平成25年版消費者白書

コラム7

消費者自身が加害者となるケース

消費者トラブルといえば、一般には事業者が消費者に対して被害・損失を与える形のトラブルを指しますが、消費者自身が「加害者」となってしまうトラブルのケースも見られます。

例えば、マルチ商法は、商品を買って販売組織に参加した会員が、同じように友人・知人を組織に加入させ、新たに会員になった人がさらに新しい会員を加入させ組織をピラミッド式に拡大していく商法です。最近は、口コミだけではなく携帯電話やパソコンのメールや広告でも広がっています。

この仕組みは、商品を販売して得られる利益より、友人・知人を組織に加入させて得られる「リクルートマージン」が主な収入となるようなものとなっており、初めのうちは、必ず利益が出ると信じ、クレジットやサラ金で借入れしてまで商品を購入しますが、大半は収入にならずに借金だけが残ってしまいます。さらに、友人や知人を勧誘する仕組みのため、被害者となった消費者自身が今度は自分の友人・知人を勧誘することで加害者になってしまい、人間関係を利用して断りづらい勧誘をするためにその関係が壊れるなど、問題の多い商法です。こうしたトラブルの被害者・加害者にならないためにも、「必要ない」「不要だ」と思ったら、例え友人からの誘いであってもきっぱりと断る勇気が必要です。

また、「インターネットオークション」も消費者自身が加害者となる可能性のあるものの一つです。「インターネットオークション」では一般の消費者が販売者になることがありますが、「届いた商品が説明や写真とは異なり、状態が悪いものだった」、「聞いていた情報と違う」などのトラブルの相談が多く寄せられています。こうしたトラブルを避けるためにも、出品者となる場合には、その商品について正しい情報を提供し、購入者が商品の選択に際して適切な判断ができるようにすることが重要です。

さらに、ブログ等、個人が情報を提供するウエブサイトにおいても、情報発信者の「おすすめ商品」等に関する情報提供が行われることがありますが、こうした場合でも情報受信者が誤解なく判読できるように配慮することが必要です。また、芸能人等を活用したマーケティングでは、ブログ等への書き込みの際に紹介する商品等との関係性を明示する必要性が指摘されています。こうした書き込み等の情報提供は芸能人でなくても行われているものですので、自身が加害者となり他の消費者に被害を与えないよう十分に注意する必要があります。

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