【概要】平成25年版消費者白書

第1部 消費者行動・意識と消費者問題の現状

第2章 【特集】高齢者の消費者トラブル

第2節 高齢者の消費者トラブルの実態

高齢者の相談件数は、人口の伸び以上に増加している

全国の消費生活センター等に寄せられる消費生活相談の総件数は最近では減少傾向にあり、2007 年度に比べ、2012 年度は20.4%減となっています。年代を分けると、65 歳未満の相談件数も総件数と同様の推移をたどっている一方、高齢者の相談件数は反対に2007年度に比べ、2012 年度は34.7%増と、人口の伸び以上に年々増加しています。

図表2-2-2 高齢者の消費生活相談は、人口の伸び以上に増加している

(注)PIO-NET
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センターをネットワークで結び、消費者から消費生活センターに寄せられる消費生活に関する相談情報の収集を行っているシステムです。

高齢者の危害情報に関する相談では、 商品は「化粧品」、サービスは「医療」が多い

2012年度の高齢者の危害情報における消費生活相談件数を商品・サービス別に上位商品を見ると、商品では「化粧品」が最も件数が多く、サービスでは「医療」が最も多くなっています。

高齢者特有の「介護ベッド用手すり」による死亡・重傷事故は、この数年依然として発生しており、死亡事故の比率も高くなっています。

図表2-2-3 2012年度の高齢者の危害上位商品・サービスは「化粧品」、「医療」等

図表2-2-4 介護ベッド用手すりの死亡・重傷事故は引き続き発生

高齢者のトラブルは、「電話勧誘販売」の増加が目立つ

2003 年度、消費者トラブルに遭った高齢者のうち、43.5%が「訪問販売」によるものでしたが、2012年度には19.0%まで減少しています。一方、2003年度には8.0%であった「電話勧誘販売」が2012年度には19.5%と増加しています。

図表2-2-8 高齢者のトラブルは「電話勧誘販売」の増加が目立つ

高齢者の消費生活相談の1件当たりの平均金額は増加傾向

高齢者の相談1 件当たりの平均契約購入金額を年度別に見ると、2003年度の約106万円から、2012年度は約210万円と、2倍近くになっており、平均既支払額においても同様の傾向で、高齢者の平均金額は中長期的には高額化しています。

図表2-2-14 高齢者の相談1件当たりの平均金額は10年前に比べ増加している

高齢者からの相談が多い金融商品には流行が見られる

近年、高齢者の消費者トラブルでは、金融の投資商品が上位を占めています。2010 年7-9 月期に「デリバティブ取引」、2011 年1-3 月期に「未公開株」、同7-9月期に「社債(契約先が金融機関等でないもの)」、同10-12 月期に「ファンド型投資商品」がそれぞれピークとなっており、商品の流行のピークの差が見られます。

図表2-2-18 金融商品に関する高齢者からの相談には流行が見られる

高齢者を中心に二次被害が増加

以前契約をした商品・サービスについて「解約してあげる」、「損を取り戻してあげる」などと説明し、これまでにあった被害の救済を装って被害に遭った人を勧誘し、金銭を支払わせるなどの手口による「二次被害」に関する相談の推移を見ると、総数は2009年度までは減少していましたが、その後増加し2011年度には約1万9,000件、2012年度には約1万6,000件となっています。

図表2-2-20 高齢者の「二次被害」は2010年度より増加傾向に

図表2-2-21 「二次被害」の平均既支払額は高齢者で2010年度より高額化

健康食品の送り付け商法によるトラブルが急増

健康食品の送り付け商法に関する高齢者からの相談が2012年度に急増しています。相談総数の推移を見ると、2012 年度に大きく増加し約1万4,000件となっており、そのうち高齢者からの相談件数が約8割を占めています。

図表2-2-27 高齢者の「健康食品の送り付け商法」に関する2012年度の消費生活相談は前年度比5.6倍に

いわゆる「終活」に伴う消費者トラブルは、今後のさらなる増加が見込まれる

最近では、家族の小規模化等を踏まえ、葬儀、墓、遺産相続など自身が死を迎えた際の準備を生前にしておく、いわゆる「終活」(人生の終わりのための活動)を行う高齢者が増えており、それに伴う消費者トラブルも発生しています。例えば、葬式に関する相談件数は近年増加しており、2012年度は約700件となっています。

図表2-2-28 「葬式」に関する高齢者からの消費生活相談は増加傾向

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