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岡村消費者庁長官記者会見要旨
(平成29年1月11日(水)14:00~14:17 於:中央合同庁舎第4号館6階 消費者庁記者会見室)

1.発言要旨

皆さん、本日は新年第1回ということですので、私の方から今年の抱負を少し述べさせていただきます。
昨年1年、大変ありがとうございました。そして、今年もよろしくお願いいたします。
まず、第1の柱ですが、消費者庁としては、今年もこれまで積み重ねてきました消費者行政の一層の充実・強化を図りたいと考えております。
具体的には、例えばですが、昨年は消費者の安全を確保したいということから、地域の見守りネットワークの組織化や消費生活相談員の職の法定などを内容とする改正消費者安全法が施行されています。さらに、課徴金制度の導入などを内容とする改正景品表示法も施行されております。続いて、秋には集団的消費者被害回復制度を創設した消費者裁判手続特例法も施行されており、年末には特定適格消費者団体の第1号の認定もさせていただきました。
今年は、これまで積み上げてきた制度の定着と円滑な執行に向けて、消費者庁一丸となって万全を期してまいります。
そして、過去何か月か、皆さん方と一緒にいろいろな課題について検討してまいりましたが、食品表示についても、一応、昨年末までに加工食品の原料原産地表示制度や機能性表示食品の制度などについて、有識者の検討会のご提言、各種報告書などが取りまとめられておりますので、これらを踏まえて今年は必要に応じた食品表示基準の改正など、具体的なステップ、制度の充実に向けて動いてまいります。
そして、昨年、一部の特定保健用食品について、許可を取り消さざるを得ないという誠に遺憾な事案が発生いたしましたので、これを機になお一層の制度の信頼性向上に必要な対応をとってまいりたいと考えております。今後も消費者の自主的かつ合理的な商品選択に資する制度となるよう、特定保健用食品の制度について、遺憾な事態の再発防止に努めてまいります。
ここまでが第1の、消費者行政の一層の充実という部分でございます。
次の柱としては、厳正な法執行にしっかり取り組んでまいります。
消費者の安全を守るという消費者庁に課せられた期待・責任を果たすために、消費者庁に与えられております権限の行使もしっかり行ってまいります。
具体的には、昨年から付与されております課徴金納付の行政処分権限を行使するべく、幾つかの事案については調査も進めております。
当然ながら、消費者庁が目指す法執行の体制は、単なる数であったり、既に会社が自浄能力を発揮して改善に取り組んでいるときに過大な処分をするのではなく、企業の適正なビジネスを応援する形の執行をいたしたく思います。
したがって、企業のコンプライアンス、ガバナンスに反するような活動、すなわち悪質商法や不当な表示の排除についてはきちんと対応してまいります。
そして、第1の柱のときに申し上げました、適格消費者団体の差止め請求、更には特定適格消費者団体による消費者裁判手続特例法による集団的な消費者被害回復制度の活用とあいまって、不当なビジネスをする企業にとっては恐れられることになりますが、非常に真っ当な正しいビジネスをしている企業にとっては何の心配も要らないという消費者行政になると思っています。
3番目の柱は、消費者行政の新しい未来の創出に向けて、本格的に動き出したいということです。一つには徳島のオフィスを「新未来創造オフィス」と名付けて、県のご協力を得た上で、消費の現場は地域社会ですので、地域の人たちと協力しながら新しい消費者行政、消費者の役に立つ行政の在り方を考えていくことにしたいと思っております。実証実験といったこともありますし、消費者教育の現場、更には消費生活相談員の現場の仕事をしている人たちと打合せしながら進めていけると思っています。
この消費者行政の新しい未来の創出に向けての動きの一環として、倫理的消費の促進を含めた消費者教育の推進を行いたいと思っております。倫理的消費は「エシカル消費」と今年から言うようになっていくのではないかと感じているところですが、より正しい企業の行動を、消費という選択を通して応援するという形の新しい消費者像、消費者市民社会の実現につながる消費者教育を引き続き進めていきたいと思っています。
これは企業から言えば、消費者志向経営と同じことであります。消費者を大切にする企業の提供する製品・サービスが消費者に選ばれる。それによって企業も消費者も同じ目線で同じ目標を共有して、より持続可能な世界の実現を目指すといった、消費者にとっても企業にとっても社会にとっても価値のある消費者行政を目指したいと思います。
既にもう取組は相当進んでおりますが、まだまだこれからも動きがあると思われます食品ロスの削減に向けた運動も、企業にとっても消費者にとっても国際社会にとっても日本にとっても有益なものと位置付けられております。行政は常に中立、公正に動いておりますので、企業にとっても、消費者にとっても役に立つ消費者庁を目指したいと思います。
どうぞ、今年も消費者行政に関する様々なご意見、建設的なご注文をお寄せいただき、私どもも努力いたしますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

2.質疑応答

読売新聞の及川です。
消費者委員会の方で成人年齢の引下げに伴う、いわゆる若年、若者をどうするかという話が決まったと思うのですけれども、その回答について、長官の評価というか今後どうされていくかということをまず1点伺いたいと思います。

昨日、消費者委員会において民法の成年年齢が引き下げられた場合の対応策に関する報告書を取りまとめて発表いただいております。非常に短期間で消費者庁を始めとする関係行政機関等に対する幅広いご提言をおまとめいただいたことに率直に感謝申し上げている次第でございます。
消費者庁としては、消費者委員会の報告書を踏まえて必要な取組をこれからしっかりと検討してまいります。そして、消費者教育など早期に実施できるものについては早目の着手を心掛けてまいります。消費者契約法に関する制度の整備については、成年年齢引下げ対応検討ワーキング・グループのこの報告書を踏まえて、現在開催されている消費者契約法の専門調査会において、更にご検討がいただけるものと期待しているところであります。そして、特定商取引法についてもこの報告書を踏まえて所要の対応を行ってまいります。今の段階では、報告書を踏まえて必要な対応を検討し、できるものから実行に移してまいりたいと思っております。

どの辺ができそうかというのは。

消費者教育はいつでも。

若年の成人は18歳から22歳ぐらいという考え方があって、それに向けて、いわゆる取消しの権利を与えるとか、貸付けの限度額をどうするかとか、クレジット枠とか制限とかという話が出ていますけれども、その辺について長官ご自身が実現できるものについて先程お話がありましたけれども、できそうかというふうに思いますでしょうか。その辺について長官はどのように捉えられているか伺えたらと思います。

個別の論点については、まだまだ関係各位が意見を表明されている段階と了解しております。今、若年成人ということで18歳から22、23歳というコメントもありました。現在の民法でも二十(はたち)ということで一応の区切りをしています。現在、法的安定性を図る見地からも、未成年者には取消し権が認められていますが、成年について認められていない取消し権をこの機会にというようなことを議論していくのであれば、それは非常に多方面の意見を集約する必要もあるかと思います。そして、今もおっしゃられましたが、個別の課題については本当に様々な意見がありますので、そういったことをしっかり検討していくのが行政の役割だと思っています。

多方面というのは、いわゆる法の専門家の方々ということでよろしいですか。

もちろん学術的な民法の専門家の方、そして消費者契約を主として研究されているアカデミアの方々のご意見と、実際の取引の当事者、これは消費者も企業もありますから両サイドのご意見を承ることになると思います。

共同通信、平田です。
今の関連ですけれども、例えば昨日の消費者委員会の意見の中に、調査研究とかに言及しているところもあって、例えばマルチ商法の大学生が被害に陥りやすい心理的な背景、マインドコントロールについて社会心理学や臨床心理学等の知見を得た調査研究を行うべきだというところがあったり、消費者教育のところも実験的というか、そういった要素のものもあって、例えば徳島のオフィスでそれらをやっていこうという考えはありますか。

まだ、昨日発表されたものでございますので、今の段階で徳島で何をやるというところにすぐに結び付くわけではないのですが、頂いたご提言は非常に大切なものですので、組織で多角的に検討して対応してまいりたいと思います。

消費者政策課

今、長官が申し上げたとおり、報告書をいただいたばかりなので、これから消費者庁の中で関係各課が検討していくことになります。

データ・マックスの木村です。
別件ですけれども、先程長官がおっしゃられた課徴金の行政処分の行使で、幾つかの事案について調査を進めているというところですが、例えばどういうジャンルの商品で、いつ頃を目標に公表するかとか、何か具体的な情報がもし出していただけるならお願いします。

大変申し訳ありませんが、個別事案については一般的な会見のときは申し上げないことにしておりますので、単純に法律に基づく法執行の準備を進めていると。法律と証拠に基づき行政処分をするために、証拠収集活動に入っております案件が複数あるというところまででお許しください。

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