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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成29年10月11日(水)14:00~14:19 於:中央合同庁舎第4号館6階消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

本日は、風評被害に関する消費者意識の実態調査第10回の結果についてご報告いたします。
本年8月に行いました第10回「風評被害に関する消費者意識の実態調査」の結果について、お手元に資料をお配りしており、そしてこちらのスライドにおいても上映しております。
この調査は、平成25年2月から半年ごとに行っているインターネットによるアンケート調査です。この調査において、放射性物質を理由に食品の購入をためらう産地を聞いたところ、「福島県」という回答が全体の13%であり、他の産地と比べますと、依然として高い割合になっております。
しかしながら、調査開始以来、今までで最も少なく、他の産地についても同様の傾向が得られております。様々な要因はあるかと思いますが、他の質問項目の傾向ともあわせて考えますと、年を追うごとに食品中の放射性物質に対する拒否感は薄らいでいる傾向が読み取れるかと思っております。
次に、検査に関する調査結果になります。出荷制限の仕組みを知っていると回答した人は約4割、検査が実施されていることを知らない人も4割近くいました。第6回以降で結果は横ばいとなっております。これは他の質問項目の結果とあわせて考えると、検査や管理措置に関する情報を入手する機会が、調査開始時の平成25年2月に比べて減っていることが要因ではないかと思われます。
この調査結果は、本年2月までの傾向と変わるものではないことから、引き続き、消費者庁では食品中の放射性物質に対する不安の払拭に向けて、リスクコミュニケーションに努めてまいります。
具体的な取組を1点申し上げますと、10月3日にプレスリリースをいたしましたが、関係府省庁の連携のもと、食品中の放射性物質に関する意見交換会を消費地である東京・仙台・名古屋・福岡での開催を予定しております。
報道各位におかれましては、消費者の皆様に意見交換会の開催について周知することにご協力をお願いできれば幸いです。

2.質疑応答

日本消費者新聞の丸田です。
今、長官がご説明になった、調査では年を経るごとに福島県産の食品中における放射性物質に対する拒否感が13%で薄らいでいるとおっしゃっていました。「拒否感」という言葉がちょっと気になったのですけれども、ほかのペーパーのところで、基準値を超過した食品の出荷が制限されて、流通・消費されないことを知っている人は横ばいになっているけれども、今回41.3%で、1番少なく、一方で、検査が行われていることを知らないと回答された方が増加傾向にあり、拒否感ということではなくて、関心が薄くなっているのではないかと思います。放射性物質に対してのリスクを知っていて、現状では食べても大丈夫だということを分かっているのか、それとも関心が単に薄くなっているのかが分からなかったのですが、どのようにお思いでしょうか。

ご指摘のような分析も確かにあり得るところと思います。調査開始時の平成25年と比べると、検査や管理措置に関する情報を消費者が入手する機会が減っているということとも関連するかと思います。関心が薄らいでいるというのではないかというご懸念があることも十分にあり得ることでございますので、今回のこういった結果を踏まえまして、これは前回の調査からの課題でもありますが、この調査項目の設問についても今後工夫をしていきたいと考えているところですから、ただいま頂いたご意見を踏まえて、検討を進めたいと思います。
この調査自体は、長い間継続して同じ項目でやっておりますので、震災後から時系列的な傾向を確認できる、唯一と言ってよい調査でありますので、国民の「風評被害の実態」、その傾向の変化を知るための一定の役割を持っている調査でございます。震災から年数が経っている現在、消費者が持つ知識や放射性物質に対するリスクの捉え方等、本来の消費者意識を正確に読み取るためには、調査方法や調査票の設問についての検討は不可欠と思います。
いただいた指摘など、しっかりと認識した上で、これからの意識調査のあり方について考えてまいります。

日本消費者新聞の丸田です。
2つあります。1つが今、問題になっているアルミ製品、あるいは銅製品の性能データの改ざんについて、国交省と経済産業省が中心になって、原因究明や事実関係の確認、再発防止の指導などをされています。
ただ、この製品自体は基幹材料というか、消費者の身の回りの製品や設備、建物などに、どこまで使用されているのか、まだ分からない不明な部分が消費者にあるわけですけれども、消費者庁として、消費者の情報提供の一元的なあり方として、今のところ経産省・国交省がやっていますけれども、商品や設備によっては、関係省庁が増える可能性もあることを考えると、省庁連絡会議などで消費者庁が何らかのプッシュをして、消費者に情報提供することをお考えなのかどうかということが1つ。
もう1つが、今月で消費者志向経営の組織が発足して1年になります。それで自主宣言のフォローアップ活動ということが今後の課題になってくると思うのですが、長官の感想をお願いします。

まず、神戸製鋼所によるアルミ鋼材等の検査データ改ざんについてでございますが、丸田記者から頂戴したコメントは貴重なご意見として承ります。
現在も報道が続いておりますが、神戸製鋼所において内部監査の結果、事業部門における広範な検査データ改ざんが判明したとの発表があったと承知しているところです。
そして、そのデータの改ざんは、アルミや銅等、様々な部材に及んでおり、出荷先の顧客数が、現時点で200程度という情報を得ております。そして、神戸製鋼所により顧客への情報提供が進められるとともに、いろいろな製品を作っているメーカーが主体でございますが、その顧客による最終製品の安全性の確認が鋭意進められているところと認識しております。
消費者庁としては、そういった企業の調査を少しでも早く進めていただきたいと願うところでございます。いずれにしましても、今回の検査データ改ざんについては、公正な取引の基盤を揺るがす不適切な行為だと考えておりますので、企業と企業との取引でありましても、神戸製鋼所に対してはこういったことの原因究明・再発防止はもちろん、顧客だけでなく消費者、社会全体からの信頼回復に向けてのご尽力をお願いしたいと考えております。
そして、状況がもう少し判明した段階で、ただいまのご指摘のような行動が、消費者庁として必要かどうか考えてまいりたいと思います。
2つ目のご発言の消費者志向経営についてですが、消費者志向経営のフィロソフィーから申し上げますと、今回の神戸製鋼所によるデータ改ざんは大変残念なことと言わざるを得ません。そういった意味で、丸田記者が2つのことをあわせてご質問されたことも大変有意義な問題提起と思います。
消費者志向経営につきましては、すでに私どもとしましては50社を超える企業が様々な分野で全国で取り組んでくださっているということには感謝をしております。当初は準備をしていた企業があり、スタートダッシュがあったかと思いますので、1年で50社であれば、現在検討中の会社を加えますと、もっと大きい数の取組があるという認識でございます。
そして、徳島県では、経済界の方たちも企業として、よりよい企業になっていき、よりよい社会、よりよい消費者の選択ができる社会になるということを考えてくださっておりますので、徳島での中小企業を含む取組も、私どもとしては期待しておりますから、いつかご報告できる機会を期しているところでございます。1つの県で成功しましたら、他の県でもこういった取組は進めたいと思っております。
また、現在、全くその分野の会社からの自主宣言がないという分野につきましては、私どももいろいろな業界団体とは接点がございますので、あらゆる機会を捉えて全庁で企業の自主的な活動を働きかけていきたいと思います。

朝日新聞の滝沢です。
食品中の放射性物質の検査について、知らないという人が増えている、その背景として、情報を入手する機会が減少しているのではないかという分析だったのですが、この情報を入手する機会が減少している背景には、例えば、行政側が情報を提供することがそもそも減っているのか、もしくは先ほどおっしゃっていたように、消費者の関心が薄れているためにそういう機会が減少しているのか、この機会が減少している背景について、所感を伺いたく思います。

まさにそういったところは、1つの要因に決めつけることなく、複数のアプローチを考えなくてはならないと思いますが、行政からの提供が遅れているかどうかということにつきましては、資料にもありますとおり、万単位の資料を作っておりますので、これを全国で活用してもらえればと思うところです。そういった試みの一環として、消費者庁としましても、この資料に出ておりますようなイベント・セミナーですと、どうしても参加者は限られるものの、親子で学ぶという機会を工夫してみたり、文部科学省と連携して教育関係者に当庁の取組を理解していただくということもやっておりますし、大消費地での活動が重要だと考えております。普通の生活をしている中でも、こういった被災県の方々の努力、そして、システムとして危険な食品が出回らないように関係各位が努力しているということを啓発していかなければならないと、消費者庁としては思っております。

消費者安全課

本日お配りしております、消費者意識の実態調査のニュースリリースの概要のところで、4ページを開いていただけますでしょうか。グラフの真ん中に(3)とございまして、情報は特に得ていないと回答した人は、4割半ばで推移というものが記載されております。
この中身というのは、その出荷制限の情報について、情報は特に得ていないと回答した人は赤い線で書かれているのですが、これは4割ぐらいで推移しております。そして、この人たちがどこから情報を得ているかというのは、青い線になっておりまして、テレビやラジオになっております。
このテレビやラジオが、第4回のときは49.3%でしたが、それ以来減少傾向にございまして、これと反比例するように情報を得ていないという人が上がっているという結果になっております。
行政機関は常に一定量の同じような情報を提供しているのですけれども、それを見ていただける方というのは、当初1回目から10回目まで大体10%強のところで推移しておりまして、これの影響というよりは、世間でどれだけ話題になっているかというところが左右しているのではないかと見ております。

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