記者会見要旨
(平成26年11月21日(金)16:39~16:57 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

畑村委員長
では、始めます。本日の調査委員会では、新たな調査案件として、ハンドル形電動車椅子の使用中の事故をテーマにして調査・分析を行うことを決めました。
  電動車椅子は高齢者を中心に移動手段として広く利用されています。これまでJISの改正により安全対策が施され、事故の件数は減少していますが、引き続き死亡、重傷事故が起こっています。調査委員会として事故の再発防止のため、高齢者が利用するものという視点を考えながら、更にできることはないかという視点で調査を行うこととしました。
  次に、家庭用ヒートポンプ給湯機の事案について、担当の専門委員と事務局から報告書案について説明を受けました。報告書の取りまとめには時間を要していますが、最終的な詰めの議論をしっかりと行いつつ、できる限り速やかに公表したいと思います。
  また、子供による医薬品誤飲の事案について、事務局から経過報告書素案の説明を受けたほか、エスカレーターの事案について、専門委員と事務局から部会での審議状況の説明を受けました。
  このほか、本日の会議では、申出に関わる事案について、事務局から情報収集の結果が報告され、その内容を検討した結果、3件については調査を行わないこととなりました。
  残りの案件については、引き続き事務局で情報収集を行うことになります。調査等の状況については、持丸委員長代理に説明していただきます。
持丸委員長代理
持丸です。
  まず、工学部会のほうです。こちらは家庭用ヒートポンプの案件と、継続しておりますエスカレーター案件の2件について、部会の中で審議をしております。
  どちらもなかなか手間取っているのですけれども、家庭用ヒートポンプのほうは、メカニズムが十分わからない中、一応対策のほうは出てまいったのですけれども、最後取りまとめるに当たりまして、対策の即応性と重要性、すぐに対応できそうなもの、すぐには対応できないが、しかし、しっかりやらなければならないものというのをどんな順番で書いていくかというようなところでまだ審議が続いておりまして、早急に取りまとめたいという方向でおります。
  エスカレーターの事案です。こちらももうおおむね調査は終わりかけていたのですが、実はハンドレールの摩擦係数がコーティングなどの事情があって、現実の場合は少し違っていたというような話が入りまして、改めてシミュレーションその他をしっかりやり直すべきだと、摩擦に関係する重要な部分ですので、というような部分が入ります。大きくすごく本質的に変わるわけではありませんけれども、一応中心になるところはしっかりやり直そうということになりました。
  並行で対策のほうは、そもそもハンドレールに人が接触しないという発生確率を減らすということと、万が一接触して乗り上げてしまった後でもひどい落下に至らないために、側面からの転落防止をする。これは重篤度を下げるということです。こういうような対策を中心に議論を進めておりまして、こちらも前段のシミュレーションが済み次第、報告書をどんどんまとめていくというような状況におります。
  続きまして、食品・化学・医学部会のほうです。こちらは子供による医薬品の誤飲と、せんだって選定されました染毛による皮膚障害の2件について進めております。
  子供による医薬品の誤飲については、事務局から報告がありまして、基本的にはアンケートなどの調査に基づいて保護者の意識あるいは事故発生時、発生後の対応や背景の要因についてどんなものがあるか、だから、どういう対策をすべきかというようなことをまとめております。ただし、こちらについては並行で、容器そのもの、あるいはパッケージそのものをチャイルドレジスタンスと呼ばれる、子供に操作しにくいものに変えるということができないだろうか。これの現状と開発状況についてもこれから更に調査を進めていくというような状況でございます。
  染毛については選定されたばかりですので、事務局から今後の調査計画について説明があって、それに沿って調査を進めることになった。そんなような状況でございます。
  私からは以上です。

2.質疑応答

これは事務局に伺ったほうがいいのかなと思うのですけれども、電動車椅子を使用中の事故で、これは介護時というわけではなくて、平時に使用してらっしゃる中でということですね。調査申出の中に電動椅子の事故というのはあったのでしょうか。
事務局
申出の中にはないです。
確認ですけれども、このテーマ選定ということで個別の事項を調査するというわけではないということですか。
事務局
そうです。転倒、転落、踏切での事故などがあります。
毎日新聞の江口です。
  細かいのですが、電動車椅子にはハンドル形とスティック形があったかと思うのですけれども、ハンドル形だけを選んだ理由というのを教えていただければと思います。
事務局
一般的に広く普及しているというのがどちらかというとハンドル形でございます。スティック形というのは割とオーダーメイドで作られたりすることも多いところがありますので、もちろん、今後どうなるかまでは今時点で申し上げませんけれども、ひとまずは広く普及して汎用的なものということでハンドル形というところを入っていこうと思います。
関連して、これはいわゆる介護型ではなくて一般の高齢者が使えるタイプということでしょうか。
事務局
はい。そちらのイメージで。
追加です。これはどれぐらい普及しているかというようなデータはありますか。
事務局
これまでの出荷累計という形になります。ハンドル形でいいますと、47万台です。
これまでのというのは、いつ以降のものですか。あとどこのデータですか。
事務局
電動車いす安全普及協会というところのデータでございます。
  正確にはわかりませんが、昭和60年ぐらいからだとは思いますけれども、そういう意味でこれまでの累計で47万台出荷されていると、書く場合は書いていただければよろしいかと思います。
日本消費者新聞ですが、ハンドル形の電動車椅子ですけれども、NITEのほうでも重大事故ということで原因究明したりしておりますけれども、この調査については連携は当然されるのでしょうか。
事務局
個別に、割と製品の細かい点を中心にNITEさんも見られていますので、そういったところの情報もいただきながらとは思ってございます。ただ、我々もう少し視点が広がるかなとも思っています。本体だけではないかなと思いますので、必要に応じて連携もしながらやっていきたいと思います。
別件です。先日、エスカレーターの事故に関して国交省が正式なものということで調査報告書を部会に出して、製品のほうには問題がないという結論を出したのですけれども、これについて率直な御所感というのを伺えますか。
畑村委員長
所感で云々というより、ちょうど1か月ぐらい前、そういうものが出たのだなと思ったけれども、それが昔、自分たちなりに調べたものはきちんとした処理をして対応をしたものだということを言っただけで、何かを見直しただとか、別の視点から見たとかということというのは何も入っていなかったように思います。だから、それはそういう処置をしたり何かやった人がおかしいとか悪いとかというようなことではなくて、あれは自分たちが求められていることはきちんとやりましたというのを言った意見というか、文書なのだなと思いました。だから、それ以上に何かが抜けているからおかしいとか、そんなことを言っているような性格のものではないと思います。
  多分、消費者庁がそういうものを見るのに別の視点から私たちは多分見なければいけないと思っているから、その視点の違うところで出したものを批判したり悪口言ったりするようなことというのは、私たちのところは思っていないです。それ以上に所感があるかといっても、余りそれ以上は何もないです。
  私たちがこれだけ考えたのに、あなたのところはそれだけ考えないのはおかしいのではないかと言えと言ったら、そんなこと思っていないから言わない。多分性格が違って、本当にああいうエスカレーターというものが全体の置かれている状況から見て、これから先に本当に事故が起こらない、さもなければ同種の同じシナリオの事故が起こらないようにするにはどういう目線とか視点とかが必要かというので見ると、私たちがやっているようなやり方が必要なのだろうなという気はします。それはどういうところから視点なのですかというと、多分作るほうの側とか管理するほうの側からの視点ではなくて、ごく当たり前のものと思ってみんなが使っている使い方、それの中にこんな危険があるとか、そういうのにこういう対応をしていないといけないのではないかとか、そういうものが出てくるのだろうと思います。だから、多分視点が違うから、ほかのを見てどう思いますかと言われても、随分視点が違うなと思う、そういう感想を持ちますということまでしか言えません。
これは細かいので、多分持丸さんに伺ったほうがいいのかと思うのですが、エスカレーター等でこの国交省のを見てそうなのだと思ったのですが、ハンドレールの話を先ほどされましたけれども、ハンドレールについて詳しいシミュレーションとかは国交省の調査ではできていなかったのですけれども、消費者庁としては、シミュレーションはできているのですか。どういったものでとかというのは。
持丸委員長代理
消費者庁の案件としては、基本的にシミュレーションですから、全くその状況を再現するというわけではないのですが、畑村先生の言葉に全く同じことを追加することになるのですけれども、恐らく国交省はあの事案について、かつ当時の国交省の出していた規約その他に照合して問題はなかったということを言ってらっしゃる。私どもは、あの事案にきっかけとしてこれから、それでもそこに現実に事故が起きてしまって、これからももし事故が再発するとしたらばどうしたらよいだろうということを考えています。ですから、あの事案そのものもシミュレーションいたしますけれども、もう少し幅広い意味でシミュレーションというのをやっていますので、逆を返すと、あの事案だけを正確に再現することだけを我々は必ずしも意味しているわけではない。こちらのシミュレーションはそんなような視点で再発防止というのを少し視野に入れながらやっているということになると思います。
では、摩擦係数を御遺族の方はかなり主張されていると思うのですけれども、あの事故機の摩擦係数が幾らだったかというのは多分わからないのですか。
持丸委員長代理
必ずしもそうではなくて、事故機そのものは確かにわからないですけれども、一応一般的にあのようなハンドレールが最初の段階ではこれぐらいの摩擦係数だというような実験はしておりますし、先ほど申しましたように、ある程度の加工がなされた、表面加工がなされたときに摩擦係数がどれぐらい変化するかというのも実験しています。その結果、その摩擦係数を与えたときに、事故に近い状態でどういうような挙動が人に起きるのかというようなことも我々のほうではシミュレーションしているということになります。
今の話の関連なのですけれども、摩擦係数が今まとめるに当たって違っていたということ、それは実際そうではないということと理解したのですけれども。
持丸委員長代理
では、私のほうから正しく申し上げますと、事故機そのものというよりも、とにかく一般的にああいうようなエスカレーターに使ってある現物、本物、事故機ではないですよ。同等のものを持ってきて摩擦係数を調べて、それをベースに我々はシミュレーションしていました。しかし、最近になって、事故機のあったものは、その上にコーティングをしてあったのですよと、一般の機械と違って。コーティングをすると当然摩擦係数が変わりますので、事故機ではないですが、同等のコーティングをしてまっさらな状態で、事故機は多少それがはげていたかもしれませんけれども、まっさらな状態で摩擦係数を調べて、もう一回シミュレーションし直している。だから事故状況とは違いますけれども、そういうようなこともあり得るということです。
  専門的ですけれども、よろしいですか。
はい。わかりました。この工学部会のほうでやるのですね。
持丸委員長代理
そうです。
その工学部会の中でそういう指摘があったということですか。それとも外部からの。
持丸委員長代理
ヒアリングをしている中でということです。
つまり、メーカーのほうから。
持丸委員長代理
大体そういうようなものだと思ってください。

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