記者会見要旨
(平成27年1月23日(金)16:40~16:55 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

畑村委員長
本日の調査委員会では、まず、機械式立体駐車場の事案の調査報告における分析の考え方の解説を取りまとめました。
  調査委員会では、報告書では十分に論じていない分析の考え方の詳細について解説することが、機械式立体駐車場だけではなく、あらゆる機械の設計に実際に携わる方やそれを志している方にとって有益であると考えて、分析の仕方を一般的な解説として取りまとめることにしました。
  この機械式立体駐車場の事故については、どのような人が利用するのか、どのような環境で利用するのかといったことを十分に考慮した上で、リスクを評価することが重要だということが明らかになりました。
  今回の解説書では、委員会が実際に調査を行った事案の中から1つを取り上げて具体的に書いていますので、是非、事業者の方々や大学の方々にも参考にしていただきたいと思います。
  本件を担当していただいた専門委員や、熱心に審議していただいた工学部会の委員の皆様の努力に委員長として感謝したいと思います。これは本当に長い時間をかけて、結局、どのくらいだろう。1年半か。本当によくやったと思うし、報告書の構造や解説を別途、取り出そうとなっていったいきさつとかそういうものを考えると、本当に委員の方々はよくやってくださったと感じています。
  次に、エスカレーターの事案について、事務局から報告書素案の全体構成について説明を受けました。
  この次ですが、調査の状況について、本日、持丸委員長代理は欠席ですので、事務局から説明をしていただきます。お願いします。
事務局
では、事務局から御説明させていただきます。
  続きまして、今月開催をした工学部会での議論について御報告いたします。
  工学部会では、エスカレーター、ハンドル形電動車椅子、機械式立体駐車場の3件の事案について審議を行いました。
  エスカレーターの事案につきましては、事故の状況を改めて整理するとともに、先月の会見で持丸委員長代理から御説明がございましたように、コンピュータシミュレーションは便利である一方、誤解を招きやすい部分もあるため、報告書にどのような形で載せるかを慎重に議論いたしました。報告書の取りまとめに向けて、引き続き、部会におきまして、議論してまいります。
  ハンドル形電動車椅子の事案につきましては、調査の視点の1つである電動車椅子の構造の問題に係る現場調査計画の説明を専門委員及び事務局から行い、議論をしました。
  機械式立体駐車場の事案につきましては、先ほど委員長からもございましたが、報告書における分析の考え方の解説について取りまとめの議論をいたしました。
  以上でございます。

2.質疑応答

共同通信の橋本です。
  解説というのは、非常にチャレンジングなものだと思うのですけれども、今、委員長のおっしゃった業界の方とかそれを志す大学の人に読んでもらいたいということですが、どう配付していこうとかというお考えはございますか。
畑村委員長
配付はちょっと分からない。
事務局
配付については、本日の委員会の1つの議題でございまして、大学の工学系の学部ですとか、関係団体、そのほかにどのようなところに配付していこうかということを、これから検討してまいりたいと思います。
それは紙の形ですか。
事務局
多分、そういう工学系の先生とかあるいは学生とか、そういう方々にとってみると、消費者庁がこういう形で自分たちを意識した文書を出すということ自体、想定もされていないと思います。
  したがいまして、まず、私どもは事故調あるいは解説書といったものに関心を持ってもらうという意味では存在をアピールしなければいけないと思っていますので、そういう意味では、例えば、そういう学会の学術誌であるとか、そういったところで存在を紹介するような発表あるいはそういうものを載せてもらうとかという形で、存在すること自体を知っていただくということ。
  もちろん、そういうところから御要望があれば、では少し話をしてもらいたいということになれば、人を事務局なりあるいは関わっていただいた専門委員の方に行っていただくようなことも、先々はあるのではないか。そういうことにつながるように、まずはこういうものを作った。存在しているということをアピールしていくというのでしょうか。知っていただくということが、まず第一歩になると思っています。
これが本体になると思うのですけれども、多分、インターネットにアップロードされると思うのですが、紙では何部ぐらいお作りになるのでしょうか。
事務局
そういう意味では、直ちに紙にしてどこかに配るということでは今のところ、考えておりません。もちろん、リクエストがあればそういうことを考えたいと思います。
毎日新聞の江口です。
  先月も発言がありましたが、エスカレーターのコンピュータシミュレーションが誤解を招くので慎重にというのは、要するに、これは実際とは違う結果が出かねないとか、そういうことなのでしょうか。
畑村委員長
一番シミュレーションが必要になったというのは、現実に起こったことが必要だと思うような記録が完全に取れていない部分というのがあって、エスカレーターのベルトに持ち上げられて、落ちて亡くなったという、その部分の一番大事な部分は記録がないのです。
  そうすると、その部分をどう考えるかを考えないといけないのだけれども、どういうことが起こり得るか、どのような条件のときにどのような現象が起こるかというのを、記録はないが考えなければいけないということがあって、そういう記録を基にして、こういうことを考えなければいけないとか、やり方としてはこういうところをもっと変えていかないといけないということが分かるのではないかと考える。そうすると、シミュレーションというのはすごく大事だということになる。
  ところが、多くの人は、さもなければ、今、言っているように、自分たちのところに必要な事柄を把握するためにシミュレーションをやっているのだけれども、そういうものがないときにシミュレーションをやるというのが、記録が取れなかった事実を明らかにするのですねと。そうすると、シミュレーションをした結果は事実として起こっていたはずですねと考えたくなってしまうのだけれども、それは論理的におかしい。シミュレーションというのは、条件を変えたときにはこのようなことがあり得るぞということは出てくるのだけれども、条件を変えればどのようなものでも出てくるということをよく知っていないと、まるでそこで出てきたものが、今まで明らかでなかった事実、起こった事実がそのとおり再現されて出てきたのだと受け取ったとすると、すごく危ないことになる。
  このシミュレーションというのは、いつもそうなのだけれども、こういう結果が欲しいというので見ると、それに関与しているパラメータを何かでセットすると、大体自分たちが欲しいと思うような結果というのは幾らでも出てくる。だから、現実にそれがあるものでないのに、あたかも現実にそうであったかのようなふりをするというか、そのようなものを出そうと思えば幾らでも出てきてしまうような、そういう扱いを間違えるとすごく誤解が多くなるようなやり方になっていますと。
  それがシミュレーションというものを扱うときに、物すごく気をつけないといけないことなのだというのが、本当は今日ここに持丸委員長代理がいないから説明しないけれども、彼がここにいたら、丁寧に今、私が言ったようなことを説明するだろうと思うし、今日の委員会の中の議論でも、ちゃんとそういうことをやって、それでいて記録がないところでも何を学ばなければいけないのかと見ると、そこで亡くなった方がどういうベルトの触り方をしたかから始まって、どういう体形で、どのような反応をしながら、どう落ちていったのかを考えないといけない。
  何でそのようなことを言うかというと、今度、そういう事故が起こらないようにするための防止策の一番基本形を考えるときに、そこで何が起こったかというのがないと考えられない。そうすると、例えば、予期しない形でハンドレールに寄りかかってしまうことがないようにするという何かをつけることが、1つ必要だ。
  もう1つ、そういうことを考えても、幾らやってもベルトの向こう側に落ちてしまうということが起こるとしたら、今度はそういうベルトの向こう側が大きな空間になって、下まですとんと落ちてしまうような空間があっていいのかという問題が起こります。
  そこに気がつかないでそのままやっていれば、人も落ちたというので、今回そういう事故が起こっているけれども、もっと頻繁に起こるのは、多分、物が落ちるということが起こります。
  そうすると、そこのところに落下防止の何かを置こうと考えて、そういうことを考えてやっている建物とか、そういうところもあるので、あるけれども、そこに人が落ちてくるということまで考えると、物すごく重量の大きなものがそこに衝撃的に落ちてくることまで考えると、物すごくごついものが必要になるのではないかと私だったら考える。
  だから、どこまでをそういうことで考えなければいけないことなのか、どの視点で何を見て、どう考えなければいけないかという議論を今日いっぱいやりました。だから、多分、本質的だと思う。
  例えば、そういうものを所管しているのが国交省だったら、そんなものは国交省がやればいいのだろうと考える人がいるかもしれないけれども、私たちが今日やった委員会では、これはそこを使う人の立場から見たときに、そういう施設がそこまで考えてきっちり作ってあるとか準備しているとか、そういう視点を使う側から見た視点できちんと記述するというのは、すごく大事ではないかという、そのような視点で議論をやりました。
  随分、丁寧にしゃべったつもりだけれども、これでいいですか。
次回以降も、もう少し議論は続きそうですか。
畑村委員長
どうだろう。
事務局
もう少しはかかると思います。
日本消費者新聞の丸田と申しますが、先ほどのハンドル形電動車椅子についても、構造上の問題で議論があったということでした。これはもう少し具体的に教えてほしいということと、もう1つが、染毛剤についての調査、これは今日はされたのでしょうか。
事務局
本日の議題には染毛につきましては上がっておりません。電動車椅子につきましては、構造の問題も含めて、現地調査をしましょうということで、こういうスケジュールで現地調査をしますということをお話ししたということでございます。
事故があった現場の。
事務局
そうです。幾つか事故が起こっていますので、同じような状況で起こっているのか、相当状況が違うのか、もちろん、写真など入手していますけれども、専門委員とともに、1つ1つについてできる限りということですが、検証してみようということで、これは集中的に行うことを御報告したということでございます。
電動車椅子も工学部会でしょうか。
事務局
そうです。

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