記者会見要旨
(平成26年8月29日(金)16:54~17:12 於)消費者庁6階記者会見室)

1.発言要旨

畑村委員長
本日の委員会では、エスカレーター事故について、担当の専門委員から調査の進捗状況について説明を受けました。報告書の取りまとめの方向について議論を行いました。
  また、子どもによる医薬品の誤飲事故について、多数の事故事例の分析結果について担当の専門委員と事務局から説明を受けました。
  このほか、機械式立体駐車場の事案については、先月、報告書を公表したところですが、その分析過程を解説する「解説編」を作りたいと思っており、本日は事務局からそのイメージについて説明を受けました。
  いずれの案件も本日の議論を踏まえ、引き続き作業を進めていくことになりました。
  このほか、本日の会議では申出に関わる事案について事務局から情報収集の結果が報告され、その内容を検討した結果、3件について調査は行わないことになりました。残りの案件については、引き続き事務局で情報収集を行うことになります。
  調査等の状況については、松岡委員長代理に説明していただきます。
松岡委員長代理
続いて、今月開催しました各部会での議論について御報告いたします。
  工学部会では、エスカレーター、家庭用ヒートポンプ給湯機及び機械式立体駐車場の3件の事案について審議を行いました。
  エスカレーターの事案については、担当の専門委員から調査のポイントの1つであるエスカレーターの「ハンドレール表面と衣服の接触・持ち上がりの問題」の調査や事業者へのヒアリング、アンケート調査の進捗状況について報告がありました。
  これらの調査の結果を踏まえて、報告書の取りまとめの方向性について議論が交わされました。
  本事案については、部会での意見を踏まえ、引き続き、作業を進めることになりました。
  家庭用ヒートポンプ給湯機の事案については、担当の専門委員からこれまでの調査結果の概要について報告があり、部会では本事案に関する再発防止策を中心に議論が交わされました。
  本件については、部会で出された意見を踏まえて調査結果の取りまとめ作業を進めることになりました。
  機械式立体駐車場の事案については「報告書の解説」の構成イメージについて事務局から説明があり、取りまとめに向けて作業を進めていくことになりました。
  食品・化学・医学部会では、子どもによる医薬品の誤飲の事案について、事務局から誤飲事故の現地調査やアンケート調査結果の報告を受けました。
  本事案についても、引き続き、作業を進めることとなりました。
  以上でございます。

2.質疑応答

朝日新聞の小寺です。
  念のため、新しく調査対象になった案件というのはありますか。
事務局
今日はございません。
毎日新聞の江口です。
  機械式立体駐車場の「解説編」というのはどういう位置づけになるのでしょうか。
事務局
機械式立体駐車場については報告書を出したところでございますが、特にヒューマンファクターとか人の関わりということを分析したところについて、どういう考え方で報告書に至ったかということを少しわかりやすく説明をするというもので、例えば実務者ですとか、勉強をされている方に役立つものができないかという思いで作ってみようということでございます。
法的な位置づけがあるわけでは。
事務局
ではないです。報告書とは別物です。
畑村委員長
報告書の中に、うんと詳しいことを丁寧に入れようというので、本当は最初そういうものができてしまったというか、そういうものを作ったのだけれども、言ってみれば、正確ではあるが、量が多過ぎて一体何をどうつかめばその事故を本当に把握することができるのかと言われると、こんな膨大な量と専門的な言葉が入っているようなものでは理解ができない。それで、きっちりと2つに分けよう。どういう現象で、どんな背景なり何なりがあってなぜそういうことが起こっていったか。それから、大事なことはどうなのかというので、きちんと話せる部分を前半に持ってこようとして、その事柄についてこういうことを知りたいとかこういうことを設計するのだったら一体どんなことを考えているのかとか、どんなことをやらないといけないかというものをきっちりと抽出して、そこが学べるようなものを作ろうというので作っていきました。
  そうやると実はとても大変で、初めにやったもの、正確ではあるけれども、とてもわからないというものだと、何かの形で報告書はこういうものだというような、形に依存したようなもので作っていけばほぼできてしまうという性格を持つが、本当にそこで得られて疑問に思うこととか、みんながこれだけは知っていないといけないと思うようなことを抽出しながら、そこのところを正しくみんなに伝えるようなものを作ろう。そうすると、報告書なのですかと言われると、報告書ではない。
  それで、いろいろな議論がありました。だから、中身が本当に二転三転していろいろやりながらようやくできてきて、ほぼ、これでいいのではないかと思われるものができて、それを解説書という名前にしようというので作ったものです。
  もうちょっと違う視点から、私などから見ると、まさにそういう視点で見たときに1つの事故を何かから見るとなぜ起こったのか、どういう経過で起こったのかという、そのことだけではなくて、もうちょっと言葉を変えると、一般的に機械というものに接するときに人間がどんなふうに機械を、対象物を認識して理解してそれに接しているかとか、本当に使うときになると設計者が考えているのとは違うような使い方に実際にはなってしまう。そうすると、そういう使われ方のところに、意図していたことと違う使われ方になったところに、そこで危なさが出てくるよという考え方をしないといけないということに気がついてきたのです。
  だから、そういう考えを進めていくから、これはすごく時間がかかるのです。でも、本当にその考えを進めていってできてきたものは、実は機械式の立体駐車場のその機械についての事柄ではなくて、機械とかシステムとかそういうものに対応するときの人間がどんなふうにそういうものを考えて、そういうものを触るかとか判断するかとか、そういうことが見えてくる。
  そうすると、もっと機械一般、システム一般でみんながこういうことに気がついたり大事にしないと、事故は同じようなシナリオの違う形のものが次々出てくるというのが見える。そういうことを、まだはっきりちゃんとした言葉になるところまでいっていないのです。だけれども、そういう考えで議論をしようとして進めているところです。
  多分、今の説明で相当よく解説書というのはわかってもらえたのではないかという気がするのです。普通に言う報告書とは違うものになるのではないかと思います。
共同の橋本です。
  細かい点をまず1点、これは松岡先生がおっしゃっていたのか。エスカレーターの案件で事業者へのヒアリングとアンケートを行ったと、持ち上がりのところでですね。これはどういう意図で、どういう視点でヒアリングとアンケートを行ったものなのですか。その摩擦係数とかそういうものの平均をとるためということですか。
松岡委員長代理
そうではなくて、現状のエスカレーターがどういう状況になっているかということでもって、事業者がどう安全性を考えているかということを認識しているかを調査するためです。
では、もうちょっと一般的な。
松岡委員長代理
一般的な話です。
そうすると、エスカレーターの報告書の取りまとめというのは、まだもう少し時間がかかるような段階ということなのでしょうか。
松岡委員長代理
今回の事案については、大分、シミュレーションや何かも出てきまして、取りまとめが進んでおります。
  それから派生してというか、エスカレーター一般について、ちょっと今日の委員会の議論にもあったのですが、エスカレーターは実は私たち市民が想像する以上に危ない面が幾つかあるのではないかということで、その辺のことをどう今後考えていくかということの議論が1つありました。
  その辺も含めまして、いろいろと事業者等にアンケートなり考え方を調査しているということで、そのこと自体が今回の報告書の中に盛り込むとかどうこうということは、直接関係のないところは盛り込まない方向でとりあえずはまとめたいと考えているということです。
続いて、解説書のほうなのですけれども、これは、恐らくかなり分量があるのだろうと予想するのですが、何か出版されたりするのでしょうか。それとも、単純にインターネットで公表するにとどめられるのですか。本の形でとか。
畑村委員長
そんなところまで全然考えていない。
ちなみに何ページぐらいになりますか。
畑村委員長
それも私はわからない。だけれども、こういうことは言っていい。報告書の中に機械式駐車場の全体像があって、ここで事故が起こったと書いてあったとすると、そこの部分をくりぬいて、それで、構造がはっきりとそれに関与するようなところだけがハイライトされた絵を入れて、それでここの部分のこういうところでこんなことが起こったという、だから、普通の資料だったらみんな書いてあるようなところも、ちゃんとフォーカスしなければいけないところを切り抜いていって、そこがはっきりわかるようにしようというので、切り抜いて解説をするようなことを考えています。
  それから、もうちょっと議論が出てきて、とても大事だと思ったのは、何かの危なさというのがあったとすると、それに関与するというか、引き金になったり引き出されてきたり、もっと影響を与えたりするような、みんなが気がついていないような危なさ。例えば、機械の中には何をやっても大丈夫な安全装置がついているのだろうと勝手に思って扱ってしまうとか、さもなければ、スイッチを押すのが面倒くさいから何かでもうクランプしてとめてしまっておけば便利でいいではないかとやったら、本当にとめようと思ったところにとまらないと思ってしまうとか、だから、正しく理解しないで違った格好の使い方が当たり前だと思うような危なさというのがあって、そういうことを取り上げてみると、今、私たちが気がついているのが2つか3つかといったら、7つも8つもあるのではないのとかという、そういう話です。
  そう考えると、みんなああいう機械やシステムというのは安全装置がついていて何をやっても大丈夫と大体そう思ってしまうけれども、そういうものではない。気がついて危なくないようにしている部分はちゃんとそうなっているが、気がつかないでやっていないことというのがいっぱいあって、さもなければ、めったにやらないことだから、これはわかっていてもやらないというのだってあるだろう。
  そう考えたときに、やっていない機械がおかしいからというので何でもかんでもみんなそれに対応するとやったら、多分、機械は作れないだろうと思う。そうだったら、やはり実際に使われる機械というものにはこういう危なさがあるぞというのをみんなで共有しないといけないのではないか。
  そこからくると、ちゃんとやりますと書かないで、私の言葉で言うとちょっと普通と違うのは、危ないことが起こった、事故が起こった。だから、それの原因はこうだと調査してそこでおしまいではなくて、もうちょっと深くそれを考えると、こういう構成で機械をつくっているからこういう働きをする。そして、それがみんなが期待したり当然だと思っているものと差があるところで事故が起こっていくのだというシナリオを、私たちはこの委員会の中での議論だとそれはみんながそうだとなるのだけれども、それが本当に世の中のみんなの共有している知識として本当に共有されていくだろうか。さもなければ、そういう方向に持っていくのにはどうしたらいいのだろうかという議論を、実は今日すごくやっていました。これは毎回そうなのです。
  みんなから見ると、何もやっていないとはみんなも言わないけれども、やってはいるのだろうが、遅いというのは言われるのだけれども、遅い最大の理由は、今のようなきちんと考えを進めていくというのをやると議論を本当にずっとやらないとだめで、ここはだから、全員のコンセンサスではないけれども、私の考えで見ると、どこかで機械とかシステムというのは危ないのだというのを最初に言わないといけないのではないかと私は思うのですが、これは全員で議論してそういう結論になりましたというものではないから、ちょっと言い過ぎではないのと言われるかもしれないけれども、でも、やはり私はどこかで機械とかこういうものというのは考えていない部分が残るという意味で危ないものだという認識をして、それを使うようにみんなでしたときに、本当に事故が減って安全になるのではないかという考えをみんなで共有しないといけないのではないかと思うようになっています。
  では、何をやるのというと、何をやるのかはまだよくわからない。でも、そんなことを考えております。これで、多分、今の質問には随分丁寧に答えた気がするのです。
医薬品の誤飲のところですけれども、聞き間違っていたらごめんなさい。現地調査とおっしゃっていたと思うのですが、これはどういうことになっているのでしょうか。
事務局
実際に誤飲が起きてしまった御家庭などに直接お伺いして話を聞きに行って。
奥さんとかにということですか。
事務局
保護者の方ですけれども、お話を聞きに行ったりしています。言葉としては現地調査ということです。

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