記者会見要旨
(平成27年8月21日(金)15:54~16:11 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

畑村委員長
  本日の会議の概要を話します。
  本日の調査委員会では、3件について議論しました。子供による医薬品誤飲事故、毛染めによる皮膚障害、エレベーターの3つです。
  第1に、子供による医薬品誤飲の事故について、子供が開けにくく、しかし、高齢者など本来服用すべき方々が開けることができる包装容器の導入、普及の課題を踏まえて、事務局から報告書素案の説明を受け、議論しました。
  次に、毛染めによる皮膚障害の事案について、必要な情報や知識を社会で共有することを念頭に置きつつ、事務局から報告書素案の説明を受け、議論をしました。
  第3に、エレベーターの事案を議論しました。エレベーターの事案については、私は参画しないことになっているので、持丸委員長代理に部会の状況と併せて説明していただきます。
  お願いします。
持丸委員長代理
  まず、本委員会におけるエレベーター事案についてです。現在報告書の取りまとめに向けた全体の構成について、事務局案が出てまいりまして、それを受けて、委員の皆さんと意見の取りまとめ方について議論をしたという段階です。これから素案のほうに移っていくということになります。
  続いて、今月開催しました部会の議論についても、併せて報告をいたします。
  まず、工学部会です。こちらではエレベーターの件、ハンドル形電動車椅子の件、子供による医薬品の誤飲事故の件と3つの事案について議論いたしました。
  食品・化学・医学部会のほうでは、同じく子供による誤飲の件と毛染めによる皮膚障害の2件について審議をいたしました。
  順に簡単に御報告いたします。
  エレベーターの事案については、本日出す基になりました件ですが、専門委員と事務局から報告書の取りまとめの全体の構成案の説明を受けまして、それに追加的に取り組むべき事項、あるいは論点といったものについて議論をしました。本日はその論点も含めて紹介され、委員会で議論したということになります。
  ハンドル形電動車椅子の事案については、調査計画に基づいて現在調査を進めている段階で、事務局から調査の進捗状況について説明を受けて、今後の方針について議論をしたということになります。
  子供による医薬品の誤飲です。こちらの事案は、工学部会のほうでは以前から医薬品の包装容器そのものについて、チャイルドレジスタンス・シニアフレンドリーという観点での調査が全部終わっているわけではないのですが、進捗報告を受けながら、どのようなまとめ方に向けて進めていくべきかという議論をいたしました。
  同じように、食品・化学・医学部会では、医学的な観点からそれについて議論をして、それぞれの報告書素案の説明を受けて議論を続けたということになります。
  それから、毛染めによる皮膚障害の事案については、事務局から報告を受け、それについて議論し、その結果が本日の委員会のほうにかかったということになっております。
  部会の報告は以上でございます。

2.質疑応答

日本消費者新聞の丸田ですが、エレベーターの調査についてなのですけれども、直接、事故の被害に遭った方が7月に要望書を出されていらっしゃるということもあって、これが遅れている理由というのは、一番大きなものは何なのでしょうか。遅れていると思えるのですけれども。
事務局
期待と比べれば、時間を要しているところがあろうかと思います。この事故につきましては、本件事故というのもそうなのでありますが、今後、同種の事故を未然に防ぐためにどうしたらいいかというのを考えていく上で、特に保守管理ですとか、情報共有といったところは例えば業界全体の実態ですとか、ほかの者も含めた状況といったところを詳細に検証しているところでございます。あとは、更に事故が起きてしまった場合に被害の重篤化を防ぐにはどうしたらいいか、そういった視点も含めて、かなり幅広い問題意識で検討しているというところでございまして、そういったところが少しお時間をいただいているところかと存じます。
持丸委員長代理
ちょっと追加をさせていただきますと、せんだってエスカレーターの案件のときにお答えをしたかもしれませんけれども、非常によく似た機械なのですが、非常に違うところがございます。エスカレーターは大型商業施設に入っておりまして、比較的お金のある方が管理をしていらっしゃるものがほとんどで、特に吹き抜けのエスカレーターはそうです。
  エレベーターというのはそうではなくて、例えば古いマンションにも入っているし、小さな病院にも入っています。もちろん、新しく設置するエレベーターに関する安全対策というのも必要なのですけれども、既設のエレベーターに対して、どうやって安全対策を採っていくかというときに、エスカレーターのような簡単な作戦ではなかなかいかないという部分があります。再発防止においては、そういう意味ではいろいろな観点で考えていかなければならないところもありますし、保守の側面もその中では、効いてくると我々の中では認識しています。そういうところまで整理するところに、いささか時間がかかっているというところがこの件についてはございます。
ありがとうございます。
  追加ですが、エスカレーターとの違いというのは分かります。これは事故があって、裁判があるということとか、あとは捜査の過程の中で物がなかなか手に入らなかったりというのは、課題にはなっていないのでしょうか。つまり、他の捜査との関係とか、最初は安全委員会のほうで申し合わせ事項といいますか、警察のあれをやったりとか、他省庁とのことをやりましたけれども、そういうものが課題としてはないのでしょうか。
事務局
今で言えば、そういったところの課題というのは率直に言えば、ないと言ってもいいぐらいかなと。むしろ、先ほど持丸先生もおっしゃったように、再発防止まで考えるという意味では、かなりいろいろな幅広いところを見ていかなければいけないなというところがありますので、今後はそういったところをできるだけ早く詰めていって、議論していただいて、できるだけ早く出せればと思ってございます。
確認ですが、先ほど持丸先生が御発言された報告書の取りまとめの全体の構成について、意見の取りまとめ方というのを議論されて、素案という言葉がありましたが、素案というのはどういうあれなのでしょうか。現在は報告書の素案ということですか。
事務局
正式な言葉ではありませんけれども、見栄えとして、最後の報告書の形のような案です。もちろん最初の案なので、我々が議論するときにはまだ素案の段階ですと言っているというものでございます。
NHKの阿部と申します。
  初めて出させてもらうので、経緯が分からなくて申しわけないのですけれども、子供の医薬品の誤飲事故に関する議論で、現在話し合われているのはこういったものだったらいいのではないかとか、具体的な提案というところまで議論はいっているのか、あと、現状把握で、今どういう段階で、どんな議論をしているのかを具体的に教えていただけますでしょうか。
事務局
現状で言いますと、全体像としては、昨年専ら注意喚起という部分で経過報告を出したところで、今は包装容器といいますか、パッケージのところの議論をしているところで、どういう提言をしていけば、普及につながるかというところを今まさに議論をいただいているところです。
ありがとうございます。
確認なのですけれども、委員長のお話の毛染めで、染毛剤だと思いますけれども、染毛剤の中で必要な情報、知識、社会的に教育はしていくということで、持丸先生の中では、事務局から報告を受けて委員会で今回諮ったということ。事務局からは、具体的にはどんな情報が提起されているのでしょうか。毛染めの事故というのが何件かあって、これまで注意喚起されてきたけれども、それがなかなか重大事故として減少していないし、また、発生し続けているということが前回の会見の中では、これまでの調査委員会の手法ということとはまた違った考え方とか、取り組み方が必要だということだったと思うのですが、現在、事務局から提案されている情報というのは、被害の具体的な事例の情報なのか、それとも制度的なこと、つまり、こういうガイドラインがあったけれども、実質的にはそれが守られていないとか、個別、具体的なそういう情報なのでしょうか。
畑村委員長
私から答えます。
  前回、普通の委員会の記者会見とは違って、お願いがあるのだという話をここでしました。それはまた今日にも続いています。何かというと、例えば誰かが何かの規則を決めて、それを守っていないから事故になってしまったのだろうという枠組みで見ようとすると、そんなことはないのですけれども、例えば染毛剤で酸化するような性質のものを誰もが使いたくなって、それを使っているとある人はアレルギーの反応が起こるし、ある人は起こらない人が随分たくさんいる。一度そういうふうになると、あとはアレルギーに苦しんでいくということになるのだけれども、そうは言って幾ら危なさを知っているつもりでも、自分のときには大したことがないのだろうとか、ちょっとやってみただけだから、そのうち治るだろうとか、せっかく買ってきてしまったのだから使い終わらないともったいないとか、そんな話とか、いろいろなものがありますと。自分で直接買ってきて、やってしまう人だとそんなことを考える人がいる。
  もう一つあるのは、美容院のようなところで毛染めをしてもらうというのをやるときに、美容師の人、理容師の人が本当にそういう知識を持っていないし、きちんとそれを実行していないから事故が起こってしまうのだというパターンで見ると、正確にそれをやらせればいいだろうと言うけれども、それを望むほうのお客から見るともうちょっと違っていて、そんなことはみんな知っているよと。分かっているけれども染毛剤を使いたいというのがあって、それが一番効果的だというのがいつも起こっているとしたら、一体どんなことを考えたり、提案したり、実行したりすれば、具体的に、本当にそういうトラブルが減るのだろうかということを考えるようになっていっています。
  そうすると、ほとんどの事故調査というと、何か決まりがあって、決まりから外れているから起こってしまうので、それをきっちりとした決まりのとおりにやらせる方向をやっていけばいいではないかとなるけれども、どうも毛染めのものだけはそれから外れていて、みんな分かっているけれども、それが実行できないし、実行しないというときにどうやって言ったらいいのだろうかという問題で、消費者安全調査委員会としては、少し今までやっていたものと性格の違うものになっていて、その危なさを分かっているのに、さもなければ知っているのに使う人たちにリスクをどういうふうに伝えて、そのリスクをちゃんと認識した上で、自分の判断、行動をどうするかという判断をしてもらって、全体として、この問題が起こることを減らすにはどんなふうにしようかという考えが始まっているというか、その議論を始めています。
  そうすると、今までやっていた普通の事故調査のやり方とか、広げ方ということとは、随分違うことをやらなければいけないねというのを言っています。多分、これはもうちょっと違うもので見ると、潜在的にそういう性格がありながら、実際の生活では大きくトラブルになって出てくる可能性のあるもので、同じシナリオでもっと違うものまで、同じように見なければいけないこともあるのかもしれないという気がしています。具体的に何があるのかというのはよく分からない。今日もまた議論していたら、たばこもそうかと言うので、たばこだとちゃんとこれは害がありますというのが表に書いてあると。では、染毛剤の前に書いていないかというと、取り扱いが小さい字だけれどもみんな書いてある。読まないのかというと、それを読んでいるか、読んでいないかは知らないけれども、結局それでも使いたいというのが起こるなら、どういうふうにやったら、みんなのところにリスクを正確に認識して、判断や行動と結びつけるようにやってもらえるかというところを、何か提言のようなところにいくにしても、そういうことを考えないといけないのではないかという議論をしています。

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