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記者会見要旨
(平成28年3月18日(金)18:00~18:23 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

畑村委員長

すごい時間が遅くなって、待たせてごめんなさいとまず言いたいです。1時間半ぐらい時間が遅れてしまって、本当に待ちくたびれただろうと思います。ごめんなさい。
本日の会議の概要からお話しします。本日の調査委員会では、4件の事案について議論をしました。エレベーター、体育館の床から剝離した床板による負傷、家庭用コージェネレーションシステム、もう1つ、軽井沢のスキーバスの4つです。
第1に、エレベーターの事案を議論しました。この審議に私は参加しないことにしていますので、後ほど持丸委員長代理に説明していただきます。
第2に、体育館の床から剝離した床板による負傷の事案や家庭用コージェネレーションシステムの事案については、専門委員や事務局からの調査の経過と今後の予定について報告がありました。
第3に、軽井沢スキーバスの事故は、4年前に関越道で発生したバス事故と同じ経緯で発生したのではないかと考えました。本委員会は、消費者の立場から安全確保のための対策を考えなければなりません。再発防止の観点から、軽井沢スキーバスの事故については、背景要因を含めて関越事故後の対策及びその実施状況や、事業の様態等について検討しなければならないと意見がまとまりました。事務局には、そのための準備を整えるよう、指示いたしました。
ここで、持丸委員長代理に代わります。

持丸委員長代理

代わりまして、持丸です。
委員会でのエレベーター事案について私から説明をいたします。
エレベーターの事案は、先月報告書の最初の骨子案、章立てみたいなものを用意いただいて、工学部会及びこちらで意見をいただいて、かなり大々的に骨子を直すということになって、その直したものをベースに今回は議論いたしました。
おおむね骨子全体はこんな形でよいのではないかということで、工学部会でも今日の委員会でもおおむね合意がとれましたので、これからその骨子に沿って事務局のほうで文章を肉付けしていっていただいて、最終的な報告書に仕立てていく。こんな状況にございます。
続きまして、今月の部会での議論を説明いたします。
工学部会では、本件のエレベーター、家庭用コージェネレーションシステム、ハンドル形電動車椅子の3件の事案について議論いたしました。エレベーターは今、申し上げたとおりです。
家庭用コージェネレーションシステムについては、専門委員の方々から運転音の現地調査、それを低減するための様々な対策について説明を受けて、リスクをどうしたら低減できるかという視点で議論いたしました。
ハンドル形電動車椅子の事案については、事故発生場所の現地調査の詳細な結果、使用実態調査という大きなアンケートをやっているのですが、それについてさらに詳細な分析の結果を事務局と専門委員の先生から説明をいただいて、事故要因についてどんな形でまとめていくのがより建設的かという議論をいたしました。
食品・化学・医学部会では、複数の注目すべき事案について事務局から情報収集の説明があって議論いたしました。これらについては、さらに情報収集を進めることになりました。
私からは以上でございます。

2.質疑応答

共同通信の平田です。
バスの転落事故のほうは、自ら調査の準備を整えるように指示したということですか。自ら調査に向けての準備を整えるように指示したのですか。
畑村委員長

自ら調査をすると決めたわけではないです。でも、先ほど言ったように、本当に消費者のほうの視点から見たら、この事故がどのように見えて、どういうことを考えれば納得できるのかという視点が要るように思うのです。それは従来型で考える事故調査をやって、これこれこうでしたという報告をどこかが出して、それを例えば評価するとか、そういう形でやっていて十分なのかどうかを考えなくてはいけないと思っています。それはここの消費者安全調査委員会ができたときの理由とか、そういうことから考えると、消費者としての立場で見たときにこの事故がどう見えるのか。そういう視点で見ないといけないと思うのです。それが今まで、そういう視点がどこの省庁がどういう調査をやっても、そういう方向から見ていないから、みんなが納得できるような、出てきた結論が見えないような気がするのです。そうだったら、そういう視点をきちんと入れたものが1つ要る。
もう1つは、再発防止ということを私たちはやらなくていけないというか、そっちに資することをやらなくてはいけないと思っているのだけれども、4年前に起こった関越のバスの事故と、私の言葉で言うとシナリオと言っているのだけれども、事の経緯、それが何か同じように見えるのです。同じように見えるということは、多分何かのものの見方が欠落しているか、さもなければ、そういうことを考えて対策を打ったのだけれども、その対策なり何なりが実効的というか、本当に効果があるような形で行われていなかったのかもしれない。そんなことを考えています。
そうすると、大事なのが消費者の立場というか、消費者の視点と、再発防止には何が必要なのかという見方が大事だと思うので、そういう見方で今のものを見ることができるようにして、考えていこうと思っています。だけれども、調査をすると決めたのですかと聞かれても、まだそんなところまできちんと答えられるようなところまでは決めていません。そうしか答えられないです。

今やっている情報収集をさらにもっと詳しく、様々な角度から集めると。
畑村委員長

詳しくやればいいのかといったら、もっと違う視点が要るのではないかという気がするのです。もうちょっと詳しく言ってしまうと、スキーに行きたいというときに、どういうサービスがあって、それにどのように応募するなり何なりしてそれを利用するようになるのかというときに、今、私の言葉で言うと、安ければ何でもいいと考えたのか。そうではなくて、何かこういうことについてはこんなことがきちんと満たされているのかと自分なりの評価をするようなことをやって、そのバスを利用するようになっていったのかというような全体の判断とか、背景要因とか、そういうことを全体で捉えないと、再発防止がきちんとできないのではないかと思っているのです。
そうすると、一体何を考えて、何を調べたらいいのかを考えながら進めていくのでないといけないと思うので、自ら調査をやるのですかといって、そう決めましたと言うと楽だけれども、まだ自ら調査で何やるのと聞かれてもよく分からない。

とりあえず一旦考えます
畑村委員長

何となくこんにゃく問答みたいに感じるかもしれないけれども、一番正確に言うとそのように考えていると。

事実上調査をしているような感じに聞こえてきてしまいました。
畑村委員長

でも、何もしていないよ。

分かりました。
さっき聞き取れなかったのですけれども、関越の事故以降の何について検討すると仰られましたか。
畑村委員長

関越の事故が起こってから4年経って、どういう事故だったかというのを、何がどう起こって、どうだったかという経過、私の言葉で言うとシナリオと言っているのだけれども、普通にみんなに分かりやすく言うのだとすると、その経過がどのように進んでいったか。先ほど言ったように再発防止とか、消費者の立場という方向からそれを見て、それが起こらないようにするならこの中から一体何を取り出して、どう考えて何をやるべきかという方向で物を見ていかなくてはいけないと思うのだけれども、例えば国交省が何をやったかどうかということだけ言っていていいのかというので、もっと消費者の立場で見て再発しないようにするというのだったら、必要な事柄は例えば国交省が調査して、その結果に基づいて国交省が何かの施策をして、それをやると、それだけで本当に再発防止を実現することができるのかということで、そういう見方で見ると、今の質問に答えると、何の言葉でしたというのだったら「経過」です。
ただ、起こった物理現象、事故の現象で誰がどんな操作をやって、何時何分にどこをどう通るようなことをやったとか、そういうことだけで言っているのではなくて。

でも、普通、経過といったらそういうことを指しますよね。
畑村委員長

調べて、従来型で普通に事故調査をやりますというと、そういうものしか出てこないけれども、もっと背景要因のようなことまでひっくるめて、全体を捉えるような見方でやらないといけなかったのではないか。今になってみればそのように見えるのです。だから、今回、軽井沢で起こったのが例えば2番目だとすると、何年か何箇月後かは知らないけれども、同じシナリオの事故がもう1回起こったとすると、本当に対策を打ったのですと言いながら、本当の対策を打てていないから3回目の事故が起こってしまったのではないかときっと言われるのではないかと思うのです。
それはここの委員会がちゃんと自分たちでは動いているつもりなのに、結果としては動けていなかったのではないかというかというそしりなどと言うと変かもしれないけれども、批判というか、そうなってしまうのではないかという気がする。それは避けなくてはいけない。ということは、消費者安全調査委員会も本当に求められている働きができなかったということになってしまうのではないかと危惧する。そのぐらいの言葉しか使えないけれども、そのように思っています。

別件なのですけれども、今、消費者庁が徳島の移転を検討している件に関連してなのですが、例えば事故調の事務局も移転とかということになったら、消費者事故調は今までどおり機能できるものでしょうか。例えば部会などをテレワークで事務方は徳島、先生方は東京などというのは。
畑村委員長

そんなのできるわけないよ。非常にはっきり、委員長が言ったと記事を書かれると大もめになるのかもしれないけれども、そんなことできちんとした調査ができるとは私は思えない。インターネットを使って情報が動きさえすれば、きちんとできるのか。考えてごらん。本当に事故が起こったら出かけていって、現地、現物、現人をやらなくてはいけないと思っているのです。現地に行く、現物に触る、本当にそれに関連した人から聞き取りをする、議論をする。そのようにやって初めて本当が出るときに、そのセンターがよそに行ってしまったといって、できるわけがないと思います。だけれども、見出しに委員長は反対だなどと書かないでね。そんなことを言うとすごいことになってしまうから。だけれども、本当に有り体に言ったらそう思います。

日本消費者新聞の丸田です。
先ほど関越のバス事故以降のことと、今回の軽井沢が連係している。その中で、自ら調査という前段の中のということなのですけれども、先ほど仰った背景ということが、例えば今回の場合は本当に安ければ何でもいいと思ってやったのか、こういうときにはこんなことがあって、リスクを前提とした上で選んだのかということも要因に入るということを仰っていました。
そうしますと、大学生が多かったわけですけれども、大学生の場合は今、ものすごく奨学金も厳しい、昔みたいな給付ではないですから、そういう形でバスだけではなくて、旅行も全部そうやって選んでいます。
あと、運転手が今回は65歳、ある種高齢者。高齢者の方が深夜バスの運転手になるという社会的現状もあります。前の関越も要するに運転手の方は疲労困憊でとてもあれだったということとか、利用された方の状況も似ているところがあるかと思うのですけれども、これまで警察も処分していますし、国交省も処分している。そういう対応についても、警察とか国交省とかに調査といいますか、資料請求しながらやっていく、既にやっていると考えていいのでしょうか。
畑村委員長

既にやっているというところまではやっていないのだから。

これからですか。
畑村委員長

これからやるのですかと言われると、それもひっくるめて考えるしかしようがないと思いますが、背景要因と言っているようなもので見ると、とても大きなことが起こっていて、ああいういろいろなものを使う人の幅がすごく広がっていて、安くないと使えないし、逆のことを言うと、安ければほかのことを考えないでもそれを使ってしまうという人たちと、ある何かがきちんと準備されていて、全体としてはとても高いものになってしまっているというので、それを選びますかといったら、選ぶ人もいるし、選ばないで安いことだけを頼りにして、そっちをやってしまう人がいて、世の中で2つに分かれているという言い方がいいのか、選択の幅が広がっているというか、さもなければ需要の側の幅が広がったというのがいいのかよく分からないけれども、こういうものはこれだけかかるのだから、こういう値段のものが当たり前なのですと、1つしかないようなものとは違って、いろいろな形のものが出てくるようになっているというのと、そういうものが存在するだけではなくて、情報が瞬時に広く伝わるようなものの中で選ぶほうの側から見たら、選択肢がすごく広がっているし、自分で調べないでも簡単に、いながらにしてそういうものができてしまうという状況が全体として今言っているようなうんと安くなって、本来やっていなくてはいけない安全の確保というところまでやらずに値段が安くなってしまっている。そういうことが起こっているように見えるのです。
そのように思ったとすると、そういうものを規制して、監督して、安全の確保をやらなくてはいけないところが、何かの規則を決めてこれを守りなさいという形で指示を出しているというやり方だけで、実際に安全を確保するために必要な事柄が現実に起こるようにできるのだろうかというところを考えなくてはいけないのではないかと思うのです。
これは多分、再発防止にも消費者の立場から見たときにも大事なことなのではないかと思っています。

つまり、選択肢が広がっていく。その反面、委員長が危険学の中で言っているリスクの旗が見えなくなってきている。どこに何があるかというリスクが。そういうことをやるための準備の情報収集ということでいいでしょうか。
畑村委員長

それでいいと思います。決めているわけではないけれども、そういう視点で物を見ないと、また同じ経過というか、シナリオの事故が起こったら、一体お前たちは何をやっていたんだと言われそうで非常に怖い感じがするのです。

言われると思います。
もう1つなのですが、先ほど持丸さんの説明で、食品・化学・医学部会の報告の中で、事務局からの情報収集の事案について報告があって、これはどんなジャンルの事案になるのでしょうか。
持丸委員長代理

食品・化学・医学部会。何かありますか。

事務局

化学分野と医学分野、分野で言えばそんな感じだと思います。

商品、役務は。
事務局

商品です。

もう1つ、エレベーターの件なのですが、遅れていると思うのですけれども。
持丸委員長代理

遅れていますね。

章立ての骨子案を大々的に直して、それをベースに今回議論したということですが、骨子案を直したというのは、ABCDからZまであったとしたら、章の順番を変えたというだけなのか、視点、考え方まで含めた大々的な直しなのでしょうか。
持丸委員長代理

後者です。もちろん考え方、全体のストーリーの力点を変えているので、結果的に章立てが変わっています。ちょっとお話し申し上げると、どの事故もそうなのですけれども、特にエレベーターの事故はハードウエア、エレベーター本体とそのメンテナンスなどのソフトウエアの2つに分かれているのですが、メンテナンスしやすいハードウエアという意味では、メンテナビリティーというのですけれども、ハードウエアそのものとソフトウエアが多少絡んでいるところがあるのです。そういうものを全部ばらしてしまうと、原因がまたばらばらになって見えなくなることもあって、もちろんばらさないと整理はできないのですが、その中でどうやって重要そうであるような要因をきちんと伝えていくかというところです。
もちろんこれはある特定の事案に起きたことなので、その事案について書くわけなのですが、再発防止ですから、若干一般的なところも入っていて、そのあたりが見分けにくいという議論もあったりして、それもあって、事案ベース、一般的なことをうまく切り分けるような書き方にしている。そのあたりで章立て、論理構成に時間がかかっていたというのが実情です。

論理構成はもう済んだのですか。
持丸委員長代理

いけていると信じています。

ということは、後は書くだけということですか。
持丸委員長代理

ある意味では、これから肉付けをして、最終的にはどういう提言をしていくか。意見を出していくかというところに至っていくだろうと思っています。

ということは、来月は。
持丸委員長代理

来月も当然審議はあると思います。

まとめは。
持丸委員長代理

私が答えるべきことではないですが、来月にまとまるとは残念ながら今、私がいただいた紙からはそうは思えません。もう1回そこで議論が出てくるだろう。というのは、骨子ですから、今、細かな表現についてはあまり議論をしていないのです。その中にある程度は文章が入っていますけれども、全体にまだ薄いですから、当然そこが埋まってきてから表現ベースでの議論も入ってくるだろうと思っています。すみません。なかなか時間がかかっておりまして。

共同通信の平田です。
ちょっと詰めることになってしまうのですけれども、バスの事故の件で、先ほどやるための準備の情報収集でいいかという質問に対して肯定されましたけれども、確認なのですが、自ら調査をやるための準備のための情報収集を指示したと書いてしまっていいのですか。
畑村委員長

そうすると、全然正確ではないね。自ら調査をやりますと決めてやっているわけではないから、何とかのためのと書くと、受け取るほうの人は既定の事実でそのためにやって全部で動いているのですねと受け取るから、そういう表現をすると、今、言っているのと逆さまになってしまう。

先ほどの御回答は何をやるための準備の情報収集なのですか。
畑村委員長

判断するため。

自ら調査をするかどうかを判断するための。
畑村委員長

そうそう。それもひっくるめて、自ら調査のためのではないよということです。そういうことをひっくるめて、全体を考えながら決めていくわけだから、自ら調査をするかしないかを決めているわけではなくて、それもひっくるめて、全体を考えて、それが本当に必要で、今、議論したりいろいろなことをやっているこの考え方で、事故をそのように見ようよと、それで調べようよとなったら本当に自ら調査があるのかもしれないし、そのように言っても、自分たちでそれができるだけ自分の頭がまだ固まっているわけではないなら、不用意なことを言って混乱させるというのはよくないというので、やらないということなのかもしれないし、だから分からない。
また何だかこんにゃく問答を言われてしまったという感じですけれども、決まっていないし、決めていないし、それしかしようがない。

畑村委員長

本当に長いことお待たせしてごめんなさい。