【概要】平成25年版消費者白書

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第3章 消費者問題の動向

第3節 財産分野に関する消費者トラブル

消費者安全法に基づき通知された消費者事故等のうち「財産事案」は減少している

 消費者安全法に基づき2012年度に消費者庁に通知された消費者事故等のうち、「財産事案」は9,916件あり、前年度の1万2,228件から18.9%減少しています。特に「金融・保険サービス」及び「運輸・通信サービス」に関する事案が減少しています。2012年度に通知された財産事案の商品等別内訳は、商品が42.4%、サービスが52.2%とサービスに関する事案の割合が大きくなっています。

図表3-3-1 「財産事案」の件数は昨年度比2割減

図表3-3-2 「財産事案」の内訳では商品よりサービスの方が多い

「運輸・通信サービス」に関する相談割合が増加傾向
「金融・保険サービス」に関する相談割合が減少傾向

消費生活相談を商品別分類で見ると、商品では書籍・印刷物等の「教養娯楽品」が7.8%と最も多く、次いで健康食品等の「食料品」が5.8%となっています。サービスでは放送・コンテンツ等の「運輸・通信サービス」が24.7%と最も多く、次いで融資サービス等の「金融・保険サービス」が13.3%となっています。「運輸・通信サービス」の割合は増加傾向にあるのに対し、「金融・保険サービス」の割合は減少傾向となっています。

図表3-3-3 「運輸・通信サービス」が全体の相談に占める割合は増加傾向

「オンラインゲーム」「SNS」に関する相談は増加傾向

近年、パソコンや携帯電話を使ってインターネットを介して遊ぶ「オンラインゲーム」や利用者間のつながりを構築する場等を提供している会員制のウエブサービスである「SNS」(ソーシャル・ネットワーク・サービス)に関する相談が大きく増加しています。「オンラインゲーム」に関する相談では、2009年~2011年の平均既支払額が8万円以下だったところ、2012年度には約13万円に増加しました。

図表3-3-6 「SNS」に関する相談は増加傾向

図表3-3-7 「オンラインゲーム」に関する相談は2012年度大きく増加し、平均既支払額は前年度の2倍以上

(注) ガチャ
「ガチャ」とは、ここでは、オンラインゲームの中で用いるキャラクターやアイテム等を供給するための仕組みをいい、PIO-NETで「オンラインゲームの電子くじ」と記載された相談を集計しています。

「アダルト情報サイト」に関する相談が依然として多い

「電子商取引」に関する相談のうち、最も多く寄せられる相談は「アダルト情報サイト」に関するものです。2012年度は前年度より減少したものの、6万件以上の相談が寄せられました。このうち、パソコン等を起動するたびに料金の請求画面が表示され、何度消しても同じ画面が現れるなどの「請求画面が張り付いて消えない」というトラブルは全体の約3割を占めています。

図表3-3-8 「アダルト情報サイト」に関する相談のうち、画面に「請求画面が張り付いて消えない」トラブルが約3割

「出会い系サイト」を利用した手口は巧妙化している

「出会い系サイト」に関する相談は年々減少しているものの、2012年度には2万件以上の相談が寄せられました。「出会い系サイト」の相談は誘導手口別に見ると、主に①異性、同性かかわらず、「出会い」を目的としてサイトを利用したケースの相談(出会い型)、②著名人、芸能人やそのマネジャー、その他の悩みを抱えているという人の相談等に応じることを目的としてサイトを利用したケースの相談(同情型)、③収入、金銭を得ることなどを目的としてサイトを利用したケースの相談(利益誘因型)等があります。

図表3-3-9 「出会い系サイト」に関する相談のうち、利益誘因型の相談割合は約1/4を占める

(注)「出会い系サイト」には、出会い系サイト規制法(インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)上の要件を満たさないものを含んでいる。

インターネットに関する相談は年代により傾向が異なる
20歳未満と30歳代はオンラインゲーム、20歳代はSNS

インターネットに関する2012年度の相談を年代別に見ると、 「オンラインゲーム」の相談では20歳未満と30歳代、「SNS」については20歳代からの相談の割合が大きくなっています。また、「インターネットオークション」「スマートフォン」「スマートフォン関連サービス」「出会い系サイト」では30歳代~40歳代からの相談が中心となっています。

図表3-3-12 インターネットに関する相談は、内容により年代別構成比が異なる

一部の悪質事業者の不当な行為が、訪問販売や電話勧誘販売に対する印象を悪くしている

訪問販売や電話勧誘販売は一般的に行われている販売形態ですが、一部の悪質な事業者の中には、強引な勧誘や虚偽の説明を行うなど不当な勧誘行為を行うケースが見られ、実際、訪問販売や電話勧誘販売自体に対する消費者の印象を悪くしているという状況があります。この1年間に頼んでいない(心当たりがない)のに、商品やサービスの勧誘のため事業者に訪問されたこと又は電話を受けたことがあると答えた人は、訪問販売が30.8%、電話勧誘が58.5%となっています。また、このような訪問販売や電話勧誘販売を9割以上の方が「どちらかといえば来てほしくない」又は「来てほしくない」と感じている旨回答しています。

図表3-3-13 この1年間の訪問販売又は電話勧誘販売の経験者のうち、それぞれ約4割が「不当な行為を経験」と回答

図表3-3-14 9割以上の消費者が頼んでいない(心当たりがない)訪問販売や電話勧誘について非好意的な回答

貴金属等の訪問買取り(押し買い)に関する相談は 2010年度から2011年度にかけて急増している

2010年度から2011年度にかけて、「突然自宅を訪れた知らない業者に、十分な説明もなく宝石、指輪、金貨等の貴金属を安値で買い取られた」という貴金属等の訪問買取り(押し買い)の相談が急増しました。この1年間に「押し買い」の訪問を受けたことがあるかとの質問に対し、18.2%の方が「訪問を受けたことがある」と回答しており、特に60歳以上、女性が多くなっています。

図表3-3-15 「貴金属等の訪問買取り」に関する相談は2010年度から2011年度にかけて急増

図表3-3-16 2割弱の消費者がこの1年間に「押し買い」を行う事業者の訪問を受けたことがあると回答

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