平成25年版消費者白書

コラム2

「劇場型勧誘」とは

劇場型勧誘は、複数の業者が役回りを分担し、パンフレットを送り付けたり電話で勧誘したりして、消費者があたかも得をするように信じ込ませて実体不明の金融商品などを買わせる手口です。業者同士は裏でつながっているとみられ、電話口では実在の公的機関や大手企業名をかたるなどして信用を高めようとしています。被害者は高齢者が多くなっています。

劇場型勧誘の典型例としては、まずこの勧誘に前後して、消費者の自宅にA社のパンフレットや申込書が封筒で発送されます。勧誘業者であるB社が「販売会社(A社)の封筒は届いていないか。A社が販売している権利(未公開株、社債など)は大変価値があるが、封筒が届いた個人しか購入することができない。代わりに買ってくれれば権利を高値で買い取る。」や「代理で購入して欲しい。謝金を支払う。」などと電話で消費者に契約を勧めます。

消費者は、初めのうちはB社の話を信用しませんが、何度も勧誘を受けたり、複数の事業者から「価値のあるものなので高額で買い取る。」と勧誘を受けたり、公的機関をかたる何者かから電話があり「A社は信頼できる会社である」などと説明されるうちに信用してしまいお金を支払ってしまいます。そして、結局A社、B社ともに連絡が取れなくなり、実質紙切れである権利証券だけが消費者の手元に残る、というものです。

複数の業者が登場し、さも「演劇」のように仕立て上げられた勧誘が行われるため、劇場型勧誘と呼ばれています。そこでは、何かと理由をつけて、実体のはっきりしないような権利などを買わせるシナリオになっています(図)。

劇場型勧誘には次のようなパターンがあり、より巧妙で新しい手口が次々と寄せられています。そして、これらの手口は複合的に用いられることも多くなっています。

●自分は購入する資格がないので、代わりに買ってくれれば高く買い取るという【代理購入型】

●お金は代わりに払うので申込みさえすれば良いという【代理申請型】

●過去の損失を取り戻すという【被害回復型】

●不審に思って申込みをやめようとすると脅してくる【恫喝型】

●郵送や手渡しで支払わせる【口座振込み回避型】

●自宅を担保に借金までさせて全財産を奪い取ろうとする【根こそぎ型】

また、業者が勧誘するのは、架空の会社の未公開株や社債のほか、自然エネルギーに関係する投資商品や有料老人ホームの利用権など、高齢者の関心が高いものが多くなっています。発光ダイオード(LED)やiPS細胞などニュース性の高いものも登場しています。

典型的な劇場型勧誘の事例

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