F-5

特定原材料の「落花生」の範囲を教えてください。

F-6

特定原材料の「えび」の範囲を教えてください。

F-7

特定原材料の「かに」の範囲を教えてください。

F-8

特定原材料に準ずるものの「あわび」の範囲を教えてください。

F-9

特定原材料に準ずるものの「いか」の範囲を教えてください。

F-10

特定原材料に準ずるものの「いくら」の範囲を教えてください。

F-11

特定原材料に準ずるものの「オレンジ」の範囲を教えてください。

F-12

特定原材料に準ずるものの「牛肉」、「豚肉」、「鶏肉」の範囲を教えてください。

F-13

特定原材料に準ずるものの「さけ」の範囲を教えてください。

F-14

特定原材料に準ずるものの「大豆」の範囲を教えてください。

F-15

特定原材料に準ずるものの「やまいも」の範囲を教えてください。

F-16

特定原材料に準ずるものの「ゼラチン」の範囲を教えてください。

F-17

動物の血液、胆汁又は血しょう(プラズマ)は、表示の対象になるのでしょうか。

F-18

「特定原材料等由来の食品添加物について」の表示例別表2で、注意書きの欄にコラーゲン(牛肉又は豚肉)と記載してあるが、○○由来と表示しなくても良いのですか。

F-19

原材料にゼラチンを使用した場合は、「ゼラチン(牛由来)」とか「ゼラチンを含む」等と表示するのでしょうか。

F-20

陸封性又はさく河性のにじますを海で養殖した場合も表示義務の対象になるのでしょうか。

G.代替表記、特定加工食品について

G-1

特定原材料等に関する表示は必ず今回定められた表記方法で表示しなければならないのですか。

G-2

加工食品に使用した特定原材料等について、全てを詳細に記載すると表示欄に書ききれなくなってしまうのですが。

G-3

G-2の回答(3)に「原材料表示と添加物表示の間に(その他、○○由来原材料を含む)と表記することで」とありますが、必ず原材料表示と添加物表示の間でなければならないのですか。

G-4

表示の省略方法でJAS法上、省略の難しいものはありますか。

G-5

表示内容が多くなることも考え、別に詳細を記入した用紙を付けて情報提供することは可能でしょうか。

G-6

遺伝子組換えの「大豆」を微量に含む場合はアレルギー表示のみで良いのでしょうか。

H.特定原材料「乳」について

H-1

乳等は沢山の種類があり、既に一般食品とは別の表示方法が定められていますが、アレルギー表示についてはどのような表記をすればよいのでしょうか。

H-2

乳成分を含む食品の特定原材料表示は、どのようにおこなうのでしょうか。

H-3

乳等省令で定められている「乳」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

H-4

乳等省令で定められている「乳製品」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

H-5

「乳又は乳製品を主要原料とする食品」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

H-6

ある食品に、特定原材料「乳」を含む食品を複合原材料として使用した場合の表示は、具体的にどのようになるのでしょうか。

H-7

「乳又は乳製品を主原料とする食品」を3%程度使用したパンを製造する場合の原材料名及びアレルギー物質の表示は、「乳製品」又は「脱脂粉乳製品」と表示してもよろしいか。

H-8

乳糖の表示に関する厚生労働省の見解を教えて下さい。

H-9

乳糖の表示は、具体的にはどのようになるのでしょうか。

I.行政の取組、その他

I-1

特定原材料等25品目は見直しを行い、変更されることはあるのでしょうか。

I-2

行政は安全性確保のためにモニタリング検査(抜き取り調査)をすべきではないでしょうか。

I-3

特定原材料の検査はできるのですか。

I-4

国として、新たなアレルギー物質を含む食品の検索のためにどのような研究を行っているのですか。

I-5

諸外国での規制の状況はどのようになっているのでしょうか。

I-6

事業者が行うべき情報提供とは、どのような方法で行うべきでしょうか。

I-7

カートンで輸入される水産品等には英語の表示のみになっている物がありますが、日本語の表示を併記しなければならないのですか。もし、併記する必要があるのであれば、シールやスタンプにて対応しても良いのでしょうか。

I-8

特定原材料等を使用していない旨の表示について具体的に教えてください。

I-9

特定の特定原材料等を使用していない旨の表示があれば、当該特定原材料等が含まれていないと考えてよいですか。

I-10

表示義務のない特定原材料に準ずるものについても、表示対象としているかどうかについて情報提供を行うべきですか。

I-11

消費者、特に食物アレルギー疾患を有する方にとって分かりやすい表示となるよう文字の色や大きさ等を変えてもよいですか。

I-12

対面販売や店頭での量り売りを行う場合や、レストランのような飲食店等では、食物アレルギー疾患を有する方への情報提供としてどのような取組を行ったらよいですか。

I-13

アレルギー表示に関する質問、相談はどのような機関に行えばよいのですか。

アレルギーQ&A(回答)

アレルギー物質を含む食品に関する表示Q&A

A.表示義務化の必要性

A-1

食物の摂取による「アレルギー」とはどのようなものですか。

食物の摂取により生体に障害を引き起こす反応のうち、食物抗原に対する免疫学的反応によるものを食物アレルギー(Food Allergy)と呼んでいます。この免疫学的な防御反応とは、私たちの体の中で異物(抗原)が入ってくるとこれに対して防衛しようとする働きにより、抗体が作られるというものです。その後の抗原の侵入に対して、この抗体がよい方に働けば、免疫反応により病気の発症を抑えることができます。ところが、アレルギー体質を持っている人の場合、その後の抗原の侵入に対して過敏な反応をし、血圧低下、呼吸困難又は意識障害等、様々なアレルギー症状が引き起こされます。このアレルギーの原因となる抗原を特にアレルゲンといいます。

食物が原因となって生体に障害を引き起こす反応には、食物アレルギーのほかに毒素による中毒、消化酵素欠損による不耐症などがあり、これらとの鑑別が必要です。

 

A-2

アレルギー物質を含む食品にはどのようなものがありますか。

厚生労働省では、食物アレルギーの実態及び誘発物質の解明に関する研究を厚生労働科学研究事業において進めています。これまでの研究成果をもとに、過去に一定の頻度で血圧低下、呼吸困難又は意識障害等の重篤な健康危害が見られた症例から、その際に食した食品の中で明らかに特定された原材料をアレルギー物質を含む「特定原材料等」として指定しています。現在、特定原材料等は25品目あり、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンが挙げられています。

アレルギー患者にとっては、自分の食するものの中に、自分が反応するアレルギー物質を含むのかどうかを判断し、選別できるように情報提供が行われていることが重要です。そのため、食品中に特定原材料等を含む旨の情報提供を「アレルギー物質を含む食品の原材料表示」(以下「アレルギー表示」という)によって行うに当たっては、実際のアレルギー発症数、重篤度等に差異があるため、省令で法令上表示を義務付けるものと、通知で表示を奨励するものとに分けているところです。

省令で定められる品目に、えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の7品目(以下「特定原材料」という)が挙げられ、通知で表示を奨励する品目に、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの18品目(以下「特定原材料に準ずるもの」という。)が挙げられています。

なお、食物アレルギーの原因物質は、時代の変化とともに変わっていく可能性があると考えられるので、「厚生労働科学研究事業食物アレルギー研究班」(以下「食物アレルギー研究班」という。)などで更に実態調査・科学的研究を行い、新たな知見や報告により適宜、特定原材料等の見直しを行っていきます。

 

A-3

なぜアレルギー物質を含む食品に関して表示を義務付けたのですか。

アレルギー物質を含む食品に起因する健康危害が多く見られ、こうした危害を未然に防ぐため、表示を通じた消費者への情報提供の必要性が高まっていましたが、平成12年度以前の食品に関する表示制度では、その原材料について表示義務が課されない場合などがあり、消費者が食品中のアレルギー物質の有無を知るには不十分でした。そのため、平成11年3月5日の食品衛生調査会表示特別部会における「食品の表示のあり方に関する検討報告書(平成10年度)」により、食品中のアレルギー物質についての表示を義務付ける必要があるとされました。その後、食品衛生調査会表示特別部会は、平成12年7月13日に「遺伝子組換え食品及びアレルギー物質を含む食品に関する表示について」の報告書を公表しました。報告書では、表示の方法を過去の健康危害などの程度、頻度を考慮して重篤なアレルギー症状を惹起する実績のあった食品について、その原材料を表示させる「特定原材料等の名称による表示」方式とし、実状調査をもとに24品目の特定原材料等を示しています。

また、平成11年6月には、FAO/WHO合同食品規格委員会(コーデックス委員会)総会において、アレルギー物質として知られる8種の原材料を含む食品にあっては、それを含む旨を表示することで合意され、現在、加盟国で各国の制度に適した表示方法が検討されています。

このような国際的な動向も踏まえて、消費者の健康危害の発生を防止する観点から、食品衛生法(昭和22年法律第233号)においても、アレルギー物質を含む食品にあっては、それを含む旨の表示を義務付けることが必要であると考えられました。

 

A-4

食品衛生法における表示に関する考え方を教えてください。

食品衛生法第19条においては、公衆衛生の見地から表示につき必要な基準を定めることができるとされています。食品に関する適正な表示は、消費者や関係事業者に対し、的確な情報を与え、合理的な認識や選択に資するものであり、さらには、行政機関による迅速かつ効果的な取締りのためにも不可欠のものです。食品の表示については、次のように整理できます。

○消費者への情報伝達機能

(1) 表示事項に留意しなければ健康危害が生じる恐れがある場合の表示(例:消費期限、保存方法等)

(2) 公衆衛生の見地から、消費者が食品の内容を理解し、選択するための表示(例:添加物)

○流通事業者等への情報伝達機能

(1) 販売し、又は営業上使用する際に留意すべき情報(例:消費期限、保存方法)

(2) 製造者が付けた表示により、販売者が容易に消費者に情報提供できるようにする機能

○基準遵守促進機能

(1) 表示させることによる事業者に対する心理的効果(例:使用した食品添加物をすべて表示させることにより、規格基準外の添加物を使用することに心理的な障壁となる。)

(2) 行政当局等が規格基準遵守の確認の際に利用する情報(例:表示されている食品添加物について、その使用量を試験して、規格基準への適合を確認する。)

 

A-5

ほかの法律で表示が義務付けられている事項について、矛盾のないように表示するにはどうすればよいでしょうか。

食品衛生法の表示と農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(以下「JAS法」という。)の表示との関係については、JAS法が消費者の選択に資するための表示であるのに対し、食品衛生法は公衆衛生の見地における表示であり(例:表示事項に留意しなければ、健康被害が生じるおそれがある場合の表示、公衆衛生の見地から消費者が食品の内容を理解し、選択するための表示等)、法目的が異なります。そのため、どちらを優先するという性格のものではないので、他法令で表示が義務付けられている事項については、その法令に従って表示することが必要です。

このほかに、不正表示を規制するものとして、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)があります。景品表示法は、虚偽・誇大などの不当表示を規制しますが、アレルギー表示に関しては、微量表示を行わなければならない関係上、消費者が誤認するような表示にならないように注意が必要です。(C-3参照)

 

A-6

アレルギー表示の必要性について、食品表示研究班アレルギー表示検討会の意見を教えてください。

食品衛生法では、「飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与すること」を目的としています。アレルギー物質を含む食品の表示義務化は、その理念に則り、重篤なアレルギー症状の誘発を回避することを目的として施行されました。その後、品目の見直しが行われ、現在、省令では、発症数、重篤度から勘案して、表示する必要性の高い特定原材料7品目の表示を義務づけ、通知では、特定原材料に準じる18品目の表示を行うことを奨励しています。

アレルギー表示検討会では、アレルギー表示の目的として「食物アレルギー患者が重篤なアレルギー症状を誘発する食品を回避し、その結果として摂食可能な食品を選ぶことができるようになる」こととしました。

これによって、現在定められている法的枠組を踏まえつつ、アレルギー表示の方法を工夫することにより、加工食品を選択する際にアレルギー物質に関する正確な情報の入手が可能となることが期待されるからです。

具体的には、アレルギー表示の結果、アレルギーの誘発を予防するとともに、アレルギー患者が摂取可能な食品を選択できるような表示を行うことが望ましいとの意見が強く出され、その旨に沿った表示が望ましいとしています。

 

B.アレルギー表示の対象について

B-1

表示の対象範囲について教えてください。

アレルギー表示の対象範囲は、食品衛生法第19条〔表示の基準〕の規定に基づく食品衛生法施行規則別表第3に定める食品又は添加物であって販売の用に供するものであり、具体的には容器包装された加工食品及び添加物です。なお、例外的に、運搬容器への表示(B-2参照)や、容器包装の面積が30 センチ平方メートル以下のものについての表示等については省略できることとされています。

 

B-2

流通(卸売)段階では、どのような方法で特定原材料等を含む旨を確認し、表示するのでしょうか。

仕入れ時に容器包装に特定原材料等Aを含む旨の表示がされた原材料Bを使って加工食品Cを製造する場合は、加工食品Cにも特定原材料等Aを含む旨についてアレルギー表示を行います。

ただし、上記の場合、商品の輸送、運搬のために、原材料Bの製造者が卸、小売業者を通じてそのまま加工食品Cの製造・販売業者に商品ごと販売するものには表示が必要ですが、その外装容器を卸、小売業者がその都度持ち帰りする場合(通い箱等)は表示が省略できることとなっています。同様に、食品を製造、加工して、一般消費者に直接販売する場合は表示をする必要はありません。したがって、店頭計り売りの加工食品については、持ち帰りの便宜のために、販売の都度、箱に入れたり包んだりする場合及び混雑時を見込んで当日販売数に限って包装してある場合は、単なる運搬容器とみなされ、表示を省略することができます。また、小売業者及び販売業者が購入者の要望によって便宜上、仮箱又は箱に詰めたものあるいは包んだものも同様に表示を省略することができます。

しかしながら、表示が省略されている原材料を使用する場合も同様に、消費者からの情報提供を行えるよう、原材料を仕入れる際は、(卸売)納入業者に特定原材料等の含有の有無を問い合わせ、あるいは、送り状又は納品書に併せて原材料に関する詳細を入手するなどして確認し、製造記録として残しておくことは、最終製品に正確な表示をするためにも有用です。このように、様々な方法で情報収集を行い、アレルギー表示が正確に行われ、消費者への情報提供を十分に行えるように心がけるべきです。

 

B-3

特定原材料等はどのように決められているのですか。

アレルギー物質を含む食品に起因する健康危害を未然に防止するため、表示による情報提供の要望が高まってきたことなどから、厚生科学研究においてアナフィラキシー等、重篤な健康影響を起こしたアレルギー物質が何かを明らかにするための調査研究が行われました。平成8年度及び9年度は即時型反応を惹起する食物アレルギーの頻度調査を全国規模で年齢別に行い、また、平成10年度及び11年度は食物アレルギーの診断を直接行う医師が関与した即時型アレルギーを引き起こした患者について、全国の医療機関を通じて実態調査を行っています。

全ての食品はアレルギーを引き起こす可能性がありますが、これらの調査に基づきその中で特に症状が重篤となるためアレルギー表示を行い、情報提供の必要があるものについて検討することとなりました。そこで、研究成果をもとに、過去に一定の頻度で血圧低下、呼吸困難又は意識障害等の重篤な健康危害が見られた症例から、その際に食した食品の中で、アレルギーを引き起こすことが明らかにされた原材料24品目を特定原材料等として指定しました。

その後、平成13年度~14年度及び17年度の実態調査の結果を踏まえ、品目の見直しを行い、現在、25品目を特定原材料等として指定しているところです。

なお、食物アレルギーの原因物質については時代の変化とともに変わっていくと考えられるので、今後も食物アレルギー研究班などで更に実態調査・科学的研究を行い、新たな知見や報告により適宜、見直しを行っていきます。

これまでに行われた特定原材料等の見直し

平成16年度:特定原材料に準ずるものに「バナナ」を追加

平成20年度:特定原材料に「えび」、「かに」を追加

 

B-4

特定原材料等による表示で省令によるものと通知によるものがあるそうですが、その違いは何ですか。

特定原材料等25品目中でも実際のアレルギー発症数、重篤度等に差異があるため、法令で表示を義務付けるものと、通知で表示を奨励するものとに規定を分けることが現実的であると考え、以下のように分類することとしました。

(1)

表示制度導入につき、まず25品目の中でも特に重篤度・症例数の多い7品目(えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生)の表示については省令で規定し、法令で表示を義務付けています。

(2)

25品目の中で、アレルギー疾患を引き起こすアレルギー物質を含むことが知られていますが、症例数が少ないか、あるいは、多くても重篤な例が少なく、現段階では科学的知見が必ずしも十分ではない18品目(ゼラチンを含む。)に関しては、特定原材料に準ずるものとして通知により表示を行うことを奨励することとしました。

(3)

「ゼラチン」に関しては、牛肉・豚肉由来であることが多く、これらは特定原材料に準ずるものであるため、元々表示をすべきものですが、ゼラチンそのものによりアレルギー疾患が起こることと、パブリックコメントにおいて単独表示(「ゼラチン」としての表示。)の要望も多かったことから、1品目として項目を立てることとしました。(F-16F-19参照)

なお、食物アレルギーの原因物質は、時代の変化とともに変わっていく可能性があると考えられるので、食物アレルギー研究班などでさらに実態調査・科学的研究を行い、新たな知見や報告により、適宜、特定原材料等の見直しを行っていきます。

<省令/通知による規定>
規定 特定原材料等の名称 理由
省令 卵、乳、小麦、えび、かに 症例数が多いもの。
そば、落花生 症状が重篤であり生命に関わるため、特に留意が必要なもの。
通知 あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご 症例数が少なく、省令で定めるには今後の調査を必要とするもの。
ゼラチン 牛肉・豚肉由来であることが多く、これらは特定原材料に準ずるものであるため、既に牛肉、豚肉としての表示が必要であるが、パブリックコメントにおいて「ゼラチン」としての単独の表示を行うことへの要望が多く、専門家からの指摘も多、。いため独立の項目を立てることとする

 

B-5-①

特定原材料を微量に含む場合にも表示する必要がありますか。

食物アレルギーは、人によっては舐める程度でアナフィラキシー症状が誘発されるなど、ごく微量のアレルギー物質によって発症することがあります。よってアレルギー物質を常に含む食品にあっては、原材料としての使用の意図の有無に関わらず当該原材料を含む旨を表示する必要があります。

 

B-5-②

微量な特定原材料を含む場合の表示は、どこまで原材料表示として記載する必要がありますか。

健康危害防止の観点から、食物アレルギーを誘発する量を考える際には、特定原材料等の抗原(特定タンパク)量ではなく、加工食品中の特定原材料等の総タンパク量に重きを置いて考えることとしました。

アレルギー症状を誘発する抗原量に関しては、総タンパク量として一般的にはmg/ml濃度(食物負荷試験における溶液ml中の重量)レベルでは確実に誘発しうるといえますが、数μg/ml濃度レベルでは、アレルギーの誘発には個人差があり、ng/ml濃度レベルではほぼ誘発しないであろうと考えられていることで意見の一致が見られました。

このことより、数μg/ml濃度レベル又は数μg/g含有レベル以上の特定原材料等の総タンパク量を含有する食品については表示が必要と考えられる一方、食品中に含まれる特定原材料等の総タンパク量が、数μg/ml濃度レベル又は数μg/g含有レベルに満たない場合は、表示の必要性はないこととしました。

さらに、微量原材料の記載の必要性の判断に関しては、製造段階のある点を基準に判断することは、技術的にも難しく、また、ある点を基準にすれば、最終製品中の特定原材料等の残存量にばらつきが出ることから、最終製品の中に残存する特定原材料等の量によって判断することが妥当と考えます。

今後食物中に残存するアレルギー物質に係る検知法の開発では、加工食品中の特定原材料等のタンパク量を数μg/ml濃度レベル以下又は数μg/g含有レベル以下まで検出可能となれば、表示の必要性の有無を確認するに十分な検知法となると考えています。

*註

mg(ミリグラム)= 10-3 g, μg(マイクログラム)= 10-6 g,ng(ナノグラム)= 10 g -9

 

B-5-③

特定原材料が数μg/ g 含有レベル未満であれば、アレルギーを起こさないのでしょうか。

食品表示研究班アレルギー表示検討会の中間報告においては、食物アレルギーを起こしうるアレルギー物質の含有量は、数μg/ g レベルまでであり、ng/ g レベルでは、一般的には、アレルギー反応を誘発することは少ないであろうと考えられていることで意見が一致しました。

厚生労働省としては、アレルギーの誘発量に関して、現時点ではデータの蓄積が少ないため、今後も研究を行っていく予定です。

 

B-6-①

食品を生産する際に、原材料としては使用していないにも関わらず、特定原材料等が意図せず混入(コンタミネーション)してしまう場合にも表示が必要ですか。

ある特定原材料等Aを用いて食品Bを製造した製造ライン(機械、器具等)で、次に特定原材料等Aを使用しない別の食品Cを製造する場合、製造ラインを洗浄したにもかかわらず、その特定原材料等Aが混入してしまう場合があります。この場合、混入する可能性が完全に否定できない場合であっても、この混入物質は原材料ではないと判断される場合には、特定原材料等Aは食品Cの原材料とはなりませんので、表示の義務はありません。

しかしながら、食物アレルギーはごく微量のアレルギー物質によっても発症することがありますので、このようなコンタミネーションがないよう、生産ラインを十分洗浄することが大切です。

さらに、その生産ラインでどのような原材料を用いた食品を製造しているかを管理し、必要に応じて消費者に情報提供することが望ましいです。(B-7参照)

なお、特定原材料等Aは食品Cに必ず含まれるということであれば、食品Cは特定原材料等Aを原材料として用いていると考えられますので表示が必要です。

 

B-6-②

卵を使用していない鶏肉製品で卵のたんぱく質が検出されました。どのように表記すればよいですか。

鶏肉製品については、鶏を処理する過程での混入により、原材料として使用していないにもかかわらず、卵のたんぱく質が検出される事例があることが報告されています。

混入する可能性が完全に否定できない場合であっても、最終製品で卵が原材料の一部を構成していないと判断される場合には、表示の義務はありません。

 

B-6-③

原材料としては使用していないにも関わらず、採取方法による混獲、原材料として使用する魚がえび、かにを捕食している、原材料の加工方法等の理由から最終製品に特定原材料のえび、かにがコンタミネーションしてしまう場合にも表示が必要ですか。

えび、かにが最終製品に必ず混入するということであれば、最終製品ではえび、かにが原材料の一部を構成していると考えられますので表示が必要です。

一方、混入する可能性が完全に否定できない場合であっても、えび、かにが原材料の一部を構成していないと判断される場合には、表示の義務はありません。

なお、魚肉すり身などには、様々な段階でえび、かにがコンタミネーションすることが考えられます。しかし、このような場合、原材料中の意図しないえび、かにの混入頻度と混入量が低いものについては、患者の食品選択の幅を過度に狭める結果になることから注意喚起表記の必要はないものと考えています。

B-6-④B-7参照)

(参考)

しらす・ちりめんじゃこ類や形態により消化管の除去が困難な魚を原材料とする一部のすり身類等については、厚生労働省において実施した混入検査により、特定原材料であるえび、かにを含む甲殻類が混入している食品も確認されています。

混入検査の結果→ http://www.nihs.go.jp/dnfi/manuscripts/konkaku.pdf[PDF:425 KB]

 

B-6-④

海外から輸入される穀類において、原材料の段階で特定原材料等がコンタミネーションする場合に、注意喚起する必要がありますか。

海外から輸入される穀類には、同じサイロや輸送施設を利用しているため、コンタミネーションすることが稀にあります(例:大豆と小麦)。このような場合、穀類原材料中の意図しない特定原材料等の混入頻度と混入量が低く、その混入が原因で食物アレルギーが発症しているとの疑いの報告がほとんどされていないものについては、患者の食品選択の幅を過度に狭める結果になることから注意喚起表記の必要はないものと考えています。

 

B-7

コンタミネーションをどのように注意喚起すればよいですか。

コンタミネーションしてしまう場合には、原材料表示欄外にその旨注意喚起をすることが望ましいです。

ただし、原材料表示欄外であっても、特定原材料等に関して「入っているかもしれない」などの可能性表示は認められませんので(C-1参照)、同一製造ラインを使用することや原材料の採取方法等により、ときにある特定原材料等が入ってしまうことが想定できる場合には、明確に注意喚起をしてください。

(注意喚起例)

同一製造ライン使用によるコンタミネーション

  • 「本品製造工場では○○(特定原材料等の名称)を含む製品を生産しています。」
  • 「○○(特定原材料等の名称)を使用した設備で製造しています。」等

原材料の採取方法によるコンタミネーション

  • 「本製品で使用しているしらすは、かに(特定原材料等の名称)が混ざる漁法で採取しています。」

えび、かにを捕食していることによるコンタミネーション

  • 「本製品(かまぼこ)で使用しているイトヨリダイは、えび(特定原材料等の名称)を食べています。」

 

B-8

製造時のコンタミネーションを防止するための対策はありますか。

基本的にある製品の製造時に他の製品に用いた原材料中のアレルギー物質がライン上でコンタミネーションすることは望ましいものではなく、十分な対策が必要です。製造ラインを複数の製品の製造に用いるとき(共有するとき)、コンタミネーションの防止対策として、製造ラインを十分洗浄した上で、特定原材料等を含まないものから製造することが考えられます。また、可能な限り専用器具を使用することも有効です。

 

B-9

蒸留等の精製過程を経る食品についても表示は必要なのでしょうか。

一般に加工食品は、加熱・濃縮・ろ過・蒸留等、様々な製造・精製過程を経て最終製品となりますので、その過程においてアレルギー物質が変性することにより、抗原性が減少、若しくは消滅する可能性が考えられます。

しかし、現在、全てのアレルギー物質を特定できているわけではなく、その物質のどの部分に抗原性があるかの知見も少ないことから、どの製造・精製過程を経ればアレルギーを引き起こす危険性が無くなるのかは分かっていません。また、様々な製造過程を経て完成した食品自体に抗原性がないとはいえない場合もあります。

したがって、特定原材料等を加工する際の製造過程によって、表示の必要があるか否かの判断は難しく、加工製品に抗原性が認められないか、食物アレルギー研究班の報告による抗原性の低い物質等に当たらない限りは、原則表示する必要があります。今後、個々の食品について更に調査を行い、抗原性の有無を科学的に検討していく必要があります。このことにより、過去の症例からみて、アレルギーを起こすことが知られている加工食品(乳清、大豆油等)については、表示により判別できるようにするべきです。

 

B-10

遺伝子組換え食品の表示義務は一般消費者向けのみに限られていますが、アレルギー表示の場合は業務用や加工食品の原料でも表示義務があるのですか。

アレルギー表示は業務用や加工食品の原料であっても表示の義務付けがされていますので、表示してください。

 

B-11

カップラーメンやインスタントラーメン、又はお菓子の詰め合わせ商品(例えば、クリスマスブーツ又は化粧缶等)のように中の商品が見えない場合の表示はどのようにすれば良いのでしょうか。

従来どおり外袋に表示していただくのが原則です。また、中身の袋に表示ができるのであれば表示していただいた方がより良いと考えております。

 

B-12

添加物としてペクチナーゼを使用する時に、酵素を培養するために小麦等のアレルギー物質を混入している場合もその商品はアレルギー物質を含む食品として表示の対象になるのでしょうか。

酵素のみを採取しているのであれば表示の必要はありませんが、培地ごと混入する場合はアレルギー物質を含有する食品として表示の対象になります。

 

C.禁止される表示事例について

C-1

特定原材料等が「入っているかもしれません。」「入っている恐れがあります。」などの可能性表示(入っているかもしれません)について、何か規制がありますか。

「可能性表示」(入っているかもしれません。)は認められません。

「可能性表示」を認めると、PL法(製造物責任法)対策としての企業防衛、あるいは製造者による原材料調査の負担を回避するため、製造者によっては十分な調査を行わずに安易に「可能性表示」を実施することにもなりかねません。こうした安易な可能性表示を認めると、アレルギー患者にとって症状の出ない商品についても「可能性表示」により特定原材料等を含む旨の表示が行われ、かえって患者の選択の幅を狭めてしまう恐れがあります。

 

C-2

特定原材料等の名称以外に代替できる表記方法はありますか。また、禁止されている代替表記はありますか。

原則として省令や通知で定める特定原材料等の名称(特定原材料等の代替表記方法リスト参照)に則り、記載します。。以下のように特定原材料を複合化した表記方法は認められていません。

<大項目分類名使用の禁止例>
正しい表示 禁止される複合化表示
「穀類(小麦、大豆)」又は「小麦、大豆」 「穀類」
「牛肉、豚肉、鶏肉」 「肉類」、「動物性○○」
「りんご、キウイフルーツ、もも」 「果物類」、「果汁」
注)

これはアレルギー物質を含まない「穀類」等の表示まで禁止するものではありません。

但し、製造工程上の理由などから次の食品に限って下記のように表示することができます。

例外規定表示 理由
「たん白加水分解物(魚介類)」
「魚醤(魚介類)」
「魚肉すり身(魚介類)」
「魚油(魚介類)」
「魚介エキス(魚介類)」
網で無分別に捕獲したものをそのまま原材料とし用いるため、どの種類の魚介類が入っているか把握できない。

 

C-3

高級食材(あわび、いくら、まつたけ等)がごく微量にしか含まれていない加工食品の場合、アレルギー表示によって、これらの食材があたかも多く含まれているかのように強調されるなど、消費者に誤解を与えかねない事例があるかと思いますが、このことについての規制はありますか。

特定原材料等のうち、高価なもの(あわび、いくら、まつたけ等)が含まれる加工食品については、ごく微量しか含有されていないにもかかわらず、あたかも多く含まれるかのような表示が行われると、消費者に誤認を生じさせるおそれがあります。このため、表示に当たっては、例えば「エキス含有」など、それらの含有量、形態に着目した表示も併せて記載するようにしましょう。表示は消費者への正しい情報提供の場となりますので、それが主要原材料であるかのような誤解を与えないように表示しましょう。

<表示例>
特定原材料等の名称 表示例
あわび 粉末状のあわびを少量使用する場合→「あわび粉末」
まつたけ まつたけから抽出したエキスを使用する場合 →「まつたけエキス」

 

C-4

アレルギー表示が適切にされていない場合、どのような措置が取られるのですか。

食品衛生法第19条第2項の規定によると、厚生労働大臣により表示の基準が定められた食品、添加物、器具又は容器包装は、その基準に合う表示がなければ、これを販売し、販売の用に供するために陳列し、又は営業上使用してはならないこととなっています。この規定に違反した場合、都道府県知事は、

(1)

営業者に対して、表示事項を表示し、又は遵守すべき事項を遵守すべき旨を指示

(2)

営業者が(1)に違反した場合、営業許可を取り消し、又は営業の全部若しくは一部を禁止し、期間を定めて停止することができる

こととなり、その命令に従わない場合は、2年以下の懲役又は200万円以下(法人の場合1億円)の罰金に処せられることとなります。

 

C-5

「その他、原材料の一部に○○由来を含む」と表示しても良いのでしょうか。

JAS法との関係から、従来は「原材料の一部に○○を含む」と「その他、○○由来原材料を含む」の2種類を示していたところですが、例えば弁当等で「おかずごとのアレルギー物質の有無を知りたい」との声も多いことから、前述以外に「△△(○○・○○含む)」といった、個別の原材料の後に特定原材料等を括弧書きで行う表示が認められていますので、これらのうちのどれかで記載してください。

なお、これらの表示を組み合わせて使用することは出来ません。

<表示例>
食品名 表示例
焼き肉のたれ しょうゆ(小麦を含む)、砂糖、たまねぎ、トマト、にんにく、ごま油、唐がらし、黒こしょう、グルタミン酸ソーダ、保存料(安息香酸ソーダ)
ポテトサラダ じゃがいも、にんじん、ハム(豚肉を含む)、マヨネーズ(大豆油を含む)、蛋白加水分解物、調味料(アミノ酸)、発色剤(亜硝酸Na)、リン酸Na
ポテトサラダの蛋白加水分解質(豚肉を含む)の( )内表示はハムで記載していることから表示は不要

 

C-6

一括表示内の原材料表示部分以外の場所に別枠を設けて表示すれば、原材料表示を省略しても良いのでしょうか。

別枠を設けて表示したからと言って、原材料表示を省略することはできません。

 

D.食品添加物のアレルギー表示について

D-1

特定原材料等より製造された「食品添加物」を食品の製造に使用した場合も同様な表示が必要となるのでしょうか。

食品添加物のうち、抗原性が認められない物以外は、使用された特定原材料等が判別できるように表示する必要があります。表示方法は、次の通りです。

(1)

原則として「物質名(~由来)」と記載します。

(2)

乳化剤、調味料等の一括名で表示する食品添加物の場合は、一般的に「一括名(~由来)」と記載します。

(3)

甘味料等の用途名併記で表示する食品添加物の場合は、「用途名(物質名:○○由来)」又は「用途名(物質名(○○由来))」と記載しますが、見やすさの観点からは、二重カッコを使用するよりも、「:」を使用する方がより望ましいです。

また、2つ以上の特定原材料から構成される添加物については、用途名(物質名:○○・△△由来、物質名:●●・▲▲由来)と記載して下さい。

(4)

別名又は簡略名で、「卵」「大豆」「乳」等を意味する表現が認められている食品添加物の場合は、その名称をもって「(~由来)」の表示を省略することができます。

考え方としては、従来からの食品添加物の記載内容や表記法は変更せずに、従来の表記法では特定原材料等に由来することが分からないものについては(~由来)の記載をすることになります。

別紙1 特定原材料等由来の食品添加物についての表示例[PDF:83KB]

 

D-2

特定原材料等より製造される食品添加物であっても、アレルギーに関する表示が免除される場合があると聞きましたが、どういった場合に免除となるのでしょうか。

特定原材料等由来の食品添加物であっても、抗原性試験等により抗原性が認められないと判断できる場合には、表示義務が免除されます。

ここでいう抗原性試験とは、現在、食品添加物の審査に用いられている「食品添加物の指定及び使用基準改正に関する指針」に基づくものです。抗原性の有無が不明である場合は表示が必要です。

また、食物アレルギー研究班より抗原性が低い旨の報告がなされた場合も表示は免除となります。よって、卵殻カルシウムについては焼成した物は抗原性が知られていないこと、また、大豆から抽出したトコフェロール等、純粋な特定成分のみを抽出し、他の物質の混在が認められない物についての特定原材料等に関する表示は免除となります。

アレルゲンであるか否か、抗原性が高いか低いか等については、未検討である部分も多く、症例やアレルギー発症機序から検証し、低分子物質の抗原提示性も含め今後の検討課題となります。

 

D-3

加工助剤やキャリーオーバー等、食品添加物のごく微量の残存についても表示は必要となるのでしょうか。

キャリーオーバー※1及び加工助剤※2など、一般には食品添加物を含む旨の表示が免除されているものであっても、特定原材料等に由来する食品添加物に係る表示では次のとおり表示することとされています。

(1)

省令により表示を義務づけられる7品目については、キャリーオーバー及び加工助剤についても最終製品まで表示する必要があります。

(2)

通知により表示が奨励される他の18品目については、可能な限り表示するようにしてください。

なお、過剰な表示は、かえって消費者の選択の余地を狭めることとなりますので、微量な特定原材料を含む場合の表示方法は、B-5-②により行ってください。

※1キャリーオーバー 食品の原材料の製造又は加工の過程において使用され、かつ、当該食品の製造又は加工の過程において使用されない物であって、当該食品中には当該物が効果を発揮することができる量より少ない量しか含まれていないものをいう。
※2加工助剤 食品の加工の際に添加される物であつて、当該食品の完成前に除去されるもの、当該食品の原材料に起因してその食品中に通常含まれる成分と同じ成分に変えられ、かつ、その成分の量を明らかに増加させるものではないもの又は当該食品中に含まれる量が少なく、かつ、その成分による影響を当該食品に及ぼさないものをいう。

 

D-4

食品添加物の安定化のために、特定原材料等から製造される食品を使用した場合は、特定原材料等に関する表示も必要になるのでしょうか。

食品添加物の安定化のため、特定原材料等から製造される食品を使用する場合(例:食品添加物である抽出トコフェロールの安定化等のため大豆油で希釈する場合)は特定原材料等を使用していることが分かるように「トコフェロール、(原材料の一部に大豆を含む)」等、表示をする必要があります。

香料にあわせて使用される副剤の表示も上記と同様です。

 

D-5

カゼインのように「一般に食品として飲食に供されるものであって食品添加物として使用されるもの(一般飲食物添加物)」については、食品添加物における表示と同様に(乳由来)と表示するのでしょうか。

食品添加物としてではなく、原材料として使用する場合(そのものを食材として使用する場合)でも、「カゼイン(乳由来)」と表記しても差し支えありません。

なお、「乳」に関する特定原材料表示についての詳細は問Hを参照ください。

  従来の表記 特定原材料表記
食品 カゼイン カゼイン(乳由来)
一般飲食物添加物 カゼイン カゼイン(乳由来)
食品添加物 カゼインナトリウム カゼインナトリウム(乳由来)

 

D-6

D-2の回答で「純粋な特定成分のみを抽出し、他の物質の混在が認められないものについての特定原材料等に関する表示は免除となります。」との記載がありますが、「大豆蛋白加水分解物」を出発原料とする最終製品がL-ロイシン100%のものであればこれに該当するのでしょうか。

L-ロイシンは、アミノ酸単体でのアレルギー発症の報告がないことから、最終製品が特定成分100%なのであればこれに該当します。

 

E.香料、アルコール等のアレルギー表示について

E-1

香料の原材料として、特定原材料等を用いることがありますが、これらについても表示は必要なのでしょうか。

香料に関しては、実際にアレルギー疾患を引き起こしたという知見が乏しいため、現時点では特定原材料等に関する表示を必須とはしていません。しかしながら、アレルギー症状はごく微量でも引き起こされる場合があることを考慮すると、今後さらに調査・検討が必要です。また、香気成分以外に特定原材料等25品目を原材料として製造された副剤を使用している際には、表示する必要があります。なお、香料の副剤に特定原材料等を使用している場合も、「香料、(原材料の一部に○○を含む)」等、表示する必要があります。

 

E-2

アルコール類は原材料に麦や果実を使用する場合がありますが、これらについても表示は必要ですか。

アルコール類については、アルコールを飲むことにより、顔が赤くなったり、動悸がしたりという摂取時の反応があるため、その反応が特定原材料等の抗原性によるものかアルコールの作用によるものかを判断することは極めて困難です。したがって、アレルギー疾患を引き起こすとの知見が得られにくいため、飲料用のアルコールや牛乳の乳漿から製造される工業用アルコール(主に食品の製造時に用いられるアルコール)についても、現時点では表示義務の対象となっていません。しかしながら、今後さらに報告・症例の調査に基づき検討していく必要があります。

 

E-3

発酵食品を製造するときに、発酵を開始させるため用いられる乳酸菌の培養物(スターター)を培養するときに用いる培地の構成成分に特定原材料等を用いている場合も表示の対象となるのでしょうか。

発酵製品において使用されるスターターの培地のうち、特定原材料等を成分として用いていて、最終的に食品に残存する場合については原材料と見なされます。しかし、残存が認められず、原材料としても取り扱われない場合は表示の必要はありません。

 

E-4

E-2の回答で「飲料用のアルコールや牛乳の乳漿から製造される工業用アルコールについても、現時点では表示義務の対象となっていません。」と記載されていますが、この乳漿から製造される工業用アルコールを食品に利用した場合も表示義務はないのでしょうか。

飲料用のアルコールや牛乳の乳漿から製造される工業用アルコールについて、現時点では表示義務の対象となっていないので、飲料用のアルコールや牛乳の乳漿から製造される工業用アルコールを食品に利用しても表示の必要はありません。

 

F.特定原材料等の範囲について

特定原材料等の範囲は、原則として平成13年3月15日付け食発第79号厚生労働省医薬局食品保健部長通知「食品衛生法施行規則及び乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令等の施行について」の別添2のように日本標準商品分類の番号で指定されている範囲のものを指します。

 → 別紙2 特定原材料等の範囲(日本標準商品分類より)[PDF:187 KB]

F-1

特定原材料の「卵」の範囲を教えてください。

卵については、鶏卵のみを示すのか、その他の鳥類の卵も含めるのかの判断が難しいですが、交差反応が認められている(鶏卵でアレルギーを起こす人は他の鳥類の卵でもアレルギー症状を起こす場合がある)ことにより、鶏卵のみでなく、あひるやうずらの卵等、一般的に使用される食用鳥卵についても対象となります。しかし、他の生物の卵(魚卵、は虫類卵、昆虫卵等)は範囲に含まれません。

また、全卵のみではなく、卵黄と卵白に分離していたとしても、表示が必要です。さらに、生卵を使用している場合は勿論のこと、液卵、粉末卵、凍結卵等を用いた場合も「卵」を使用している旨の記載漏れがないよう注意しましょう。

 

F-2

特定原材料の「小麦」の範囲を教えてください。

小麦で代表的なのは小麦粉です。小麦はグルテンの含有量の違いにより、普通小麦、準強力小麦、強力小麦、デュラム小麦等に分けられますが、全ての小麦が表示の対象範囲となります。また、小麦粉についても同様に、強力小麦粉、準強力小麦粉、薄力小麦粉、デュラムセモリナ、特殊小麦粉等が対象範囲となります。

小麦は様々な食品に原材料の一部として使用されることが多く、さらに最終製品となる食品を見ただけでは使用されていることが判別できないことがほとんどです。しかし、小麦によるアレルギーの症状は重く、また、食生活の欧米化に伴い患者数増加の傾向があり、即時型のアレルギー物質の中で主要なものの一つとなっていますので、記載漏れのないよう注意が必要です。

なお、大麦、ライ麦等は対象外ですので、表示の必要はありません。

 

F-3

特定原材料の「乳」の範囲を教えてください。

特定原材料のうち、「乳」に関しては牛の乳より調整、製造された食品全てに関して表示が必要となります。今回は、牛以外の乳(山羊乳、めん羊乳等)は表示の対象外とします。

「乳」に関しては、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)」(以下「乳等省令」という。)に準ずるものとなっています。乳等省令では、乳は、牛以外のものを除くと、「生乳、牛乳、特別牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳」と、乳製品は「クリーム、バター、バターオイル、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、たんぱく質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料」とされています。

これらは個々に定義されていて、定義に当てはまらないものは個々の品名で表示できないこととなっています。よって、乳を主原料としていても、これらの定義に当てはまらない食品については、「乳又は乳製品を主原料とする食品」と分類されています。

今回は、乳、乳製品、乳又は乳製品を主原料とする食品、その他乳等を(微量であっても)原料として用いられている食品を対象としています。

 

F-4

特定原材料の「そば」の範囲を教えてください。

そばは従来から日本において重篤なアレルギー疾患の原因物質として有名です。そばアレルギー患者の中には、ごく微量のそばが混入していても重篤な症状がでる方がいます。

特定原材料とされている「そば」は、麺のそばのみではなく、そば粉も含めるため、そば粉を用いて製造される、そばボーロ、そば饅頭、そばもち等も表示の対象となります。

そばは、こしょう等の調味料に含まれる場合もありますので、原材料となる加工品についても細かく確認して、正確な表示をする必要があります。

 

F-5

特定原材料の「落花生」の範囲を教えてください。

落花生は、いわゆるピーナッツ、なんきんまめとも呼ばれるものです。多くの料理や菓子類に使用されますが、ピーナッツオイル、ピーナッツバター等もアレルゲンとなるので注意が必要です。

落花生によるアレルギーは日本では非常に少ないものでしたが、徐々に患者数が増えてきていて、今後さらに増加傾向をたどることが予測されています。一般に脂肪が多い小粒種は採油用に、蛋白質が多い大粒種は食用にされることが多いようですが、両方とも表示の対象となります。

 

F-6

特定原材料の「えび」の範囲を教えてください。

「えび」とは、日本標準商品分類における分類番号7133のえび類(いせえび・ざりがに類を除く)及び7134いせえび・うちわえび・ざりがに類であり、具体的には、

くるまえび類(くるまえび、たいしょうえび等)、しばえび類、さくらえび類、てながえび類、小えび類(ほっかいえび、てっぽうえび、ほっこくあかえび等)、その他のえび類並びにいせえび類、うちわえび類、ざりがに類(ロブスター等)を表示の対象としています

また、しゃこ類、あみ類、おきあみ類等は、その他の甲殻類に分類されるため、表示の対象外となっています。

なお、これまでアレルギー表示の「えび」の範囲としていなかった、いせえび・うちわえび・ざりがに類は、食物アレルギー研究班の結果から、新たに、特定原材料「えび」の範囲に含むこととしました。

 

F-7

特定原材料の「かに」の範囲を教えてください。

「かに」とは日本標準商品分類におけるかに類であり、いばらがに類(たらばがに、はなさきがに、あぶらがに)、くもがに類(ずわいがに、たかあしがに)、わたりがに類(がざみ、いしがに、ひらつめがに等)、くりがに類(けがに、くりがに)、その他のかに類を表示の対象としています。

 

F-8

特定原材料に準ずるものの「あわび」の範囲を教えてください。

あわび類には主に「あわび」と「とこぶし」がありますが、今回は「あわび」のみを対象としています。とこぶしは、外見があわびによく似ていますが、呼吸のための穴が7~8個あるので、4~5個のあわびと区別されます。

とこぶしについては、交差反応性が確認されていないため、今回は対象外となっていますが、今後さらなる研究により、抗原性の交差反応の範囲等を調べていく必要があります。なお、ここでいう「あわび」とは、日本標準商品分類における「あわび」をいい、国産品、輸入品にかかわらず「あわび」として流通しているものすべてを含みます。

 

F-9

特定原材料に準ずるものの「いか」の範囲を教えてください。

全てのいか類が対象となります。具体的には、ほたるいか類、するめいか類、やりいか類、こういか類、その他のいか類(みみいか、ひめいか、つめいか等)を対象としています。

 

F-10

特定原材料に準ずるものの「いくら」の範囲を教えてください。

「いくら」とは、さけ、ます類の卵巣の卵巣膜を取り除き分離した卵粒を塩蔵したものをいいます。「すじこ」は卵巣膜のまま塩蔵したものをいいます。よって、特定原材料に準ずるものの範囲としては、いくらとすじこは同じものと考え、表示の対象となります。

 

F-11

特定原材料に準ずるものの「オレンジ」の範囲を教えてください。

日本標準商品分類によると、オレンジ類はかんきつ類中の1つのグループとなります。アレルギー表示における「オレンジ」の範囲はネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ等、いわゆるオレンジ類をいいます。よって、うんしゅうみかん、夏みかん、はっさく、グレープフルーツ、レモン等は対象となりません。

 

F-12

特定原材料に準ずるものの「牛肉」、「豚肉」、「鶏肉」の範囲を教えてください。

肉類については、肉そのものは勿論表示の必要がありますが、日本標準商品分類において肉とは別に分類されている内臓については、特に耳、鼻、皮等、真皮層を含む場合は表示が必要です。また、動物脂(ラード、ヘッド)も表示が必要です。しかしながら、上記以外の内臓(ケーシング材を含む。)、皮(真皮を含まないものに限る。)、骨(肉がついていないものに限る。)については今回は表示の必要はありません。

 

F-13

特定原材料に準ずるものの「さけ」の範囲を教えてください。

今回対象となる「さけ」とは、サケ科のサケ属、サルモ属に属するもので、陸封性を除きます。具体的にはさく河性のさけ・ます類で、しろざけ、べにざけ、ぎんざけ、ますのすけ、さくらます、からふとます等です。

さけとは、サケ科に属するしろざけ、べにざけ、ぎんざけ、ますのすけ等の総称です。陸封性のにじます、ひめます等は一般にマスといわれますが、学問上ではマス類という分類はなく、明確な区分も無いのですべてサケ類とされます。

今回のアレルギー表示では、いわゆる一般に「さけ」として販売されているものを対象とするため、にじますやいわな、やまめ等、陸封性のものは対象外としています。

 

F-14

特定原材料に準ずるものの「大豆」の範囲を教えてください。

アレルギー表示における「大豆」の範囲は、えだまめや大豆もやし等未成熟のものや、発芽しているものも含みます。

大豆には色々な品種があり、色や大きさ、形などによって分類されています。色については、みそ、しょうゆ、納豆、豆腐には黄色系統が用いられ、きな粉や菓子用に緑色系統(青豆、菓子大豆と呼ばれる)、料理用に黒色系統(黒豆)が用いられています。

アレルギーの表示としてはこれら全てが対象となります。

 

F-15

特定原材料に準ずるものの「やまいも」の範囲を教えてください。

「やまいも」は日本標準商品分類でいう「やまのいも」をいいます。「やまのいも」とはジネンジョ、ながいも、つくねいも、いちょういも、やまといも等を対象としています。

一般的に知られている「とろろ」はやまのいもをすりおろしたもので、これを使った料理に「山かけ」、「とろろ汁」等があります。

 

F-16

特定原材料に準ずるものの「ゼラチン」の範囲を教えてください。

「ゼラチン」は主に、牛、豚を主原料として製造され、大変多くの加工品に原材料として用いられています。

今日、「ゼラチン」は日本標準商品分類上、明確な分類項目はありませんが、「ゼラチン」の名称で流通している製品を原材料として用いている場合はアレルギー表示の対象となります。

 

F-17

動物の血液、胆汁又は血しょう(プラズマ)は、表示の対象になるのでしょうか。

動物の血液、胆汁又は血しょう(プラズマ)だけならば表示の対象にはなりませんが、肉片が混ざるのであれば表示の対象となります。

 

F-18

「特定原材料等由来の食品添加物について」の表示例別表2で、注意書きの欄にコラーゲン(牛肉又は豚肉)と記載してあるが、○○由来と表示しなくても良いのですか。

コラーゲンを添加物として使用する場合は○○由来と記載する必要がありますが、コラーゲン自体を食するのであれば必要ありません。

 

F-19

原材料にゼラチンを使用した場合は、「ゼラチン(牛由来)」とか「ゼラチンを含む」等と表示するのでしょうか。

ゼラチンの表示は原材料としてゼラチンのみを表示すれば良いので、「由来」とか「含む」を記載する必要はありません。

 

F-20

陸封性又はさく河性のにじますを海で養殖した場合も表示義務の対象になるのでしょうか。

本来、「さけ」と「ます」は同じ魚でありますが、今回は海から取れるものを表示の対象とした経緯もあり、海で養殖するのであれば表示の対象となりますので、「さけ」、又は「サーモン」等の表示をしてください。

 

G.代替表記、特定加工食品について

G-1

特定原材料等に関する表示は必ず今回定められた表記方法で表示しなければならないのですか。

実際に食品に表示をするとき、限られた表示スペースに特定原材料等に関する表示を行っていくことには限界があります。その表記から使用されている特定原材料が連想(代替)できるような一般的(常識的)な表記なら認めてもよいのではないかと考えられますが、難しい漢字表記等、広く一般消費者が理解できないような表示方法となっては無意味となってしまいます。そこで、実際に食品を購入するアレルギー患者(子供から大人まで)、保護者等を主な対象としてアンケート調査を行い、自分でおやつを購入するアレルギーを持つ子供でも読みとることができ、判断できる表記方法を基本として次のように代替表記を認めることとしました。

表記方法については、次に示す代替表記(※1)及び特定加工食品(※2)による表記等を用いることができます。これらの表記方法は必要に応じ見直すこととなります。

 → 別紙3 特定原材料等の代替表記方法リスト[PDF:72 KB]

原材料名に特定原材料等に関する名称及び代替リストに定める表記が入っているときは、それをもって特定原材料等に関する表記とすることができます。

→ 鶏唐揚げ、海老フライ、大豆油、小麦でんぷん等

※1代替表記:
特定原材料等と表記方法や言葉が違うが、特定原材料等と同じものであることが理解できる表記(「乳」については問H参照)

1)卵

一般的に、「玉子」、「タマゴ」、「エッグ」等の表示であっても、特定原材料である「卵」を使用していると理解できるので、これらは代替表記として認めます。さらに、代替表記を拡大し、これらの代替表記を含む原材料名「厚焼玉子」、「ハムエッグ」、「卵黄」、「卵白」は卵を使用していると理解できると見なし、特定原材料に関する表記として認めます。

2)さけ

「鮭」、「サーモン」「しゃけ」等の表記であっても、特定原材料に準ずるものである「さけ」を使用していると理解できるので、これらは代替表記として認めます。しかし、「ます」では一般に「さけ」を示しているとは理解できないので、代替表記としては認められません。(→さけ、ますの定義についてはF-13参照

代替表記を拡大し、「鮭フレーク」、「スモークサーモン」により特定原材料等に関する表記とすることはできます。

3)大豆

「だいず」、「ダイズ」等の表記は代替表記として認められますが、「えだまめ」、「もやし」、「黒豆」等は一般的に大豆と結びつけるのが困難なため、認められません。よって、「えだまめ(大豆)」、「大豆もやし」等で表示する必要があります。また、代替表記の拡大として、「大豆油」、「脱脂大豆」により特定原材料に準ずるものに関する表記とすることができます。

※2特定加工食品:
一般的に特定原材料等により製造されていることが知られているため、それらを表記しなくても、原材料として特定原材料等が含まれていることが理解できる加工食品。

1)いか

「するめ」は一般的に「いか」を原材料として製造されると知られているので、「するめ」によって特定原材料等に関する表示とすることができます。

2)小麦

「パン」、「うどん」は一般的に「小麦」を原材料とすると理解できます。ただし、例えば小麦の他に乳製品も使用している菓子パン等の場合は「小麦」表示は省略できますが、「乳製品」の表示は必要となります。

特定加工食品であっても、例えば「ロールパン」の原材料に「小麦」、「牛乳」、「卵」等を使用していた場合では、「小麦」についてはパンの表記で省略可能となりますが、「牛乳、卵」については表示が必要です。よって、「ロールパン、(原材料の一部に牛乳、卵を含む)」等の表示が必要となります。

また、一般的に「小麦」を原材料とすることが理解できない表記として、「スパゲティ」、「中華麺」、「フラワーペースト」等があります。これらの表記には「小麦」を原材料とする旨を表記する必要があります。

3)大豆

「しょうゆ」は「大豆」を原材料とすると理解できます。ただし、しょうゆの原材料に大豆、小麦を使用している場合は、しょうゆに小麦を使用している旨は表示が必要です。つまり、「大豆」は省略できても「小麦」については、「しょうゆ(小麦、食塩、その他)」とするか、「しょうゆ、(原材料の一部に小麦を含む)」等の記載が必要です。その他の特定加工食品例としては、「豆腐」、「みそ」等があります。

また、特定加工食品としてが認められない(一般的に理解できない)表記としては、「おから」、「きなこ」等があります。

 

G-2

加工食品に使用した特定原材料等について、全てを詳細に記載すると表示欄に書ききれなくなってしまうのですが。

25品目の特定原材料等を重複して使用する場合は、以下のように省略できることとなります。

(1)

特定原材料等を含む複合原材料(2種類以上の原材料からなる食材をいいます。例えば、事例1 におけるフラワーペースト)を用いた複合調理加工品(事例1 におけるシュークリーム)に関しては、消費者に誤認を与えない限りにおいて、全ての原材料(複合原材料の原材料を含める)を重量割合の多い順に表示できます。

【事例1】括弧をはずして表記する場合
複合調理加工品 原材料名 省略可能な表記例
シュークリーム フラワーペースト(小麦粉、コーンスターチ、砂糖、大豆油、その他)、卵、牛乳、砂糖、小麦粉、でんぷん(小麦粉)、食塩 、牛乳、砂糖、小麦粉、でんぷん、大豆油、食塩

事例中の★、▲、◎、●等の印は、当該事例を見やすくするためのものであり、実際の表示には必要ありません。

(2)

通常、原材料が混合されているもの(ポテトサラダ、ビスケット等)や、一緒に食べられるもの(単一そうざい等)については、加工品の特定原材料等について、JAS法の表示を行った上で、原材料表示の最後に括弧を付して、(大豆、小麦、…、…を原材料の一部として含む)等、特定原材料等を使用している旨を記載することにより表示することができます。

また、特定原材料等に関する表示については、原材料表示中繰り返し表示していく必要はありません。(事例2中、ビスケットにおける「全乳粉」、「ホエイパウダー(乳製品)」、「カゼインCa(乳由来)」、「カゼインNa(乳由来)」では、「全粉乳」が「乳」の代替表記であることにより、その他の「乳」に関する特定原材料表示は、既に表記が行われていることから省略することができます。)

【事例2】下記表記について
複合調理加工品 原材料名 省略可能な表記例
ポテトサラダ じゃがいも、にんじん、ハム(豚肉、食塩、砂糖、その他)、マヨネーズ(卵、大豆油、醸造酢、その他)、たんぱく加水分解物(豚肉)、調味料(アミノ酸等)、発色剤(亜硝酸Na)、リン酸Na じゃがいも、にんじん、ハム、マヨネーズ、たんぱく加水分解物、調味料(アミノ酸)、発色剤、(亜硝酸Na)、リン酸Na、
(原材料の一部に豚肉及び大豆油を含む)
五目豆 大豆、にんじん、れんこん、しいたけ、ごぼう、砂糖、しょうゆ(大豆、小麦、食塩、その他)、酒、みりん、大豆油、食塩、調味料(アミノ酸)、乳化剤(大豆由来) 大豆、にんじん、れんこん、しいたけ、ごぼう、砂糖、しょうゆ、酒、みりん、大豆油、食塩、調味料(アミノ酸)、乳化剤、
(原材料の一部に小麦を含む)
麺つゆ しょうゆ(大豆、小麦、食塩、その他)、かつおぶし、こんぶ、アミノ酸液(小麦由来)、砂糖、塩 しょうゆ、かつおぶし、こんぶ、アミノ酸液、砂糖、塩、(原材料の一部に小麦を含む)
ビスケット 小麦粉、砂糖、卵、全粉乳、ホエイパウダー(乳製品)、カゼインCa(乳由来)、カゼインNa(乳由来 小麦粉、砂糖、卵、全粉乳、ホエイパウダー、カゼインCa、カゼインNa

事例中の★、*、◎、●、▲等の印は、当該事例を見やすくするためのものであり、実際の表示には必要ありません。

(3)

複合調理加工品を複数詰めあわせて販売されているもの(弁当類を含む)については、多種の食材の詰め合わせ食品であり、記載事項が大変多くなり、かえって消費者に分かりにくい表示になってしまう恐れがあります。また、個々の複合調理加工品についてアレルギー表示を行うことは実行上困難です。

これらの理由により、原材料表示と添加物表示の間に(その他、○○、○○、○○由来原材料を含む)と表記することで特定原材料等に関する表記とすることができることとしました。しかしながら、実際にどの複合調理加工品にどのような特定原材料等を含んでいるか、個々の原材料の把握を行い、消費者からの問い合わせには個別に情報提供できるように情報管理をする必要があります。(情報提供については問I-7参照)

【事例3】多種の複合調理加工品の詰め合わせ食品についての表記例
詰め合わせ食品 原材料名 省略可能な表記例
料理詰め合わせ 鶏唐揚げ(鶏肉、でんぷん、コーンスターチ、小麦粉、大豆油、しょうゆ(大豆、小麦粉、その他))、カレーコロッケ(ばれいしょ、大豆油、小麦粉、パン粉、鶏卵、玉ねぎ、にんじん、豚肉、砂糖、食塩、カレー粉)、サラミソーセージ(畜肉(豚肉、牛肉)、結着材料(小麦粉、大豆たんぱく)、食塩、砂糖、その他)、海老の塩焼き(海老、食塩)、枝豆(枝豆(大豆)、食塩)、フライドポテト(ばれいしょ、植物油、食塩、香辛料)、プロセスチーズ、トマト、発色剤(亜硝酸Na)、保存料(ソルビン酸K)、調味料(アミノ酸等)リン酸Na 鶏唐揚げ、カレーコロッケ、サラミソーセージ、海老の塩焼き、枝豆、フライドポテト、プロセスチーズ、トマト、(その他小麦、卵、大豆、牛肉、豚肉由来原材料を含む)、発色剤(亜硝酸Na)、保存料(ソルビン酸K)、調味料(アミノ酸等)、リン酸Na
幕の内弁当 ご飯、野菜かき揚げ(玉葱、人参、ごぼう、小麦粉、植物油、でんぷん、春菊、粉末卵白)、鶏唐揚げ(鶏肉、でんぷん、コーンスターチ、小麦粉、大豆油)、煮物(里芋、人参、ごぼう、れんこん、砂糖、かつおだし、こんぶだし、香辛料、しょうゆ(大豆、小麦、食塩、その他))、焼鮭(鮭、塩)、スパゲッティ(小麦粉、卵、植物油、食塩)、エビフライ(エビ、小麦粉、パン粉、植物油、でんぷん、粉末卵白)、ポテトサラダ(じゃがいも、人参、玉葱、マヨネーズ(卵、植物油、醸造酢、その他)、食塩)、メンチカツ(牛肉、粉状植物性蛋白(大豆)、玉葱、トマト、大豆油、小麦粉、パン粉、でん粉、鶏卵、ビーフエキス)、大根刻み漬け(大根、こんぶ、食塩、砂糖、醸造酢、しょうゆ(大豆、小麦、食塩、その他))、付け合わせ、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、グリシン、着色料(カラメル、カロチノイド、赤102、赤106、紅花黄)、香料、膨張剤、甘味料(甘草)、保存料(ソルビン酸K) ご飯、野菜かき揚げ、鶏唐揚げ、煮物(里芋、人参、ごぼう、れんこん、その他)、焼鮭、スパゲッティ、エビフライ、ポテトサラダ、メンチカツ、大根刻み漬け、付け合わせ、(その他小麦、卵、大豆、牛肉由来原材料を含む)、調味料(アミノ酸等)、Ph調整剤、グリシン、着色料(カラメル、カロチノイド、赤102、赤106、紅花黄)、香料、膨張剤、甘味料(甘草)、保存料(ソルビン酸K)

事例中の★、☆、◎、●、○、◆、◇等の印は、当該事例を見やすくするためのものであり、実際の表示には必要ありません。

 

G-3

G-2の回答(3)に「原材料表示と添加物表示の間に(その他、○○由来原材料を含む)と表記することで」とありますが、必ず原材料表示と添加物表示の間でなければならないのですか。

必ずしも間でなくても、一番最後にまとめて書いていただいても結構ですが、出来るだけ表示しなければならない原材料の近くに記載してください。

 

G-4

表示の省略方法でJAS法上、省略の難しいものはありますか。

例えば、ラード(40%)、牛脂(30%)、パーム油(20%)、大豆油(10%)を混合して製造された食用油脂がある場合、全部を表示した場合、「食用油脂(豚脂、牛脂、パーム油、大豆油)」となります。これらのうち、特定原材料に準ずるものではないはパーム油のみですが、JAS法上は含有量が多いもの(パーム油)を省略し、より少ないもの(大豆油)を表記することは、消費者に誤認を与える可能性もあるので認められません。よって、この場合は省略せずに表記するか、この食用油脂を用いて食品を製造した場合は「○○、△△、食用油脂、××、(原材料の一部に豚肉、牛肉、大豆を含む)」と表記します。

様々な原材料の中、特定原材料等のみを括弧書きで特記してしまい、他の原材料を省略すると、かえって消費者に誤解を与えてしまう可能性もあるので、注意が必要です。

このように、食品衛生法上での表示規定とJAS法上での表示規定がありますので、表示に不足が生じないよう確認することが重要です。

 

G-5

表示内容が多くなることも考え、別に詳細を記入した用紙を付けて情報提供することは可能でしょうか。

食品衛生法施行規則及び乳等省令においては、容器包装を開かないでも容易に見ることができるように当該容器包装又は包装の見やすい場所に記載することとしています。したがって、添付文書等によるアレルギー物質を含有する旨の情報提供のみでは、表示とはみなされません。ただし、正確に表示をした上で更に情報提供の用紙を添付することは可能です。

 

G-6

遺伝子組換えの「大豆」を微量に含む場合はアレルギー表示のみで良いのでしょうか。

遺伝子組換え食品の表示は全原材料中重量が上位3品目以内で、かつ、食品中に占める重量が5%以上の物に限られているので、それ以下であればアレルギー表示のみとなりますが、それ以上であれば遺伝子組替えの表示も必要になります。

 

H.特定原材料「乳」について

H-1

乳等は沢山の種類があり、既に一般食品とは別の表示方法が定められていますが、アレルギー表示についてはどのような表記をすればよいのでしょうか。

特定原材料のうち、乳を原材料とする食品の表示に関しては、乳等省令に準ずるものとします。ただし、一般的に乳成分を含むことが理解されにくい原材料名については別に「乳製品」又は「乳成分を含む」等、分かりやすく併記することが必要です。

乳等については、乳等省令で定義されている次のものを用い、代替表記(種類別の表記)をもって特定原材料表記とすることとします。ただし、乳等省令でいう「乳」とは、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳及び加工乳のことをいいますが、この中で、今回は牛乳以外の乳(山羊乳、めん羊乳)は表示の対象外となっています。

山羊乳、めん羊乳については、交差反応が確認されていないので、今後さらに検討していきます。

<乳等省令について>
代替表記 表示の定義
「生乳」 さく取したままの牛の乳
「牛乳」 直接飲用に供する目的で販売する牛の乳
「特別牛乳」 牛乳であって特別牛乳として販売するもの
「成分調整牛乳」 生乳から乳脂肪分その他の成分の一部を除去したもの
「低脂肪牛乳」 成分調整牛乳であって、乳脂肪分を除去したもの
「無脂肪牛乳」 成分調整牛乳であって、ほとんどすべての乳脂肪分を除去したもの
「加工乳」 生乳、牛乳若しくは特別牛乳又はこれらを原料として製造した食品を加工したものであって、直接飲用に供する目的で販売するもの(部分脱脂乳、脱脂乳、はっ酵乳及び乳酸菌飲料を除く)
「クリーム(乳製品)」 生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの
「バター」 生乳、牛乳又は特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの
「バターオイル」 バター又はクリームからほとんどすべての乳脂肪分以外の成分を除去したもの
「チーズ」 ナチュラルチーズ及びプロセスチーズ
「濃縮ホエイ(乳製品)」 乳を乳酸菌ではっ酵させ、又は乳に酵素若しくは酸を加えてできた乳清を濃縮し、固形状にしたもの
「アイスクリーム類」 乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって、乳固形分3.0%以上を含むもの(発酵乳を除く)
「濃縮乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳を濃縮したもの
「脱脂濃縮乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳から乳脂肪分を除去したものを濃縮したもの
「無糖れん乳」 濃縮乳であって直接飲用に供する目的で販売するもの
「無糖脱脂れん乳」 脱脂濃縮乳であって直接飲用に供する目的で販売するもの
「加糖れん乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳にしょ糖を加えて濃縮したもの
「加糖脱脂れん乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳の乳脂肪分を除去したものにしょ糖を加えて濃縮したもの
「全粉乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳からほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「脱脂粉乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳の乳脂肪分を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「クリームパウダー(乳製品) 生乳、牛乳又は特別牛乳の乳脂肪分以外の成分を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「ホエイパウダー(乳製品)」 乳を乳酸菌ではっ酵させ、又は乳に酵素若しくは酸を加えてできた乳清からほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「たんぱく質濃縮ホエイパウダー(乳製品)」 乳を乳酸菌で発酵させ、又は乳に酵素若しくは酸を加えてできた乳清の乳糖を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「バターミルクパウダー」 バターミルクからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの
「加糖粉乳」 生乳、牛乳又は特別牛乳にしょ糖を加えてほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの又は全粉乳にしょ糖を加えたもの
「調整粉乳」 生乳、牛乳若しくは特別牛乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原材料とし、これに乳幼児に必要な栄養素を加え粉末状にしたもの
「はっ酵乳」 乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母ではっ酵させ、糊状又は液状にしたもの又はこれらを凍結したもの
「乳酸菌飲料」 乳等を乳酸菌又は酵母ではっ酵させたものを加工し、又は主要原料とした飲料(はっ酵乳を除く)
「乳飲料」 生乳、牛乳、若しくは特別牛乳又はこれらを原料として製造した食品を主要原材料とした飲料であって、「生乳」「牛乳」「特別牛乳」「部分脱脂乳」「脱脂乳」「加工乳」まで及び「乳製品」に掲げるもの以外のもの

 

H-2

乳成分を含む食品の特定原材料表示は、どのようにおこなうのでしょうか。

特定原材料表示の中で、「乳」は乳等省令との関係もあり、表示方法が複雑となっています。H-1で示しましたとおり、乳等省令で示されている品目の定義に当てはまらないものについては、その品目名を代替表記として使用することはできません。

今回、特定原材料表示を行う必要がある「乳」を含む食品には、乳等省令で定義されている「乳」、「乳製品」及び「乳又は乳製品を主原料とする食品」の他に乳等を(微量であっても)原料として用いられている食品を対象としています。それぞれについて、特定原材料表記として「乳」を含む旨を一般の消費者が判断できるように表記する必要があります。

 

H-3

乳等省令で定められている「乳」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

乳等省令で定められている「乳」を原材料とする加工食品は(1)「乳」を原材料として含む旨、(2)乳成分を原材料として含む旨又は(3)乳の種類別を記載することとなります。ただし、乳等省令で定められている「乳製品」については、乳を原材料としますが、H-1で示した代替表記のとおり、その種類別(一部(乳製品)と付す必要があります。)によって特定原材料表示となります。

  • 特定原材料表示として「牛乳」と代替表記できるのは、乳等省令で定める「直接飲用に供する目的で販売する牛の乳」のみです。
  • 乳を原材料とする加工品であって、例えば、牛乳、成分調整牛乳等、複数の乳を使用している場合は「牛乳」と一の種類別のみを表記することでも足ります。

 

H-4

乳等省令で定められている「乳製品」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

乳等省令で定められている「乳製品」を原材料とする加工食品は、(1)「乳製品」を原材料として含む旨、(2)乳成分を原材料として含む旨又は(3)乳製品の種類別(一部(乳製品)と付す必要があります。)によって特定原材料表記となります。

  • チョコレートの原材料として全粉乳を使用しているとき、表示には「チョコレート(砂糖、全粉乳、ココアバター、…)」と記載することになります。
  • 乳製品を原材料とする加工品であって、例えば、全粉乳、脱脂粉乳等、複数の乳製品を使用している場合は「全粉乳」と一の種類別のみを表記することで足ります。

 

H-5

「乳又は乳製品を主要原料とする食品」を原材料として使用している場合の特定原材料表示は、どのようになるのでしょうか。

乳等省令における「乳」及び「乳製品」の定義にあてはまらないが、これらを原料としている食品である「乳又は乳製品を主要原料とする食品」を原材料とする場合の表示ですが、その名称又は品名のみで、乳を原材料として使用していることが判断できる場合はその名称又は品名の表記によって特定原材料表示とすることができます。

  • 「チーズフード」のように、代替表記の拡大(代替規定として用いることができる「チーズ」という言葉を使用していることにより、乳を原料としていることが分かるとする方法です。詳細は問G-1 参照)となるものは、その表記をもって特定原材料表記とすることができます。

一方、その名称又は品名のみで乳を原材料としていることが判断できない場合は、次のように考えられます。

  • 「乳又は乳製品を主要原料とする食品」そのものについては、(1)乳若しくは乳製品を原材料として含む旨、(2)乳成分を原材料として含む旨又は(3)主要原料である乳若しくは乳製品の種類別のうち、少なくとも一つを含む旨を表示しなければなりません。
  • ある食品の複合原材料として、「乳又は乳製品を主要原料とする食品」を用いる場合、その複合原材料の原材料となる「乳」若しくは「乳製品」を表示してはいけません。理由としては、乳等省令の定義にあてはまらない食品を原材料としているのに、あたかも、「乳」若しくは「乳製品」そのものを用いて製造しているように表示することは認められないからです。この場合は、「乳又は乳製品を主要原料とする食品」と原材料表記するか、省略表示として、原材料表示と添加物表示の間に(原材料の一部に乳成分を含む)等、表記することができます。

 

H-6

ある食品に、特定原材料「乳」を含む食品を複合原材料として使用した場合の表示は、具体的にどのようになるのでしょうか。

特定原材料「乳」を含む食品を複合原材料として、ある食品の一部に使用している場合の省略表記としては、原材料表示と添加物表示の間に(その他乳由来原材料を含む)、あるいは(原材料の一部に乳成分を含む)等、表記することができます。

  • 洋菓子にバニラクリームが使用されているとき、バニラクリームの原材料が、「植物油脂、水飴、乳製品、卵白、砂糖」だった場合、これは乳成分を使用しているわけですが、このとき「バニラクリーム」の表記だけでは乳成分が含まれることが理解できないので、「洋菓子(小麦粉、卵、バニラクリーム、…、(原材料の一部に乳成分を含む))」とし、乳成分を含む旨を記載することにより特定原材料表記とすることができます。ただし、このような成分を含む旨で特定原材料の使用について述べる表示は特定原材料等の中では「乳」のみに限られます。
【事例】乳成分を含む旨を表示する場合
品名 原材料名 省略可能な表記例
クッキー 小麦粉、砂糖、ショートニング、ホワイトチョコレートチップ(砂糖、全粉乳、ココアバター、その他)卵、でんぷん(小麦)、全脂大豆粉、食塩、乳化剤、香料、カラメル色素、膨張剤 小麦粉、砂糖、ショートニング、ホワイトチョコレートチップ、卵、でんぷん、全脂大豆粉、食塩、(その他乳由来原材料を含む)、乳化剤、香料、カラメル色素、膨張剤
菓子パン カスタードクリーム(牛乳、卵、砂糖、小麦粉、その他)、小麦粉、糖類、ショートニング、卵、イースト、食塩、乳化剤、イーストフード、調味料(アミノ酸等)、酸味料、増粘多糖類、カゼインNa(乳由来、着色料(カロチン、香料)) カスタードクリーム、小麦粉◎、糖類、ショートニング、卵、イースト、食塩(その他乳由来、原材料を含む)、乳化剤、イーストフード、調味料(アミノ酸等)、酸味料、増粘多糖類、カゼインNa、着色料(カロチン)、香料

原材料表示欄への成分での表示は、特定原材料としての「乳」のみに用いることができます。他の特定原材料等には使用できません。

 

H-7

「乳又は乳製品を主原料とする食品」を3%程度使用したパンを製造する場合の原材料名及びアレルギー物質の表示は、「乳製品」又は「脱脂粉乳製品」と表示してもよろしいか。

「乳又は乳製品を主要原材料とする食品」はこれが名称であるため、「乳製品」又は「脱脂粉乳製品」といった単独での表示は好ましくありません。

 

H-8

乳糖の表示に関する厚生労働省の見解を教えて下さい。

乳糖の表示に関しては、幾つかの経緯を経て現在に至っています。

1.

平成12年11月30日付け食物アレルギーの実態及び誘発物質の解明に関する研究班からの「アレルギー物質を含む食品に関する表示について」報告書において、「乳糖については、本来精製が完全であり、蛋白質の残存がなければ発症しないと考えられ、乳糖と表示されるのであれば乳成分を含む旨の表示は必要ないと考えられるが、今後の調査で蛋白の残存の知見や症例が判明したとき再検討を行う。」とされていました。これを受けて、平成12年12月26日、食品衛生調査会常任委員会より厚生大臣に対して、この報告に基づいた意見具申がなされ、その中で、「乳糖については、蛋白質の残存がないものについては、乳糖と表示されるのであれば、乳成分を含む旨の表示は必要ない」としました。

2.

食品衛生法施行規則の一部改正に伴い、平成13年3月21日付食企第4号、食監発第48号のQ&A では、B - 9『乳糖は精製が完全であり、蛋白質の残存がなければ、抗原性がないとの見知があるため特定原材料表示は必要ありません。

ただし、今後新たな知見が得られた場合は再検討されることとなっています。』と記載しており、乳糖は精製が完全であること、及び蛋白の残存が見られないものついては、アレルギー表示は不要としました。

3.

平成13年6月15日付事務連絡によるQ&A の追加においては、H - 8『精製が完全な乳糖は表示を不要としていますから、この場合は「乳」という文字を使われていても食品としての抗原性がはっきりと分からないので、カゼインナトリウムの(乳由来)を省略する事はできません。』と述べています。つまり乳糖については、「乳」の代替表記ではないことを示し、蛋白の残存のある乳糖に関しては、乳糖(乳由来)と記載して頂くこととしていました。

4.

平成13年8月29日より、「アレルギー表示検討会」において、アレルギーを誘発する最少蛋白量が検討され、平成13年10月29日付アレルギー表示検討会中間報告が出され、その結果を踏まえて平成13年12月28日付事務連絡によるQ&A の追加がなされました。その中で、B-14『食物アレルギーを起こしうるアレルギー物質の含有量は数μ g/g レベルであり、ng/g レベルでは一般にアレルギー反応を誘発する事は少ないであろうと考えられていることで意見が一致した・・・』との見解が得られたことより、アレルギー表示を必要とする蛋白質の最小量の基準が規定され、乳糖についても、この基準が準用されることとなりました。

5.

乳糖の精製度については、乳糖関係数社よりデータの提供を受け、

(1)

アレルギーを起こさないと考えられていた「精製が高度な乳糖」についても、蛋白質が残存していること。

(2)

一般に市場に流通している「精製が高度な乳糖」についても、蛋白質が0.3%程度残存すること。

が判明しました。さらに、アレルギー表示検討会より、

(3)

乳糖についても、中間報告で出された微量の定義を適応する必要があること。

(4)

乳糖には「乳」の文字が含まれることより、「乳」の代替表記として認めることが妥当である。

との見解が示されました。

しかしながら、「乳糖」がアレルギー物質と認識されていなかったことより、対応が遅れていることも考慮し、経過措置の期間を設けることが必要であることも述べられています。

 

H-9

乳糖の表示は、具体的にはどのようになるのでしょうか。

厚生労働省では、H-8の経緯及びアレルギー表示検討会での検討結果を受けて、

1.

「高度に精製された乳糖」についても蛋白質の残存が認められることより、残存蛋白量で表示の必要性の有無を判断すること。

2.

乳糖には「乳」の文字が含まれることより、「乳」の代替表記に追加すること。

としています。

 

I.行政の取組、その他

I-1

特定原材料等25品目は見直しを行い、変更されることはあるのでしょうか。

食物アレルギー原因物質は、時代の変化とともに変わっていく可能性があると考えられるので、食物アレルギー研究班などで更に実態調査・科学的研究を行い、新たな知見や報告により適宜、見直しを行っていきます。見直しを行う必要性があることから、定期的に再検討していく予定です。

 

I-2

行政は安全性確保のためにモニタリング検査(抜き取り調査)をすべきではないでしょうか。

モニタリング調査については、現在開発されている食品中の特定原材料を測定する試験法を用いて、都道府県の保健所や衛生研究所等において、特定原材料の表示妥当性の監視のために行われています。このモニタリング検査では、科学的な検査と製造記録の確認によって総合的に調査されております。

 

I-3

特定原材料の検査はできるのですか。

アレルギー表示が適正に行われているか確認するためには、特定原材料等を検知するための検出法が必要です。現在、食品中の特定原材料等の検出については、

サンドウイッチエライザ法やウエスタンブブロット法により特定原材料等に含まれる特有のタンパク質を検査すること

遺伝子増幅法(PCR法)により、特定原材料等に含まれる特有の遺伝子を検査すること

簡易な測定法として、イムノクロマト法により、迅速で簡易に検査すること

が可能であり、これらの検出法は、行政によるモニタリング検査に用いられております。

しかしながら、このような科学的な検出法による検査のみでは、特定原材料等の使用の証明が困難なこともあるため、製造記録等による確認を併用することにより、表示の確認がされています。

 

I-4

国として、新たなアレルギー物質を含む食品の検索のためにどのような研究を行っているのですか。

アレルギー物質を含む食品に起因する健康危害を未然に防止するため、表示による情報提供の要望が高まってきたことなどから、厚生労働省では、食物アレルギーの実態及び誘発物質の解明に関する研究を平成8年から免疫・アレルギー研究事業において検討してきました。

今後、平成12年度から発足した食物アレルギー研究班において、実際に表示を義務化することにより生じる諸問題について検討を行っていきます。現在指定されている25品目は時代の変化とともに改訂されるもので、食物アレルギー研究班でもさらに実態調査・科学的研究を行い、新たな知見や報告により適宜、見直しを行っていきます。

 

I-5

諸外国での規制の状況はどのようになっているのでしょうか。

平成11年6月に、FAO/WHO合同食品規格委員会(コーデックス委員会)総会において、アレルギー物質として知られる以下の8種の原材料を含む食品にあっては、それを含む旨を表示することで合意され、現在、加盟国で各国の制度に適した表示方法が検討されています。

(1)

グルテンを含む穀類及びその製品

(2)

甲殻類及びその製品

(3)

卵及び卵製品

(4)

魚及び魚製品

(5)

ピーナッツ、大豆及びその製品

(6)

乳・乳製品(ラクト-スを含むもの)

(7)

木の実及びその製品

(8)

亜硫酸塩を10mg/kg以上含む食品

コーデックスの表示対象品目は、分類の概念というべきものであり、食品の原材料の個々別に表示を行ったとしても矛盾しないものと考え、また、「特定原材料等」はコーデックスの表示対象品目のうち、(1)~(7)に該当した原材料となっています。

(8)については、今後十分な調査を行っていくこととしています。

 

I-6

事業者が行うべき情報提供とは、どのような方法で行うべきでしょうか。

製造元となる事業者は、ラベル表示のみですべてのアレルギー物質に関する情報が伝達されることは困難であることを常に想定しつつ、アレルギー表示を必要とする特定原材料及び特定原材料に準ずるもの、更には、これら以外の原材料についても、電話等による問い合わせへの対応やインターネット等による正確な情報提供などを行うことができる体制を整えることが求められています。

各事業者の皆様において、商品の仕入れの際にその仕入れ先から商品に関する詳細な情報提供を受け、その情報を整理し、消費者からの問い合わせ時に迅速に回答できる体制を整えるように努めることが重要です。

(1)

各食品に原材料の内容を出来る限り詳細に記載し、特定原材料7品目については、特に別枠を設けるなどして、消費者に対し、注意喚起を行うことが望ましいと考えられます。

食品名欄には個別の分かりやすい表記を行い、販売している多くの類似商品のうち具体的にどの商品に関する原材料表示であるかが容易に判別できるようにします。

記載面積の制約により、実際の食品には省略規定や特定加工食品(規則第21条第13項に規定する特定加工食品をいう。)の表記を採用している場合は、別途の情報提供において、正確に全ての特定原材料を記載します。

特定原材料及び特定原材料に準ずるものについて、これが微量でも含まれる可能性のあるものも含めて可能な限り把握し、情報提供します。

情報提供をインターネットのホームページ等において行う場合は、各ホームページの分かりやすい部分に、記載内容についての問い合わせに対応できる部署又は担当者の名前、住所、電話番号、E メールアドレス等を記載します。

企業秘密に該当する場合であっても、特定原材料を含む旨は表示の必要があります。しかしながら、他の原材料の詳細について情報提供ができない場合は、記載されているものの他にも原材料を用いている旨を記載し、アレルギーに関する問い合わせ先等を記載することにより、個別に情報提供に応じることとします。

(2)

その他、併せて、消費者等から特定原材料及びその他の、製品に使用した原材料について問い合わせがあった際は、速やかに回答できる体制を整えることが望ましいです。

(3)

また、食物アレルギーに対する社会的な認識を高めることが、今後のアレルギー表示の実効性をより効果のあるものとするものと考えて、アレルギー表示検討会では、消費者向け、事業者向けのパンフレットの作成を予定していますので、そちらも御参照下さい。

 

I-7

カートンで輸入される水産品等には英語の表示のみになっている物がありますが、日本語の表示を併記しなければならないのですか。もし、併記する必要があるのであれば、シールやスタンプにて対応しても良いのでしょうか。

シールやスタンプでも結構ですので、日本語の表示を併記してください。

 

I-8

特定原材料等を使用していない旨の表示について具体的に教えてください。

現在、特定原材料に準ずるものについては、表示が義務付けられておらず、その表示を欠く場合、アレルギー疾患を有する者は当該食品が「特定原材料に準ずるものを使用していない」又は「特定原材料に準ずるものを使用しているが、表示がされていない」のいずれであるかを正確に判断することができず、食品選択の可能性が狭められているとの指摘がなされています。このため、「特定原材料に準ずるものを含むであろう」とアレルギー疾患を有する者が社会通念に照らし認識する食品については、当該特定原材料に準ずるものを使用せずに当該食品を製造等した場合、当該特定原材料に準ずるものを使用していない旨を表示することが制度の本旨から望ましいことから、特定原材料に準ずるものの使用状況に関する情報の提供を平成16年度より促進することとしました。

具体的には、ある特定原材料等を使用しているだろうと消費者が一般に認識する食品を、その該当する特定原材料等を使用せずに製造等した場合であって、それが製造記録などにより適切に確認された場合には、該当する特定原材料等を使用していない旨の表示を一括表示枠外に表示していただきたいと考えています。

例えば、一般に「フルーツミックスジュース」には「りんご(特定原材料に準ずるもの)」を使用していますが、「りんご」を使用しないで「フルーツミックスジュース」を製造したことが適切に確認された場合には、「本品はりんごを使っていません。」と表示していただきたいと考えています。

なお、特定原材料等を使用していないと消費者が一般的に認識する場合、例えば、ミネラルウォーターに大豆を使用していない場合にまで、「本品は大豆(特定原材料に準ずるもの)を使っていません。」と表示していただきたいというわけではありません

 

I-9

特定の特定原材料等を使用していない旨の表示があれば、当該特定原材料等が含まれていないと考えてよいですか。

「使用していない」旨の表示は、必ずしも「含んでいない」ことを意味するものではありません。これは、表示をする者が、特定原材料等の使用の有無について、製造記録などにより適切に確認したことを意味するものです。

例えば、一般に「ケーキ」には「小麦粉(特定原材料)」を使用していますが、「小麦粉」を使用しないで「ケーキ」を製造した場合であって、それが製造記録などにより適切に確認された場合に、「本品は小麦(粉)を使っていません」と表示することができます。しかし、この表示をもって、小麦が製品に含まれる可能性を否定するものではありません。

 

I-10

表示義務のない特定原材料に準ずるものについても、表示対象としているかどうかについて情報提供を行うべきですか。

現在、特定原材料に準ずるものに関する情報が提供されていないために、食品に特定原材料に準ずるものを含む旨の表示がない場合、実際には特定原材料に準ずるものが含まれているものの表示がされていないだけなのか、それとも本当に特定原材料に準ずるものが含まれていないのかの判断が困難になっています。

そのため、一括表示枠外にどのアレルギー物質を表示対象としているか明示することは、アレルギー疾患を有する方の食品の選択を助ける非常に有用な方法であると考えられます。

例えば、①全ての特定原材料に準ずるものを対象としている場合は「本品は食品衛生法で規定されている特定原材料に準ずるもの(あわび、いか…(中略)…バナナ)についても表示対象にしています」。また、②特定原材料に準ずるもののうち鶏肉、牛肉のみを対象としている場合、「本品は食品衛生法に基づく特定原材料に準ずるもの(食品に含まれている場合はその旨表示することが推奨されている原材料)のうち、鶏肉、牛肉について表示対象にしています」などと表示することが考えられます。

また、ホームページ等を活用して、消費者等に情報提供することも有用でしょう。

 

I-11

消費者、特に食物アレルギー疾患を有する方にとって分かりやすい表示となるよう文字の色や大きさ等を変えてもよいですか。

原材料表示のうち特定原材料及び特定原材料に準ずるものに係る表示の視認性を高め、アレルギー疾患を有する者が適切に判断できるようにする方策の1つとして、特定原材料等の表示の文字の色や大きさ等を変えることは可能です。

具体的には、他の表示より文字を大きくすること(おおむね他の文字の1.5倍以下)や、背景となる容器包装の色を考慮した上で、文字の色を他の表示と変えることなどができます。また、文字のフォントを変えること、太文字にすること、下線を付けること、網をかけること、影つき文字、中抜き文字、浮き出し文字、浮き彫り文字等にすることも可能です。ただし、複数の特定原材料等を表示する場合には、すべての特定原材料等について統一した色や大きさなどとなるようにし、優良誤認に当たらないように配慮する必要があります。

また、特定原材料等の記載が省略できる特定加工食品(一般的に特定原材料等を原材料として製造されていることが知られているもの:パン(小麦を使っている)や味噌(大豆を使っている)など)を原材料として使用した場合は、特定原材料等と同様に、原材料として表示される特定加工食品そのものについて文字の色や大きさ等を変えることが可能です。

優良誤認:実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認させる表示

 

I-12

対面販売や店頭での量り売りを行う場合や、レストランのような飲食店等では、食物アレルギー疾患を有する方への情報提供としてどのような取組を行ったらよいですか。

対面販売や店頭での量り売り、飲食店等で提供される食品には、アレルギー表示を含む食品衛生法に規定する表示の義務はありません。しかし、健康被害防止のために、対面販売等を行う場合や飲食店等においても食物アレルギー疾患を有する方に対する情報提供の充実を図っていただきたいと考えています。

具体的には、食物アレルギー疾患を有する方が必要とする情報を正確に提示できるように記録等を整備するとともに、品書きやメニュー等を通じた情報提供の充実などの自主的な取組をしていくことが大切です。

なお、品書き等による情報提供を行う際には、「当店のメニューでは、食品衛生法で表示義務品目(特定原材料)である卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生及びアレルギー表示推奨品目(特定原材料に準ずるもの)であるあわび、いか…(中略)…バナナについて表示を行っています。」などと記載することによって、どの範囲のアレルギー物質を情報提供の対象としているか明示していただきたいと考えています。

 

I-13

アレルギー表示に関する質問、相談はどのような機関に行えばよいのですか。

最寄りの保健所等において質問、相談を受け付けています。このほか、厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課調査表示係においても質問等をお受けします。

 

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