平成25年版消費者白書

第2部 消費者政策の実施状況

第1章 消費者の権利の尊重と消費者の自立の支援

第1節 消費者の安全・安心の確保

4 .消費者の安全・安心の確保のためのその他の施策

( 4 )いわゆる脱法ドラッグ(違法ドラッグを含む)の取締り体制の強化

薬物乱用対策の実施に当たり、関係行政機関相互間の緊密な連携を確保するとともに、総合的かつ積極的な施策を推進することを目的として「薬物乱用対策推進会議」(2008年12月閣議決定)を設置しています。現在は、薬物乱用の根絶を図るため、「第三次薬物乱用防止五か年戦略」(2008年8月策定)及び薬物乱用防止戦略加速化プラン(2010年7月策定)に基づき、関係行政機関が連携した対応を行っています。

最近では合法と称してハーブ等の形態で販売される幻覚作用等を有する薬物を使用した結果、意識障害、嘔吐、痙攣、呼吸困難等の健康被害を起こす事例が多発しています。このため、薬物乱用対策推進会議において2012年8月30日に「合法ハーブ等と称して販売される薬物に関する当面の乱用防止対策」を取りまとめました。その中で、取締りの強化を図るため、厚生労働省では、指定薬物への指定の迅速化のため、薬事・食品衛生審議会薬事分科会指定薬物部会の開催頻度を上げるとともに、現在、日本での流通が確認されてないものであっても、海外の流通実態や危険情報を基にして指定を行っています。

また、化学構造が類似している特定の物質群を指定薬物として包括的に指定する「包括指定」について、2013年2月20日付で772物質を指定薬物として指定する省令を公布し、同年3月22日付で施行しました。この結果、指定薬物数は876物質となっています(2013年4月30日時点)。

販売事業者に対する取締りについては、都道府県警察と都道府県等の衛生主管部局が連携を強化し、販売実態の把握に努め、指導・警告を実施しています。指定薬物に関しても、関係府省間で必要な意見交換や情報提供を促進し、港湾や空港等の水際における対策を含め、摘発に当たっての一層の連携強化を図り、取締りを実施しています。

消費者庁では、2012年9月28日付で全国の消費生活センターに寄せられるいわゆる脱法ドラッグ(違法ドラッグを含む)の情報について、取締りを行っている担当部局に情報提供を行うよう通知を発出しました。また、脱法ドラッグの通信販売サイトのうち、特定商取引法上の表示義務に違反しているおそれのあるサイトの運営業者等に対し、表示の是正等を要請する取組を行い、2013年2月20日にその旨を公表しました。

また、厚生労働省、文部科学省、警察庁、消費者庁がそれぞれ消費者への情報提供・啓発活動を行っています。

厚生労働省では、合法ハーブ等と称して販売される薬物を、青少年が薬物乱用を拒絶する規範意識の向上を図る観点から「違法ドラッグ」と位置付け、啓発ポスターやチラシを作成し、都道府県薬務課、公益社団法人日本薬剤師会、都道府県薬剤師会等の協力を得て配布し、青少年の目につきやすい場所へのポスター掲示や、青少年が集まる機会を活用したチラシ配布を依頼するなどの広報・啓発を進めているほか、当該薬物に関する情報を一元的に収集・提供できる仕組みとして、「あやしいヤクブツ連絡ネット」を立ち上げています。

また、小学校6年生保護者向け、高校3年生等に配布する心と体を守る啓発資材に当該薬物の危険性が理解できるような記載を充実させ、配布したほか、麻薬・覚醒剤乱用防止運動等における啓発を積極的に実施するよう、都道府県に対して、啓発実施の徹底を依頼するとともに、薬剤師会や薬物乱用防止指導員等とも連携して広報・啓発を進めています。

文部科学省では、すべての中学校と高等学校で、警察職員、麻薬取締官OB、学校薬剤師等を講師とした薬物乱用防止教室を年1回は開催するよう促すとともに、薬物乱用防止啓発のための啓発教材等を作成し、すべての小学5年生、中学1年生、高校1年生及び大学1年生等に配布するなど、学校等での薬物乱用防止教育の充実強化を図っています。

警察庁では、規制薬物はもとより、合法ハーブ等と称して販売される薬物の危険性・有害性等について理解させるなど、薬物乱用防止に関する啓発活動を効果的に行うためのパンフレットを作成し、学校等に配布しています。また、「薬物乱用防止広報強化月間」を設定するなど、関係部門、関係機関・団体等との連携を強化し、薬物乱用防止のための広報啓発活動を推進しています。

消費者庁では、合法ハーブ等と称して販売される薬物に関する啓発ポスターやチラシを消費生活センター等の協力を得て配布を行うなどして予防啓発の強化に取り組んでいます。

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